本部
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 10人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/09/12 07:30
- 完成予定
- 2017/09/21 07:30
掲示板
-
伝承から人々を守る相談会
最終発言2017/09/12 04:42:37 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/09/10 19:14:49
オープニング
●依頼
「正義さん。ギアナの依頼がありますけど、どうしますか?」
H.O.P.E職員の言葉に、正義は顔をしかめる。
「ギアナは、最近きな臭くなっとるところやな」
『小鳥たちも詳しくは知らないですぅ』
H.O.P.E職員の話によると、アマゾンの深くにはH.O.P.Eの協力を拒んでいる村があるらしい。今回はそこの村まで行き、とある女性の無事を確認する依頼である。
「ん? 協力を拒んどるのに、どうしてそんな依頼がくるんや」
「この依頼は女性が通っている大学の教授からのものです」
ギアナの医療大学に通う、アマゾン出身の女性がいたらしい。少しばかり里帰りしていたはずの女性は、予定の日になっても大学には帰ってこない。電話も通じない場所にある村だから、個人では安否確認ができずに困っているという話であった。
「里心ついて学校を辞めるにしても連絡一つもないのはおかしいし、何かしらの事故に巻き込まれたのではないかと教授はご心配しているようで……」
「分かったで。その依頼に僕も参加するで」
●辺境の花嫁
アマゾンの奥地には、今は自然と共に生きる村がある。昔と比べ多少近代化したとはいえ、人々の心には自然への畏怖が根強く残っていた。
「どうしよう……」
村に伝わる花嫁衣裳を身にまとった女性――リュシは、困惑しながらも実家にこもっていた。女性が村に帰った日に、彼女の村は巷ではウールヴへジンと呼ばれるものたちに襲われた。ウールヴへジンは遭難者である、と最初は村人の誰もが思った。彼らはボロボロになった衣類をまとっており、稀に村に訪れる遭難者とそっくりだったのだ。
ただの遭難者であったのならば、リュシも救いの手を差し伸べたであろう。だが、彼らの顔は蛇やトカゲといった爬虫類のものとよく似ていた。よく見ると手足も鱗で覆われていて、人間的な部分はごくわずかであったと思う。
村は、彼らに蹂躙された。
村長は、ウールヴへジンの出現は神を怒りではないかと言った。
この村の守り神は蛇であり、昔話では村の女性を娶ったという伝説もある。神の妻になった女性は村のシャーマン的な役割を果たしたというが、今ではもう廃れた文化であった。だが、村長は「文化が廃れた」ことが神の怒りに触れたのだと信じた。
そして、最後に神の花嫁を出した家系であるリュシが――ウールヴへジンの花嫁になることに決定した。彼女は「非科学的だ!」と村人に反論したが、おびえきった村人は藁にも縋りたい気持ちだったらしくリュシの訴えは却下された。
明日、日が昇ったらリュシは森深くに入る。そこには、村人さえ滅多に足を向けない神域が――洞窟がある。
「リュシ、すまない。ちょっと来てくれ。遭難者が見つかったんだ」
遭難者という言葉にウールヴへジンを想像したリュシであったが、どうやら本物の遭難者らしい。命に別状はないが、念のためということで医者の卵にリュシにお呼びがかかったらしい。
「大丈夫ですか」
医者として、今は自分の置かれた状況を忘れてリュシは村にやっとの思いでたどり着いた遭難者たちを診察した。彼らの顔はごく普通の人間のものであり、爬虫類のようには見えなかった。
「私たちは、こういうものだ」
リュシだけに見えるように、遭難者の一人が名刺を見せる。
そこにはH.O.P.Eエージェントと書かれていた。
リュシは、その名刺に救いを見た。
村を襲ったウールヴへジンたちは、村人たちが束になっても適わない強敵ある。そして、リュシを娶っても大人しくはならないであろう。今村に必要なのは、ウールヴへジンに勝てるだけの戦力なのだ。
「しばらくはこの村にいて欲しいのですが、この村では明日から珍しいお祭りが開催されます。危険を伴うから、一般人の参加は医者としてはあまり進められません」
リュシは「気がついて!」と願った。
――明日は儀式があること。
――その儀式にウールヴへジンの出現の可能性があること。
それらをリンカーたちが察してくれることを願ったのだ。
「僕らは大学の院生で、このあたりの風俗を研究してるもんや。危険は承知の上やから、珍しい儀式はぜひ見せてもらいものやな」
リンカーの一人がそういった。
どうやら、伝わったらしい。
「村長に、これからも祭りを続ける気ならば記録を残すべきだと説得します。だから、お願い」
リュシは、誰にも聞こえないように声を潜めた。
「私たちを助けて」
解説
・村人の保護
村……アマゾンの奥地にある村。ある程度近代化はしているが、電話は通じず外部との連絡手段がほぼない。住民は五十人ほど。現在は大破した家も多い。H.O.P.Eには懐疑的だが、その他の人間には素朴で親切な人柄を見せる。
リュシ……医者の卵であり、村の言い伝えには懐疑的。そのため村人の言うことよりも、H.O.P.Eの言葉を信じ行動する。
正義……リンカーたちに同行しており、戦闘が始まるまでは大学院生の振りをしている。指示があれば、支持を優先する。
洞窟(昼)……村の守り神が住むとされる場所。村から一時間ほど歩いた場所にある。儀式の際には、村人総出で洞窟に向かう。洞窟の天井は高いが奥は深くなく、最奥には石で出来た蛇の像がある。
(PL情報――儀式の際に花嫁は一人で洞窟に入る。村人の注目は洞窟へと向いている隙に、従魔は後ろから襲い掛かってくる。洞窟のなかに、敵はいない)
周囲の森……村から洞窟にかけての森。高温多湿で、普通に歩いていても体力を消耗する。また木々が多く、視界はあまりきかない。
ウールヴへジン……爬虫類のような顔をした、人型の従魔。村を襲っており、二十匹出現する。人間並みの視力と他の生物の熱を感知する器官を持ち合わせており、気配を遮断する技の影響を受けにくい。手には吸盤がついており木に素早く登り、木から木へと飛び移って移動することも可能。毒矢と毒を塗ったナイフを持っており、毒が体内に入ると徐々に体力を奪われる。同じ成分が血液や唾液のなかに含まれている。残り五体まで減ると、アマゾンの奥地へと逃げようとする。
鋼鉄の鱗――攻撃を無効化できる。ただし、一回攻撃を受けると部分の鱗がはげる。
擬態――周囲の風景に擬態する技。見つけるのは、困難。
尻尾切り――弱っている固体がナイフで突撃し、注意を引いている間に他の個体が弓矢で攻撃する。
結婚の儀――村人を食べることで、攻撃力を上げる。
マスターより
こんにちは、落花生です。
昔学校の先生が外国に行ったのですが、その旅行帰りの最初の授業で「授業を受けたあとに発熱した人は、病院でマラリアの可能性があることを伝えてください」と注意していたのが色々な意味で忘れられません。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2017/09/21 11:00
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伝承から人々を守る相談会
最終発言2017/09/12 04:42:37 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/09/10 19:14:49