本部
- 形態
- ショートEX
- 難易度
- 難しい
- オプション
-
- 参加費
- 1,500
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 10人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/06/06 19:00
- 完成予定
- 2017/06/20 19:00
このシナリオは5日間納期が延長されています。
掲示板
-
相談卓
最終発言2017/06/06 17:59:53 -
【質問卓】
最終発言2017/06/06 09:39:52 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/06/02 07:52:03
オープニング
●デモ隊
香川県庁前に数千人規模のデモ隊が押し寄せている。
ひとつの団体ではない。いくつもの団体が、それぞれの要求を掲げて……だ。
『今度こそ完全な感染者対策をしろ』
『無策のまま感染の蔓延を見逃した行政は責任を取れ』
『非感染者に安全を』
いくつもの言葉が押しつけられてはいたが、そこにある意志はただひとつ。
従来型および新型ウィルスの感染者とその恐れのある者を、この四国から追い出せ。
このデモの発端は、先頃感染者収容施設から帰還した者たちによってもたらされた「変異体ゾンビ」にあり、その存在があおり立てた「新型ウィルスの存在疑惑」にある。
しかし、そもそも存在しないウィルスのためにそんな要求をのめるはずがないのだ。知事はそれを幾度となく説明してきたが……市民は異口同音に訴える。
新型ウィルスに感染していると言われている帰還者をどれほど厳重に隔離したところで、彼らが四国内にいればいつ変異体となるかわからない。
いや、帰還者に接触した者たちもすでに、新型ウィルスに感染しているかもしれないではないか。
その危険を見過ごす行政は、なんらかの陰謀によって侵されているのではないか?
結局のところ、デモは自己欺瞞だ。
自分たちは感染していないからこそ、ここに来て不安を訴えることができるのだという、根拠のない免罪符。それを掲げていなければ恐ろしくてたまらなくて、だからこそ必要以上に憤り、誰かを責め立てずにいられないのだ。
果たして市民は庁舎へ向けて叫ぶ。
「新型ウィルスが存在しないと言うなら、それを証明してみせろ」
●石女神
「最後の一手、打たせてもらうわよぉ」
ウルカグアリーは喧噪を見やりながらうそぶいた。
布の服で擬態した彼女の外殻は熱に強く、重く、硬いタングステン。格闘戦仕様かと思われたが……その実、偽りの心臓を守るためだけに選んだものだ。
ゆるやかに鼓動する心臓の素材はウラン235。92の陽子と143の中性子を持つ放射性物質であり、核兵器の弾頭に積まれる核分裂性物質である。
とはいえ現在の純度は10パーセントに抑えられている。核爆発を起こすには、純度90パーセントを越えなければならない。
「まずは花を咲かせましょうってね」
策という名の蕾を開かせる触媒――変異体ゾンビはすでに花園へ投じてある。
問題は数をそろえられなかったことだが、それはしかたない。変異に耐えるだけの素材を見つけ出すには、蠱毒を成すだけの数のゾンビが必要だ。たかだか300余りを食い合わせただけで3体を生み出せたのは幸運と言える。
「あたしの心臓が保つ間に片づくかしらぁ?」
己の内のウランと己の外のタングステンを見やり、ウルカグアリーは笑みの波動をさざめかせる。
と、彼女がゆるんだ瞬間、ウラン235の純度が12パーセントに引き上げられた。
「っと、今回は安定じゃなくて、制御制御。――ま、こういうのはあんまり好きじゃないんだけど。四国ともこれでさよならだから、爪痕くらいは残してかないとねぇ」
●H.O.P.E.東京海上支部ブリーフィングルーム
「香川県庁にデモ隊が押し寄せてるのは、もうみんな知ってるよね」
礼元堂深澪(az0016)が、いつにない緊迫した表情で切り出した。
「これだけだったら、H.O.P.E.は出動要請があるまで見守るって方針だったんだけど……ウルカグアリーの反応パターンが出たんだ。それにこの前出現したっていうゾンビの変異体のも」
エージェントたちの表情に緊張がはしる。
讃岐山脈に建てられた、ゾンビウィルス感染者収容施設。そこでエージェントたちはウルカグアリーの造ったゾンビと戦った。そして勝利を収めながらも、ウルカグアリーの策にひっくり返されたのだ。
「ウルカグアリーはデモ隊の後ろにいる。問題はデモ隊の中に紛れてる変異体3体。分析班は『パンデミックの演出用』だって判断してる」
デモが最高潮を迎えたとき、“発症”を演じてその姿を現わす。
そうなればもう、止まらない。
この場をどうにか切り抜けたとしても、人々は互いの変異を疑い、二度と信じ合うことはできなくなる。それどころか、殺し合うことにすらなるだろう。
四国は内部から孤立化し、神門の統べる「屍国」と成り果てるのだ。
「今回の任務はウルカグアリーとその配下のゾンビの撃破。……ウルカグアリーは撃退でもいい。どうせ本体じゃないだろうしね。それに――」
深澪は眉をしかめ。
「プリセンサーじゃなくて監視衛星の分析になるんだけど、ウルカグアリーはタングステンの体の中にちっちゃいウラン積んでるんだ。今のとこ核爆発するほどの濃さじゃないみたいなんだけど、少しずつ濃くなってるから、多分最後は爆発する気だって」
ウラン235についての資料をエージェントに示し、さらに深澪は言葉を継いだ。
「ただ、疑似パンデミックと爆発の関係性がわかんない。パンデミックしたいんなら人が死ぬのは効果低いし、爆発するんならもっといっぱいウラン積んでくるべきだし……って分析班も悩んでる。まあ、パンデミックが失敗したときの保険かもしれないんだけど、とにかく爆発は絶対阻止! 頼んだよ!」
解説
●依頼
1.ウルカグアリーの撃破もしくは撃退。
2.ゾンビ強化体と変異体の殲滅。
3.デモ隊を落ち着かせる。
●状況
・時間は昼時。デモ隊が県庁前の駐車場スペース(およそ百メートル四方)に詰め寄せています。車はまばらに停まっているものとします。
・ウルカグアリーはデモ隊から15メートル後方にいます。
・変異体3体はそれぞれ人間に偽装し、デモ隊の中に紛れています。
・知事は職員と共に、いつでも県庁内へ逃げ込める位置取りをして、ハンドマイクでデモ隊の説得に当たっています。
●ウルカグアリー(ケントゥリオ級相当)
・今回は2本腕ですが、ソフィスビショップおよびブレイブナイトに酷似した技と、鉱石を操作する能力を組み合わせて使います(1ラウンド最大3回行動)。
・時間経過とともにウランの濃縮が進みます(12パーセントからスタート。1ラウンドに2~5パーセント上昇。100パーセント到達で爆発)。
・体に秘密があります。ヒントはオープニングに。
・高防御力、低回避力。
●死体ゾンビ・変異体(ケントゥリオ級従魔)×3
・ウルカグアリーのライヴスと放射能によって奇形化したゾンビです。
・あらゆるBSが無効です(物理的拘束等は受けます)。
・1体は速度特化型、もう1体は攻撃力特化型、最後の1体が防御力特化型です。
・すべての個体がウルカグアリーの能力の発動点となり得ます。
●デモ隊
・非常にエキセントリックな状態にあり、一触即発です。
・落ち着かせる方法はエージェントに一任。
●備考
・ウルカグアリーおよび従魔とどのようにして対するか、各依頼に何人裂くか、それが成功度に大きく影響します(人数割りをまちがえると失敗の可能性もあります)。
マスターより
おつかれさまです、電気石八生と申します。
今回で『感染』は最終シナリオとなります。状況的な難度は高いですが、これまでのみなさまの成功により、ウルカグアリーやゾンビ変異体の能力が知れた状態からスタートできるアドバンテージがあります。
ぜひ最終戦を勝利で締めくくり、ウルカグアリーによる後方攪乱作戦を阻止していただければ幸いです。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2017/06/15 15:09
参加者
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相談卓
最終発言2017/06/06 17:59:53 -
【質問卓】
最終発言2017/06/06 09:39:52 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/06/02 07:52:03