本部
恭佳のアングルード
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/06/05 22:00
- 完成予定
- 2017/06/14 22:00
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/06/04 01:11:06 -
相談卓
最終発言2017/06/04 23:42:47
オープニング
『……よくこんなに散らかしましたね』
エイブラハム・シェリング(本名ウォルター・ドルイット)は部屋を見て溜め息をつく。そこはH.O.P.E技術班の内で仁科恭佳に割り当てられた個人的な研究室。時折作り出す天才的な発明品に期待されて割り当てられたのだが、今やガラクタが乱雑に置かれた物置のようになっていた。段ボールにガラクタを押し込みながら、助手の青年は溜め息をつく。
「気付いたらこんな事になっていたんです。一週間くらい前までこのような状態ではなかったのですが」
「姉さんが悪いんだよ。二か月もしみったれた感じでやきもきさせてさぁ。バックドラフトみたいなもんだよ、これ」
当の本人は悪びれもせず無い胸を張っていた。澪河青藍は溜め息交じりにがっくりと肩を落とす。
「んな事言われても……というか、よくこんなに役立ちそうもない物ばっかり作ったな」
「役に立たない!? 何を仰る! この私が作った物が役に立たないなんて事ないし! ほら、見なさいよこれ」
恭佳はいきなり段ボールの中に押し込まれていた軍刀を手にする。鍔が妙な形だ。
「これ、厨二式軍刀! かっちょいーい必殺技名を登録しておく事で、それを叫びながら放つと威力が高まるんだぞ!」
「最初から統一された威力が出せるようにしとけよ! なんで一々叫ばにゃならんのだ!」
すかさず青藍が突っ込む。その横ではエイブが口の異様に広い銃を手にしている。
『それで、この喇叭銃は一体何です?』
「おお、良くぞ聞いてくれました。これは『ぱーぷーラッパガン』。所有者の精神力を犠牲に威力を極限にまで高めた銃よ」
「はぁ。精神力が犠牲にって一体どんなレベルよ。つーかそんな言葉使っちゃだめでしょ……Fワードと大して変わらないでしょそれ」
『一度試したのですが、ライヴスの流れが全部この銃に持っていかれてしまってスキルを使うどころじゃありませんでしたね』
恭佳の英雄ヴィヴィアンが困ったような笑みを浮かべて応える。青藍は溜め息をつくしかない。
「それじゃ強くたって仕方ないじゃん……」
『あ、でもこれは面白い効果になりましたよ。回避適性の青藍さんにはもってこいです』
ヴィヴィアンが青藍に小手を差し出す。受け取った青藍は首を傾げ、忌々しそうな目を恭佳に向ける。
「これは?」
「名付けてスカイクラッド。その名の通り、身軽であるほど加速度的に動きが軽やかになる力を持っているのだ」
「……何だか引っかかる言い方だけど?」
「外気から直接ライヴスを取り込む仕組みだから……ま、有り体に言えば脱ぐほど強くなるよね」
「バカ! ……え、あ……バカッ!」
青藍の頬にさっと朱が差し、ヴィヴィアンを押し倒す勢いで小手を突き返す。
「何つーもんお勧めしてんだアンタぁッ! 戦場で裸になるバカがどこにいるんだ!」
『ご、ごめんなさい』
「気にすることないよぉ。自分のスタイルに自信が無くて、海に来ても水着の上からパーカー羽織ってパラソルの下でじっとしてるような奴なんだからこの人」
「うるせぇなぁ! 自分の事棚に上げやがって!」
「私はこの貧乳というステータスについて存分に誇りを持っている。何の憂いも無い」
「ぐが、ああああッ!」
煽られて苛立ちがピークの青藍が精神半壊している横でエイブは冷静に冷や汗を垂らす。
『というより、あの、要するにご自分で試したんですか……?』
「そうだけど?」
「お姉ちゃん悲しいよ! もう二度とそんなモン作るな! ……ねえ、これは何ですか? これは」
青藍はテンションが一周して飛び切り冷めた口調で尋ねる。その手には青い杖が握られていた。
「ん? それはあれよ、『氷結の言霊』」
「いや、言われたって知らんがな」
「寒いギャグを言えば言うほど氷のパワーが上がるのだ」
「まぁたベタなモン作りやがって。ある意味凄いけどさ……総合するとガラクタじゃんか……」
『何だか周囲にも悪影響が出そうですねぇ……』
エイブは力なく笑う。青藍は舌打ち一つ、ぽいぽいとガラクタを段ボールに放り込む。
「いいから片付けるぞ。部屋こんなガラクタ屋敷にしてるなんてしれたら、上の人になんて言われるか……」
「あああっ! 待って待って待って! せめて、せめてこいつらを日の目に出してやりてえんだぁ……」
「どんな口調よ。ったく。そんなん付き合ってくれる人どこにいるのさ――」
――君達がいた。君達は面白半分か何かで恭佳に供与された武器を取り、アメリカにある一高原を訪れていた。その地ではどうやらUMAとして有名であり続けたチュパカブラが従魔となって登場し、周囲の動物を散々に食い荒らしているらしい。目的は単純、そんな従魔を駆除する事だ。
――是非とも、使ってみてくださいね。是非とも! ゴミになる前に戦場で活躍しているところを見たいんです!
とか何とか言っていた恭佳さえいなければ。どう見ても、どう聞いてもガラクタだ。戦場で一線を張るグロリア社のAGWには敵わない。だが、特に大した任務でもないのだ。
使ってやろう。君達は仕方なく渡されたジョークアイテムを起動し、目の前に現れたチュパカブラに向かい合った。
解説
メイン 山中に現れた従魔を倒せ
サブ 恭佳の提供したガラry……武器を使え
エネミー
チュパカブラ×4
高原に現れたJUMA。吸血ついでにライヴスを吸いつくして周辺の生態系を壊滅させつつある。渡された武器が武器だが、早急に排除すべし。
・脅威度 デクリオ級
・ステータス 回避B、その他C以下
・スキル
吸血
単体、物理。命中時、与えたダメージ分体力を回復する。
身軽
パッシブ。このキャラは転倒しない。
支給武器
1.厨二式軍刀×2
厨二的絶叫により威力アップする剣。声の大きさが大事。
(物攻+0。プレイングにより+150まで上昇する。)
2.ぱーぷーラッパガン×2
強力だが使用中は興奮して集中ができなくなる喇叭銃。射程も短い。
(物攻+300、射程0~10sq。ただし装備中はBS封印が付与。解除不可。)
3.スカイクラッド×2
装備者が裸に近いほどステータスを上げる手甲。全裸はやめよう。
(物攻+50。防具スロットが一か所空く毎に回避+50。プレイングで+300まで上がる。)
4.氷結の言霊×2
寒いギャグを氷の威力に変換する杖。マイクに吹き込むとAIが勝手に判定する。
(魔攻+0。プレイングにより+200まで上昇するが、40上昇するごとに周囲の特殊抵抗を-1下げる。)
フィールド
・林 まばらに木が生えている。武器の利用を阻害するほどではない。広さも十分。
・日中 明るい。命中回避に補正無し。
開始位置
・チュパカブラの群れを発見したところからスタート。
Tips
・支給された武器を使う必要はない。まだレベルが低いなどで付き合ってられない場合は自前の武器で対応しよう。
・裏技的にその能力を引き出す事も可能。試行錯誤してみても良い。真正面から面倒くさい効果をその身に受けるのも良い。
・支給武器を使用した場合、後で恭佳に感想を言う事で何かあるかもしれない。
・リプレイに青藍は出て来ない。
マスターより
ネタしか書けない病が現れつつある影絵企我です。
というわけで久々に最初からふざける気満々のシナリオです。
最初は人格がロリになるロリポップアックスとか考えたのですがロリについて詳しくないので断念しました。
気に入らなければ普通にぶちのめしてくれて構いません。その時はコメディなのに真顔で戦い続ける絵が生まれますが……
それぞれ二つずつなので譲り合いの精神でお願いします。
ぱーぷーは語呂がいいので使ってます。広島の方ごめんなさい。
ではよろしくお願いします。
リプレイ公開中 納品日時 2017/06/12 15:17
参加者
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依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/06/04 01:11:06 -
相談卓
最終発言2017/06/04 23:42:47