本部
ジャックオーランタンの宴
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 9人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/10/16 22:00
- 完成予定
- 2015/10/25 22:00
掲示板
-
相談卓
最終発言2015/10/16 09:22:04 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2015/10/15 22:14:45
オープニング
●眠りカボチャのお目覚め
雑貨店が管理するとある倉庫。そこには店主自らが作ったハロウィンカボチャ――ジャックオーランタンが所狭しと並べられていた。その中には体まで作ってもらったカボチャもおり、それは服を着せてもらい、フードを羽織り、丁寧に椅子に座らされていた。この大小様々なカボチャたちは毎年、ハロウィンの時期に雑貨店に飾られる。しかし、新しいものも作るため、どんどんとその倉庫には増えていった。
10月、例年の如く店主はその倉庫の前にやってきていた。
「さぁ、僕のジャックオーランちゃんたち、いい子に……」
ガラガラと鉄の扉を開け、目に飛び込んできたのはぴょんぴょんと跳ねるカボチャと歩くジャックオーランタンの姿。店主は驚き、開けた扉を閉め直した。
「ぼ、僕のジャックオーランちゃんが歩いてた!」
店主にとっては最高傑作ともいえるジャックオーランタンが動いていたことに僕の魂がカボチャに伝わったのだと喜ぶ。しかし、もう一度確かめようと扉を開けた瞬間、目の前には動いていたジャックオーランタンの姿があった。
「ひっ!」
「ハ~ッピ~ハ~ロ~ウィ~ン」
先程の喜びはどこへやら、恐怖のあまり尻もちをついてしまった店主にジャックオーランタンはニィと笑いながら、そう声を発した。そして、扉の隙間から、外に出ようとしているのだろうガタガタと扉を揺らす。
「は、ハロウィンはまだだよ。まだ、倉庫で眠ってて」
店主は体に叱咤を入れ、ジャックオーランタンを倉庫の中に押し込み、急いで扉を閉めた。そして、出てこられないように頑丈な鍵をとりつける。
倉庫を閉める際に扉に向かって飛んできた火の玉。それは奥のカボチャがそれを吐き出したということだった。店主の脳はわずかな時間ながら、それを記憶していた。それに恐怖を覚えつつ、店主は自宅のテーブルに突っ伏す。
「僕のジャックオーランちゃん……」
数年前に作ったそれは頭の中にレコーダーを入れ、亡き妻に頼み込んで声を吹き込んでもらった可愛い可愛い娘のようなものだった。妻の声で愛らしく「ハッピーハロウィン!」というその姿はハロウィンの時期に雑貨店には欠かせないものだった。しかし、今年は飾ることはできない。
命が宿ったことに一度は喜べたが、あの不気味な姿を見ると今はもう喜ぶことはできなかった。
●目覚めカボチャを眠らせて
H.O.P.E本部に設置されている雑談室。そこにオペレーションを担当している若い女性が入ってきた。そして、彼女は自身が声をかけ集まってもらっていたエージェントたちのもとへと真っ直ぐ向かう。
「お忙しい中、集まってもらって、ありがとうございます」
「それで、我々にご用とは」
「これは正式な依頼ではなく、私の叔父からの相談でして」
彼女から語られたのは雑貨店を営む叔父の倉庫であった出来事だった。彼女がそれを聞いた時に彼に恐らく従魔が取りついたのだろうと話したそうだ。そして、その従魔の引きはがし方も説明したと。
「叔父は『それじゃ、ジャックオーランちゃんも壊さなきゃね』と寂しそうに言ってました」
カボチャである点と作品の数からして壊した方がいいと彼女は伝えたそうだ。それにはエージェントたちもそのほうが早いなと頷く。
「ただ、ジャックオーランちゃんは叔父にとって、大切な娘なんです。無傷とは無理でしょうから、彼女の頭の中にあるレコーダーだけはなんとか回収してもらえないでしょうか」
「そのレコーダーが頭にあるのは確実なんだね」
「はい、それは間違いなく」
叔父がレコーダーを入れ、ジャックオーランちゃんを完成させる時に彼女も一緒にいたようで、しっかりとその問いに頷いて見せた。
「どうか、お願いします」
ぺこりと頭を下げた彼女にエージェントたちは顔を見合わせ、頷いた。
解説
レコーダーの回収及び従魔の殲滅。
●倉庫
出入り口は鉄の扉のみ。鉄格子がはめられた窓はあるものの高い場所に設置されており、梯子がなければ届かない。尚、内部ではその高さにものなどないため、侵入できたとしても、危険があるとのこと。
建物の構造としては一度火事に見舞われたこともあり、石積みにした上に倉庫強度を上げるため鉄で補強してある。そのため、カボチャである点もあり、従魔たちは外に出られていない。部屋は一室のみである。
●ハロウィンカボチャ
小型、中型のカボチャ。イマーゴ級。
攻撃は跳ねる、体当たり、噛み付くだが、噛み付くに至ってはカボチャであるのでそれほど攻撃力はない。ただし、魔法に対しては耐久が多少ある。
●お化けカボチャ
大型のカボチャ。イマーゴ級。
攻撃はハロウィンとほとんど変わらないがプラスで火の玉を吐き出す。ただし、火の玉を出すとライヴスを消費するためか近くにいるハロウィンを喰らう。多少、攻撃力はある。防御は紙。
●ジャックオーランちゃん
体が付いているカボチャ。ミーレス級。
頭の中にレコーダーが入っているため、歪な声が時折、再生される。体は木を土台に綿と布で肉付けされている。
攻撃は火の玉を吐く、持っているランタン(火はつかない)を振り回す、近くにいるカボチャを投げる。
他のカボチャよりも耐久性はあり、攻撃力も高い。
マスターより
ハロウィンの季節ですね。今年はカボチャクッションを部屋に飾っておこうと思います、東川善通です。
今回も討伐系です。倉庫は頑丈なので多少の火でも大丈夫なはず。ただ、数が多いので一掃は根気がいるかも??
注意すべきはレコーダーを壊さないように、ですかね。あまり強い衝撃は機械にとって敵です。
さぁ、目覚めたカボチャたちに安らかな眠りを。
リプレイ公開中 納品日時 2015/10/24 20:57
参加者
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相談卓
最終発言2015/10/16 09:22:04 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2015/10/15 22:14:45