本部
古城に眠る鉄の処女
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 6~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/10/12 22:00
- 完成予定
- 2015/10/21 22:00
掲示板
-
相談卓
最終発言2015/10/12 07:29:30 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2015/10/09 18:37:38
オープニング
●中世の城と観光客
ヨーロッパのとある国。
中世の面影を残す巨大な石造りの城は、現在では歴史博物館として利用されている。
中世ヨーロッパの風俗や歴史を追体験できるとふだんから人気の観光名所であるが、この秋は中世の拷問具が展示される特別展が行われるということで、いつにも増して世界各地から観光客が引きも切らずに訪れていた。
「はい、皆様~、右手をご覧くださいませ。こちらに見える古城は、12世紀頃に建てられた歴史的価値の高い建造物です」
城の脇にあつらえられた駐車場に、次々と大型バスがやって来ては、ガイドが解説をしながら観光客を城の内部へと連れて行く。
「お城というと、貴族や王族の居城として舞踏会が開かれるようなきらびやかな建物をイメージされる方も多いかもしれませんが、この時代のお城というのは、敵の攻撃を防御するための要塞機能を兼ね備えた建物になっております。それでは、ただいま期間限定で行われております特別展にご案内いたします」
観光客は地元ヨーロッパだけではなく、世界各地から訪れていた。
「どんなものが展示されているんだろう」
「楽しみだなあ」
様々な国籍の人々が、次々と城の内部へ呑み込まれて行く。
●拷問具博覧会
「こちら、ふだんは入ることのできないお城の地下になります」
拷問具の特別展示は、城の地下1階部分を利用して展示されていた。
「ここには、地下牢もございますから、実際に拷問が行われた場所で拷問具を見ることができるという趣向になっております」
観光客たちは、ガイドに続いて城の石段を降りていく。
まるで、ダンジョンに潜るパーティーのようだ。
「さて、こちらは辱め用の鉄の仮面が並んでおります。たとえば、おしゃべりな女にはこちら、舌が長く伸びたマスク。内側には、口にかませる猿ぐつわとなる部分があり、辱めるだけではなく装着すると、実際に話ができないように……、えっ!?」
そのとき、展示されていた仮面が重力に反してふわりと空中に浮いた。
そして、先ほどまで解説を続けていたガイドの顔面にピタリと吸い付く。
「ガ、ガイドさん!?」
「大丈夫ですか?」
ツアー客たちは、慌ててガイドを取り囲み、仮面を引きはがそうとした。
しかし、猿ぐつわ部分がしっかりと固定されてしまっているのだろうか。力を込めてもはがすことができないどころか、仮面はピクリとも動かない。
しばらく呻いていたガイドはまるで貧血を起こしたかのように、突然その場にくずおれた。
「これは……、もしかして従魔?」
能力者とおぼしきツアー客がポツリと呟いたとき、先を行く別の団体からも悲鳴が聞こえて来た。
「きゃあああーーー、仮面が飛び回って……!」
「やめてくれ、助けてくれ、ムチがぁ!」
地下室の奥から、避難口を求めて観光客が次々と逆行してくる。
さらに、彼らを追うように、仮面やムチが空中を鳥のように飛び回っていた。
運悪く掴まってしまった者は、先ほどのガイドのようにその場に倒れる。
「やはり、ライヴスを集めるために……」
能力者とおぼしきツアー客は、唇をかみしめていた。
●眠りから覚めた鉄の処女
たまたま観光に訪れていた何人かの能力者たちが、それぞれ戦闘に入ろうとしたときだった。
地下室の更に奥から、人ではない何か黒い塊が、ズシンズシンと音を立てて、近付いて来る。
「あれは……、鉄の処女よ! 危ない、逃げないと!」
どこかの国のガイドが叫んだ。
その黒い塊は、人間よりも一回りほど大きい人型の鉄の人形だった。
しかし、ふつうの人形ではない。
胴体部分が観音開きに開かれており、内部に無数の針が仕掛けられているのが見える。
「あれは、血を絞り出す拷問具よ!」
先ほどのガイドが叫ぶ。
しかし、拷問具が一人で勝手に動くことなどあり得ない。従魔でなければ。
しかも、ただの鉄の塊があのように微笑むことなどあり得ない。
「これは、一人ひとりバラバラに戦っていたのでは分が悪い。おそらく、あの鉄の処女が仮面やムチの雑魚たちの指揮を取っているに違いない」
能力者の一人が呟いた。
それを聞いたガイドたちは、逃げるのをやめ観光客たちに向けて叫んだ。
「お客様の中で、ライヴスリンカーの方はいらっしゃいませんか!?」
「ライヴスリンカーのお客様はこちらの旗の下にお集まりください!」
ガイドたちの必死の呼びかけに応えるように、少しずつ、能力者たちがとある旅行会社の旗の下に集まり始める。
「ガイドさん、あとは引き受けました。観光バスの無線でHOPEにも連絡して応援を頼んでください」
「わかりました! 頼みます!」
ガイドたちは、数名の能力者を残し、地下から待避した。
「中世の城、その地下通路に従魔って……、ダンジョンRPGか?」
能力者たちは呟きながら、戦闘態勢に入った。
解説
●目標
従魔の殲滅と生存者の保護
●登場
デクリオ級従魔『アイアン・メイデン』
「鉄の処女」という拷問具を依り代とした従魔で、身長約2メートル、鉄でできた女性の姿をしている。
古城地下のミーレス級従魔たちを指揮。
・物理攻撃「ぶつかり」
近接対象。全体重をかけるようにぶつかってくるが、動きは鈍い。
・物理攻撃「抱きしめ」
近接対象。抱きしめて全身に針を突き刺す。
BS「拘束」を付与するとともに、流血が止まらなくなり、BS「減退」を付与。拘束から逃れない限り、毎ターンダメージを受け続ける。
ミーレス級従魔『猫鞭』×8
拷問具「猫鞭」を依り代とした従魔。
長さ60センチメートルの柄。鞭も長さ60センチメートルで9本に分かれている。鞭部分は麻縄で作られ、先端部分に星のように尖った鉄の塊が付けられている。
非常に素早く空中を飛び回り、物理攻撃を仕掛ける。現在は、地下通路の中央から入り口付近にいる。
ミーレス級従魔『スコールド・ブライドル』×8
鉄製の拷問具「おしゃべりな女のための仮面」を依り代とした従魔。
素早く空中を飛び回り、人間の顔に貼り付き対象のライヴスを奪う。現在は、地下通路の中央から入り口付近にいる。
観光客とガイド×数人
『スコールド・ブライドル』に貼り付かれてライヴスを奪われ倒れているガイドと観光客が数人、入り口付近にいる。
●場所
ヨーロッパ、12世紀頃に建てられた石造りの古城。
城全体の大きさは、東西に約400メートル、南北に約170メートル。
地下は、城全体の大きさとほぼ同じだが、一部、牢屋となっている(現在は使用されていない)。
時間帯は日中。天気は晴れ。展示品を傷めない程度の弱い照明が点けられているが、窓はなく、外よりはかなり薄暗い。ダンジョンのように点在する展示室を通路が結ぶ。
PCは、観光客として地下室にいた能力者、応援にやって来た能力者、どちらを選んでもかまわない。
マスターより
こんにちは、MS中臣悠月です。
今回も戦闘シナリオですが、従魔メインのシナリオです。
RPGと言えばダンジョン!
やはり地下のダンジョンを攻略したいかな~、と思いましてこのようなオープニングにしてみました。
地下のダンジョンを探検しながら、雑魚モンスターを倒しつつ、ボスに向かうイメージで楽しんでいただければと思います。
リプレイ公開中 納品日時 2015/10/19 20:34
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相談卓
最終発言2015/10/12 07:29:30 -
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