本部
ドラマチック・マリッジ
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/02/06 12:00
- 完成予定
- 2017/02/15 12:00
掲示板
-
相談卓
最終発言2017/02/05 15:14:28 -
プレイング卓
最終発言2017/02/06 05:57:41 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/02/04 09:34:14
オープニング
●事実は小説よりも奇なり……?
「夫、ケースケ。健ヤカナル時モ、病メルトキモ、妻ヲ愛シ支エ合ウコトヲ誓イマスカ?」
「はい、誓います」
この日、とある教会で1組の男女が神の前で永遠の愛を宣誓していた。
雰囲気重視の片言アルバイト外国人牧師が、タキシードを着た男性の決然とした首肯に微笑みを浮かべ、傍らに立つ純白のウエディングドレスに身を包んだ女性へと顔を向ける。
「妻、ノゾミ。健ヤカナル時モ、病メルトキモ、夫ヲ愛シ支エ合ウコトヲ誓イマスカ?」
「誓います」
同じ問いかけを受けた女性も、穏やかな笑顔で肯定した。牧師の表情もまた優しげに緩み、聖書を広げた。
ここで行われているのは、H.O.P.E.職員同士の結婚式。参列者も親族や友人以外にH.O.P.E.職員も大勢混じっており、中にはエージェントの姿も散見された。
交際期間三年ほどで、新郎である圭介が先日プロポーズを行い、新婦の望美が快く了承。関係各所への報告や式の段取りをすませ、あれよあれよという間に今日を迎えていた。
それぞれの両親はうっすらと目に涙を浮かべ、子どもたちの晴れ舞台を温かく見守っている。その背後にいる一部の同僚やエージェントから、笑顔で隠す嫉妬や焦燥をぐちゃぐちゃに混ぜた負のオーラがまき散らされているが、出来れば何も知らないまま綺麗に式を終えて欲しいところ。
「デハ、指輪ノ交換ヲ」
『愛』の定義について書かれた新訳聖書の一節を読み上げた牧師は、結婚式における最大の見せ場へ突入させた。
新郎新婦が向かい合い、新郎が新婦の左手薬指に指輪を入れる。事前に受けたレクチャー通りスムーズに行え、当人たちも一安心して表情が綻ぶ。その様子を見た負の権化たちは眉間に一瞬だけしわを刻み、不快感を露わにした。
「ソレデハ、誓イノキスヲ」
そのまま牧師は、新郎新婦にベールアップを促す。
やや緊張した面もちで新婦の眼前を覆ったベールをゆっくり取り払った新郎は、見慣れたはずの女性の美しさに思わず息を飲む。ノロケた空気感を敏感に察知した負の参列者は、漏れ出ようとする舌打ちを懸命に我慢した。
そして、ゆっくりとお互いの唇が重なろうとした、まさにその時。
「……ちょっと待ったぁっ!!」
教会の扉が、勢いよく開け放たれた。
「その花嫁は俺の物だ! お前みたいな男が、気安く触れていい人じゃない!!」
乱入してきたのは、新郎と似た白いタキシードをびしっと決めた、新郎と同年代くらいの若い男性。バージンロードを大股で歩いていく彼の背を、参列者は唖然と見送るしか出来ない。
なお、一部からは何かを期待するキラキラとした視線が注がれている。
「だ、誰だお前は!? どういうことだ、望美!?」
「え? ……えぇ?」
大いに狼狽える圭介をよそに、突然の展開に望美は困惑するばかり。
「お前には関係ないだろう? これは、俺と彼女の問題だ!」
「あ、ちょっ!?」
すると、式場内の混乱が収まりきらない内に乱入した男は新婦へ接近すると、一瞬でお姫様抱っこをして走り出した。
「ま、待て!!」
追いかけようとした圭介だったが、相手はリンカーだったらしくあっという間に扉の外へ消えていく。
呆然と姿を消した新婦たちの背へ手を伸ばす新郎の姿は哀れと言う他なく、会場内には気まずい空気と、一部の参列者から小さく力強いガッツポーズが生まれた。
「……はっ!? 呆気にとられている場合じゃありません! 皆さん、彼女を追いかけてください!!」
だが、我に返った1人の職員が声を張り上げ、エージェントたちに追跡を指示した。その職員は新郎新婦の上司であり、結婚を祝福していた参列者の良心の1人でもあり、非常に優れた判断力を有していた。
ドラマなどで見たことがあるシーンだが、さすがに現実問題としては略取・誘拐罪に問われる立派な犯罪。しかも、乱入者の身体能力を考えれば相手はヴィランと判定するのが妥当であり、逮捕をエージェントたちに依頼するのは自然だった。
「気をつけてください! 見る限り乱入した男は彼女の同意を得ないまま連れ去りました! 場合によっては、新婦に暴行などを加える危険性があります! 彼女の身の安全を最優先に、速やかに確保してください!」
現状を理解したエージェントたちが慌てて共鳴し、2人を追って飛び出した背後から、上司職員の声が届けられる。
エージェントたちは気を引き締め、追跡を開始した。
「……は~。こんなこと、現実に起こるもんなんだなぁ」
その後、静寂に包まれた教会内で響くやたら流暢な牧師の日本語が、取り残された参列者の耳に届けられた。
●痴情の、もつ、れ?
そして、まんまと望美を連れ出した乱入者は、胸に抱く新婦へ声をかけていた。
圭介は知らなかったようだが、言動からすると乱入者は望美の元カレであろうと想像できる。また望美のリアクションからしても密かに計画された犯行であり、これから説得などを行うのだろう。
男と女の関係は複雑だ。
理性でわかっていても、感情が納得できないことなど、往々にして存在する。
行動してしまった乱入者の男も、もしかしたら望美と話す内に冷静になるやも――
「貴方誰ですか!? 私、貴方の顔に覚えがないんですけど!?」
「え!? あぁ、ご挨拶が遅れました、初めまして!!」
『ウチのバカがゴメンねー。でも、しばらく付き合ってあげてねー』
――いや、事態は思った以上に複雑かもしれない。
解説
●目標
新婦誘拐犯の逮捕
新婦の安全確保
●登場
圭介…結婚式の主役その1。訳も分からないまま新婦を奪われた新郎。一部の参列者からは心の中で『ザマァ!!』と思われている。
望美…結婚式の主役その2。現状の情報量が圭介とほぼ変わらないという悲劇(喜劇?)のヒロイン。犯人へ猛抗議するも、一般人のため自力での脱出は不可能。
広明…望美を拉致したヴィラン。回避適正。望美との関係性を臭わせておきながら初対面らしく、犯行動機は不明。現在、花嫁を抱えながら純白タキシード(レンタル)かつ全力疾走で町中を逃走中。
イナティオ…広明と共鳴する女性英雄。シャドウルーカー。間延びした口調で望美と広明の口論の仲裁役。広明の行動を止めることなく、成り行きに身を任せて戦闘を担当。
能力…回避・移動↑↑↑、防御・イニシアチブ↑、攻撃・生命力↓
所持武装…太刀・鞘・拳銃
スキル(詳細効果はスキルルールにほぼ準拠)
・霊奪…回数×3、射程=武器依存、単体物理、物攻-100、命中-10。
・影渡…回数×5、自身対象、回避+300。
・ターゲットドロウ…回数×5、回避+100(カバーリング対象は望美に固定され、望美救出を妨害)。
●状況
教会から出撃したエージェントたちは聞き込みを行いながら追跡。付近の公園でヴィランを発見し、戦闘に突入。大きな噴水を中心に、休日の昼間を楽しむ一般人や家族連れなど衆人環視の中、正装したままの戦闘により非常に目立つ。空は快晴で穏やかな日差しが降り注ぎ、周囲からは好奇の目とスマホレンズとフラッシュが注がれる。
遭遇時までに望美へ危害を加えた様子はなく、ヴィランの背中を呆れながら見つめている。意識の主導権は広明が握り、肉体の主導権はイナティオが握る。よって、口がよく回る割に戦闘の動きは洗練されていて侮れない。
マスターより
明らかに訳ありだと誰もが思うような格好のまま、羞恥プレイ上等な環境での戦闘シナリオです。初対面の新婚夫婦に突如乱入した正体不明の男を逮捕し、花嫁の望美を圭介の元へと返してあげてください。
各PCの結婚式に臨むスタンスは自由です。戦闘のモチベーションも含め、普通に祝福するか、普通に嫉妬に狂うか、はたまた義務感による列席か、皆さんにお任せいたします。
ヴィランは1名の単独犯で、回避特化のステータスとスキル構成なのが要注意です。また、あまり時間をかけると親族含む参列者からの心証が悪化する可能性が高いので、今後の新婚生活のためにも早期決着が望ましいです。
リプレイ公開中 納品日時 2017/02/12 20:04
参加者
掲示板
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相談卓
最終発言2017/02/05 15:14:28 -
プレイング卓
最終発言2017/02/06 05:57:41 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/02/04 09:34:14