本部
- 形態
- ショート
- 難易度
- 難しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 12人 / 4~12人
- 英雄
- 12人 / 0~12人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/01/19 22:00
- 完成予定
- 2017/01/28 22:00
掲示板
-
屍群包囲網突破戦
最終発言2017/01/19 07:55:15 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/01/15 13:38:16
オープニング
●ある局員の証言
笹井 良子(ささい りょうこ)は、入社二年目のテレビ局員だ。
地方局とはいえ、テレビ番組を作っている以上、局内に奇異な服装の出演者が歩いていることは珍しいことではない。
それでも、そのときの一団は、良子の足を止めさせた。
一団の先頭には、和装の少女と女性。少女のほうはフリルをふんだんに使ったモダン和装で、女性は緋袴に着流し、小道具にしては立派過ぎる薙刀を持ち込んでいる。
このカメラ映えしそうな二人だけなら、ちょっと風変わりな出演者、というだけで気にも留めなかったかもしれない。普通と大幅に違ったのは、後ろから歩いてくる人数の多さと、二人の和装とのミスマッチぶりだ。
皆一様に、黒ヘルメットと白い特攻服を着込み、手も白手袋で覆った少年達。
顔を見たわけではないけれど、映像関係の仕事をしている良子は、体つきからまだ若者と判断した。
番組出演者用の仮通行証を提げているから、許可は出ているのだろうけど……どうにも異様だ。
「失礼ですが、本番まで局内ではヘルメットを脱いでおいて頂けますか?」
先輩局員のひとりがそう話しかけ、良子はほっと胸を撫で下ろした。
さすがに自ら話しかける勇気まではなかったからだ。
「これはお前達が怯えないよう、被ったままにさせているのだがな」
薙刀を持った女性が応えた。
「まあいい、頃合いだ」
女性はすっと左手を挙げる。それに呼応するように、ジャキッという重い音が響く。
良子は目を疑った。特攻服の集団は、銃を構えていた。
(モデルガン?! ……にしては、本物過ぎる!)
もつれる足で廊下の角を曲がり、階段を駆け上がる。
廊下のあちこちで悲鳴が上がり、局の廊下は逃げ惑う人々で溢れる。
その中に立つ女性の声は、あくまで落ち着いたものだった。
「命尽きる前に聞いておけ。私の名は朱天王(ステンノ)。お前達を統べる者」
背後で銃声が鳴り響き、布を引き裂くような同僚達の断末魔の声がいつまでも耳に残った。
●電波ジャック
「テレビ局『四国放送』が、敵性体に占領された」
H.O.P.E.職員が、切迫した口調で説明した。
「一階フロアで銃乱射があり、局員が多数射殺された。殺された人々はそのままゾンビと化し、局周辺を徘徊している」
職員はホログラムを操作し、テレビ局の外観を映し出した。
「占領された地方局は二階建てで、地下部分に資材倉庫がある。スタジオは一階に集中し、1階にいた局員は片端から射殺された。二階はデスクワーク用のオフィスと控え室だが、そこにいた人々は殺されることなく人質となった」
切り替えられた次のホログラムは上空からの映像で、屋上部分に穴が開いていた。
「すぐに動けるエージェントを招集し、屋上から侵入して二階部分に囚われていた人質は救い出した。救出した人々の証言によれば、侵入者の一人は朱天王と名乗ったそうだ。連れていた和装の少女は先日の洗脳事件に関与した『芽衣沙』、黒ヘルメットの少年達は、以前徳島で活動していた暴走族、『百鬼夜行』のメンバーと見られている」
資料映像として、エージェントと『百鬼夜行』の少年達が接触した際の写真が映し出された。
黒ヘルメットに白い特攻服の集団、という部分は、確かに証言と一致している。
「彼らの一部は、警察により死亡が確認されている。その他の少年達についても……新型感染症患者は延命治療なしに長くは保たない。生存は絶望的だ」
いかにも暴走族らしく、黒ヘルメットと白い特攻服でバイクに跨る姿、夜の駐車場で群れる姿に続いて、ブルーシートの上にヘルメットを脱いで横たえられた姿が映る。
その顔の皮膚は無残に崩れ、一部は肉が露出していた。
「事実、二階制圧のために撃破した三体の黒ヘルメットの中身は、死体だった。身元は現在調査中だ」
次にホログラムに映し出されたのは、押収したと見られる銃器類。
「それから重要な事項だが、敵は一般武器と共に、AGWを所持している。製造元は不明だが、徳島の自衛隊基地の事件で押収されたものと類似点が見られる」
そこで突然に警報が鳴り、女性オペレータの声が速報を告げる。
「当該テレビ局に動きあり。放送中のニュース映像が中断されました。いま当該テレビ局の放映地域には……『芽衣沙』の映像が流れています!」
『芽衣沙』は先日の愛媛で多くの住民を洗脳し、絶望の淵に落としこんだ。
もしもその能力が電波を通じて発揮されるとなれば、大変なことになるだろう。
「急がなければならない」
職員は、気を引き締めるように言った。
「君達は局内に侵入し、出来うる限り敵の排除を行ってくれ。すぐにもうひとつチームを組む。スタジオ内にいる『芽衣沙』の対応はそのチームに任せる」
職員はホログラムにテレビ局一階の地図を映し出した。
「これは人質救出時にエージェントが【鷹の目】を飛ばし、偵察した一階の状況だ」
敵勢力は出入り口のシャッターをすべて閉じた上、建物内の防火シャッターも次々に閉じ、そのうえ付近の壁や天井も破壊して、瓦礫をバリケード代わりに通路を塞いでいる。二階に通じる階段も、エージェントの制圧を受けて即座に防火シャッターと瓦礫で完全に塞いだ。
「局側も多くの犠牲者を出し、非常事態であることを認識している。建物に多少の被害が出るのはやむを得ない」
テレビ局も敵の排除が優先という点でH.O.P.E.と合意した、と彼は語った。
「危険な任務になるだろう。心して掛かってくれたまえ」
職員はエージェント達に向かって敬礼した。
【テレビ局内模式図(ノンスケール)】
アイウエオカキクケコサシス
ゾンビ ゾンビ
正面玄関
A□□□□鬼□□□鬼□□□□
B□□□□□階□□□□□□□
C×■■■×■■■×■■■×
D□■■■□■■■□■■■□
E□■■■□■■■□■■■□
F□□□□鬼□□□鬼□□□□
G□■■■□■■■□■■■□
H□■■■□■■■□■■■□
I×■■■□■■■□■■■□
J階×□□□□朱□□□□□□
K◎■■■□■■■□■■■□
L×■■■□■■■鬼■■■□
M×■■■□■■■□■■■□
N◎階××鬼×××鬼鬼鬼警×
ゾンビ ゾンビ 裏口
■:スタジオ □:廊下 階:階段 ◎:エレベータ 裏:バックヤード
警:警備員室 ×:防火扉、瓦礫による封鎖地点
朱:朱天王 鬼:百鬼夜行メンバー(複数名)
模式図外側(ゾンビ除く)が外壁
解説
●成功条件
一階奥のスタジオを守る朱天王及び百鬼夜行と交戦しつつ隙を突き、芽衣沙対応チームをスタジオ内に送り届けること。そして同チームが交戦中、スタジオ外敵勢力を引きつけておくこと。
●現場状況
・一階の中央奥のスタジオ(15×20スクエア)が占領された。正面、正面向かって右、奥の三方向に入り口があり、正面側は朱天王が守り、奥側は大量の瓦礫で塞がれている。
・エレベータは電源が落とされ使用不能。
・二階制圧と同時に朱天王は二階に通じていた防火シャッターを落とし、瓦礫で封鎖。
・正面入り口、裏口共にすべての入り口がシャッターで覆われ、通路は防火扉と瓦礫で封鎖されている。バックヤードは狭い通路状。
・スタジオの壁、床、天井は防音設備のため特に頑丈であり、時間的に当シナリオでは破壊不可。
・正面入口、裏口を含む周辺には二十体あまりの死体ゾンビが徘徊中(武器所持無し)。
・現場にはヘリコプターにて移動。
●破壊可能箇所
・正面玄関(シャッターごと)
・裏口(シャッターごと)
・建物外壁(支柱以外)
・建物床・天井(スタジオ部分除く)
・防火シャッター&瓦礫の封鎖箇所すべて
●破壊方法
・建物外壁・防火シャッター&瓦礫は1スクエア以上の攻撃能力のある火器で破壊可能。
・正面玄関・裏口(ガラス+シャッター)、床・天井(床材・天井材)は使用素材を破壊できそうな武器で破壊可能。
・破壊箇所はすべて「人ひとり分程度(1m×1.5m)」の穴が開いた判定になる。
●PL情報
・『百鬼夜行』は以前接触したAグループ(隆司+配下11名)、未出Bグループ(櫂+配下16名)。AGWは各グループ、サブマシンガン3丁+小銃多数を所持。リーダー2名は特徴的な鬼の面を左肩につけ、常に移動している。
・朱天王は防御力の高い大盾を持ち正面扉の防衛に専念。リーダー(隆司、櫂)または芽衣沙が重傷を受けるまでは基本的に動かない。
マスターより
『屍国』三姉妹共同戦線のうち、武闘派俺っ娘お姉ちゃん、朱天王の陣営と闘っていただきます。
殲滅の必要はありません。芽衣沙が帰る気になれば妹の護衛をしつつ一緒に帰ります。
芽衣沙のほうは性格的に短期決戦になりそうですが……芽衣沙対応チームの善戦を祈りましょう。
逆に朱天王対応チームが失敗すれば、芽衣沙対応チームがダメージスタートとなります。
相手を撹乱して味方を安全に送り届けてください。
朱天王は今回は弟分に経験を積ませたいので、基本的に動きません。
あえて攻撃するのは非常に危険です。
二階制圧時に弟分がやられており、朱天王は怒っています。
会話が可能かは不明です。
リプレイ公開中 納品日時 2017/01/28 10:25
参加者
掲示板
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屍群包囲網突破戦
最終発言2017/01/19 07:55:15 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/01/15 13:38:16