本部
- 形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 6~10人
- 英雄
- 10人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/11/07 22:00
- 完成予定
- 2016/11/16 22:00
掲示板
-
相談?
最終発言2016/11/06 00:22:02 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/11/06 21:27:08
オープニング
●物騒なハロウィン
10月31日の、日が沈みかけている夕刻。
依頼を終えたエージェントたちが、お互いの労をねぎらいながら帰路に就いていた。
今回、彼らはイギリスのウェールズ地方で発生した、大量のカブが従魔に憑依されて暴れているという事件の対処のため、派遣された。敵の強さはミーレス級と苦戦こそしなかったが、数が多くて全滅させるまでにかなりの時間を要してしまう。
午後から行われた従魔討伐は今の今まで長引き、ようやく終わったのがこの時間というわけだ。
あまり怪我は負っていないものの、長時間討伐で走り回っていたエージェントたちの表情には、疲労の色が濃く現れている。早く帰って休みたい、というのが彼らの偽らざる本心だろう。
程なくしてたどり着いたのは、小さな町だった。町といっても周囲は自然に囲まれており、村というには規模が大きめなので、正確には田舎町と呼んだ方がいいだろう。
今回の従魔騒ぎはその町の人が発見し、H.O.P.E.へ通報していた。エージェントたちはロンドン支部へと帰る前に、依頼主である町人に討伐結果を報告することになっていた。
町に到着すると、エージェントたちは首を傾げる。周囲には夕焼けの赤が景色を彩り、もうすぐ日が沈むというのに、家に明かりがついていないのだ。それも1つや2つではなく、見渡す限りすべての家で同じことがいえた。
「……ん? あっ、アンタたち、そんなところで何やってるんだい!?」
これも従魔が関係しているのか? とエージェントたちが警戒しだしたところで、ある家から1人の中年女性が出てきて、こちらを見るなり驚いた表情で声を上げた。
「とりあえず、そんなところに突っ立ってないで、家に入りな! 危ないよ!」
やはり、何か事件が起きたのか? と疑いだしたところで、エージェントたちは必死に手招きする女性の言に従い、促されるまま女性の家へ入っていく。
「はー、全く驚いたよ。まさか、今日が何日か知らないってわけじゃないだろうね?」
全員が家の中へお邪魔すると、エージェントたちが事情を聞く前に、女性の方が口を開いた。
「ハロウィン? 違う違う、今日は『サウィン』の日だよ。……って、何だ、アンタたち外の人だったのかい?」
今日の日付を思い出したエージェントの1人が『ハロウィンだ』と答えたところ、返ってきたのはそんな言葉だった。聞き慣れない『サウィン』という単語にさらに首を傾げていると、女性は何かに気づいたように話を進める。
「『サウィン』ってのは、簡単にいえば新年を迎えるにあたってのお祭りみたいなもんさ。10月31日の夜はあの世とこの世の隔たりが曖昧になって、こっちに戻ってきてくれたご先祖様の霊をおもてなしをするんだ。まあ、一緒に悪霊もうろつきだすから、そっちは追っ払わなきゃなんないんだけどね」
詳しく話を聞いてみると、どうやら『サウィン』というのは『ハロウィン』の原型になった古い祭りのようだ。現在は『ハロウィン』が定着しているが、一部の地域ではまだ『サウィン』として10月31日を過ごすらしい。
また、ここでいう『悪霊』は従魔や愚神とは関係のない、この地方に伝わる妖精や悪事を働く魔女などを総称して呼ばれているものだとのこと。かなりオカルトチックな話に半信半疑のエージェントもいるが、中年女性は至極真面目に説明していた。
「せっかくだから、アンタたちも参加していきな。もうすぐ外は真っ暗になるし、無防備に外に出ちまったら、周辺をうろつく悪霊に憑り殺されるかもしれないからね。見る限り急ぎの用があるって感じでもなさそうだし、一晩くらいは問題ないだろ?」
女性の誘いは少々強引だったが、態度の裏にこちらの身を心配をしている色が感じられた。本当に悪霊とやらが現れ、自分たちに害を成すのだと信じているのだろう。純粋な善意からくる女性の提案に、エージェントたちは断る理由を見つけられなかった。
「安心しな。きちんと注意してさえいれば、悪霊に悪さをされることなんてないんだからね。外の人はほとんど『サウィン』は知らないみたいだし、この際だから楽しんでいけばいいさ!」
豪快に笑う中年女性に、エージェントたちも思わず笑みをこぼした。
こうして、エージェントたちの『サウィン』の夜が始まった。
解説
●目標
一晩の間、サウィン祭に参加。
●祭りの流れ
家の消灯→見た目が不気味な仮面をつけ、音を立てながら町を散策→町近くの丘に移動し、かがり火を囲んで食事→夜明けにかがり火を火種とし、それぞれの家に持ち帰って暖炉やろうそくなどに火をつける→終了
●占い・おまじない(ミニゲーム)
皿当て…テーブルの上に4枚の皿を置き、それぞれ水・指輪・土・塩を乗せておく。参加者は目隠しをした状態から手探りでテーブルの上の皿を触り、皿に乗った物によって未来を占う。
バーンブレック…制作時にいろんな物を紛れ込ませたレーズン入りのケーキを切り分けて配り、食べるときに出てきた物によってその人の未来を占う。それぞれ、指輪、そら豆、ボタン、えんどう豆が入っている。そのまま食べられない指輪とボタンは紙に包まれており、誤飲を防いでいる。
サウィン・マジック…赤いキャンドルを耐熱容器に入れて火をつけ、逃れたい悩み事などを書いた紙片を持ちながらある呪文を唱え、紙片を火に落とすおまじない。燃え尽きる紙を眺めているうちに、記した悩み事から解放される気分になれるらしい。
●状況
場所は依頼完了の報告をするために訪れた、ウェールズの小さな田舎町。町人は全員信心深く、10/31の夜には先祖の霊や悪霊が集まってくると信じている。ただし、ここでいう悪霊とは、従魔や愚神とは関係がない。
祭りは町全体が協力して行われ、町の近くの丘の上ではサウィンにおいて重要な役割を持つ祭司がかがり火を焚き、周りを囲んで踊っている。現世と冥界が混じり合うといわれている夜を越え、町の人々は新しい年の始まりを迎えようとしている。
マスターより
ハロウィンといえば仮装ですが、原型といわれているサウィンはちょっとヤバいのも集まってくる、いわば秋の収穫祭とお盆と大晦日と節分の要素を一緒にしたようなお祭りらしいです。
先祖霊にはもてなしを、人の魂を狙って集まる悪霊や魔女などには、悪さをしないようなだめたりビビらせたりしてお帰り願うのだとか。
今回のシナリオは、そんなサウィンの大まかな流れを体験してみよう、というものです。
実際に行われていた内容とは若干異なるかもしれませんが、雰囲気は味わえるでしょう。派手な仮装で大騒ぎも楽しいでしょうが、たまには粛々としたハロウィン・ナイトを過ごしてみませんか?
リプレイ公開中 納品日時 2016/11/15 19:24
参加者
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相談?
最終発言2016/11/06 00:22:02 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/11/06 21:27:08