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ゲスト(aa0000)
本部
- 形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- 参加費
1,000- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4～10人
- 英雄
- 10人 / 0～10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/11/07 19:00
- 完成予定
- 2016/11/16 19:00
掲示板
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フィッシュ&チップス相談卓
最終発言2016/11/06 17:43:38 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/11/03 23:23:26
オープニング
●
秋晴れの十月中旬、ここは大英図書館。そしてH.O.P.E.ロンドン支部でもある。
長い廊下にコツコツと響く靴音。
一人の職員が扉の前で立ち止まって大きく息を吸う。静かに吐いて気持ちを落ち着かせたところでノッカーを叩く。女性の返事が聞こえてきたので入室すると、そこは小部屋だ。テーブルの向こうで微笑む応対の秘書へと用件を伝える。
「お待ちくださいませ」
秘書が内線で連絡した。
職員はいつものように報告書を秘書に預ければすむと考えていた。しかし支部長が直接会うとの返答に何度も瞬きを繰り返す。
秘書に導かれて館長室へ。奥の非常に広い机にはたくさんの書類や本が積まれていた。その向こう側で席についている支部長キュリス・F・アルトリルゼイン(az0056)に報告書を手渡す。
一分にも満たないはずの、しかし長い時が経過する。
「プリセンサー能力者三名によれば緊急性はないようですね。それにしても十月末から十一月初旬にかけて、多数の従魔、もしくはH.O.P.E.に仇なす者が出没ですか」
「はい。警戒すべきはイギリス全土になります。他の地域に関しても注意が必要とのことです。ご存じの通り、その時期はヨーロッパ各地でハロウィンとガイ・フォークス・ナイトが催されます。仮装した人々の間に紛れられると大変ではないかと――」
キュリスが片眼にかけたモノクルに触りながら、職員の前でもう一度報告書に目を通した。
「……リンカーのみなさんにはあらかじめ各地に潜入してもらいましょう。それと、せっかくのお祭りです。従魔などの敵さえ倒せたのなら、仕事一辺倒ではなく楽しんでもらって大いに結構。そのように計らってください」
キュリスが話した内容を職員はメモに認める。仕事場に戻ると依頼文章を作成。リンカー達の目に触れるよう配信するのだった。
●その村に伝わる民謡
おどれやおどれ よいこはおどれ
きょうはおまつり おばけのおまつり
かすかにきこえる すすりなき
きかないふりで さあうたえ
どんどん叩くはただの風
だからおいしいごちそうたべよう
ドアを開けてはいけないよ
バンシーは死を呼ぶ『泣き女』
デュラハンはこわい『首なし騎士』
朝の世界じゃ生きられない こわくてさびしい化け物さ
さびしくないよに仲間を探す 目が合った子はあの世行き
よいこはさわげ たのしくさわげ ばけものたちが帰るまで
●泣かない女とハロウィンパーティ
ここは昔ながらの農業が続く田舎町、グレマリー村。のどかなこの村にも従魔の出現が予測されたため、数名のエージェントが送り込まれた。この村には有力者がいる。かつての領主・アディントン家。現在は未亡人が一人で暮らしているという。現在では村一番の金持ちというだけの家であるが、昔からの伝統で『領主』と呼ばれ、村の取りまとめを行っているらしい。夫の死から約1年、女領主アンジェリカ(アンジー)は懸命に夫の代わりを務めてきた。
「領主様は気丈な女性だ。しかし、やはり時折心細そうな顔をなさる」
「もうすぐハロウィンだ。私たちで領主様を元気づけよう！」
村人たちは今日、ハロウィンパーティを開く。この地方ではハロウィンに死者の魂が返って来ると言われており、仮装は魔除け、料理はお供え物という意味が強いらしい。今年は日本からの客人のアイディアも取り入れ、より明るい祭りにするつもりだ。
パンプキンスープに、パンプキンパイ。加えて特徴的なのは『バーンブラック』というフルーツケーキ。生地の中に様々なものを入れて焼く『くじ引きケーキ』だ。
エージェントたちは親切で純朴な村人たちとともに和やかに準備を進めていた。パーティ開始の18時、女主人が金切り声でこう言うまでは。
「夫が！ ハンスが呼んでるわ！ 私、行かなくちゃ！」
ドアが激しく叩かれる音。アンジーを抑え込む村人。そして、外に出た仲間たちからは「従魔発見」の報告。ずいぶんと楽しいパーティになりそうではないか。討伐に向かおうとするエージェントたちを、真っ青な顔の村人たちが引きめる。事情を聴くと彼らは震える声でその地に伝わる民謡を歌い出した。
●泣き女と赤ずきん
少女の背中を冷や汗が流れて言った。赤ずきんの仮装をした少女――赤須 まこと(あかずまこと)は厳しい研修を終え、今日ＨＯＰＥエージェントとして初めての任務に就いた。プリセンサーの予測通りなら従魔と遭遇する可能性があるとはいえ、先輩のエージェントが多数参加しており、おまけにハロウィンまで楽しめるという任務。彼女はなかば遠足のような気持ちでグレマリー村にやってきたのだ。
「ちょ、ちょっとおつかいに行った隙に……！」
その従魔は一見すると普通の女だった。俯き、泣きながら、激しくドアを叩く。しかしその声を聞くとなんとも嫌な気分になった。
「亮次さん……」
英雄の呉 亮次がチロリアンハットのつばを上げながら舌打ちする。前の世界では猟師であったという彼は――仮装と呼んでいいのかわからないが――まことに合わせて童話の猟師のような格好をしている。
「あれが噂の従魔か。あと何歩かで酒が飲めたってのによ」
共鳴したまことは鉤爪型の武器を装着する。狼のような灰色の耳が生え、実年齢より幼く見えていた顔は野性的で大人びたものとなる。狼女は、闇に紛れて泣き女に攻撃しようとする。
「嫌！ なにこれぇ！」
現れたのは首のない馬に跨った、首なし騎士。それはアイルランドに伝わる怪物・デュラハンに酷似していた。ならば女の方はデュラハンと共に現れるというバンシーか。そんな知識があるはずもない元・普通の女子高生、まことは涙目で敵を睨み据えた。
「お、お化けなんか怖くないもん！ それなら私だって狼女だもんね！ 負けないんだから！」
解説
【目標】
パーティの成功
【現在の状況】
パーティ開始直前にまことからの通信を受けるが、村人に『民謡』を理由に引き留められている。敵が消えるまでパーティを楽しみ続けなければならない。パーティは大ホールでの立食形式で、全員仮装をしている。
(料理を出す場合や何かしらの芸をする場合、準備は済んでいることにしてＯＫ。エージェントたちがアイディアを出しているため、ＯＰにない料理も登場させてＯＫ)
【パーティ参加者】
村人
館内の大ホールにいる。約50人。うち20名ほどが子供。愚神・従魔への知識は乏しく、伝説通りのお化けが出現したことに恐怖を抱く。アンジーは錯乱中。
赤須 まこと＆呉 亮次
犬好き女子高生(17歳)＆楽天家な猟師(20代後半)。シャドウルーカー。共鳴時の姿は灰色の耳の生えたお姉さん。武器は鉤爪と猟銃を所持。
【敵】
デュラハン(×１)
デクリオ級従魔。槍を持ち、首のない馬にまたがった首なし西洋甲冑。頭はなくても行動に支障はない。バンシーとは協力関係にある。
バンシー(×1)
デクリオ級従魔。今のところ、ドアを激しくノックしながら泣いているだけ。
謎の声
「(死んだ親の声で)ただいま。開けておくれ」
「(外にいる者の声真似で)おかしをたくさん買ってきたよ」など
本人以外には聞こえない。純粋な者、心に傷のある者、怯えていたり泣いていたりする者には効きやすい。逆に楽しい気分の者は影響を受けにくい。
(※プレイヤー情報：バンシーの声が原因。聞くと不安な気持ちになり、人によっては幻聴を聞く。泣き続ける限り、バンシーは戦闘に加われない。)
【注意】
敵は中の者に招かれなければ屋敷には入れない。『正面入口』か『大ホールの窓』が少しでも開くと「招かれた」とみなし、屋敷内に入って来る。その場合の一般人の安全については保証しない。
マスターより
※プレイングにはどんな仮装をするかを書いていただけると助かります。
村民たちの気を紛らわし、楽しく和やかな雰囲気を作りましょう。必ずしも芸をする必要はありません。歌を歌っても構いませんが、既存の歌詞のご使用はご遠慮ください。
赤須 まことは『暴走フェンリル・ガール！』にてＨＯＰＥに加入させてもらったリンカーですが、読まなくても参加に支障はありません。ワールドガイドによるとデクリオ級は「駆け出しのエージェントが基本単位8名で討伐する標準的な敵」。ベテランなら１～２名でも倒せる相手ですが、まことにとっては強敵です。
リプレイ公開中 納品日時 2016/11/12 20:45
参加者
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フィッシュ&チップス相談卓
最終発言2016/11/06 17:43:38 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/11/03 23:23:26
