本部
【秋食】おいもとりんご
- 形態
- ショート
- 難易度
- 不明
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 6~8人
- 英雄
- 7人 / 0~8人
- 報酬
- 寸志
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/10/19 15:00
- 完成予定
- 2016/10/28 15:00
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/10/19 00:18:01 -
芋林檎行列を食べる
最終発言2016/10/19 00:49:45
オープニング
●
そろそろ樹木の葉が赤や黄に色づきだす。
野山が秋色に染まるには暫しの月日が必要だがそれよりも早く、秋を感じさせるものがいくつかある。
夏の日射しをたっぷりと浴びた作物がたわわな実をつけていた。厳しい冬に備える野生動物達がそれらを食らって肥え太っていく。
豊富な穀物と果実、そして脂がのったジビエ。それらを黙って見過ごせるほど人の食欲は軽いものではない。
秋のある日に収穫したばかりの食材が調理されて食卓に並べられる。家族や友人知人で囲み、舌鼓を打って心を潤すひとときもあるに違いなかった。
穀物や果実はときに酒となる。肉も長い冬に耐えるためのハムやソーセージ、燻製肉、塩漬け肉に加工されることもあるだろう。
人の営みに欠かせないのが自然の恵みだが、一年を通じて秋の季節は格別のご褒美といえた。
「せっかくですし、一般の方に迷惑がかからない範囲で許可しましょう。但し、強力すぎるのはダメですからね」
ここは大英図書館の館長室。H.O.P.E.ロンドン支部長、キュリス・F・アルトリルゼインは目を通したばかりの書類に判を押す。それは支部が所有しているオーパーツの貸し出し要望書であった。
「ほ、本当によろしいのですか?」
「もちろんですよ」
駄目元で要望をだしたH.O.P.E.女性職員はキュリスの前で両の瞳を大きく見開く。余程信じられなかったらしく、何もない絨毯の上で転げそうになりながら退室していった。
期間限定なものの、こうしてリンカー主催の宴やピクニック等のプライベートな催しにオーパーツが持ち出せるようになるのだった。
●
「なんじゃこりゃ」
送られてきた映像を見て、H.O.P.Eオペレーター、坂山純子は呆れて、そうとしか言えなかった。背もたれに重心をかけて、どうにか頭で混乱を理解しようと試みるが、想像を超えていて上手くいかない。
「お祭りだね。サツマイモの」
隣に座って、斜めからモニターを凝視していた彼女の英雄、ノボルが言った。
「素っ頓狂な奴らなこと。これは何に分類されるのかしら。従魔? 愚神?」
「さあ……なんなんだろう」
モニターの映像を努力して理解しようとした結果がこうだ。
人間大の大きさのサツマイモが列を成して商店街を歩いている。彼らには足がないから浮遊しているのだろう。そして所々に成人男性二人分の大きさのさつまいもが、人間サイズさつまいもに担がれて運ばれている。
――なんじゃこりゃ。坂山は額に手を当てて、結局理解に諦めた。仕方がない、もう何が起きてもおかしくない世界なのだ。だからサツマイモが列になって浮遊しながら進んでいても現実である。
「これ、食べられるのかな」
「さあね……。あれ、まだなんか来てる」
更にモニターが送られてきて、それを見た坂山はまたぞろ唸った。
「流行ってんの? コレ」
続けざまにきたのはまた大名行列だった。今度はさつま芋ではなく、果物の林檎だ。こちらもさつま芋と全く同じ状況である。坂山は眠そうに目を擦っていたが、ノボルは美味しそうなリンゴをひたすら見つめていた。
「これ、なんていってエージェントを呼べばいいと思う?」
「そのままいえばいいんじゃないかな。なんか、サツマイモが行列作ってるって」
「頭がおかしくなったって思われそうだけれどね」
結局、坂山はエージェント達の事を、そのままの状況を伝えて招集した。ひとまず対処するしかない。
「別の場所ではオーパーツとか使って催しを開いてるのに、私はサツマイモとリンゴの相手よ」
「幻想的だよね」
「そうね。これでリンゴに顔が書いてあったら、昔あったゲームの野菜の国のなんちゃらかんちゃらって感じだったわ」
「知ってる人いるのかな?」
「さてね」
解説
●目的
突如として出現した二種類の行列の動きを止める。
●対処方法
サツマイモとリンゴは攻撃をしたら砕けるが、すぐに修復される。
しかし、「食べる」という行為に対しては修復されない。毒は持っていないので、全ての食料を食べきる事が一番の対処方法である。
●リンゴとサツマイモ
林檎は人間の腰まであるサイズで、十一匹存在する。その中の一人は二倍の大きさをしており、行列の中央に陣取って座っている。
サツマイモは人間大の大きさ。こちらも十一匹存在して、その内の一人はまた二倍の大きさをして、中央にいる。
この列は人間や環境に被害を与える事はなく延々と歩き続けているだけだが、道路の上などを平気で渡るという報告があるために交通網に支障をきたす恐れがある。
二つともエージェントに何をされても動きを止めないので、食べるのは苦労するかもしれない。だが力は弱いので、無理やり押さえつけて移動を阻害できる。味は滅茶苦茶美味しい。
※サツマイモは土から取り出した状態なので、炎のスキル等で焼くと美味しく召し上がれます。
●原因
欲張りなリンカー「レミルー」が未発見の物体、オーパーツを使ってサツマイモとりんごを大きくしてしまった。彼は騒ぎが大きくなり街のどこかに潜んでいるが、彼の英雄「蟋蟀(コオロギ)」が彼の居場所をリンカー達に伝える。
マスターより
※当MSはアドリヴが好きなので、多く入っています。
美味しいんですよサツマイモ。こう、庭があるんですけどそこでアルミホイルに包んでその上で焚火とかするんです。で、良い時間になってきてもう火も弱くなってくる頃合いでですね、焦げたアルミホイルに包まれたサツマイモを取り出すんです。するとおいしく焼きあがったさつまいもを美味しくいただく事ができるっていう、もう至高な訳です。
すごいんですよ。こう、ホクホクで。すごいんです、もうね。
りんごも美味しいんですよ。
それでは任務の方、よろしくお願いします。
リプレイ公開中 納品日時 2016/10/24 20:41
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依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/10/19 00:18:01 -
芋林檎行列を食べる
最終発言2016/10/19 00:49:45