本部
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 7人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/08/04 15:00
- 完成予定
- 2016/08/13 15:00
掲示板
-
相談しましょー
最終発言2016/08/04 06:28:56 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/08/02 20:36:16
オープニング
●まわる天球儀
アステレオンの中央にある記念博物館には『アイオーン・スフィア』が展示されている。『アイオーン・スフィア』は、天動説を唱えていたアリストテレスが作らせた天体の円運動を再現するための天球儀である。天動説のため、当然、中心には地球を模した球体があり、その周りを月を模した球体、遊星天、恒星天、赤道と横道を表すリングがある。
アステレオン・ラヴュリンスと呼ばれることになるドロップゾーンが発生する数時間ほど前、記念博物館の警備員は今日もどうせ事件など何も起こるまいと高を括り、警備員室で瓶ビールを数本空けていた。すっかり気持ちよくなった男は散歩がてら見回りをすることにした。
暗く静寂に満ちた記念博物館内を下手な鼻歌を歌いながら歩く。
ふと、『アイオーン・スフィア』と名のついた古い天球儀が気になった。
球体を中心にいくつものリングが囲み、中心の球体の一番近くには細いリングに一つ小さめの球体が付いていた。その球体が月を表していることを警備員は知らなかったけれど、幾つかのリングを動かすことができることは知っていた。
それで、おもちゃ代わりに月のついた細いリングをくるくると回してみた。
くるくるくるくると何度も回しているうちに、その細いリングがカチッと右側にずれた。
そこで警備員の酔いが覚める。自分は展示品を壊してしまったんじゃないかと冷や汗が出る。さっきと同じ位置に直してしまえばいいのでは? とも思ったが、どれほどずれたのかなどわからない。
「……お、覚えていない」
考えた結論はそれだ。
自分は酔っていて、見回りという仕事はちゃんとしたが、他の行動は一切覚えていない。この天球儀が壊れたのもきっと、客の誰かがいじったせいだ。そうだ。そういうことにしてしまおう。
無茶苦茶な話ではあるが、そもそも仕事中にビールを飲んでしまうような男である。こんな無茶苦茶な話を自分に言い聞かせて納得するのにはそう時間はかからなかった。
男は気を取り直して見回りを再開した。
月を模した球体をつけた細いリングがカチッと右側にずれた瞬間、偶然なのか、運命なのか、それはまさにその瞬間の夜空の状況を表していた。
つまり、現在の月食と同じ状態を再現していたのだ。
そうしてそこに、もう一つの小さな世界(ドロップゾーン)が生まれた。
●守られるオーパーツ
アステレオン・ラヴュリンス内に取り残された一般市民を救出しに来ていたヴィクターは都市の中央にひときわ立派な建物を見つける。
入り口に記念博物館という文字を見つけ、中に逃げ遅れた人がいないか確認しようとすると、入り口の扉についたガラス窓を男が叩いていた。
「助けてくれ!!」と警備員の制服を着た男は叫ぶ。
その男はまるで水中にでもいるかのように体が浮いていた。
「扉が、開かないのか……?」
ヴィクターがノブを回してみても、その扉はビクともしない。
「離れててくれ!」
警備員を扉から離すと、ヴィクターは右手の機械から照射されるライヴスのレーザーで扉を壊した。
「やっと扉が開いた!」と、警備員は建物から外に出ようとしたが、彼は急に床に倒れた。
「大丈夫か!?」
男に近寄ったヴィクターも、建物に入った途端に強力な重力を感じて地面に倒れそうになる。
片膝を立ててなんとか地面に倒れるのは免れたものの、それ以上は動けない。
しかし、次の瞬間には急に体が軽くなり、普通に立てるようになった。
「……重力、変動……か」
立ち上がりながら警備員は「ああ」と答える。
「無重力になったり、さっきみたいに急に強力な重力が襲ってきたり、大変だったよ。いや、でも助かった。とにかくこれで逃げられる」
そう言って建物から出ようとした警備員の腕をヴィクターは掴んだ。
「お前はここの警備員だろう? 案内を頼む」
「いやいやいやいや」と警備員は慌てて首を横に振る。
「重力はコロコロ変わるし、展示室にはサモヴィラがいるんだ。かんべんしてくれ!」
「サモヴィラ?」
「サモヴィラってのは妖精だ。足元まである美しい金髪を持った少女みたいな妖精だが、自分が守護しているものが傷つけられると怒って、相手が死ぬまで踊らせる怖い妖精でもある」
「なるほど……それなら、展示室まで案内してくれ」
ヴィクターは嫌がる警備員を引きずるようにして歩き出した。
「いーやーだぁぁぁぁぁ!!!」なんていう警備員の悲鳴などヴィクターには聞こえない。
解説
●目標
・ドロップゾーンの原因解明と消滅
●登場
・サモヴィラ 五体(ミーレス級)
サモヴィラとは、マケドニアやブルガリアに伝わる妖精である。
元は森の女神で動植物を守護していたが、この記念博物館にいるのは強力なライヴスに引き寄せられた従魔である。
見た目は五、六歳の少女で、宙に浮いて五人で仲良く踊っている。
人を見つけると踊りに誘うが、踊りが下手だと怒り、いつ終わるとも知れない特訓が始まる。
〈PL情報〉『アイオーン・スフィア』を守るときには犬歯が伸び、目が赤くなり、吸血鬼化する。噛まれた場合にはライヴスを奪われる。
●状況
・これまでの調査で記念博物館にドロップゾーンの原因があることはわかっています。
・ドロップゾーンの原因解明と消滅が目標ですが、原因となったものはできるだけ無傷な状態での保護が求められます。
・重力変動は不規則であり、いつどのタイミングで起こるかわかりません。
・従魔サモヴィラは重力変動の影響を受けません。
・従魔サモヴィラについてはヴィクターからH.O.P.E.へ、H.O.P.E.から『あなた』たちへ情報が共有されます。(ヴィクターはサモヴィラの踊りの特訓から逃げ、展示室の外まで撤退しています。)
※OP前半はPL情報となります。
マスターより
こんにちは。gene(ジーン)です。
一度は体験したい無重力。今なら体験し放題です!
ただ、急に重力変動も起こりますので、その辺は気をつけて行動してください。
ヴィクター&沙羅には多少の指示を出すことが可能です。(連携プレーなどは行えませんので、あしからず)
なお、プレイングには、心情・行動・戦闘・戦闘後などをPC口調で書いていただけると、多少のアドリブを書かせていただく際に、PCの思考の特徴や口調などが想像しやすくなり、大変参考になります。
格好いい&華麗な……そして、アイデアの詰まった戦闘(プレイング)をお待ちしています。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2016/08/12 21:03
参加者
掲示板
-
相談しましょー
最終発言2016/08/04 06:28:56 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/08/02 20:36:16