本部
鮮血の女帝(エンブレス)
- 形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 6人 / 4~6人
- 英雄
- 6人 / 0~6人
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/08/09 22:00
- 完成予定
- 2016/08/18 22:00
掲示板
-
相談卓
最終発言2016/08/09 06:49:13 -
質問卓
最終発言 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/08/08 06:36:35
オープニング
燃え盛る一つの寺の中に一人の女がいた。
女は笑いながら人を殺し、殺戮を繰り返していた。女の足元には幾つものの死体が転がっており、女はそんなもの気にも止めない様子で逃げ惑う獲物……人間達を次々と剣で容赦なく切り捨てていった。
数時間前。
殺戮が舞台となった場所は一見何処にでもある街外れの大きな某所の寺だった。
夜も更ける中ある一人の女が寺を尋ねて来た。寺の住職に向けて女はこう言った。
『光栄に思いなさい。あなた達は最初の犠牲者となるのよ』
そう告げるやいなや女は住職に向けて、どこからともなく取り出した剣で住職の体を貫いた。
住職の胸からは真っ赤な血が溢れ出て彼の着物を染め上げていく。住職は薄れる意識の中で疑問を何度も、何度も、幾度となく繰り返す。
……何故殺されなければならないか……と。
そして彼は女を見、そして気づいた。女の背後にいた愚神の存在に。
愚神に体を操られているのだと最初は思った。だが様子が明らかに可笑しかった。
そして住職は一つの答えに気づいた。
彼はそれを口にする前に口からはごふっと血が吐き出され、そして体がその場に崩れ落ちた。
彼は女を憎しみの目で睨みながら痛みと苦痛を抱え、永遠に意識を手放した。
女の名は“アディアス”愚神と協力関係にあるヴィランズの組織“漆黒の神”の幹部の一人だった。
住職を襲った理由は単純なものだった。
この寺の住職を殺し、僧侶達のライヴスを根こそぎ奪ったのち死体に従魔を憑依させ、街を襲い死体を増やしたのちH.O.P.E.を襲うつもりでいた。
幾ら彼女がケントゥリオ級の愚神と協力関係にあると言っても直接H.O.P.Eに一人で攻撃をするにはあまりにも心許ない。
だからその為の準備だった。それに彼女はある一つの目論見をしていた。
それは――――。
住職を殺したのち寺の中でアディアスは逃げ惑う僧侶達を容赦なく殺し続けていた。
寺の所々には赤黒い血が飛び散り、床は血の海だった。まさしく地獄絵図に近いもの。
そんな時声が聞こえ、アディアスは後ろを振り向く。
「そこまでだ! 大人しく捕まってもらうぞ。“漆黒の神”の幹部アディアス!!」
そこにはエージェント達がいた。
エージェントを見、アディアスは赤い唇を僅かに吊り上げた。
●死の女帝
「クソッ! あの女よくも神田崎を……」
寺の本尊近くの壁に隠れながら、拳銃を手にエージェントの亜久里優之介(あぐりゆうのすけ)は悔しそうに毒づいた。
彼とその仲間達は本部から連絡を受け、現場に駆けつけた。優之介達は僧侶達を安全な場所へと避難させ別の仲間がアディアスと戦闘をし、その後彼らと合流して仲間の援護をする予定だった。
だがそれが全て覆された。
アディアスと戦闘をしていた仲間達は次々と重症を負い、そのうちの一人は殺され、逃げ遅れた僧侶の何人かはすでに殺されていた。
その死体に従魔がとり憑いている為ゾンビのような動きを寺の外でしている。
またアディアスの愚神がドロップゾーンを生み出し、そのドロップゾーンからは侍のような姿をした従魔達が次々と姿を現していた。
最悪の結果だった。
そしてアディアスの愚神は一体の従魔を出現させると一人の青年……神田崎の死体へとそれを乗り移らせようとした。
(まさか! 俺達と戦わせる気か!?)
そう思うと同時に優之介は近くにいた仲間の鈴里に声をかけた。
「俺が奴を惹きつける。その隙にお前は僧侶達を連れ、この場から離れろ! そして本部に応援を頼め!」
そう告げると優之介はその場を駆け出し、アディアスの前へと現れ従魔へと銃弾を放った。攻撃を受けた従魔は跡形もなく消し飛ぶ。
それを見たアディアスは一瞬つまらなさそうな顔をし、そして優之介へと薄い笑みを浮かべる。
「あらぁ? たった一人でこの私に挑むのぉ? あなたの仲間達はもう瀕死だし、私には敵わない事は火を見るより明らかでしょう?」
クスクスと口許に手を当てながら可笑しそうにアディアスは笑う。
「うるせぇ! テメェだけは絶対に許さねぇ!!」
顔を歪めながら吠え、優之介は床を蹴り、アディアス目掛けて駆け出した。だが彼の足元にアディアスの魔法陣が出現した事に彼は気づいてはいなかった。
優之介は床へと倒れ付していた。
彼は今重症を負っていた。
腕、脚、腹部からは真っ赤な血が幾度となく流れ出るのが感じる。あの後アディアスへと彼は攻撃を繰り出したがやはりたった一人では厳しすぎた。
彼の近くには通信機が落ちていた。アディアスはそれを拾い上げた。
――なにを……する気だ!――
声を発する前に彼女は通信機へとスイッチを入れ、鈴が鳴るような美しい声で言葉を発した。
『H.O.P.E.の下等で、非力な皆さん早く助けに来ないとあなた方の大切な仲間が死んでしまいますわよ。そして私と戦いましょう。狂喜、復讐、鮮血にまみれながら』
それはある意味宣戦布告にも近かった。
●地獄の入口
本部から連絡を受けていたあなた達は現場へと向かっていた。
あなたの隣を走るシルフ・ハムレット(az0009)は前を見据えたまま真剣な表情で口を開く。
「連絡を受けた鈴里さんからの話によりますと寺の入口付近、本尊、そして御神木の先の森3、4メートル先にドロップゾーンがそれぞれあるみたいです。鈴里さん達は寺の入口近くまで移動は出来ましたがドロップゾーンがある為僧侶の方々と共に近くに身を潜め、また彼らを護りながら従魔と戦闘をときおり交えているみたいです」
「また優之介さんの方はアディアスと本尊の中で戦闘をしています。ですが……彼は重症を今負っているそうです」
シルフは一瞬顔を曇らせ、そして表情を切り替えて言葉を続けた。
「敵の攻撃は3パターンあるみたいです。一つは掌から赤い炎……野球ボールみたいな大きさの砲弾を生み出し攻撃してくるそうです。二つ目は剣で相手を切り裂き、三つ目は半径一メートルぐらいの魔法陣を相手の足元に展開し足元から炎の渦で攻撃して来るそうです」
「まったく面倒くさい敵ですね」
ラプンツェル・ゴーデル(az0009hero001)はシルフの言葉を耳にうんざりした表情をしながら吐き捨てるかのように言った。
「でも弱点はあるみたいです。それに三つ目の魔法陣は魔法陣の中から抜け出すと攻撃は免れるみたいです。ですが魔法陣自体は動き出す事が可能で炎の渦は一つの魔法陣につき使用回数が一度きりになるみたいです。再度攻撃するには、また魔法陣を発動しなければなりません」
「必ず敵を倒す突破口が存在します。それに皆さん達なら大丈夫です。私は皆さんを信じています。だから優之介さん達を無事助け出し“漆黒の神”の幹部アディアスをこの手で捕獲しましょう」
そうシルフは告げる。
そして徐々に景色が迫り階段を駆け上るとあなた達の目に寺の姿が映った。
解説
重症の優之介達を救出、同時にアディアスを戦闘不能にし愚神を倒した後捕獲の依頼
登場人物
亜久里優之介
エージェント(英雄と共鳴しているクラスジャックポット)
本部の依頼で現場に来たのだがアディアスに仲間を殺され、自身もアディアスとの戦闘中に重症を負う
鈴里
エージェント クラスバトルメディック
優之介達の戦闘中、隙をついて寺の入り口に移動をしているが従魔と出くわした為僧侶達を護りながら従魔と戦闘中になる
アディアス
漆黒の神”の幹部の一人。愚神ナタル(ケントゥリオ級)に体を貸し与え寺を襲う
残忍で残酷な性格をしている
攻撃1 掌から炎の砲弾を生み出し攻撃をする(5、6発程度)
2 接近戦になると剣で切り裂くように高速で攻撃する
3 ある一定の距離になると半径一メートル程の魔法陣を相手の足元に出現させ炎の渦を発動し攻撃する。魔法陣は移動可能
従魔ミーレス級
黒侍 妖刀で攻撃しながら相手のライヴスを吸い取る 数×15
ゾンビ 素手で攻撃する 数×10
PL情報
魔法陣は破壊可能。だが魔法陣を破壊すると従魔達がPC達に一斉に猛攻撃をする。アディアスの体力が減ると従魔を吸収しパワーアップして剣で攻撃する
命中率が高い
僧侶
僧侶3、4人鈴里と共にいる(残りは避難済み)
状況
入口付近のドロップゾーンから出て来た従魔(ゾンビ)と鈴里が戦闘中。寺の本尊に優之介とアディアスの二人が戦闘をしており従魔達(黒侍)と近くにドロップゾーンがある
また御神木の先3、4メートル先の森にドロップゾーンがある為、森から従魔達が寺に向かっている
ドロップゾーンは寺の入口付近、本尊、御神木の先3、4メートル先の森 全で三つになる
PC達は本部の応援要請でシルフと共に現場に向かっている。リプレイは寺の入り口から始まる
NPC
シルフ・ハムレット&ラプンツェルゴーデル
クラス ソフィスビショップ
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マスターより
「闇のオークションワイルドブラッド」の続きとなります。
“漆黒の神”の組織の幹部のアディアスは残酷で非道な性格の持ち主です。最悪の状況から皆さんの手で形勢逆転へと導いてあげて下さい。
またアディアスは何かよからぬ計画を目論んでいるみたいです。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2016/08/17 12:41
参加者
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相談卓
最終発言2016/08/09 06:49:13 -
質問卓
最終発言 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/08/08 06:36:35