本部
ドミネーター
- 形態
- ショートEX
- 難易度
- 難しい
- オプション
-
- 参加費
- 1,500
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 5~10人
- 英雄
- 10人 / 0~10人
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/08/21 19:00
- 完成予定
- 2016/08/30 19:00
掲示板
-
相談卓
最終発言2016/08/21 18:54:09 -
プレイング卓
最終発言2016/08/21 18:53:11 -
質問卓
最終発言2016/08/20 20:45:32 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/08/20 18:01:31
オープニング
ただの車の中にいて、彼はそこで目を覚ました。タイヤが段差を踏む時の揺れに起こされたのだった。
「おはよう。よく眠れたかな」
「ここは……」
先ほどまで彼はただ街を歩いていただけだった。英雄とは一緒ではなかったが、よく見れば助手席に座っている。
「ここから降ろしてくれないかな」
「無理だよ」
「何?」
「僕と僕の組織は君を利用するためだけに連れてきたんだ。だから君は何も考えなくていい。ここから降ろす事もないだって君は――立派な道具なんだからね」
「ふざけるんじゃないッ。お前は今不利じゃないか。英雄と俺がいる。お前の仲間はいない」
「不利? どこがかな」
男の言っていた事は、その通りなのだ。助手席に座っていた英雄を見た彼は、そう思った。英雄は彼に、銃を突きつけていたのだから。
「こいつに何をした、言え!」
「後で分かるよ。後でね。さて、もうすぐ君の復讐の場所に到着するよ。ああそうそう、君の友達、この英雄ね。もう君の英雄じゃあないから。別のリンカーを用意して、その人間につけさせてもらったよ」
「何……?」
「アハハ! もう友達じゃないね。記憶も誰かの手で消されちゃったからね。あ、でも安心して君はまだリンカーだ。なぜなら代わりの面白い英雄を用意してるからね。急いでいかないと消えちゃうから、変な気は起こさないでね」
崩れ落ちるみたく、彼は席にもたれかかった。失望感が取り囲む。英雄が……。
ヒラナが男の手に堕ちるとは考えたくもなかった事だった。彼……宮本は冷や汗がひどかった。
「今日からしっかりと、ヒラナ君には組織に奉仕をしてもらわないとねぇ」
何も返す言葉はなかった。なさすぎて、しかし絶望感から生じる幻聴のような、言葉だけは脳裏に浮かんでいた。
宮本の顔を見た運転席の男は、笑った。
「アハハハ! アッハハハハ! アッハハハハハハッ!!」
最悪な声だった。
●
彩は眩しい程だった。肩を並べる蝋燭、天井からぶら下がる二つのシャンデリア。広大な空間ではないものの、だからこそ眩しかった。
「ころせ」
輝かしい光は普段なら、この家の主に注がれる物なのだろう。いつものソファーに、いつものように。
今、ソファーに座っているのは主ではなかった。主はどこにいるのかといえば、ソファーの前に複数人の男達に捕らえられて、男の前に跪いていた。
「貴様ら……絶対に許さんぞ。この町の歴史は、何百年も続いている! それを踏み躙る真似はさせん!」
「はいはい。お爺さんがよくいう言葉だね。大丈夫、僕たちに任せてくれれば歴史は続くさ。まあ少し、血の匂いのする歴史になるけどね」
剣を持った少女が跪く男の前に立った。男はこの町の市長で、という事は町の代表者であった。
「ころせ」
全ての始まり。火蓋が切られる。狼煙が上がる。幕が開く。
この時を待っていたと、言うばかりに。
●
特に坂山の脳内では緊急事態の警報が喧しい程に鳴っていた。すぐにエージェントを呼び、すぐに状況説明を開始した。
「大変な事になったわ……。ドイツのL町……まあ場所は後々説明するからそれはいいのよ、いいんだけど……大きな組織が町を支配するために動き始めたの。敵組織の規模は大きくて、もう紛争の域よ……! 町は今大混乱状態で、付近の警察や国の特殊部隊が対処に向かっているんだけれど、組織はヴィランの集団。太刀打ちができないのよ」
後先を考えない説明文句だったが、考えている暇はなかったのだろう。
「市長はもう既に亡くなっているっていう話よ。どうしてこの町が狙われたのかは全然分からないんだけれど、急いで向かわないと……!」
「坂山、落ち着いて。緊急事態だけれど、忙しなく説明しても更に混乱するだけだよ。……スチャース、エージェント達に町の状況を送って」
坂山の英雄であるノボルは、坂山の代わりに犬型のロボットに指令を下した。
「心得た。エージェントの諸君、敵の規模や町の情報はこれだ。参考にして、ぜひ対処に向かってもらいたい。大変な任務になる」
「頑張ってね……皆。私が全力でサポートするから、困ったら遠慮なく色々言ってちょうだいね……!」
坂山の担当する任務で、かつてない規模の任務であった。遊園地に従魔や愚神が出てきた事はあったが、それ以上の責任感を必要とする任務。
まだ新米感の抜けない坂山はその事を自覚していて、手汗が滲み出てきていた。
解説
●目的
町の救出。組織の確保。
●スチャースからの情報
敵の人数は警察情報によるとおおよそ二十六人。全員リンカーだという。この組織は五人ずつの小隊になっていると予想され、五人の隊長と二十人の構成員で成り立っている。小隊はバラけて動いている。残りの一人の行方は分からない。目的も不明。
また、愚神のような存在も確認しているという。(後述)
町は人口十万人程の都市であり、組織は町の中央から外側に向かって侵攻を進めている。一般的な町で、劇場等公共施設もある。
逃げ遅れている人々も複数いるとの情報がある。
●敵組織について
リーダーは「フランメス」というヴィラン。ドミネーターの副リーダーを務める男。彼は市長の所有物であった家の中で、手下に囲まれながら町が支配されていく様子を黙々と堪能するだけ。
五つの正体は東西南北に別れ、片っ端から侵略を開始している。力を見せつけるために爆発物や力を使って建物を破壊。五人の隊長の力はエージェントと同等か、場合によってはそれ以上の強さを持つ。銃、剣、槍、二丁拳銃、レーザー銃――を各々の隊長が所有しており、隊員の武器は隊長に準ずる。
●愚神について
宮本という男を操作する。糸を使って糸人形のように彼を使い、糸から放出されるライヴスが宮本の力を強大な物にさせる。打撃攻撃のみだが、一つの攻撃の威力が非常に高い。
操られているが宮本は普通の精神を持っており、人々を自分の手で葬る事に悲鳴を響かせる。
倒せば宮本を解放できるが宮本を盾にする事もある。
●宮本の英雄について
ヒラナという名前の英雄は元々は宮本の英雄であったが、強引に契約を破棄され「レムシャムド」という男の所有物となる。通称レムは小隊のリーダーである。非常に残忍な男で、人から物を奪う事に悦楽を感じる。何から何まで奪い、エージェントの持つ武器さえ奪う。
●L町
かつてこの町では魔女狩りが盛んに行われていたという。
マスターより
※当MSはアドリヴ成分が多めです。ご了承ください。
全ての始まり。火蓋が切られる。狼煙が上がる。幕が開く。鐘が鳴る。序開する。動き出す。入り口に立つ。日が昇る。滑りだす。第一歩を踏む。初頭の声。冒頭のページ――。
それではエージェントの皆さん、よろしくお願いいたします。
リプレイ公開中 納品日時 2016/08/27 22:24
参加者
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相談卓
最終発言2016/08/21 18:54:09 -
プレイング卓
最終発言2016/08/21 18:53:11 -
質問卓
最終発言2016/08/20 20:45:32 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/08/20 18:01:31