本部
私でなければならない理由
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 4人 / 4~8人
- 英雄
- 0人 / 0~0人
- 報酬
- 少なめ
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/07/27 15:00
- 完成予定
- 2016/08/05 15:00
掲示板
-
相談用
最終発言2016/07/26 22:42:22 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/07/26 12:37:42
オープニング
自分でないと思う恐怖、私でなければならないという固定観念。
「確か、ここだった……よな? ゲームに書かれてた場所って」
「体育館ってここだろ。ここしかないでしょ」
今でもまだ公立中学校として機能している場所に、今年で二十歳となる男二人が、夜に侵入していた。彼らの目的は一つだけであった。
「俺こういうの好きなんだよ。あのゲーム考えた奴天才じゃねえの」
「斬新なアイデアだったよね。でもちょっと怖くね。夜の中学校ってだけでさ」
「まあね。ってか寒いなー……肝試しやってるみてえだな」
重苦しい扉には鍵がかかってはいなかった。不思議な話である。普通大きな鍵がかかっているはずなのにだ。
二人はゆっくり扉を開けた。
「ってかさ、本当にいいのかな」
「何がだよ」
「不法侵入だよどう考えても。ゲームに書かれてあるのが嘘でさあ、何もなかったらどうすんだって話。最悪教師に見つかるんじゃない」
「ここまで来て戻りたくないだろ……! それに大丈夫だ。なんとかなるって」
といいつつ、二人とも中々扉の先に踏み込めずにいる。しばらく固まっていると、横から不意に声が聞こえた。
「あの。もしかしてゲームをやってきた人ですか」
「あ、ああびっくりした。そうなんです。えっとここが正解ですよね?」
声の主は一人の子供と大人だった。声を出したのは子供で、大人の方はニコニコとしながら二人を見ている。
「多分、そうだと思いますよ。中に入らないんですか」
「今から入ろうと思っていたところです! えっと、お先にいいですか」
「分かりました」
二人の男は決心がついたようで、中に足を踏み入れる事に成功した。後ろで子供と大人が体育館の扉を閉めた。
夏の夜の体育館はどこか蒸し暑かった。
●
プロジェクトコード『ドミネーター』その言葉ばかり、坂山の脳を巡っていた。友人と遊んだり、食べ物を食べたりする時はあまり表に出る事はなかったが、一人の時間が完成した時、その文字が目まぐるしく回っていたのだ。
「深い意味はないんじゃないかな」
「どうして?」
ノボルは坂山の気を少しでも和らげようと努々言葉を紡いだ。
「あの違法改造組織は捕まったし、スチャースだって今は立派な幸福ロボットになってるんだよ。もう終わった事じゃないかな」
「違法改造の組織は一般人だけで構成されていた。だけどリンカーがいた事が発覚したわ。そして待ち伏せ、謎の男の存在。国籍不明のヘリ。そんな事ばかりあって、裏がないとは思えないのよ」
「あまり考えすぎると恋人もできないよ」
素っ頓狂な声を上げた坂山は、ノボルの顔から笑みを誘った。
「そ、それとこれとは別よ、別。別……よね?」
「男性は、笑顔の素敵な女性が好きだと思うよ。今の坂山は、ちょっと笑顔成分が足りてないかな」
「はあ。いや、確かに恋人は欲しいわよ。だけれどそれと同じくらい、この事も大切なの。……若作りよりも、笑顔作りが先かしら……」
犬型ロボット、四足歩行のスチャースが坂山の部屋に入ってきた。
「坂山、ドミネーターに関する情報が入ってきた」
机に突っ伏していた坂山は瞬時に姿勢を正し、スチャースに向かい合った。
「詳しく教えてもらえるかしら」
「今インターネットで騒がれているフリーゲームがある。そのタイトルが『C.H.D.C』と呼ばれる物なのだが、それぞれ英語ドイツ語フランス語イタリア語で全て"支配"という単語の頭文字を取った物であって、問題のドミネーターという単語は支配者という意味を持つ」
「ただの偶然じゃない?」
「なぜこのゲームが騒がれているのかというと、ゲームをプレイした人間は行方不明になるという事件が相次いでいるからだ。都市伝説ではなく、本物の事件だ」
「なるほど……ね。ドミネーターに関連するか関連しないかはさておき、事件なら調べる必要があるでしょうね」
「その通り。坂山、すぐにエージェントを招集しなくてはならない。このゲームの事を調べなければならないだろう」
都市伝説のような事件で、都市伝説でない。ところが危険な任務なのだろう。本当にドミネーターが絡む事件であるならば、一層の事。
この組織は、得体のしれぬ強さを持っているからだ。
解説
●目的
ゲームの調査。消えた人物達の捜索。
●坂山の提案
この事件を解決するために、坂山は「ゲームをプレイするエージェント」「捜索するエージェント」二つのグループに分けた方が良いのではないかと提案する。
●ゲームについて
フリーゲームで、インストールすれば誰でもプレイできる。制作したのはH.Bというハンドルネームの人物で、その人物のサイト等はない。
あらすじはこうだ。苛められていた女の子が仕返しのために主人公を暗い学校に閉じ込めて、主人公はその仕返しから逃げるというストーリー。普通のホラーゲームかと思えば違って、プレイヤーは主人公を操作するのではない。学校の外にいる主人公の友人複数人を使って、主人公を脱出させるというゲームなのだ。
ドット絵だが所々CGの絵等も組み込まれて、本格的なゲームである。
主人公を助け出す友人達はプレイヤーが作る事ができる。名前、性別、年齢、主人公との繋がり等。リアルの時間で一時間以内に主人公を学校から脱出させる事ができなければゲームオーバーとなる。ちなみにそのキャラクターは何人でも作成可能。
脱出方法は複数あるが、ヒントは一切ない。道具等は様々な物の組み合わせで作成する事が可能。作れる道具は非常に幅が広い。
ちなみに学校というのは普通の学校で、中学校である。
●誘拐された人物
H県O市にある公立中学校の体育館には、土地の管理者の知らない所で、勝手に地下が建設されている。
ゲームをプレイしてクリアした人物は体育館にくるように言われ、行ってみると組織の人物が待ち伏せして地下室に連れ込まれてしまう。連れていかれた人物は人体を改造され戦闘員にさせられる他、適正でなければ殺害される。
そこに出向くと人体改造を終えられた人間達がエージェントに襲いかかるが、彼らを助ける事は難しい。洗脳装置が脳内に埋め込まれているからだ。
数人の人間は、まだ改造されずに監禁されている。
マスターより
※当MSにはアドリヴ成分が多く含んでいます。ご了承ください。
「幸福の瀬戸際」にてスチャースが復活するというのは想定外の事でしたので、非常にワクワクしています。これから一体彼はどんな活躍をするのだろうかというのはすごく楽しみです。一応、プレイヤーの方に幸福探求の命令は解除されていますが、「人に幸福を与える事」という性格はそのままなので、これから先敵になる事はないでしょう。また改造されないよう、私も気を付けて保護します。
さてフリーゲームです。最近のフリーゲームって、声優がついていたりオープニングがあったり、完成度が高いんです。驚きました。
それでは皆さん、よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2016/07/29 20:18
参加者
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