本部
本当に逢いたかった
- 形態
- ショートEX
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
- 1,500
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 5~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/06/07 15:00
- 完成予定
- 2016/06/16 15:00
掲示板
-
テロ鎮圧相談
最終発言2016/06/06 23:50:14 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/06/06 22:15:09
オープニング
●
おそらく、もう一つのピースがどこかに落ちている。
その事を願い続けながらも、ミライは自堕落な生活を送り続けていた。同じアパートの同じ部屋に住むリンカーの相棒、島川(しまがわ) 栄次(えいじ)が得られる賃金だけを頼りに、やるせない日々の連続であった。
島川は臆病ながら、ミライに一度趣味を見つければどうかと言ったが、無気力の状態に変わりはなかった。英雄としてやってきながら、H.O.P.Eに登録はしてあるものの任務にもでない。
いつしかそれが決まりきった生活になった。そうなるまで二ヵ月もかからなかった。
●
ところが、平日の朝に起きたとある事件を境にその状況は一変するのだ。
「東京、都心から少し外れた、区のY駅ホームで男女がテロ事件を起こしているわ。今記者が生中継しているみたいだから、その映像を見てちょうだい」
晴れてオペレーターとして身を置く事になった坂山の、最初の事件だった。大きなモニターには生中継で映し出されているY駅の状態と、監視カメラ二機、三つの映像が並んでいた。
テレビのカメラ映像の方には髪が長く、それが黒いフードに見えて堕落した天使のように見える男と、小奇麗ながらその堕天使を主のように仕える蒼い髪をした女性が立っていた。二人とも三十代半ばに見えたが、実際はもう少し高齢の可能性があるだろうか。
「男はリンカーで、女性が英雄である事は判明済みよ。急いで対処に向かって。……一体どうしてこんな事を……」
リンカーではなく、既にヴィランになってしまった男。彼は右手に剣を、左手に散弾銃を持って人々を脅していた。その姿は小心者の犯罪者みたいに殺人に怯えておらず、堂々として群衆をにらみつけていた。この世の全ての不幸の断片を視線の中に詰め込んで。
その映像はミライも見ていた。平日の白昼堂々、お菓子を頬張りながらだったが、カステラを食べていた手が止まった。
「嘘……嘘だろ。こんな……冗談じゃねえよ……ッッ!!」
島川は今の時間、アルバイトでせっせとお金稼ぎをしているだろう。元々は営業マンだったが、ミライが来たおかげで会社をやめ、しかし任務に出ないせいでアルバイト生活を強いられていたのだ。
だがいまはそんな事はどうでもよく、ミライは玄関を飛び出して、駅へと向かった。地球にきて、かつてない程のスピードで駅まで走った。
「こんな事あってたまるかよ! クソ!」
半分しかないくしゃくしゃになったメモ用紙を握り締めて、ただひたすらに走り続けた。
●
男は、青い髪の女に命令した。女は地面に置かれていたキャリーバッグを開けて、中には時限爆弾が設置されている事を群衆に示した。
「聞け。これは始まりに過ぎない」
誰の耳にも入る、皺のある声で彼は言葉を紡ぎだした。
「俺はお前達民衆が憎い。貴様らが俺から奪ったものは計り知れない。この女もそうだ。手始めに日本から潰す。理由等ない。じきにエージェントが来るだろう。よく眼に焼き付けておくといい。貴様らの信じるエージェントが命を落とす瞬間をな」
いつでも爆発装置は起動できる。男はスイッチを手にしていた。――しかし、なぜか男はそれを民衆の元へと投げ飛ばしたのだ。
「好きな時に押すといい。お前はいつでも、俺を殺す事ができる。この爆弾装置はリンカーにも効くからな。しかしチャンスは一度きりだ。よく考えて押せよ。爆弾は線路内、ゴミ箱の中、そして……私の服の中に三つ隠されている。全てが爆発したら、駅は消滅する」
そういうと男は線路内に降り、線路と線路の間に立つとエージェント達を待った。
「もし来なかったら、どうなさるおつもりですか」
青い髪の女も線路の中に降り、男の耳元で囁いた。
「その時は群衆を皆殺しにして俺の存在を知らしめる。これは日本崩壊の序章だ」
「……分かりました」
女はそう言って、男の傍でひっそりと立つ人形になった。
解説
●目的
テロ行為の鎮圧。難しければ、存在の抹消。
●男、女の武装と名前
……男の名前は「リーゲント」。散弾銃と剣を武器に、遠距離、近距離とそれぞれ強い戦闘力行う。全体的なステータスは高くないが、武装や持前の技術、戦闘力で全てを補う。武器だけでなく防具も防弾、防衝撃と万能。
……女の名前は「コン」。武器はなく、素早い格闘術でエージェントと戦う。その技術は男に劣らない。防御は少ない。
頃合いを見計らって二人は共鳴し、スキルも使って更なる苦戦を強いる。武器は剣と銃の合体した銃剣となり、戦い方も攻撃を積極的になる。
●二人について、詳細
リーゲントは幼い頃から復讐心しか心に無かった。本人は差別による復讐心を抱き続けているが、親の洗脳であった。昔に親は差別を受けたせいで、子供に、自分達の代わりに復讐をさせようとリーゲントを使っただけだった。
コンは記憶を全て無くした英雄だが、この世界に来たときに持っていた紙に懐かしい物を感じている。
●駅の状態
ホームにいる全ての人は人質の状態。リーゲントの計らいで、電車を停止しないように命じている。
人質の数は下り、上り左右のホームに合わせて三十人7:3の男女比で、二十代から四十代の人間がいる。ホームの上で纏まって座らせられている。
人質だが、起爆スイッチを持たせられている。その事はリンカーに自らに言う事はない。その理由には三つの要素が関連している。
・スイッチを押す事で自分が悪を倒せる。そうすれば、金をもらえるかもしれないし、有名になるかもしれない。
・駅を爆発させれば会社を休める。
・最悪、自殺願望のある者は行動一つで自爆できる。
●ミライ
エージェントより後に辿り着いたこの英雄は、エージェントの攻撃からコンを守り、敵対する。
「頼む……。こいつを殺さないでくれ!」
ミライの姿を見たコンはリーゲントと共鳴するが、ライヴスを制御しきれず最後には邪英化する。
マスターより
※当MSはアドリヴ成分が多めです。ご了承ください。
一体ミライというのは何者なのでしょうか。皆さんと同じ、正義の心を持つ青年です。まあ多少自堕落な生活に陥っていますが、根本的な部分は皆さんと同じでした。ところが青い髪の女性がヴィランの一人であるにも関わらず、なぜか守ろうと行動します。
彼の事を知る私は、それが強い……絆のような物であると言えるでしょう。一体どのような絆かというのは、まだ、伏せておきます。ミライの持つ紙の意味は、一番最後の締めとなります。
ところで島川栄次ですが、もしかしたら見覚えのある方がいらっしゃるかもしれません。
それでは任務を、よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2016/06/12 21:07
参加者
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テロ鎮圧相談
最終発言2016/06/06 23:50:14 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/06/06 22:15:09