本部
狐の嫁入り
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 6人 / 4~6人
- 英雄
- 6人 / 0~6人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/06/04 09:00
- 完成予定
- 2016/06/13 09:00
掲示板
-
プレイング卓
最終発言2016/06/01 11:14:10 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/05/31 09:48:05 -
狐面、天羽仰ぎ慟哭す
最終発言2016/06/03 23:43:12
オープニング
●狐の嫁入り
狐の嫁入り――それは別名天気雨と呼ばれる。
晴れているのに雨が降るのは狐の仕業、そう昔は考えられていたからだ。
そしてその由来は、狐が人を化かすことにある。
昔は今とは違い、余所から嫁を娶る時には夜に行燈行列とともに花嫁はやって来たのだ。だからこそ、予定のない行燈行列は狐の嫁入りとされ、更には同じように晴れなのに雨という怪奇現象も一緒くたに同じものと考えられていたのである。
しかし、その一方で狐は神の使いとも古くから言われているのだから、そこが不思議なところだ。
人間には人間のコミュニティがあるように、動物には動物のコミュニティがあるものだ。
人間には彼らの言葉は聞こえないけれど、会話しているように見えることはないだろうか? だからこそ、人間は漫画やアニメなんかの世界では動物同士が会話をしているものとしてそういう題材を扱うことも多々あるのである。
そして、ここまで長々と引っ張ってきたわけだが、今日は一匹の狐の嫁入りであった。
嫁入りといってもたいしたものではなく、ただ一匹の雄の番になるだけであった。
野生の動物にとって、強い個体と交わって己の血を残すのは重要なことである。
この雌の狐はこの辺りでは一番強いとも言われる雄に求婚され、有頂天であった。
狐ははやる心を抑えきれないまま雄の元へと向かった。
その姿を見つけた時には、狐なのに猫なで声のような甘えた声を上げる程である。
近くに行った所で、大きな音が響いた。
バンとも、ドンとも聞こえる耳障りな音である。
あまりにも大きな音に足を止めて音の方向を見、そして雄の方を見たらその雄は頭から血を流して倒れていた。
狐は驚き、目を見開いた。そして、何かが近づいてくるのを感じて慌てて身を隠した。
茂みが揺れる。
現れたのは人間であった。
肩から厭な臭いのする長筒を担いでいる。つまりは、猟銃だ。
「へへっ、やったぞ」と一人の男が言う。もう一人の男は「これはなかなかの毛並みじゃねぇか」と値踏みする目で雄の狐を見ている。
男は雄の狐の足を縄でまとめて肩から担ぐと、「他にも何かいるんじゃねぇか」「次の獲物を探すぞ」と歩き始めた。
男達が近くを通った時、狐は怖くなって茂みの中で小さくなった。
狐に気が付かず男達は去った。残されたのは番を殺された哀れな狐であった。
狐は知らなかったが、男達は許可なく山々を荒らしまわって獣を狩る者――つまりは密猟者であったのである。今回、雄の狐はその獲物になってしまったのだ。
狐はふと我に返った。
先程雄の狐が殺されて連れ去られ、地面に落ちた血を眺めていたらふつふつと怒りと悲しみが綯い交ぜになったものが沸き上がってきた。
聞く者を物悲しきさせる鳴き声が響き渡る。
狐は大きな声で鳴いた。啼いて、哭いて、泣いたのだ。
そのやるせない想いが狐の中で大きく大きく膨れ上がり、その顔を鋭いものに変えた。
雨が降っている。
ざーざーざーざー、晴天といっても良いのに強く雨が降っている。激しく降り注ぎ、まるでスコールのようであった。
狐の身体は先程よりも一回りどころではきかない程大きくなり、その毛並みは驚く程美しい。それこそ、まるで嫁入りの為に手入れされ、人間でいうのなら花嫁衣装を纏っているようであった。
そして、驚くべきはその尻尾だ。
一本だった尻尾が増え、九本になっているのである。
九尾の狐である。従魔化することによって、狐は自身の格を何段飛ばしにも上げてしまったのだ。
そしてそんな狐の周り、その周囲にはまるで行燈行列のように鬼火が遠くまで浮かんでいた。
解説
●目的
→狐の従魔を倒すこと
●補足
→激しい雨が常に降り続いているような状態です。
それによって山の麓では土砂災害や川の氾濫などが起きている始末。
早期の解決が望ましいです。
→狐の従魔が原因なので、従魔を倒せばこの自然現象は止まります。
→狐の従魔の近くに行くと鬼火が点々と、それこそ行燈行列のようになっているので、狐の住処の近くまで行けば簡単に見つけられます。
→狐は従魔化したことで九尾になり、とても賢いです。
鬼火での攻撃は勿論のこと、九つの尻尾を自在に操り、また、大きさも変えられるようになりました。
牙も爪も鋭いので、攻撃範囲は中近距離といったところでしょう。
また、化かすのが得意なこともあり、幻覚を見せてくることもあります。この幻覚は目を合わせると発動するので、目を合わせなければ大丈夫ですが、尻尾に捕まると強制的に目を合わせられることがあるので注意しましょう。
マスターより
何時知ったのかはわかりませんが、幼稚園の頃にはもう私自身が天気雨を狐の嫁入りだと知っていました。本当、何時の間に知ったのでしょうか? 不思議です。
伴侶を殺されたとはいえ、怒り狂った狐の被害は拡大するばかり。早めに対策を打ち、早期解決を目指してください。
リプレイ公開中 納品日時 2016/06/08 19:18
参加者
掲示板
-
プレイング卓
最終発言2016/06/01 11:14:10 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/05/31 09:48:05 -
狐面、天羽仰ぎ慟哭す
最終発言2016/06/03 23:43:12