本部
銃口は彼方に
- 形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 6~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/04/03 22:00
- 完成予定
- 2016/04/12 22:00
掲示板
-
狙撃手潰し相談卓
最終発言2016/04/03 16:51:59 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/04/02 09:11:18
オープニング
●死角に非ず
その映像は能力者らしい男が自らを誇示するように様々なポーズをとるところから始まった。
派手な衣装がポーズをとるたびにひらひらと翻る。
その男の背後には中世そのままの姿を残した城壁があった。
城壁はところどころ風化し、もはや境界線としか機能していない。
「おい、ちゃんと取れてるんだろうな。俺様の活躍を全世界に配信するんだからな」
カメラが縦に揺れる。
「それならいい」
カメラに映っていないところから声が入り込む。
「あいつはほんとどうしようもねぇな。密かにやる方がヒーローっぽいだろうに」
「突っ込みどころそこ!?」
「まあ自己顕示欲が服着て歩いてるようなもんだからなぁ」
「服がまともならまだましなんだけど。よくもまああんな衣装を恥ずかしくないもんだね」
「まあまあ、腕は悪くないんだし」
「おい、聞こえんてんだよ! 地味―ズはもっと静かにしてろ」
男の一喝も虚しく以前騒がしいままの映像がしばらく続くいたが、いざ踏み込もうとする段階になると全員の立ち振る舞いが一変した。
より静かに、より淀みなく、より冷徹に。
軍隊のように規律と規則により統率された一団は視線ひとつで意思疎通をし、城壁の向こう側に踏み込んでいった。
カメラもそれに追従する。
すると、古びた城壁にふさわしい街並みが広がっていた。
映画のセットのように現実感がないのは人影がないからか。
街並みの中心には高い尖塔を持つ教会と尖塔に佇む赤毛の男がいた。
尖塔には古びた鐘と今までの現実感のなさを一息で消し去る銃身の長い銃が備え付けられていた。
銃の長さは人の身長をゆうに上回り、レンズは陽光をまぶしく反射させている。
能力者の一団ににわかに緊張が奔る。
建物に隠れているように指示されたカメラの主が一団から離れ、最寄りの建物の影から一団を映し続ける。
中心に伸びる大通りには従魔がひしめいていたが、小さく固まって従魔の一団にぶつかっていく。
能力者の一団は従魔を蹴散らしながら順調に進んでいたが、次の瞬間爆音が響く。
その衝撃でカメラがぐらぐらと揺れる。
カメラの主があわてて赤毛の男の方に視点を移すと、今まさに第二射を放とうとしているところだった。
衝撃に吹き飛ばされ、倒れ伏したり、壁にたたきつけられる一団に第二射が着弾。
爆心地からそれぞれバラバラに吹き飛ばされてしまう。
カメラの主も身の危険を感じているのか、映像のブレが大きくなっていく。
何人かの能力者達はすばやく建物に身を隠した。
赤毛の男はまず混乱している能力者を仕留めた。
閃光と見間違わんばかりの弾丸は寸分たがわず、能力者達を射抜いていく。
それを助けようと飛び出たした者ももまた同じ末路を辿った。
何重かの悲鳴が響いたのち街は仮初の静寂に覆われる。
しかし、他の能力者達は死角にいるため膠着状態に陥るはずだった。
次の瞬間、赤毛の男がいる教会のステンドグラスがばらばらになり、ゆっくりと浮かぶ。
よく見るとスエンドグラスは薄い光の層を纏っている。
色とりどりの光を反射しながら、ゆらゆらと愚神のあたりを漂うと、突然いくつかの欠片が街の方に飛び出した。
欠片はばらばらの位置で止まった。
愚神はその欠片に向けて弾丸を放った。
普通なら欠片をただ貫通するだけの弾丸は欠片にぶつかると跳弾した。
跳弾した先には新たな欠片。
空に欠片をつなぐ橋を作りながら、弾丸は死角にいた能力者を貫く。
それからの映像はただの繰り返しになった。
能力者の一団が踏み込んでから、わずか十分たらずだった。
●ブリーフィング
移動用の車両の中のモニターに映っていた映像が終わると共に声が流れ出す。
「見ての通りだ。もう到着まで間もないから要点だけ言うぞ。今回の目標は尖塔のところにいた赤毛の愚神の撃滅だ。ちなみにさっきの映像は第一陣の中の目立ちたがり屋の一般人の付き人が撮っていたものだ。まあ、このままじゃ遺影代わりか。いかんな、余談終わり」
映像の中の愚神の持つ銃が拡大される。
「次、相手武装。射程の長さが異常だな。街一帯は射程とみておけ。今のところの攻撃方法は二つ。跳弾と爆発する弾丸。跳弾の方は欠片に従魔を宿らせて跳弾させているみたいだな。あれで射線が通らなくても攻撃可能ってわけだな。そんなことせんでも壁越しに直接撃つ方が楽な気もするがな。いや、全方位から弾丸が飛んでくるという恐怖は大きいか。死角にいるやつをどうやって察知したかの方は分からん。あとは、広範囲の爆発する弾丸。あっちの方は能力者をばらばらにするのが主な目的か」
従魔の映像に切り替わる。
「次、従魔。主にコブリンとウィスプだな。雑魚どもだが、動く障害物として使うつもりのようだな」
これ見よがしに咳払いをしてから、声を潜める。
「ここからオフレコな。今回の愚神はきな臭い。武装ひとつとってもそうだ。愚神の射程に一役買ってるであろうあんな武装は他にはない。一応アルター社は自社の試作兵器が強奪されたとかなんとか言いつくろってるが、提供の間違いじゃないかって話だ。つまり、その試作兵器とやらを抑えられれば蓋を閉められる前に中をのぞけるかもしれない」
咳払い一つはさんで口調を元に戻す。
「それと内側にはまだ息のあるやつもいるかもしれん。できるようなら、そいつらも救ってやれ。明日は我が身かもしれんからな。最悪使い物にはならんかもしれんが。最後に、これは先達からの忠告だ。相手はどうやら何らかの方法で位置を把握できるようだ。今のところ、城壁の外まで戻ってこれたのはこれを撮ったやつのみだ。そこに鍵があるかもしれん。以上、ブリーフィングを終了する。幸運を」
解説
愚神+従魔との戦闘となります。
舞台は中世そのままの姿の都市国家ですでに人はおらず、緩やかに風化しています。
城壁には門が4ッつあり、それぞれから街の中心まで大通りが通っています。
大通りを通るのが最短距離であり、路地などは入り組んでいるため直線では進めません。
空中など遮蔽物のない場所は命中に補正がかかります。
愚神が居座るのは街の中心にある教会の尖塔の上です。
城壁から街の中心まで大体200メートル程度。
一辺2メートル換算で直線で100から120スクエア。
尖塔の高さは40メートル弱。
同じく直下から見て20スクエア程度。
愚神はレベル50相当のジャックポットを愚神補正により強化しています。
城壁より内側はすべて射程範囲内。
愚神は近いあるいは脅威を感じた順に攻撃を仕掛けます。
脅威には回復行為等も含まれます。
攻撃手段は跳弾を利用するものと爆発を引き起こすものがあります。
跳弾はスキルのダンシングバレット+命中力上昇扱いとなります。
スキルでないため無尽蔵に使用可能。
爆発の方は範囲攻撃と十数スクエアのノックバック扱いです。
こちらも使用制限はありません。
従魔はコブリンとウィルオウィスプが登場します。
ゴブリンとウィスプは主に大通りに陣取っています。
大体3~5体の集団がそれぞれの大通りに3隊ずつと路地に数隊。
レベルは10レベル相当でほどんど脅威ではありませんが、足止めとしては機能します。
ステンドグラスの従魔は直接的な戦闘能力はありません。
こちらは10欠片ほどで、減るごとに跳弾の射程が短くなります。
先行した能力者の一団は計6名。
回復させた場合、戦陣に加わってくれる可能性があります。
ただ、恐怖に負けて逃げ出してしまうかもしれません。
愚神は危険を感じると試作兵器の破壊後逃走を図ります。
試作兵器の回収は任務の成否に関わりがありません。
マスターより
一言で言えば、高所に陣取ったスナイパーとの対決です。
随分、冗長になってしまいました。
楽しんでいただければ幸いです。
十分な空白があるなら台詞を書いてくださるとありがたいです。
リプレイ公開中 納品日時 2016/04/12 14:01
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狙撃手潰し相談卓
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