本部
キラキラ輝く例のアレ
- 形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 9人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/12/20 19:00
- 完成予定
- 2015/12/29 19:00
掲示板
-
ととの助け隊
最終発言2015/12/19 22:04:55 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2015/12/19 21:50:41
オープニング
●我輩は愚神である
セドリュカは愚神である。実績はまだ無い。
どこで生まれたかとんと見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でぐすぐす泣いていたことだけは記憶している。セドリュカはこの世界で初めて甘味というものを知った。しかもあとで聞くとそれは「ケーキ」という甘味中で一番罪深い種類であったそうだ。このケーキというのは時々ヒトを捕まえて肥え太らせて食うという話である。しかしセドリュカは愚神であるため別段恐ろしいとも思わなかった。ただかの甘味を食する時何だかふわふわとした感じがあったばかりである。あたたかいお茶の発する湯気の向こうにきらきらと輝くイチゴのショートケーキを見たのが甘味というものの見始めであろう。この時「綺麗なものだ」と思った感じが今でも残っている。
そのケーキをくれた人間はもういない。セドリュカがたべてしまったから。
「ううむ」
さて困ったとセドリュカは幼い相貌を中心に寄せる。視線の先にあるのは色取り取りに装飾されたクリスマスケーキ。だがそれは「食べられないもの」であることをセドリュカは知っている。通りすがりの人間が「しょくひんさんぷる」だと教えてくれたのだ。「しょくひんさんぷる」が何なのかは知らないが、食べられないことがわかれば上等なのだ。
だがセドリュカはケーキが食べたい。そして、ケーキがどこにあるのか、セドリュカは知らない。
「むむむ……」
「ん? どうかしたんすか?」
ガラスに顔をくっつけて、ディスプレーされた食品サンプルを親の仇のように眺めていたセドリュカ。そこに声をかける人影が1人。
眼鏡をかけ、濃い藍色のコートを羽織った、どこにでもいそうな人相である。今し方ディスプレーの向こう側――洋菓子店内から出てきたにしては荷物が少ない。
「ぼく……でいいんすかね? ぼく、ひとり? お父さんかお母さんは?」
キョトンとした顔をするセドリュカの目線に合わせてしゃがみこんだ人間。セドリュカの見た目は幼い子供のようである為、一見しただけではセドリュカが愚神であるとわからないのだ。
「……けーき」
「ケーキ? ああ、ケーキが食べたいんすか? うーん、私も今日は予約に来ただけっすからね……」
そう言って、困ったように笑う人間。
セドリュカは思った。
この人間、チョロそうだぞ。
●お約束展開
「先に謝っておく。スマン」
従魔に取り憑かれた人が暴れている。
そう通報を受けて現場に向かった『あなた達』は、ケーキ箱片手に頭を下げる赤髪の男性に出迎えられた。
「俺はあそこで暴れてる人間の契約英雄で、緋色という。どうも俺がクリスマス用ケーキの予約注文していた隙に従魔に取り憑かれたらしくてなぁ」
赤髪の男の視線の先には、何故か両手にケーキの食品サンプルを持って高笑いしている人の姿が。
「あーっはっはっはっはっはぁ!! 大人しくケーキを献上するっすよぉ!!」
ガラスの散乱する洋菓子店内部に陣取って、浮遊する食品サンプル(従魔)に囲まれている姿は一見すれば愚神のようにも見える。
「いつも口を酸っぱくして妙な場所や人には近付かんよう言い含めているんだが……」
渋面を作る男性――緋色からは日頃の苦労が滲み出している。
「なんとかしようといろいろやってみたんだが、やはりAGWがないとどうにもならなくてな……。俺達はHOPEに所属していないからAGWは持っとらんのだ。すまんが、あいつをなんとか助けてやってくれ」
そう言って頭を下げる緋色。彼の向こう側では、件の人物が何故か生クリームを取り出して通行人に襲いかかっている姿が見える。
「ひゃっはー!! お前がケーキになるんすよぉ!!」
ぶちっ。
その時、何かがキレる不吉な音がした。
「……食べ物を粗末に扱ってはいけないといつも言っているだろうがととのおおおおおお!!!!」
その人は正気じゃないとか、AGW無しで従魔はどうにもできないとか、色々とツッコミ所はある。あるのだがしかし、その英雄――緋色の剣幕の前では何も言えなかった。ちゃっかりケーキの入った箱は邪魔にならない道端に置いてある辺り、彼の人間性が伺える。
ケーキ(食品サンプル含む)と生クリームが乱舞する中、『あなた達』はこの場をどうしたものかと顔を見合わせるのだった。
解説
●目的
従魔に取り憑かれた民間人を救助する
●情報
・従魔『飛び交うクリスマスケーキ』
クリスマスケーキや食品サンプルに取り憑いたミーレス級従魔。人間を見つけると飛びかかってくる。
ミーレス級である為これといった攻撃手段を持たない。
顔面に当たると痛い。
・従魔『パペットマスター』
人間を操るミーレス級従魔。低位である為に完全支配はできていない様子。
スペックは取り憑いた人間による。単体での攻撃手段は持たない。
取り付いた人間を戦闘不能まで追い込めば、憑代から出てくるだろう。
・民間人『森田ととの』
従魔『パペットマスター』に取り憑かれた人間。H.O.P.E.未所属の能力者。
銀縁眼鏡に藍色のコートを着たどこにでもいそうな風貌。
どこかで聞いた事がある名前な気がしてもきっと気のせい。
現在生クリーム片手に道行く人々を狙っている。「ケーキを手にいれる」為に行動している様子。
理性はなく、従魔から解放されても現在の記憶は残らないだろう。
・民間人『緋色』
森田ととのの契約英雄。クリスマスケーキを予約しに来ていた。
緋色の長髪が目立つベージュのダッフルコートを着た長身の男。
現在森田の様子にブチ切れており、ケーキに群がられながら森田を追い回している。
●PL情報
・愚神『セドリュカ』
デクリオ級愚神。ケーキが欲しくて従魔を解き放った。
10歳程度の子供の姿をしている。甘いものが大好き。
現在は心ゆくまでケーキを食べて、既に撤退している模様。
その姿形を知っているのは現在『森田ととの』のみ。
マスターより
どうもでっす!
くーりすーまーすーがーこーとーしーもーやーあてーくーるー。
まぁ例によって例の如く予定なぞありませんよええ。ケーキは家族と食べます。もしかしたら今年はケーキ無しかもしれません。
え? いやいや、僻んでませんよ。だってクリスマスって家族と過ごす日じゃないですか。そうですよね? え? いやいやいや。カップルを重点的に襲うだなんてそんな、ハハハ。
……イルミネーションの光が目にしみるなぁ……。
それでは宜しくお願いします。
リプレイ公開中 納品日時 2015/12/29 19:20
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最終発言2015/12/19 22:04:55 -
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最終発言2015/12/19 21:50:41