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【愚神共宴】連動シナリオ

【共宴】続愚神狩り

鳴海

形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
能力者
10人 / 4~10人
英雄
8人 / 0~10人
報酬
普通
相談期間
4日
完成日
2018/05/16 17:03

掲示板

オープニング

● 突然現れた春香
 夜中、君の家のベルが鳴る、もしくはH.O.P.E.の一室。
 もしくは街中で不意に声をかけられる。
 君に接触してきたのは春香。
 何日も休んでいないのだろうか、その目は血走り唇が渇いてひび割れていた。
 まるで亡霊の様な見た目にきっと君たちは驚くだろう。
 春香は語る、君たちに、自分は断片的な情報しか持ち合わせていないと、前置きしたうえで。
「私、ずっとガデンツァの事件を追ってるんだ」
 それはすでに死んでしまった愚神の名前。しかしいまだに暗い影を落とす名前。
「ガデンツァのやったこと。ガデンツァがやろうとしていること。まだ全部が明らかになってない。それを排除しきるまで私は、あの子のところに行けない」
 春香は疲れ切った声で言った。
 今の自分では彼女を信じきることができず、彼女が安全だと言い切ることができず、自分が接触してしまえばまた、何かが起こるのではないかと。
「ルネの事だよ」
 ルネそれは先日、ガデンツァの命と引き換えに返ってきた英雄の名前、今はグロリア社令嬢の遙華と契約し今はリンカーとして活躍している。
「ガデンツァの楽譜づくりはまだ終わってない。だからもう一度考えてほしいの、彼女が今まで何を目指して、なにを目的にしてきたか」

「私の嘆きの音は回収したから、ターゲットはきっと別の人だよ」

「早く気付けばよかった。ガデンツァは私達をただ悲しませて楽しんでいたんじゃないよ、どうやったら心が揺さぶられるかそれを見ていたんだよ」

「こころあたり、あるでしょう? 私はガデンツァに故郷を滅ぼされた。澄香ちゃんは目の前でルネとそっくりな従魔が人を殺す場面を見たし、それからもみんなの心を攻撃しつづけたよね?」
 春香は少女たちの名前をあげる。
「彼方ちゃん、小夜子ちゃん、ナイアちゃん。
 イリスちゃんを……仲間を目の前で変質させるって嘆きは回収できなかったみたいだけど。それを今回は完成して、楽譜を完成させるつもりなんだ」
 春香はそう言葉を続ける。。
「気を付けて、ガデンツァはまだ存在してる。私はそれを知ってる、でもそれがどこにいるのか知らない、違う、知ってるけど。私、信じたくない……」
 そう涙を流す春香。
「私は、もう、二度とルネを殺すことなんてできない。もし、もし偽物でも、ガデンツァでも、私、もう友達を殺したりできない」
 あの日、あの時。
 ルネと一緒に謳うことを決意したのは自分だ。謳えばルネは消える。それをよしとしたならば、それは、自分がルネを殺すことだと知っていたのに。
 それらすべては極めて断片的で、情報と呼べるほどの情報ではなかった、だがそれを訴える少女の目は真剣だったのだ。
「お願い、本当の彼女を探して」

● 善性愚神エンヴァーミング

 ケントゥリオ級愚神 エンヴァーミング
 女性型の美しい愚神ですが肌の色が浅黒く悪魔っぽい見た目です。
 薄着で、豊満な体をネグリジェ同然の衣装で覆っています。
 その戦闘力は大したことはないのですが。夜に発狂する死に化粧というスキルが厄介です。
 この死に化粧は簡単に言うとゾンビを作成する能力であり。一般人の脳を壊死させ操り人形にしてしまいます。
 それは彼女の愛を受けて脳を蝕まれるというものらしいですが、それはどうやら血液を媒介として働くウイルスの様なものらしいです。
 今回エンヴァーミングは十分な戦力を得られたためか姿を隠すようなことはせず、街中でリンカーたちを待ち構えているようです。
 それが罠なのか違うのかはよくわかっていません。

● エンヴァーミングについて(PL情報)

 エンヴァーミングについて話を持ちかけると下記の様な事を答えてくれる可能性があります。
 下記の様な事をPC情報として得たい場合はエンヴァーミングに対するアプローチを考えてみてください。

・エンヴァーミングはもともと人間であった
・ゾンビ精製能力の根底
・ガデンツァとのかかわり
・次のガデンツァの動き
 等々
 さらに詳しいことを尋ねることも可能です。
 なぜこのようなことを話してくれるのかも含めです。
 そしてエンヴァーミングの性格や考え方を総合的にみて彼女が信用できるか判断してください。


************************ここまでPL情報 

●戦場について。
 今回はとある町一つが戦場です、住宅地が大きく広がり、学校や公共施設がある以外は発展している様子はありません。
 ただ、人口が多く、相当な人数を避難させたのにも関わらず一般人たちが沢山取り残されています。
 いえ、残ったというべきでしょうか。
 エンヴァーミングの周囲を固める従魔は100体程度、しかしそれらの戦闘力は十体でやっとリンカーの足止めができる程度で強くありません。
 ただし500人の人間が、マンションの窓から、路地裏から、はたまた愚神を庇うように立ちふさがり、リンカーの皆さんを罵倒します。
「善性愚神と手を結ぶって言ったのはお前等だろ」
「彼女を倒すなんて信じられないこんなに美しいのに」
「お前たちは独善的だ、愚神の事も考えろ」
 そんな言葉を投げかけてくるのです。

● 戦場で佇むルネ

 ルネは少し離れたところで皆さんの戦闘を見守っています。
 もし何か彼女と話したいことがあるなら、言葉をかけるときっと答えてくれるでしょう。

解説

目標 エンヴァーミングの……

 愚神エンヴァーミングは前回愚神狩りにて調査、接触を行った愚神です。
 調査によって本体の戦闘能力は低く、従者を作成し戦うことが観測されています。
 また、その従者は生きながらに屍。自我は持ちつつその自我を発揮することはできない状態になっているようです。
 ただ、朝には正気に戻ったように見えます。ただ、昼間でも熱に浮かされたように愛を求めてさまよいます。彼らは戻ったように見えるだけで致命的ななにかは破壊されてしまい、もうどうすることもできないのです。

 ただ、今回はそのエンヴァーミングに従者化された一般人だけではなく。
 周囲に意識や自我をきちんと持ちつつエンヴァーミングに加担する一般人がいるようです。
 これはなぜでしょう。同時に調査を行ってみてください。
 興奮した一般人から話を聴く、あとは家宅捜査などが有効でしょうか。
 他にも手段はあると思うので考えてみてください。

 彼ら、彼女らはエンヴァーミング討伐をやめさせようとあなた達を罵倒し、石を投げることでしょう、しかしリンカーにはその程度妨害にはなりませんが。
 善性愚神を殺すな、H.O.P.E.は悪だ。という主張を皆さんはどう受け止めるでしょうか。
 突拍子もないと思うでしょうか。
 何の根拠もないと思うでしょうか。
 その通りだと思います。しかし正論を唱える声が興奮する民衆にはたして届くでしょうか。


 今回はエンヴァーミングを討伐しなくても成功となります。
 その場合H.O.P.E.が愚神に屈したという事実を作ることになりますが、それでも任務失敗ではありません。
 皆さんの本当の任務失敗は別の条件です。
 それは過去のガデンツァの事件を知っている皆さんなら想像できる条件でしょう。思いついたら教えてあげてください。

リプレイ

第一章 不穏

 発狂したDDはその口をH.O.P.E.に対して開くことなく死んだ。
 その報告を持って『榊原・沙耶(aa1188)』はBDの元を訪れていた。彼は今グロリア社でワイスキャンセラーについての研究を手伝っていた。ADもそうだ。
 『小鳥遊・沙羅(aa1188hero001)』はここにはいない。今日この話は自分の耳にだけは入ればいいと思ったから。
「DDの電話を解析にだしたんだけどねぇ」
 そう沙耶は語り始める。
「解析結果、恐ろしいほど何も出なかったのよねぇ、ただ、問題の音はわかったのよぉ」
 携帯端末に記録として残っていたのだ。DD最後の悪あがきかもしれない。
 音から周囲の環境は全く分からなかった、むしろスタジオでとったかのような鮮やかな音質。
「悪いことは言わない、我々を独房に戻したほうがいい」
 そうおびえた様子でBDは告げる。
「グロリア社はハッキングを受けたのだろう?」
 その言葉を沙耶は心の中でかみ砕きながら言葉をかける。
「あなた心当たりはないかしらぁ」
 内通者摘発後のタイミングでH.O.P.E.に入った職員。そしてロクトに関する異変。
「最近度々ロクトさんが口にする、遥華さんを託すという真意も探らないとねぇ」
「ロクトが……」
 BDは歯噛みした。告げるとBDは沙耶の手を取って懇願を始める。
「たのむ、御願いだ。私たちを独房に戻してくれ。奴はすぐ近くにいる」
「どういう事かしら?」
「あいつは、あいつは音もなく近寄って我々を殺すだろう、殺すだけならいい。私達を……」
 その目の前に沙耶は愚神エンヴァーミングの写真を突きつける。
「心当たりはない?」
「しらん、私は知らん。だがお願いだ、わたしを」
 沙耶はその様子に思考を巡らせながら考え続けた。

   *   *

 愚神エンヴァーミング、その討伐任務は厄介を極めた。
 すでに町の状況はリンカーに報告されており、その町自体が彼女の胃袋、そう思える状況設定が成されていた。
 リンカーたちは頭を抱える。
「<ここにもバカが……悪性愚神に騙される哀れなヤツ、頭溶けてんじゃないの>っと」
「うわ、弟者ヒドす」
「だから良いんだよ。ほら方々から食い付いてきたぞ」
 『阪須賀 槇(aa4862)』と『阪須賀 誄(aa4862hero001)』は護送車の中でPCを腹に乗せ、狭いスペースで身を屈めるように文字を追っていた。
 SNSサイトで住民たちのアカウントを特定、そしてその動向を追っていたのである。
 その投稿からして混乱を極めていた。
 愚神を是とする書き込みばかりに溢れ、盲目的に彼女を愛するという者も現れる始末。
「これ、実はかつて同じような愚神が現れたことがあるんです」
 『卸 蘿蔔(aa0405)』が同じサイトを見ながら全員に告げた。
 『レオンハルト(aa0405hero001)』は思い出す。聖女と名乗り英雄までも口車に乗せようとした愚神の事を。
「ほっとけねーお」
「そうですね」
 難しい顔をしてキーを叩く蘿蔔と槇。
 悪性愚神が善性愚神の名を利用し人を洗脳しているとネットで呼びかけ。非難しない方の家族友人にお願いし、本人にメールで声をかけてもらうように手配。
 ただその作業は思うようにはいかなかった。H.O.P.E.のアカウントでは? そう思われれば炎上したし、あっという間に攻撃の的にされた。
「愚神のやったことを忘れたのかおっと」
「あの時はガデンツァが関わっていました」
 槇が何故エンヴァーミングを支持するのか、何故H.O.P.E.の介入を拒否するのかを尋ねる間にそう蘿蔔は全員に行った。
「少し前に杏奈と蘿蔔さんが行った依頼の報告書の中に”夢現の時に歌が聞こえる”っていう情報があったんだ。まだガデンツァは生きてるんじゃないかな」
 『世良 霧人(aa3803)』が重たく告げると『エリック(aa3803hero002)』が言葉を継いだ。
「でもアジトの中で確かに倒してルネになったんだろ? パニッシュメントも使って確認してるみたいだし、もう大丈夫なんじゃね?」
「僕もそう思いたいんだけどね。でも、まだ不安なんだ」
「ガデンツァは生きてる」
 そう言った『リオン クロフォード(aa3237hero001)』の力強い言葉に全員が彼を振り返る。
「ニーナはルネさんを信じたいかもしれないけど。今信じるわけにいかないのは分かるよね?」
 『藤咲 仁菜(aa3237)』は冷静に言葉を返す。
「うん。だから信じられる証拠を見つけにいこう」
「希望の音と長く付き合ってきたのでルネさんとも長いと錯覚しがちだが」
 『アイリス(aa0124hero001)』がゆっくり口を開く。
「本来はあの依頼が最初で最後なんだ。知らない事の方が多い」
 その言葉に『イリス・レイバルド(aa0124)』は振り返り訴えた。
「けど! だからといって大事じゃないわけじゃないよ、お姉ちゃん」
「そうですね」
 仁菜もその言葉に頷く。
 ヴァルヴァラ討伐依頼が出た今、どちらにせよルネは安全じゃない。
「ルネさんが危ないと思われたら、きっとH.O.P.E.上層部はルネさんを討伐しようとする……」
 リオンが告げると仁菜は頷いた。
「私達は上がルネさんを危ないと思う前に、ルネさんはルネさんだって証明しなくちゃいけないよ」
「はい!」
 イリスは力強く頷いた。
 大事なのだ。イリスも悩んだのだ、彼女の終わりを、正しくないと思いながら受け入れてしまったのだ。
 だからもう、失いたくないのだ。
「それは私もだよ、けど、全力であるが故に小さな違和感とかをなぁなぁで済ます気は無い」
「小さな違和感でも、感じたら教えてくださいね」
「うん、わかったよイリスちゃん」
 そう焦りにも似た気持ちを二人は抱く。
「ルネさんを取り戻したい気持ちで必死にガデンツァに結晶を届けた仲間の意志を守りたいの」
「死せるガデンツァ、生けるリンカーを走らせるといったところであろうか……」
 そう仁菜に言って見せたのは『ソーニャ・デグチャレフ(aa4829)』。
「そしてもう一つ」
 アイリスが全員を見渡して言う。
「そして呼輝の音はやはり変だと思う。そもそも滅びの歌は『自分を滅ぼす歌』だったと思うんだ」
「ねぇ、あなたはちゃんと「ルネ・クオリア」だよね?」
 イリスはそう、同じ空の下にいるであろう彼女を思って告げる。
 そうしている間に車が停車した。
 町は異様なオーラと喧騒に包まれている。
「そなたたちはうらやましかったのか? リンカーたちが仮初とはいえ愚神と仲良く振舞っていたことが」
 ソーニャはそうひとりごちた。
 もともと祖国奪還に多忙を極めている軍人である為、善性愚神への問題対処は遅れ気味であった。
 認識も興味深いわけでもなく、まあたなんか愚神どもがさえずっているわ程度の認識で、まとまって見解が出てくるまでは静観の構えであったソーニャである。
 ではなぜ今になって善性愚神に関して介入することにしたのか? それをずっと考えている。
「俺らは潜伏するお」
「みんな、気を付けて」
 告げると阪須賀兄弟は町の方向に歩いて行った。
 作戦開始である。


第二章 悪意に染まる

 イリスは大衆の前に身をさらす。
 その眼前には人間で組み上げられた玉座に座り、見目麗しい少女の姿。
 愚神、エンヴァーミング。自身を女王と称する先導者。
 それに見下ろされるイリスは一人だった。
「単身乗り込んできてどうするつもり?」
 愉悦に浸りきった表情で愚神は語る。
「私を殺す? あなたなら殺せるかもね、イリスちゃん、でもその間に死人が何人出るかしら」
 告げるエンヴァーミングに呼応するようにイリスの周囲に花瓶や石が落ちる。
――当てる勇気もないようだね。
 アイリスがそう分析したが当たるのも時間の問題だろう、だがイリスは逃げない。
 愚神の監視。それもそうだが何より、こんな愚神に負けたくないという思いが強い。
「ボクはここを一歩も動きません、動いた瞬間、あなたを殺します」
 そう脅す小さな影を鼻で笑うエンヴァーミング。
 本音で言えば今すぐにでも殺してしまいたかった。だが状況がシンプルな討伐を許してはいない。
 逃がす気は無いが機が熟すまではこちらから攻める気は一切見せない。囮と監視。それを兼ねるイリスは孤独な戦士だった。
――まぁ、間違った情報を本当と信じ込んでいるパターンもあるからね。
 アイリスはイリスにだけわかるように告げる。
(すっごく信用とかどうでもよくなったよ)
――ただ真偽は見極めないとね。相手の中だけの真実かもしれないが。
 直後、イリスに石が当たった。
 それに『楪 アルト(aa4349)』は我慢がならず声をあげる。
「なんでまだみんな。こんなやつを庇いたがるんだよ……!」
 路地裏から身を躍らせて、よく響く声をより届けようと周りを見渡しながら。
「いい加減に目ん玉ほじくり返して耳の穴かっぽじってしっかり見やがれよ!! 善性なんざあいつらの都合のいい解釈だ!」
 だがそれを民衆は鼻で笑う。
 それに状況を屋根の上で静観していた霧人が動いた。
 イリスに投げつけられた石を払うと、振り返って大丈夫と頭を撫でる。
「こんな小さい子に石を投げるなんて正気じゃないよ」
 そう絵の具の滴る筆を持つ奇妙な男は悲しげな顔で当たりを見渡す。
 むしろ今まで愚神と協力できると言っていたH.O.P.E.が反対する意味が分からないと誰もが告げた。
「あなたは知らないのよ、私達に支配されるその快感を、ほら誰かさんも言ってるでしょ? あい、愛、I。私達だけいればいい」
「てめぇの思想は間違ってる!」
 アルトが声高らかに告げた。
「あたしは誰だろーと愚神は全部ぶっ潰す。正義とか悪とかH.O.P.E.とかあたしにゃかんけーねぇ、『あたし』は『あたし』だ。好きなだけ勝手言いやがれ。んでもってちゃんと全部の真実を自分の目ん玉で見やがれってんだ!!」
 そうミサイル、カチューシャの展開を澄ませトリガー引く五秒前を維持。そうすると民衆が沸き立った。
 恐怖と、戸惑いと、怒りに。
――整った容姿に、愛ねぇ。
 その時アイリスがうんざりと告げる。
――君、寂しがりかい、それとも欲しがりかい?
 ギロリとエンヴァーミングの瞳がアイリスを見据えた。
――まぁ、手に入るかは知らないが、頑張ってみたまえ。
「殺しなさい」
 アルトが舌打ちする。
「春香のこともあるからガデンツァの情報は欲しいけどよ」
 もう我慢の限界だ。
「だが一番大切なんは愚神が人にさらに手をかけようとすることだ!」
 そうエンヴァーミングを取り巻きごと爆破しようとするとイリスが遮る。
「待ってください」
――信じよう。
「みなさんを」
 イリスはそう告げるとインカム越しの指令を待つ。
 遠隔地で仲間たちも自分の戦いを進めていた。
 沙耶と槇は町へ潜伏、それと同時にH.O.P.E.へ情報を送っていた。
 H.O.P.E.で展開しているCGW作戦の先駆けとして、この依頼の地域をデモンストレーションの地区として進言。
 沙耶の指示によって受理。
 内部情報を元に誄はフェイクニュースをネットに流す。
――<〇〇市で集団催眠発生!? 町は既にDゾーンに包まれ>……っと、OKカキコ完了。
「大丈夫かお?こんなデマ流して」
――<プリセンサーにより、愚神が街ごとライヴスを吸い上げる未来を予測。死者数は数百に上る恐れ……なおも民間人は介入を拒否し>……っと。真偽は重要じゃないよ。重要なのは人の感情をどれだけ揺さ振るかだよ。
 沙耶の思惑としてはこの地区の民衆解放をもって、全世界に向けて愚神の洗脳であった事、善性などという存在は嘘偽りだった事を発信出来れば今後動きやすいと思っている。
 さらには収集した現時点での『声』や『歌』をH.O.P.E.の広報から、グロリア社の協力で会見を通しエンヴァーミングの地区にのみ発信する準備を整えた。
 槇はその間にSNSにて事の是非を問う。
「<街ごと催眠状態。。。誰かヘンって思う人居ない?ヤバイって>これでいいぞっと」
 その反応を見ながらソーニャは沙耶と槇に言葉をかける。
「なぜ、エンヴァーミングを擁護するのかな?」
 ソーニャは疑問に思っていた。善性愚神として彼らが介入しだしたのはなぜか。
「自分は、それは一定数の一般人たちが愚神擁護の立場を表明していることであると考える」
 洗脳されているなら簡単だ、愚神を薙ぎ払ってしまえばいい。
 一般人の姿をした敵ならさらに簡単だ。愚神ごと焼き払ってしまえばいい。
「だが、奴らはそうではない何かを感じ取ったからこそ、関わる気になったのだ」
 そして今回のエンヴァーミング。
 ソーニャは彼女に対して憐憫の感情を抱く。
「彼女と一般人たちとの関わり合い。まるで保健所で殺処分される犬猫に対する同情のようじゃないか?」
 ソーニャのタブレットには一人の少女の名前が表示されていた。
 この町で行方不明になった少女、彼女は学校でいじめられていたらしい。
 親はなく、国の補助での貧しい生活。さぞ孤独だったろう。
 そうソーニャはエンヴァーミングに視線を移すとエリックが言葉をかけた。
――善性愚神を倒すなってアンタ達言ってるけどさ、そもそもエンバーミングって善性愚神に名乗り出てたっけ?
 エリックの目の前で停止したエンヴァーミングの眷族たちは二人を睨めつけている。
――それに同じ町に住んでる人達がさ、こんなにたくさんゾンビみたいな従魔にされちまってるんだぜ?
 更にこうなっちまうと元の人間には戻せないときた。
 ……ホントに善性ならさ、こんな酷い事しないと思うんだけどどうよ?
「なんで私の能力が筒抜けになってるかは、裏切りの証拠だとして。彼らは何も変わっていないわ。そういうことになってる。だって昼間は普通に生活しているわけだからね」
 そうエンヴァーミングはほくそ笑んだ。
「善性を名乗るならそんなことはしない」
 そんな中人ごみをかき分けて一人の男が現れる。
 『煤原 燃衣(aa2271)』だ。その風貌の悪さに皆道を明けた。
 そして『ネイ=カースド(aa2271hero001)』が告げる。
――まぁ待て。善性愚神と名乗るからには、H.O.P.E.に協力するのが筋だよな?
「その協定は私と関係ないのよね」
――それとも"仕込み"が既に対策されてるのに気付いてないのか? 手を出すのを待っていたんだろうが、何も発動しないぞ?
 その言葉にエンヴァーミングは眉をしかめた。
 すると燃衣は獰猛な笑みを浮かべてエンヴァーミングを見下す。
――アレも"同じ善性愚神"だからな。ネタは割れている。
「へぇ」
(ネーさん!)
 心の中で燃衣はネイに焦りをぶつけた。
――今は黙れ……!
 それを一言で黙らせるネイ。
――情報取引といこうか、外野を黙らせろ。
 告げるとエンヴァーミングは片手をあげ民衆を黙らせた。
――一つ、ガデンツァとお前の詳しい繋がり。
 一つ、ガデンツァが残した楽譜の仕掛けを知ってるな?
 一つ、お前……ワイスキャンセラー飲んだろ。
 その最後の言葉にエンヴァーミングは拳を握りしめる。
「それが何だって言うの? それより取引って言うなら私にも徳があるはずよね」
――報酬はそうだな。お前を見逃してルネを殺してやろうか?
(ネーさんッ!)
――黙ってろッ!
 そう燃衣から主導権を奪うとネイはエンヴァーミングを見すえる。
「私は、私はみんなに愛される私になれるって言うからあの薬を飲んだのに、このざまよ」
 告げるとエンヴァーミングは爪の食い込んだ、血の滴る手のひらを払って叫んだ。
「あいつ、生きてあなた達の体内にいるわ。それこそ、あなた達のすぐ近くに、あははははは! ざまぁないわね、ガデンツァ。私が言いなりだと思ったら大間違い」
 その言葉に遥か彼方でその町を見守っている少女がにやりと笑みを作る。

第二章 嘘が蘇る。とき。

「ガデンツァが主に媒体にするのは歌。歌っている時にだけガデンツァとしての特性が現れるとかあるんじゃないか?」
 そうインカム越しに仁菜に告げたのは霧人。
「パニッシュメントをもう一度、何か策があると思うんだ」
 その言葉を悲しく受け止めながら仁菜はルネに告げた。 
「ルネさん私の側から離れないでくださいね」
 ルネは先ほどから町を眺めて動かない。
 張り詰めた仁菜の声音。
 それはもう何も、何も失わないという決意と、全てを信用できないという思いの表れ。
「ルネさんには歌が聞こえますか?」
「歌は、常に溢れてるわ」
 告げるルネ。
「私たちの想い自体が歌だから」
「ルネさん、歌でガデンツァが洗脳してるなら。こちらは一緒に希望の歌を歌って対抗してみませんか?」
「もともとあれは滅びをもたらす歌よ」
 振り返るルネ。
 その手を仁菜はとる。
「私たちにとっては希望の音です」
 告げるとルネは謳いだす。
 それに仁菜も声を合わせる。
 謳いながら仁菜は考えた。
 以前ルネさんにパニッシュメントは効果がなかった。
 だが、ガデンツァもこちらが確かめると予想してるはず。
 仁菜はルネの心臓を見つめる。
 普段はアクセスを切って歌う時だけガデンツァが乗り移ってるとしたら?
 ガデンツァを捕まえられるとしたらあちらがアクセスしてきた瞬間。
 ルネさんはガデンツァになんか渡さない。
 そう仁菜はルネの心臓に手を伸ばす。そして。
「パニッシュメントをうつ?」
 告げるとルネは振り返る。
「私を信用してもらえるなら」
 そうルネは心臓を差し出す。
 その心臓に仁菜は手を添えて、霊力を通す。
 何も、何も起きなかった。
(この展開を予想してたともとれるよね)
 嘘と疑心の愚神は、死んでもリンカーたちを苛む。
 その時だ。町に異変が起きた。

   *   *

 エンヴァーミングが苦しみ始めた。
「あああああ!」
 頭を押さえてもがき苦しむ。
「みんな、重大なこと忘れてるよ。愚神は上位の愚神にあやつられちゃう」
 言葉づかいが変わるエンヴァーミング。人格が崩壊、いや、対抗しているのだ。
 少女の時に戻りつつある。
 次いで住民たちが騒ぎ始めた。彼らにはH.O.P.E.がエンヴァーミングに危害を加えたように見えたのだ。
 突撃してくる、従者たち。そしてエンヴァーミング自身も。
 それに対してイリスは盾をとる。
 だが、イリスはあっという間に人ごみに飲まれ、多くの人間に拘束されてしまった。
 愚神はイリスに牙を突き立てようと何度もかじりつくがうまく歯が通らない。
「もう待ってられねぇぞ」
 アルトは、自分の世界が大事だ。そして自分の世界とは自分と大事な人の輪の事を言う。
「さっさと諦めてガデンツァのババァの情報吐きやがれ!!」 
 放たれた爆撃は石畳を割り、従者を巻き上げながらイリスを解放した。
 しかし広場は阿鼻叫喚、地獄絵図と代わる。
 正気を失った悲鳴がいくつも聞こえた。
 H.O.P.E.が人を殺した、そのような声が無数に連なる。
「皆さん、石でも糞でもどうぞ遠慮なく投げ付けて下さい。だけど、一つだけ話を聞いて下さい!」
 燃衣は声を張り上げる。
 従者を一人を取り押さえながらエンヴァーミングを抑えるイリスから目を離さない。
「H.O.P.E.が信じられないなら、それで良いです! 言っちゃあ何ですがあそこ黒い所もあるし!」

「だけど、ボクは……絶対に皆さんの味方をします! そこの愚神と違ってね!」

「何故ならッ! ボクもただの『人』だから!」
 告げる燃衣の声に耳を貸す者もいた。
「ボクは目の前で! 家族を愚神に殺されたんですッ!」
 だが、多くの者はこの攻撃を受け入れられなかった。すでに従魔となっていた人も、彼ら、彼女等から見れば大切な人間だった。
 それをH.O.P.E.が殺したように見えた。
「それまでは皆さんと同じ様に、平穏に生きてた人間でした!」
 だが、同時におかしいという事にも人々は気付き始める。
 なぜ、何故自分たちは争っているのだろう。
 燃衣が横っ面を殴られた。
 正気を失った一般市民が燃衣に拳を振り上げた。
 それをとって燃衣は語りかける。

「だけど全部壊された! だから戦いを始めた! こんな二十歳前後の若造が!」

「本当は今でも嫌ですよ! 怖いですよ! 痛いですよ!」
 怖いという言葉が広場に響き渡る。
「でもボクは自分が喪ったからこそ!そんなのはもうイヤなんですッ!」

「お願いです……信じて下さい! 何がどうなっても、ボクら普通の人は、普通の人の味方です!」
 その直後広場前にトラックが横付けされた、そこに積み込まれていたのは大型スピーカー六機。響き渡るのは蘿蔔の歌である。
「さぁ、皆さん争いが嫌になった人はトラックに乗ってください、保護します」
 蘿蔔の歌が悲鳴を塗りつぶして広場に響く。間奏で蘿蔔は住民たちに語りかけた。
「皆さんは、夢の中で……歌を聞きませんでしたか?」
 霧人が住民の盾になり、従者たちを押しやって防衛ラインを構築する、リンカーたちとにらみ合う従者たち。 
 エンヴァーミングは完全に理性を失っていた。
 それでも人々は戸惑いのふちにある。
「思い出してください。あなたの本当の気持ちを。あなたを待っている大切な人を」
『愛の音~andante~』
 蘿蔔の想いが人々の心を撫でていく。
 大切な人と歩いていく。
 辛い時傍にいてくれる人がいる。
 どんなに迷っても待っている人がいる。
 そんなありふれたかけがいのない幸せと愛を歌った曲。
 その思いが人々を冷静にした。しかし、熱を失った心は唐突に理解する。
 今そこで正気を失っている人はもう、こちらには戻ってこないのだと。
「そんな歌! 謳うな!! 私は、私に愛なんてなかった」
 エンヴァーミングが目を白く染めたまま、涙を流す。
 その愚神となってしまった少女に『魅霊(aa1456)』が語りかける。
「カーラ・シュバイツァ。いえ。エンヴァーミング……人に愛を騙り、自らの傀儡とする愚神。
 善性と呼ばれ奉られる役を負った駒。――哀しいことです。
 ……どこまでいっても、愚神から見た人間は、その程度なのですね」
 その言葉にエンヴァーミングは凍りついた。
「私の愛は、澄香姉さんに全て預けました。
 姉さんは、今なお音をもって、世界に陽の温かさ 平等な愛を届けています。それも愛です」
 そして魅霊は周囲を見る、エンヴァーミングを信じたい人々へ。
「人はエンヴァーミングに愛され、自らも愛しているという。
 その是非を、私は問わない。
 でも、思い返してほしい。
 それは真実、愛と呼べるものなのか」
 違う。そう叫んだのはエンヴァーミングだった。
「この人たちは私を愛してくれたことなんてなかった。私は、私はずっと」
 魅霊はエンヴァーミングの言葉を無視して告げる。
「貴方がたはもとより育んできたはずだ。人への愛を。
 隣人と、友人と、家族と、恋人と、仲間と、好敵手と、先人と、子供と、運命の人と。
 その形を私がすべて知るわけではない。それでも。
 それは、もっとずっと自由に満ちてはいなかったか。
 もっとずっと、貴方がたの在りたい姿ではなかったのか」
「嘘だ! この人たちが人を愛せるはずない、だって、だって私を、お母さんを」
「黙りなさい、愚神」
 告げる魅霊の視線は冷たかった。
「戦うことを諦めたあなたを擁護することはわしにはできない」
 そして魅霊は問いかける。
 比して、それは本当に愛なのか。
 ただ愛し愛されるという言に終止することと。
 何を以て表現しても、表現されても尽きることのなかったその繋がりと。
「もとより、貴方がたは愛されている。
 もとより、貴方がたは愛している。
 思い出して。それはただ一つに従い他を拒むものではない。
 在る全てに向け、そのうちより咎められることなく選び、抱き続けられるものなのだ」
 次いで、町を悲しみが包んだ。自分の愚かさに対する後悔と、愚神によって奪われた命への悲しみ。
 愛は、一つの希望の形。
 私達は守護者である。
 そう『R.I.P.(aa1456hero001)』は言葉を胸に抱き、魅霊は全てわかったように頷いた。
「私達は、貴方がたの希望を守るためにここにいる。
 貴方がたの、真実想う愛を守るためにここに在る」
 蘿蔔の歌にメロディーが重なった。
 町が謳っている、それをルネは。満足そうに眺めていた。
「紡いで。
 貴方がたの想う真実の愛を。
 謳って。
 貴方がたの識る愛の全てを」
「で、ついでに! これを見てもまだソイツに付きますか!?」
 告げると燃衣はトラックに積んであったモニターに前回の調査内容を映し出す。
 槇がそれに便乗した。
「え、ちょとこれ……ねぇ」
 そう演技しつつ、同じように愚神へ抵抗を示し始めた人たちへ、ネットを参照するように促していく。
 そして、一般人を装って誄は高らかに告げた。
「本当に、アンタらこそ俺たちの味方なんだな?」
 H.O.P.E.を信じる人間第一号のふりをして。
「本当に本当に助けてくれるの?」
「……分かった。アンタらを信じる」
「皆早くこっちくるお!」
 そう槇と誄が走り出すとほとんどの人間がH.O.P.E.に助けを求めた。
 それを追って群がる従者たち。
 その足を蘿蔔と、槇のダンシングバレットが打ち抜いていく。
 前に出ようとするエンヴァーミングを沙耶が遮った。
「ありがとう、たすかったわ」
 沙羅が告げた。
――今回のケースはH.O.P.E.の行う作戦のモデルケースとしては最上よ。
 この地区が希望の、ひいては善性含めた愚神駆逐の足掛かりとなる。
「私はただ、愛されたかっただけなのに、それができるってあいつらは言ったのに、私は、わたしは」
「同じ人間だったってか? てめぇが元々人間だろーと『今』を生きる人に迷惑かけるってんならもう立派な『愚神』だ。理由はそれだけで充分だ!」
 次いでカーラの目の前を爆炎が遮った。
 アルトの支援砲撃、その炎を切り裂いてイリスが突貫してきた。その刃はカーラの腹部を引き裂いた。
――あなたには同情するわ。けどその力を持ってしまって変わってしまった時、戻ろうとしない、今も人々を操って後悔しないあなたを許すことはできないわ、カーラ。あなたは心も化け物になってしまったのよ。
「だまれ!」
――食らえ! スーパー着地だ!!
 次いで上空から飛来してきた霧人が、カーラの噛みつきを拳を噛ませて防ぎ空いた手で筆を振るう。
 顔面を塗りつぶされたカーラはイリスの追撃に気付けない。
 そのまま地面を削ってブレーキ、イリスははじまれるパチンコ玉のように背中から切りかかる。
「煌翼刃・螺旋槍!」
 エンヴァーミングの腹部に風穴があく。
 倒れた愚神。 
 その愚神へアルトはアンチマテリアルミサイルを向ける。
「せめてもの手向けに、ガデンツァはぶっ殺してやるよ」
 爆炎が、愚神と呼ばれた少女を焼き払った。

エピローグ
 蘿蔔はこの依頼の最後にロクトへ接触をはかった。
 彩名そして、ワイスキャンセラーたちの現在の状況を聴きたいと告げる。
「ごめんなさい、今はそれに着手できてないの」
 そう謝るロクトは少しやつれているように見えた。
「ガデンツァが欲しいのは、守るべき人から攻撃され四面楚歌になったH.O.P.E.の嘆きかな」
 その背後で霧人が告げる。
 真相が明らかになるのはきっと遠くない未来。

結果

シナリオ成功度 成功

MVP一覧

  • 深森の歌姫
    イリス・レイバルドaa0124
  • 白い死神
    卸 蘿蔔aa0405
  • 紅蓮の兵長
    煤原 燃衣aa2271
  • その背に【暁】を刻みて
    藤咲 仁菜aa3237

重体一覧

参加者

  • 深森の歌姫
    イリス・レイバルドaa0124
    人間|6才|女性|攻撃
  • 深森の聖霊
    アイリスaa0124hero001
    英雄|8才|女性|ブレ
  • 白い死神
    卸 蘿蔔aa0405
    人間|18才|女性|命中
  • 苦労人
    レオンハルトaa0405hero001
    英雄|22才|男性|ジャ
  • 未来へ手向ける守護の意志
    榊原・沙耶aa1188
    機械|27才|?|生命
  • 今、流行のアイドル
    小鳥遊・沙羅aa1188hero001
    英雄|15才|女性|バト
  • 託された楽譜
    魅霊aa1456
    人間|16才|女性|攻撃
  • エージェント
    R.I.P.aa1456hero001
    英雄|18才|女性|バト
  • 紅蓮の兵長
    煤原 燃衣aa2271
    人間|20才|男性|命中
  • エクス・マキナ
    ネイ=カースドaa2271hero001
    英雄|22才|女性|ドレ
  • その背に【暁】を刻みて
    藤咲 仁菜aa3237
    獣人|14才|女性|生命
  • 守護する“盾”
    リオン クロフォードaa3237hero001
    英雄|14才|男性|バト
  • 心優しき教師
    世良 霧人aa3803
    人間|30才|男性|防御
  • フリーフォール
    エリックaa3803hero002
    英雄|17才|男性|シャド
  • 残照と安らぎの鎮魂歌
    楪 アルトaa4349
    機械|18才|女性|命中



  • 我らが守るべき誓い
    ソーニャ・デグチャレフaa4829
    獣人|13才|女性|攻撃



  • その背に【暁】を刻みて
    阪須賀 槇aa4862
    獣人|21才|男性|命中
  • その背に【暁】を刻みて
    阪須賀 誄aa4862hero001
    英雄|19才|男性|ジャ
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