本部
酔っ払いのためのRPG~ハロウィン編~
- 形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 10人 / 0~10人
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/10/26 15:00
- 完成予定
- 2017/11/04 15:00
掲示板
-
相談卓
最終発言2017/10/22 04:53:10 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/10/26 07:40:31
オープニング
日本で若者を中心に徐々に受け入れられつつある、ハロウィンという奇祭。
それで町おこしにしようと企画する、さびれた町があった。
「今年もやってきな、この季節が」
ぴかぴかの頭の村長が、真剣な眼差しで実行委員会を見つめた。実行委員会の面々は、それまた真剣な顔でうなずく。
世代交代が上手くいかないシャッター街でがんばって営業を続ける店主を中心に組織された実行委員会の平均年齢は、かなり高めだ。最年少は五十歳で、最年長に至っては杖をついている八十代である。
そんな渋い面々は、ド派手な仮装に身を包んでいた。
最年少の五十代焼き鳥屋の主人は、サンバの衣装を。
六十代の和菓子屋の女将さんは、今年大ヒットした子供向けアニメーション映画のお姫様の衣装を。
七十歳の酒屋の主人は、目が死んでいるご当地キャラクターの着ぐるみを。
八十歳の杖を突いたおじいちゃんは、白い着物の幽霊の姿を。
「仮装をしている客は全品十パーセントオフセールを商店街を上げてやっているというのに……毎年黒字になるほど客が来ない」
村長は、こぶしを握る。
ちなみに、村長のスーツは黒字に赤いタコが掛かれたものだった。頭にもタコの被り物。本人の頭髪のことも相まって、どのように扱えばいいのか非常に困る格好だ。
「都会ではハロウィンがメジャーでも、田舎ではまだまだ知名度が低いですからね」
目が死んでいるご当地キャラクターの仮装をした居酒屋の店主はため息をつく。ちなみに、このキャラクターは一般公募で選ばれたものだ。十歳の男の子のデザインを忠実に再現してたうえに、魚は目が死んでいるという大人の知識が相まって非常に怖いご当地キャラクターとなった。苦情が来ないのは、知名度がないからだろう。
「でも、年々ちょっとずつ客は来てますよ」
「苦情も増えたけどな」
実行委員間は去年の苦情の数々を思いだす。『町ぐるみのハロウィンだと聞いたのに、店員が仮装してない』『店が少ない』『何の仮装なのかよくわからない』といった数々の苦情のなかから、なんとか改善できそうなものだけはしてきた。まず、町の飲食店は全店が仮装を義務づけた。そして、メジャーなキャラクターの仮装を各々で制作した。若干一名仮装ではすまされない格好がいるが……。
「今年こそ、ハロウィンを盛り上げたい!」
「売り上げを黒字にしたい!!」
――ファイト!!!
と商店街の店主たちは円陣を組んだ。
●
「この町全部がハロウィンなんやな」
仕事で町を訪れていた正義は、小鳥と共に町を歩いていた。ハロウィンの本番は夜らしく、昼間の町は閑散としている。それでも仮装道具などを売る露店などはあって、普段よりは町は賑やかであった。
『仮装すれば、ご飯が十パーセントオフになるのです。正義、行くのです』
「行くって言っても、僕は仮装道具なんてもってないで」
『大丈夫です。スーツを着ればヤクザの仮装に、タンクトップに着替えればチンピラの仮装になるです』
「それ……店にいれてもらえへん」
●
「十パーセントオフ……」
エステルは、その言葉にちょっと引かれた。アルメイヤとの二人暮らしで、彼女に負担をかけたくはない。そう考えていた折に、十パーセントオフの文字は魅力的に映った。
『仮装が義務か。エステルの仮装はさぞかし……』
見応えがあるだろう、とアルメイヤは思う。
実は、エステルに着てほしくてキュートでポップな小悪魔風のミニドレスを購入してしまっているのだ。ちょっと値は張ったが、絶対にエステルに似合う逸品だ。ぜひとも、来てほしい。
「今着ている服も……仮装っていえば仮装で通るかも」
エステルの着ているものは民族衣装だから、日本人の目から見れば仮装にも思える。だが、アルメイヤは目が点になった。
『仮装……しないのか?』
「だって……仮装したらお金がかかるから」
アルメイヤは悶絶しそうになった。
お金をかけないようにして自分の負担を減らそうとするエステルのいじましさに感動したが、このままではひっそりと用意した衣装を着てもらえない!
『エステルちょっとぐらいなら……』
「アルメイヤの格好も仮装になるよね」
エステルの純粋な瞳に、アルメイヤは何も言えなくなってしまった。
●
「いらっしゃーい」
夜になると町はようやく活気づく。様々な仮装をした店員たちが露店を広げて、ビールや酎ハイといったお手頃な酒から紙コップに入ったカクテルまで、さまざまなものを売り出していた。
食べ物も焼き鳥から焼きそばに始まって、餃子やコロッケ、から揚げといった商店街おなじみのお惣菜が並ぶ。ハロウィンとは名ばかりの酒とつまみの販売祭は、大人たちにはおおむね好評である。むろん、ケーキ屋や和菓子屋による本日限りのかぼちゃのケーキやかぼちゃのまんじゅうの販売なども行われていた。
「飲み食いは、西公園でお願いします!」
怪獣の着ぐるみをきた誘導員が、観光客に向かって呼びかける。出店が出ているのは町の表通りたる西アーケード。その突き当りにあるのが、西公園だ。そこではライトアップされた紅葉とたくさんのテントが並んでいた。客たちは各々に買い込んできた酒やつまみ、時にはお菓子で乾杯する。
「……ハロウィン、名前だけじゃないか」
ジャックランタンのコスプレの人ではなくて――ジャックランタンをかぶった姿の愚神は怒りに震えていた。彼はこんな頭をしているがゆえに、ハロウィンが大嫌いだ。普段はちゃんと愚神として人々は自分を恐れるのに。この季節だけは「カワイイ」なんていわれてしまう。
「この祭りをぶっ壊してやる!!」
そう叫ぶ、愚神の左手には焼酎。
実は、本人は全く気が付いていなかったがジャックランタンは酔っていた。
解説
・飲み会ハロウィンを楽しんでください。
※リンカーは本来は酔いませんが、このシナリオでは楽しいハロウィンの雰囲気に酔ってしまいます(なお未成年者の飲酒は出来ませんが、気分で酔っているだけなので酔っ払うこともあります)
・時間……18:00
・西アーケード……たくさんの露店が並ぶ、アーケード街。商店街にある飲食店はすべて露店を出しており、お惣菜やつまみ、お菓子などを買うことが可能。なお、露店のスタッフはほとんどが年齢層高め。なお、衣料品店ではハロウィングッツの購入と着替えが可能。
西公園……大きな公園だが遊具などはない。テントとベンチが並び、客はそこで飲み食いができる。公園内には露店がないが、西アーケードから近い。客は若者中心で、思い思いのハロウィンを楽しんでいる。
エステル組……西公園におり、アルメイヤは機会があればエステルを着替えさせたいと思っている。
正義組……アーケードのお店で、幽霊の仮装をしているのにチンピラに間違えられて出入り禁止を言い渡されている。
ジャックランタン……愚神。西公園にいるが、客と区別がつかない。自覚はないがベロンベロンに酔っており、「これは仮装じゃなーい!!」と言って暴れ出す。頭が大きくてアンバランスの見た目の割には俊敏であり、動きをとらえるのは難しい。
ナイフ――暴れ出すと取り出す、黒いナイフ。壊してもマジックのようにナイフはジャックの手のひらから現れる。
いたずら――客やリンカーたちが持っている酒の中身を操り、飲み物の持ち主の口に勝手に入っていくように操り酔いを加速させる。
おかし――巨大なキャンディを出現させる。キャンディは一定時間が経つと爆発し、大量のキャンディが公園中に降り注ぐ。それを一般客を食べるとライブスが愚神に吸収されてしまう。
二日酔い――ジャックランタンが一定時間動くと発動し、ジャックランタンが吐き続ける。
マスターより
こんにちは、落花生です。
今回はハロウィン飲み会です。仮装しながら好きなご飯とお酒を購入して、存分に楽しんでください!!
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2017/10/31 12:54
参加者
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相談卓
最終発言2017/10/22 04:53:10 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/10/26 07:40:31