本部
- 形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 5~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/12/04 22:00
- 完成予定
- 2016/12/13 22:00
掲示板
-
相談卓
最終発言2016/12/04 18:26:58 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/12/02 01:29:46
オープニング
●後宴
エージェント達の奮戦によりガネスとレイリィ、その配下のガーディアン愚神達は撃破され、ゲーム世界を模した件のドロップゾーンは消滅を待つばかりとなった。霊石の取りこぼし程度はあるかもしれないが、愚神は消え去りルールも綻び始めたドロップゾーンに脅威はない。
と思われていたが。
「愚神パンドラが件のドロップゾーンから撤退した、という情報が入っていない。もしかしたらすでに離脱しているかもしれないが、万が一残っていたとしたら……ドロップゾーンの乗っ取りを企てている可能性もある」
別のゾーンルーラーが作成したドロップゾーンを愚神や従魔が乗っ取るのに必要な条件は、三つ。
一つ、作成者より階級が上である事。
二つ、同格同士の場合は作成者の力量が同程度以下で、ドロップゾーンが崩れ切っていない事。
三つ、ドロップゾーンに直接侵入し、中心部近くに赴く事。
「あくまで我々HOPEが把握している条件だが、いずれにしろパンドラの行方を探す必要がある。ヤツの階級も力量も不明のため、そもそも乗っ取り自体が不可能な場合もあるが、念には念をだ。何かあってからでは遅いからな」
オペレーターの言葉にエージェント達は頷きを見せ、パンドラの名に李永平(az0057)はぎっと奥歯を噛み締めた。そして滅びを待つばかりのドロップゾーンへ赴くべく、コンソール型機材『VR-TTRPGシステム』に乗り込んだ。
●
「彼」はそこに立っていた。廃墟ばかりが並ぶ世界で特に気負った様子もなく、一つ目を嵌めた白い面を崩れる景色に向けていた。永平が眦を鋭く吊り上げ、己に呪いを掛けた相手に吠えるように声を張る。
「パンドラ!」
「……ああ、皆さんお揃いで。今日はどうしはったんです?」
永平の声にようやく気付いたと言わんばかりに愚神は首を巡らせた。エージェント達に肩を掴まれ止められながら、永平は今にも噛み付かんばかりの勢いで愚神を睨み付ける。
「それはこっちの台詞だ。ここで一体何してやがる!」
「この景色を見てたんです」
「……景色?」
「はい。だって壊れた遊園地みたいで、なんやワクワクしませんか? ついこの間まであんなに賑やかだったのに、今はもう誰もいない。静かで、荒涼としていて、このまま崩れて壊れて消えていくのをただ緩やかに待っているだけ……はあ、ずっとここにいたい。この景色をずっと見ていタい……」
ドロリと、暗く溶けたような声色が鼓膜の奥に滑り込んだ。タールのような液体が、耳から臓腑の奥へと流れ溜まっていくようだった。パンドラはそれからしばらくじっと景色を眺めていたが、はっと正気に戻ったようにエージェント達に面を向ける。
「あ、すいません。つい夢中になって見てました。えっと……それで皆さんはどうしてここに? 皆さんもこの景色を見にここまで来たんですか? だったら一緒に見ませんか? こんな素敵な景色、ゆっくり見る機会なんてなかなかない……」
「フザケた事を……抜かしてんじゃねえぞ!」
エージェント達を振り払い、ついに永平は地を蹴って単騎愚神に殴り掛かった。パンドラは振り下ろされた釘バット「我道」を、まるで動きを予測していたかのような所作でなんなく躱し、同時にフィールド上に黒い、アメーバのように形を持たぬ異形がいくつか湧き上がる。
「またペナルティーとかいうヤツか……ああ!?」
「ああ……それどうなったんでしょうね。このドロップゾーンのゾーンルーラー、いなくなってしまったんですよね。うーん……実は僕がNPCでいる条件は《僕から一切の攻撃をしない事》だったんです。ほら、NPCって自分から攻撃しませんでしょう? つまり敵NPCにするには……って事だったんですけど……」
永平は一度距離を取り、愚神の顔の面を眺めた。面に覆われたパンドラの表情は当然分からない。
「何故、今更それを言う」
「だってもうゲームは終わりなんですよね? ルールがどうなってるかも分かりませんし、もう言ってもええのかなと。えーと、僕は今日は戦うつもりはないんです。ほんまにこの景色を見ていたいだけなんです。だから仲良くこの景色を見てませんか? ね?」
愚神は首を傾げたが、当然その誘いに賛同する訳にはいかない。エージェント達が武器を取ろうとした、その時、エージェント達と愚神を囲むように光の輪が出現した。先日とある愚神を海へと叩き込んだ脱出ポータル。その出現を説明するべくオペレーターの声が響く。
「脱出ポータルを展開させた。今はまだ狭いが、徐々に範囲は広がって数十秒程度で完成する。パンドラをそこに落としてゾーン外に放り出せ!」
「そんな事しなくても、用が済んだら勝手に出ていくつもりですのに。この景色をもう見られないなんて堪忍しておくれやす」
パンドラはふうと溜息を吐きエージェント達に面を向けた。殺意とは言えない、しかし確かな本気が少年の姿の愚神に宿る。
「僕はこの景色をゆっくり見ていたいだけどす。そこを退いてくれませんか?」
解説
●目標
パンドラをゾーン外に撤退させる
●状況
・リンカーと敵は脱出ポータルに囲まれたフィールド上にいる/永平はパンドラから3sq・PCはパンドラから8sq以上離れた地点にいる/ここからリプレイスタート
・リプレイ開始時のフィールドは半径16sqの円/1ターン経過毎に半径4sqずつ脱出ポータルに浸食される(1ターン終了時半径12sq、2ターン終了時半径8sq……)
●敵NPC
残滓×(参加能力者PC数-2)
フィールドに出現したアメーバ状の従魔。地面に潜って移動しパンドラを守るように行動する
【PL情報】
AGWを使えば一撃で倒せるが、次のターンには復活する/パンドラがPCを攻撃した後は復活しなくなる
パンドラ
回避力が異常に高い。脱出ポータルの外側に出るべく行動する。接触した愚神や従魔を改造するスキル「壊造」を持っているが今回は使う気がない様子
・禍の狂持
パッシブ。一ターンで二回行動出来る
【PL情報】
・孕兆
アクティブ。接触した対象に「何か」を植え付け体内を少しずつ破壊。【減退(1d6)】付与。このスキルは重複する(例:減退1負荷中に減退2を喰らうと、重複して減退3になる)。BS回復スキル以外回復不可
・躍れ依代
リアクション。通常避けられないような攻撃に対し人外めいた超回避を行う。超回避による負荷が一定ラインを越えると回避力が低下する
●NPC
李永平&花陣
共鳴済みで行動開始。特に指示がない場合はパンドラに突撃する
スキル:怒涛乱舞×1/オーガドライブ×1
武器:釘バット「我道」
●その他
・使用可能物品は装備/携行品のみ
・脱出ポータルはエージェントが入るとHOPEに、パンドラが入ると海のド真ん中にワープするよう設定してある(PC情報)
・パンドラは脱出ポータルに落ちそうになると勝手にゾーン外に離脱する(PL情報)
マスターより
【卓戯】大規模お疲れ様でした! 後は消え去るのを待つばかりのゲーム盤、まだウロウロしている者がいたようです。
祭りの後の些細な宴ではございますが、お付き合い頂けると嬉しいです。
・難易度は「『パンドラをゾーン外に撤退させる』に対する難易度」です。
・PL情報は「PCは知らない情報」です。活用するためにはPC情報への落とし込みが必要になります。
・プレイングの出し忘れにご注意下さい。
・英雄が二人いる場合は英雄の変更忘れ/装備・スキルの付け忘れがないかご注意下さい。
・装備されていないアイテム・スキルはリプレイに反映する事が出来ません。ご了承願います。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2016/12/12 14:30
参加者
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相談卓
最終発言2016/12/04 18:26:58 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/12/02 01:29:46