本部
夢の中でなら、君に逢えるの?
- 形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 10人 / 0~10人
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 4日
- 締切
- 2016/10/31 19:00
- 完成予定
- 2016/11/09 19:00
掲示板
-
相談卓
最終発言2016/10/30 19:19:11 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/10/30 03:39:40
オープニング
● この世界には霊力が存在しません
春香は突如目を覚ました。
目覚ましがお腹の上で震えている。
朝か、そうため息をついて布団を蹴飛ばすように目を覚ます。
(学校やだなぁ)
突然だが、春香は勉強が嫌いだ。正直机に小一時間縛り付けられているだけでも腹立たしい。
なのにそれが一日合計六回、地獄である。
ではなぜそれに耐えられるかというと、それは友達のおかげだろう。
学校に行けば友達がいる。個性豊かな友達が沢山。
「行ってきます、お母さん」
そう寝過ごしてしまった代償のパンを片手に、春香はお気に入りのシューズで町へと飛び出した。
春香が住むこの十波町は人口八千人程度の普通の町である。
繁華街はにぎわっているがほとんどが住宅地や工場で、特出したものは何もない。
それどころか無駄に敷地が広いのでエリアによっては、高校と中学が同じ校舎内にあるところもある。
春香はそんな十波高校に通っていた。
中等部の生徒を追い抜いて、春香は坂を上りきる。温まった息をはいから押し出し深呼吸すると、目の前にとある女子生徒を見つけた。
耳にイヤホンをかけた少女、彼女のウェーブした黒い髪が風になびくととても華やかな香りがする。
それが春香はとても好きだった。
「瑠音! おはよう」
そう突然背中を叩かれて振り返ったのは、白い肌の少女、柔らかく垂れた目尻や大きく透き通った瞳が幼く彼女を見せるけれど、春香と同じ最上級生である。
「昨日はよく眠れた?」
春香はそう問いかける。
「クマついてるよ?」
そう言うと瑠音と呼ばれた生徒は首を振った。
「また夜更かししたんでしょ? 新しい曲作ってるんだって? 完成したら聞かせてね」
そう告げると瑠音は小さく微笑んだ。
「ほら、学校送れちゃう、いこう。瑠音……」
そう春香は瑠音の手を引いて校門を目指す。白い少女がその後ろ姿を見つめていることも知らずに。
● 十波町---------------------PL情報--------------------
突然ですが。十波町という場所はこの世界に存在しません。
架空の都市です。
そしてそれを用意したのは。愚神でした。
ここはドロップゾーンです。
ケントュリオ級愚神まどろみの作ったドロップゾーンで
具体的にここでは何が起きるかというと、記憶の改ざんと共鳴の阻止です。
まずこの世界に取り込まれたリンカーは英雄、能力者共に現実を忘れます。
そして霊力が存在しないと言われる世界の住人になります。
ここでは皆さんは日常を過ごしてください。
ここでは皆さんは何も失わなかったことになります。
大切な人は生きていますし、大切な人を失った記憶もありません。
もしくは大切な人がいなかったとして、その人の記憶自体が無いなら、胸も痛まないはずです、そう言う世界にあなた達は来ました。
さらに能力者たちはこの、霊力がない世界に適応した形で再構成されます。
元いた世界の記憶など無く、この世界に生まれて今まで生きてきたように記憶が改変されるのです。
なのであなたの英雄は現実的案職に就いているでしょう。
たとえば教師。例えば八百屋。例えばコンビニの定員。
見た目もずいぶん変わっているかもしれません。
瑠音、つまりルネは生前水晶の体を持っていました。
しかし今は現実世界に適応した黒髪に白い肌です。
そして皆さんにはこの世界で一日を過ごしていただきます。
この物語に明確な終わりはありません。夢の途中でふと目覚める感じです。
なので皆さんの夢を書き連ねてください。
平和だったならこうしてた、そんな楽しくのんきな夢を
ただ、これは夢ゆえに違和感を感じる人物がいるかも知れません。
また英雄はこれを夢だと知っていていいことにします。
ただ同時にこの夢から離脱するすべはないことも知っています。
時間だけがそれを解決するので、待っているしかないことを知っています。
さぁ、穏やかな夢を見ましょう、ほんの一瞬の気休めでしかありませんが、きっと大切な何かを思い出させてくれるはずです。
ちなみにこの世界では学生の皆さんは同じ学校。(小中高と同じ校舎内にあるため)に通っていただきますし。
学生以外のかたは同じ町内会に属している設定にしてください。
そしてどうやら今日は祭りがあるようですよ、町内会の皆さんが力を合わせて作ってくれた、小さな祭り。小さな神社で執り行われますが、きっとみんなで参加すると楽しいですよ。
*注意。ただし、すでに死んでいる人が再現された場合は、しゃべらなかったり、特定の行動を繰り返したりする可能性があります。当然ですただの『再現』なのですから。
---------------------------------------ここまでPL情報--------
● 白い少女
erisuは涙を流していた。
祭りの夜、春香を見つめながら、さめざめと泣いていた。
苦しいとか、辛いとか、そう言うわけじゃない。
ただただ、春香の思いが伝わってくるようで泣いていたのだ。
瑠音はもう戻らない人間だ。
かつて、世界が巣食われるようにと命を捧げた英雄、その友人のことを今日までこうも鮮明に心に残し、そして彼女を忘れないいる。
それはとてもつらいことなのに、忘れて風化させてしまえば胸は痛まないのに。
春香は今まで何度、彼女を思い出して泣いたのだろう。
彼女は今まで何度、瑠音の声を想像して胸を痛めたのだろう。
そして。ここにはそんな人間ばかりが集まっている気がした。
erisuは花火を見あげる。
元の世界ではとっくにそんな季節ではないが。夏を締めくくるのに。その花火はとてもふさわしいような気がして。そして。
その眩い光に溶けて消えるように。erisuはその世界から退場した。
解説
目的 あったかもしれない幸せを描く。
話を整理します。
・皆さんは霊力のない世界に生まれた。そう思えるように記憶を書き換えられている。
・英雄はこの世界に適合するべく、容姿や記憶を書き換えられている。
・この何気ない日常の世界を生きるのが今回のシナリオ趣旨。
・死んだ人や、今は会えない人もこの世界に生成されている可能性がある。その場合はそれほど精巧に再現されない。
・この夢から覚めるには時間経過を待つしかない。
● まどろみについて
ケントュリオ級愚神 まどろみ はドロップゾーンに作成に特化した愚神であり、戦闘力は大したことありません。
ただ逃亡の手段に長け、いまだに倒すことができません。
そして今回も倒すことはできないでしょう。
ついでに今回のシナリオ趣旨は日常なので。まどろみについての情報も出てこないと思います。
ただ、いつかはこの愚神を倒すシナリオをやりたいと思っていますので、それでご容赦ください。
● ガデンツァについて
たぶんこのシナリオに関して彼女の関与を疑う人は多いと思います。
実際彼女こういうのめちゃくちゃ好きそうですし。
そう考えて自然だと思います。
ですが今回彼女がかかわると、このシナリオの趣旨というか、趣というかしんみりした部分が楽しめなくなりそうなのであえて言います。
ガデンツァは出てきません!
マスターより
はい。鳴海です!
今回は皆さんにifを届けたいなと思ってシナリオを練りました。
リンカーのみなさんって、重たい設定の人多いですよね。
その設定の重たみがなく、なおかつリンカーでなかった場合、どんな生活を送っていたのかなと妄想していたらこんなシナリオが出来上がってました。
でも正直、皆さんの息子娘さんが普段頑張っていることを吐露できるシナリオでもあればいいなと思っています。
楽しみ方は人次第です。平和な世界で、平和なバカ騒ぎをしたい人でも。
死んだ人に会いたい人でも、友達と仲を深めたい人でも大歓迎です。
それではよろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2016/11/07 17:07
参加者
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相談卓
最終発言2016/10/30 19:19:11 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/10/30 03:39:40