本部
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 7人 / 4~10人
- 英雄
- 6人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/09/30 15:00
- 完成予定
- 2016/10/09 15:00
掲示板
-
相談卓
最終発言2016/09/30 08:05:20 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/09/29 23:07:15
オープニング
●このゲーム買った人がいるんですか?
暗い城には、蝋燭のおぼろげな明かりしかなかった。だが、その明りに照らされて不気味に腐敗した手が動きだす。今にも崩れ落ちそうな手は、それでも人生最後の恋を賛美する。
「ソンビ姫! ここに隠れていてください」
姫と呼ばれたゾンビは、腐っていた。目玉があった部分は空洞で、口にもぽっかりと暗黒の穴があいている。唯一、姫だと分かる証拠は、乾いた髪にちょこんと乗ったティアラと豪奢なピンク色のドレスぐらいだろうか。
「ソンビ王子。それじゃあ、あなたが……」
王子と呼ばれた、ゾンビも腐っていた。
一体どこの時代のものだとツッコまれたら困りそうな青い軍服に、骨だけになった腕よりは幾分か太い剣を持っている。一応、この城の主という設定なので、それっぽい服をデザインされたのだろう。城は荘厳な雰囲気を称えながら、ところどころが壊れかけていた。何十年も、何百年も、手入れもされずに放っておかれたのであろう。古びた城は、それだけでぞっとするような雰囲気があった。
「ご安心を。ボクは絶対に帰ってきます。僕には頼もしい家臣たちがいる。さぁ、いくぞ。侵入者たちを姫に近づけるな」
家臣たちと呼ばれたゾンビたちは、世にも恐ろしいうめき声をあげる。その声は、城の隅々にまで響き渡った。世にも恐ろしいゾンビたちの姿に、腐った顔でにやりと笑う。王子はそんな家臣たちを連れだって姫から離れるが、姫は不安げに王子の背中を見つめていた。
「嫌な予感がするわ……。ああ、どうして人間はいつも私達を襲ってくるのかしら」
●誰だよ考えた奴
「なんですか……ふざけたゲームは」
HOPE職員は、頭を悩ませていた。
数年前に発売されたゲームのストーリーにである。主人公たちはゾンビ王子の家臣になって、迫りくる敵(銃で武装した人間)から姫を守るというものである。
酷い……酷過ぎる。
よくもこんなゲームを作ったものである。
しかも、操作するゾンビのキャラクターは脆弱で、歩くだけでダメージを受けた。銃弾を数発受けるだけでも腕や足が取れていく。
「実は、全く売れませんでした」
ゲーム会社の人間は「てへ」と笑うが、笑いごとではなかった。
リンカーたちと一般人の精神は、このゲームを模した妙なドロップゾーンに閉じ込めてしまったのだ……。そのドロップゾーンのなかではリンカーたちは王子の配下のゾンビに、一般人はゾンビ姫になっていると思い込んでいるらしい。ちなみに、ゾンビ王子は普通のゲームのNPC扱いで幻のようであった。
「人々は、愚神のゾーンルール下でゾンビになりきっているわけですね。感覚で言えば、催眠術で夢を見ている感じでしょうか。ゾーンエリアのボスはおそらく、ラスボスであるキャラクターになりきっているはずです。そのキャラクターを倒せば、愚神も倒せるはずです」
「そのラスボスキャラとは……」
「主人公です」
ゲーム会社社員の言葉に、HOPE職員は言葉を失った。
「この主人公風のキャラクター人間のリーダーをしていますから、それがボスなんです」
社員が説明のために起動させたゲームの画面には、軍人風の男が表示されていた。
●ドロップゾーン内部
全身が、鈍く痛い。
身体は腐っているはずなのに、なぜか痛みだけは感じる。自分たちは、HOPEの支部で古いゲームをプレイしようとしていたはずなのに……なぜこんなにも痛みを感じるのだろうか。まるで、四肢が腐り落ちそうな痛みだ。
「姫を守れ!」
王子が、号令を出す。
そうだ、戦わなくては。
「あうぁぁぁ」
わめき声を上げながら、懐を探る。武器は幸いなことに、持っている。
さぁ、この武器を使って姫を守らなければ。
解説
ミッションタイプ【敵撃破】および【一般人救出】
※参加者は例外なく、ゾンビになります。
・城……薄暗く、二人並んで歩けないほど狭い廊下が続く。
・姫の間……一番奥にあるスタート地点。この部屋にいる姫が殺されてしまうとゲームオーバー。
・鏡の間……沢山の鏡がある部屋。遊園地のミラーハウスのような部屋であり、敵の正確な位置を把握するのが難しい。
・食卓の間……腐った食事が並ぶ部屋。一番広く、豪奢な家具が置かれている。身を隠せる場所はなく、敵と一騎打ちになってしまう。
・図書館……様々な本が置いてある広い部屋。規則正しく本棚が並んでいる。本棚は少し触れるだけで倒れ、下敷きになる可能性がある。
・主人の間……代々の主人の写真が飾られている。この部屋のみ窓がないために真っ暗で何も見えない。暗視スコープを持った敵が陣地を敷いており、侵入してくる敵を家具のバリケードの向こう側から狙い撃ってくる。
・隠しステージ……主人の間に続いているドアを開けると行けることができる。シンプルな部屋。入るとボスキャラクター(愚神)との対決が始まる。
・傭兵……それぞれの部屋に三人ずつ出現し、部屋の傭兵は動かない。廊下には五人の傭兵がおり、姫の間へと行こうとする。ライフルと拳銃、ナイフを持っていえう。動きは素早いが、防御力が低い。
・ドロップゾーンのボス……性能はゲームキャラクターのもの。武器は銃器のみ。防御力が高い。ランチャーを装備しており、一定時間を超えると撃ってくる。次の砲弾を発射するには時間がかかる。
・ゾンビ王子……オープニングとエンディングにはいるのに、ゲームプレイ中はいなくなる。ゾンビ姫を愛している。
・ゾンビ姫……部屋から動かない。正体は一般人であり、彼女を守りきることもクリアの条件の一つ。
・プレイヤー(PL)……ゾンビ。動きもスローになる。歩くごとに軽度のダメージを負い、弾丸を三発受けるごとに腕や足が取れていく。
マスターより
こんにちは、落花生です。
今回は、ゾンビです。
昔、こんなCMが流れる夢をみたのです。しばらく、某有名ゾンビゲームはこんな話だと信じていました。
映画版を見て、えらくびっくりしました。
リプレイ公開中 納品日時 2016/10/06 14:24
参加者
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相談卓
最終発言2016/09/30 08:05:20 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/09/29 23:07:15