本部
小さなテーブルの大冒険
- 形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/06/16 07:30
- 完成予定
- 2016/06/25 07:30
掲示板
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小さな大冒険
最終発言2016/06/16 01:40:48 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/06/12 17:50:08
オープニング
●ルーズなAGWの研究者の失敗
「とても難しい依頼です」
オペレーターは眉間に皺を寄せて深刻そうに語り出した。
「まず、この事件には愚神も従魔もヴィランも居ません。戦う相手は人形です」
そう言って彼女はテーブルの上に何枚かの写真を広げた。そこには昔からよく見る玩具の兵隊が大量に写っている。
「戦地は……テーブルの上です。朝食にデザート、籠に入った取れたて野菜、それから端に裁縫道具と筆記用具、本などが積み重なっております────他に、何かありましたっけ? 博士?」
棘のある声に、声を掛けられた人物は頭を掻きながら笑う。強めのくせ毛で分厚い眼鏡をかけた背の低い男で丈の短い白衣のようなものを羽織っていた。
「ええっと、そう言えば、フラワーアレンジメントの練習をしていて、庭から摘んで来た花が大量にある。もしかしたら、虫も居るかも」
エージェント側からオペレーターのお姉さんの額がピクッと動いたのがよくわかった。彼女はそれでも辛うじて冷静さを保ちながら、エージェントたちの方へ再び向き直った。
「こちらはジョン・スミスさんです。家庭菜園の片手間にAGWの研究をされています」
「えっ、それって逆じゃない!?」
氷のような声音のオペレーターの言葉に、ジョン・スミスはへらへらと笑う。その瞬間、たぶんバナナで釘を打てるほどに体感温度が下がった。
「いやあ、ちょっとAGWの装置を実験していたらさ、リビングがちょっとおかしくなっちゃったんだよね。僕は慌てて逃げたから大丈夫だったんだけど────ちょっとさ、僕の作った指輪型AGW装置を探してくれないかな? 見つけてくれたら、ブルーベリーとサクランボのスイーツおごるからさ」
「ご自宅を売り払ってでも報酬は支払って頂きます」
「えー、そんなあ」
ジョンは呑気に笑い、机の上で笑顔のオペレーターの掌がぐっと握りしめられた。
●小さなエージェントたち
ジョン・スミス氏のリビングはとても広く、雑多な小物が多いもののそれなりに片付いた居心地の良さそうな空間だった。一枚板のアンティーク調のテーブルも十人くらいは座れそうな大きさで、唯一散らかったそのテーブルには入り口側から見て端から取れたての野菜、切り花、筆記用具、本、裁縫道具と並び……、和食と洋食の混じった食事、デザートと並ぶ。これらは早朝からジョン氏が用意したものであり、食事もデザートも食べれるものではあるがすでに数時間経って居る……はずなのだが、AGW装置の暴走で作られた不思議な空間であるせいか、AGWが発動した時から時間が止まっているようで、まるで作り立てのように湯気まで立っているものもある。
「ずいぶん、食事の量が多いですね」
現場であるジョン・スミス氏のリビングを窓から撮影した映像を見て、オペレーターが呟く。
「近所の子供たちと一緒に朝ごはんを食べる予定だったからね。もちろん、子供たちには事情を話して約束の日は変えて貰ったんだけど」
「こんな大人と交流を持つ子供たちが心配です」
スクリーンに流れるリビングの映像は普通のリビングである。すると、スクリーンの中にジョン・スミス氏がカメラに向かってにこやかに笑って現れた。彼は庭からリビングへ直接通じるドアに手をかけた。
「問題は、ここからです。見て下さい」
ドアを開けると、突然、彼の姿は消えた────いや、違う。急にカメラが開いたドアの下、玄関マットをズームアップした。
「どう? 可愛いでしょう」
────スクリーンに映ったのは2.5頭身ほどのアニメっぽい外見のフィギュアだった。……いや、そのフィギュアは自分の意思で動いており、手元の人形サイズのリモコンを扇子のように振り回している。そして、その外見はジョン・スミスの特徴をよく捕らえていた。
「僕が作ったAGWの指輪は周囲の敵を小さくする武器の予定だったんだけど、どうやら僕のリビングに入った人をこのキュートな小人さんにしてしまうようだねえ」
「敵のアーミー人形も、そのAGWの副産物ですか?」
オペレーターの言葉に、彼は笑った。
「ああ、あれは僕の家の害虫駆除用ロボット! 可愛いからたくさん作ってちゃってねえ」
バキリ、オペレーターの手元でボールペンが二つに折れた。
解説
ステージ:横長の大きな机の上
入り口から入ったエージェントたちは下記のゾーン順にテーブルの上を移動することになる。
野菜:にんにく、ピーマン、ブロッコリー、ナス、キャベツ、青虫、モンシロチョウ、バッタ
切り花:紫陽花、薔薇、カタツムリ
筆記用具:一般的な筆記用具と製図に使うものがある
本:分厚い本が山になっており、登山が必要。本の種類は多種多様だが家庭菜園の本が多い
裁縫道具:一般的な裁縫道具、針山の近くに針が放置してあり注意
和食と洋食の混じった食事:ご飯、納豆、めかぶの味噌汁、豆腐、オムライス、ミネストローネ、ミートソーススパゲッティ、食器
デザート:ブルーベリージャムとチーズ、ブルーベリーとサクランボのレアチーズケーキ・カップケーキ・パウンドケーキ
※AGWが発動した瞬間より時間が止まっているのか進みが遅いのか、食べ物野菜などは出来たて取れたてのままである。もちろん、食べてもいいし、ケーキの中に入ってる可能性もある。文中に明記していない物でも、そこにあるのが適当と判断されるものは使ってもいい。
敵:アーミー人形
時折現れるアーミー人形。
害虫退治用のアーミー人形でBB弾で攻撃・邪魔してくる。ある程度ダメージを受けると倒れるが、粉砕されない限り、事件解決後、ジョンによって復活可能。
状態異常:2.5頭身のアニメのような見た目のフィギュアのような姿になる。
ちょっと頭が重くてよろよろするけれど、大体の動作は普通通り。共鳴しないとスキルは使えないが、共鳴しなくともテーブル上にあるものでアーミーや虫は撃退できるだろう。同時に話せる特別製のライヴス通信機(人形サイズ)を貸し出されている。
AGWの指輪:元凶の指輪。時計のようなものが付いた指輪で縮んだエージェントのベルトサイズ。
真ん中のボタンを押せば止まり、全員は元のサイズに戻る。
マスターより
依です。
今回は好きなステージを英雄や仲間と一緒に冒険しよう! という依頼です。RP、台詞多めでお願い致します。
指輪がどこで見つかるかはダイスで決めますので推理無用で気楽に楽しく探索してください。
『小さなテーブルの大冒険』というタイトルですが、しかし、テーブルは大きく、小さいのはエージェントたちと目的のアイテムです。
ジョン・スミス氏はシナリオ『英雄たちは斧を持ち』でも登場していますが、読まなくても全く問題はありません。
フィギュアの外見イメージは色んなジャンルでもよく発売される2.5頭身の稼働するキュートなあれです。ねんどっぽい質感の、頭が大きくて手足の細い可愛いあれみたいな感じになります。
リプレイ公開中 納品日時 2016/06/25 14:32
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小さな大冒険
最終発言2016/06/16 01:40:48 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/06/12 17:50:08