本部
- 形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 6~10人
- 英雄
- 0人 / 0~0人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/05/07 19:00
- 完成予定
- 2016/05/16 19:00
掲示板
-
薬を求めて
最終発言2016/05/07 15:25:33 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/05/07 14:23:09
オープニング
●Some before……
香港市内。大きなビルが並ぶエリアで行われている市場の近くにある店の中に男はいた。その店は大通りから少し外れた位置に佇んでいる薬屋だが、同じ通りにある店の中では一番大きい店であった。
そこを訪れた彼は白衣の上からミリタリージャケットを着ている珍妙な男だ。店主も最初は訝しげに見ていたが、最初に手渡されたメモの通りに調合するだけでいいという仕事のやりやすさと男の金払いの良さから、いつからかその程度のことは気にならなくなっていた。
「店主。いつもの薬を頼む」
「へい旦那。今度はいくら用意すればいいので?」
「そうだな……今回はあまり多くなくていい。近場での仕事だからな」
「承知いたしましたぜ。それでは薬は調合が終わり次第いつもの場所に入れておきますんで」
「ああ、頼む」
男は店主に、いつものようにアタッシュケースを手渡す。店主はそれを受け取ると男に向かって恭しく頭を下げた。そして男が店を出ていくのを確認すると、アタッシュケースを開く。中にはパックに入れられた黄色い液体と薬代が入っている。店主はそれらを取り出し金は金庫に、パックは作業台に移動させた。
「さて、やるとしますかね」
そして棚からいくつかの薬草を取り出すと調合を開始した。
●男の異常
H.O.P.E.本部にある一室にて、1人の男と職員が向かい合っていた。
男はごつい手錠をはめ、透明なガラス越しに対峙している。
彼の名前はブラッディ・メディカ。つい先日、香港にて起こった戦いの最中、エージェントらの機転により捕縛されたマガツヒのメンバーである。
「マガツヒの拠点、もしくは比良坂清十郎の居場所を言う気にはなったか?」
「……」
「やれやれ、やはりだんまりか……これは長くなりそうだ」
職員の質問に沈黙で返すメディカの姿は頑なと言うべきものであり、決して口を割る気がないことが伺えた。
傍らに用意しておいた水を口に含み、職員の男はどうしたものかとメディカを睨みつけた。彼の比良坂への忠誠ははっきり言って異常の域にまで達している。並の方法では口を割らせることは叶うまい。何か良い手段はないか……。そう思いメディカの顔を見たところで職員は異常に気が付いた。
先ほどまで座っていたメディカの身体が傾いていく。そのまま床に落ちると悶えるように震え始めた。
「あ……グッ……ガ……アァ……!」
「何!? どうした!」
職員の問いに彼は答えない。ただのたうち回るのみ。
そうしてしばらくした頃に彼は動くことを止めた。死んだわけではないが、その姿は酷く弱弱しい。
職員はすぐさま室内の内線を取り連絡を行った。
●その身を這う悪意
ベットに横たわり荒い息を吐くメディカの横で医師と職員が話をしていた。
「どうやら毒を摂取していたようです。ライヴスによっていくらか症状を抑えることができていますので、すぐ死ぬことはありませんが……あまり時間は残されていないでしょう」
「毒だと? 自殺か、それとも口封じのための暗殺か……いや、しかし所持品の検査を行ったときは毒物を持っていなかったはずだ。それに警備だって万全の態勢で……」
「どうやら彼は事前に毒薬を服用していたものと考えられます。恐らくは行動を封じられた際に速やかに自決するためでしょう」
職員の疑問に医師が答えた。そして検査結果とみられる紙を取り出す。
そこにはいくつかの症状と、そこから推測できる毒薬がかかれていた。その内2つほどは赤のアンダーラインが引かれており、横には薬の名前は書かれていなかった。
「いずれも解毒薬を用いることで症状を抑え、治療することができる物ですが……うちいくつかは私達も見たことがない代物です。恐らくはマガツヒが独自に研究開発していた物でしょう」
「我々の知らない毒か……厄介な」
「近しい物であれば以前、捕獲した従魔の持っていた毒がありますが……しかし細かなところで違いが見られますから血清で対応できるかどうか……」
「マガツヒが開発していたならば、奴らの活動していた付近に解毒剤ないし解毒剤の材料が手に入るはずだ」
「彼らの出没地点の周辺には確かいくつか市場がありましたね。そこを調査してはどうでしょうか」
「そうだな。ただ問題は何を使っていたのかがわからないという点だが……」
職員はそこまで口にしたところで、はっとした。所持品の検査の時に押収した手帳があったことを思い出したのだ。随分と崩された字で書かれていたため詳細を読み取るのは後日に回していたものであるが、そこに何らかのヒントがあるかもしれない。
職員の男はそのことを医師に告げると、すぐに所持していた端末で連絡を取り、エージェントらに調査の依頼を出した。
解説
●依頼内容
ブラッディ・メディカは事前に自決のために毒を摂取していたようです。
エージェント各員にはその毒を治療するための解毒薬を見つけ出していただきたい。
状況は一刻を争うゆえに、迅速な行動を求む。
●状況
ブラッディ・メディカは毒によって意識不明の状態
毒の症状はライヴス活性化によって少し抑えることが可能だが、通常の方法では治療は困難である
メディカの使用していた毒はある従魔が持っていた毒と類似している
メディカの手帳には"市場の裏"、"薬屋"と書かれていた
《以下PL情報》
●ヒント
舞台となる香港の街中にはいくつか大きな市場がある。その中でも近くに薬屋がある市場は3つである。
メディカの格好は相当に目立つため、目撃者も少なくないものと思われる。
冒頭で薬屋の男が受け取っていた黄色の液体は血清である。
なんらかの薬の調合を行っており、そのレシピは事前に受け取って保管しているようだ。
マスターより
こんにちは。渡橋です。皆さま、大規模作戦お疲れ様でした
今回のシナリオは、東嵐大規模連動後日談シナリオの一つです
けして情報を漏らさぬように、自らに毒薬を打ち込んでいるブラッディ・メディカ。彼から情報を得るためには彼の身を犯す毒を打ち消す薬を見つけ出さねばなりません。残された時間は未知数ですが、あまり長くないのは間違いないでしょう
とはいえ急いだからといって見つかるものでもありませんので、じっくりと、少し気を抜いて挑んでみてください
リプレイ公開中 納品日時 2016/05/16 20:08
参加者
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薬を求めて
最終発言2016/05/07 15:25:33 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/05/07 14:23:09