本部
桜の木の下にはわたしが埋まっている
- 形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/04/08 12:00
- 完成予定
- 2016/04/17 12:00
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/04/07 08:33:37 -
【相談卓】
最終発言2016/04/07 23:09:33
オープニング
●桜の見頃
日本の春の風物詩、花見。何故か日本人に愛される桜の下で、何故か酒を飲んだり歌ったり楽しく騒いでしまうという、謎の行事。
そんな心のオアシス、花見が今年も日本の某公園で行われる。
池や木々が配された広大な公園にて催される花見は、きっと素晴らしいものになるであろう。
何かすっごい楽しそう。
その一念に駆られて、1人の男が前日に現地入りを果たす。
日中の公園には見渡す限りの桜花。薄いピンクが宙を埋め尽くし、景観は最高だ。
「絶景かなーー!!」
柔らかな土を踏みながら、男は桜の木を撫でる。そんで体とかすりつけてる。現時点ではそれほどの人がいないので痛い視線とかもない。
濃紺ボディスーツに白マント、顔にはのっぺらぼうのような簡素なマスク、胸には陽光を受けて輝くハートがちらり。
この男がもたらす騒動はどのようなものなのか……。
●桜が、桜がー。
イベント当日、桜の公園には大勢の花見客が押しかけていた。がやがやと騒がしい。
酒につまみにポータブルカラオケ、もう騒ぎまくる気満々である。桜とか観る気ないのだろう。
わーわー。
ぎゃーぎゃー。
のめのめ。
うたえうたえ。
……。
…………。
………………。
花見はそんなもんじゃねええーーーーーーーーーーー!!!
とか言う勢いで、地中からもっそりと、いやさガバーっと。
桜の木の根が盛り上がる。ぶっとい根がうねうね蠢き、ばしばしと花見客を折檻していく。
「何だこりゃーーーー!!?」
「従魔だーーーっ!! に、逃げろーーーー!!」
蜘蛛の子を散らしたように逃走していく花見客。しかし逃げ切れずに木の根に捕らえられる人々もちらほら。
従魔に憑かれ暴走する桜の木。土中から突き出た根が触手のように一般人を襲っていく。
生えている桜並木も揺れて、振り落とされた花が吹雪いて景色だけは美しい。
そんな珍事件が起きてしまったのですよ。
●まあ惨状ですわ
「桜の名所にて桜の木が暴走し、桜も観ずに騒いでいた人たちを根っこで捕まえて幹に抱き寄せ、強制的に桜の観賞をさせているそうです」
集められたエージェントたちは、いつものようにオペレーターから事件の概要を聞かされる。
「どうやらその公園中の桜の木が従魔に憑かれているようで、総数は何百というものになるでしょう。幸い強いライヴスを感じませんので倒すのに苦労することはないと思います。ですが一般人を大量に捕らえているので普通に攻撃しては彼らに当たってしまう可能性が非常に高いです。例えば木の根にわざと捕らえられて至近距離まで接近するとか……工夫が必要でしょうね」
絶対に一般人に当たらないような状況を作り出して攻撃せよ、ということか。
「それと桜の木も破壊しないようにお願いします。木は替えが利きませんからね……。従魔が憑いている限りは攻撃しても大丈夫ですが、分離した木を攻撃してはタダでは済みませんので……」
大体の内容を把握し、エージェントたちは踵を返して出動しようとする。
だが、まだ言っておくことがあるとオペレーターが呼び止めた。
「あの、特に重要ということでもないのですが……現場にグラスハートという怪盗がいるようなんです。分類はヴィラン……と言っていいのでしょうか。メンタルが極弱でろくに盗みも働けず、今ではお茶の間の人気者タレント扱いなのですが……」
待って。面倒くさい気がする。
もしかして従魔の騒ぎもそいつの仕業……じゃないか。重要じゃないって言ってたし。
「これをご覧下さい」
そう言ってオペレーターが卓の上に置いたのは、1枚のメッセージカード。
そこには――。
『桜の木の下にはわたしが埋まっている』
……何これ。死体じゃなくて?
「グラスハートはこのカードをH.O.P.E.に送りつけた後、現場の公園に自ら埋まりに行ったみたいで、付近の監視カメラ映像にこちらを向いてピースしている姿が残っています。そして先ほど、支部にコンタクトしてきまして……」
オペレーターがやれやれと言った調子で、用意した音声データを披露する。
その内容とは、ゴクリ……。
「たすけて! 木の根が! 桜の木がなんかものっそい……あ、待って、ちょ、らめーーーーーーーっ!! たすけてほーぷーーーーーー!! くらいよせまいよこわ」
音声がぷつりと途切れた。
……どういうことやねん。
「状況から察するに桜の従魔が暴れだしたせいで土中から出られなくなったのだと思われます。根が絡まってとかそういうことでしょう。……もうずーーーーっと支部宛に問い合わせメールを送ってくるんです。1分に100通は入ってきていて本当に迷惑しているんです。事件を一番に通報してきてくれたのも彼なんですけどね……」
えっと、我々はつまりどうすれば?
「いえ特に何もしなくても大丈夫です。桜の従魔を駆逐すれば勝手に這い出てくると思いますし。ただ彼が現場のどこかに埋まっているということを頭に入れておいて下さい、ということです」
ふーんそっか。まあ気にしなくてもいいよな!
無用な情報で時間を無駄にした、とエージェントたちはいそいそと現場に出発するのだった。
解説
■目標
桜の木に憑いた従魔の駆逐(ついでに怪盗グラスハートの救出)
■敵
従魔が憑依した何百という桜の木
巨大化した根っこで人を捕まえて幹まで抱き寄せ、強制桜観賞させるごくあくっぷり
桜を軽視して騒ぐ人によく反応する。
根っこを攻撃しても効果がなく、幹の破壊だけが有効となる。
弱いのでリンカーには特に危険はない。
■場所
桜の名所として知られる公園 日中で晴天
至る所に桜の木が配置され、景観が美しい。絶賛、桜吹雪中。
地面は柔らかいので根っこは急にぼこっと出てこられる。
■状況
現場到着、異様な光景を目の当たりにして、スタートです
木に捕らえられた人以外は、現場に一般人はいない。
木は一般人を多く幹に抱き寄せており、普通に攻撃しては彼らに当たってしまう。
根っこに捕まって接近するなどの工夫が必要。
助けた一般人は逃げる途中で木に捕まる可能性がありますが、そうなっても実害は特にないので放置しても大丈夫です。桜観賞させられるだけです。
■おまけ
現場には怪盗グラスハートが埋まっています
メンタルがとっても弱く、その繊細な心から付いた異名が『グラスハート』
シャドウルーカーと推定され、リンカーとしての実力は一流。(実力に関してはPL情報)
今回は何か面白そうという理由で公園の土中に埋まり、根が絡まって動けなくなった。
スマホぽちぽちでH.O.P.E.にSOSを送信しまくり、現在継続中。出られればやめる。
お騒がせキャラだが、根は善人である。
怪盗を自称しているのでH.O.P.E.では一応ヴィラン扱い。一応。
敵の駆逐前に発見できたら協力してくれるかも。かも。
マスターより
どうも、星くもゆきです。
今回はうねうねする桜の木の根っこを相手取るシナリオとなります。
おまけが地中に埋まっています。
リプレイ公開中 納品日時 2016/04/16 19:46
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最終発言2016/04/07 08:33:37 -
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