本部
絵本の少女はもういない
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 7人 / 4~10人
- 英雄
- 6人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/04/08 22:00
- 完成予定
- 2016/04/17 22:00
掲示板
-
相談場所
最終発言2016/04/08 18:12:51 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/04/08 18:06:30
オープニング
●絵本の世界
一人の絵本作家がいた。
彼女は、人里離れた田舎で自分の作品を作っていた。彼女が作り出す物語は、すべて幼い頃に亡くなった妹に読ませたかった話ばかりだ。
「戦う小さな女の子……蛇のお城に囚われたお友達を助けにいくの」
愚神に取りつかれた女性は無自覚に、今日も話に登場する従魔を生みだして行く。
女の子の友人を守る、蛇の敵。
女の子の友人に惚れて誘拐してしまった、敵の親玉の男。
友達を助けに行く、主人公の女の子。
主人公を待ち続ける、女の子の友人。
絵本作家が物語を作れば、登場人物たちが従魔になって踊り出す。いつのまにか、絵本作家のアトリエは従魔が支配する家となった。
●真っ赤な女の子
「先生……原稿を受け取りに参りました。ミユキさん」
原稿を受け取りに来た編集者が、古い日本家屋に足を踏み入れる。絵本作家のミユキが購入した際に多少の修理はおこなわれているが、それでも耐久年数を超えて使用し続けられている家は今にも壊れてしまいそうだ。編集者の八木はミユキと公私共に長い付き合いであったが、彼女と知り合った当初からミユキはこの家で暮らし続けていた。
「ミユキさーん」
縁側から庭をのぞいてみると、蛇がうねっていた。
後で業者を呼んで駆除して貰おうと思って視線を戻すと、目の前には赤いワンピースを着た少女が笑っていた。ふわりと微笑む少女には、見覚えがあった。ミユキが大事にしている家族写真に映っていた、今は亡き彼女の妹の姿。恋人の八木にもあげることができない、と言っていたミユキの唯一の宝物。
編集者が振りかえると、そこにはうら若き絵本作家がいた。とても嬉しそうに微笑む彼女は、優しい姉の顔をして妹を後ろから抱きしめる。
「ねぇ、見て! 八木さん!! 妹が……絵本のなかにしかいられなかったあの子が生き返ったですよ。あなたと私が結婚すれば、この子はあなたの義妹になるのね」
茫然としている彼が物音に気がついて振り向くと、そこには騎士の恰好をした少女がいた――。彼女は剣を抜くと、八木に切りかかろうとした。
●現実は助けを待つだけ
「もしもし、HOPEですか! ウチの看板作家の家に従魔が出たんです!! 早く、早く、退治してくれ!!」
編集者の男は祈るような気持ちで、携帯の電源を切った。今は身を隠せているが、携帯の着信音などで居場所がバレてしまうのは避けたいことだった。古い日本家屋の敷地内にある蔵に隠れてはいるが、従魔の力では簡単に壊されてしまうだろう。
「いててて……」
男は、負った傷に触れる。
後ろから切られたが、背中の傷は深そうだ。だが、動けないほどではない。HOPEから助けがきて、大体の従魔が倒されれば八木はここから逃げるつもりであった。
八木がここにいれば、ミユキが八木を攻撃したことがバレてしまう。それはミユキの人生に置いて大きいなマイナスになるし、なにより恋人に怪我をさせたという真実を彼女だけには知らせたくなかった。
会社にも周りにも伏せていたが、八木とミユキは恋人同士だった。
八木は、懸命に祈る。
優しい恋人に、人殺しの汚名を着させないために。
解説
・従魔および愚神の討伐
・日本家屋……広くボロい、日本家屋。人里は離れた場所にあり、日中のために視界は良好。手前から、玄関、広間、私室、仕事場となっている。玄関と広間には大きな荷物はなく、私室もベットと机があるのみ。仕事場は本や画材が溢れかえっており、足の踏み場もない状態。少し離れた場所に大きな蔵が建っている。
・従魔(蛇、赤いワンピースの少女、騎士の少女、敵の男)……ミユキの絵本の登場人物。縫いぐるみなどに、従魔が憑いたもの。
・蛇……玄関と蔵周辺、仕事場に多数出現。三十センチほどであり、素早く動き首に巻きついて窒息させようとしてくる。
・赤いワンピースの少女……広間に出現する。攻撃力はないが、彼女が現れるとPLの後ろから騎士の少女が出現する。騎士の少女が不利になると、一回限り自分のライヴスを使用して騎士の少女の体力を回復させる。回復終了後に赤いワンピースの少女は消えてしまう。
・騎士の少女……広間に出現する。剣による攻撃が主となり、魔法攻撃などは鎧で防いでしまう。赤いワンピースの少女に体力回復の支援を受けると、攻撃力が徐々に上がっていく。
・敵の男……私室に出現。黒い鎧を着ている。赤いワンピースの少女が倒されていると騎士の少女同様に攻撃力が上がって行く。武器は斧。一定時間をすぎると、仕事場へと向かってしまう。
・ミユキ(愚神)……絵本作家。本人は自分自身に愚神がついたとは思っておらず、夢を見ていると思い込んでいる。仕事場に出現している蛇の一部を徐々に巨大化させて、少しずつ攻撃力をあげる。また、敵の男が仕事場までたどり着くと、彼にも剣を巨大化させて、さらに攻撃力をあげてくる。
以下、PL情報
・八木……ミユキの恋人。蔵に逃げ隠れている。発見されたり、PLが従魔を全滅させると蔵から逃げだそうとする。なお、本人は緊張のために気がついていないが、かなりの重症を負っている。
マスターより
こんにちは、落花生です。
今回は絵本の世界の登場人物が襲ってくるシナリオです。
小さいときに読んだ怖い絵本は……いまだに読み返したくはありません。
リプレイ公開中 納品日時 2016/04/13 17:43
参加者
掲示板
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相談場所
最終発言2016/04/08 18:12:51 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/04/08 18:06:30