本部
- 形態
- ショートEX
- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
- 1,500
- 参加人数
-
- 能力者
- 6人 / 4~6人
- 英雄
- 6人 / 0~6人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/02/01 19:00
- 完成予定
- 2016/02/10 19:00
掲示板
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それは恋の魔法?
最終発言2016/01/30 12:35:32 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/01/28 23:27:21
オープニング
●シスターのひらめき
優しく美しい音が胸の奥をくすぐる。風鈴を思わせる緋色がかった花序の生るロマンチックな大樹に寄り添うように作られた街。古めかしく洒落た世界観を持つその街は、実はそんなに歴史は古くない。実は海上に作られた人口島、恋愛の聖地という売り込みで人気を集める商業施設である。
恋愛の聖地『ロータスの樹』のスタッフで、シスターを思わせる制服を着た彼女はため息をついた。
「困ったわ」
手元の報告書によれば今年のバレンタインイベントは集客数があまりよろしくない。
「やっぱりこの間の、チョコの材料を奪った愚神たちのせいよね」
今年のバレンタインイベントは日本の製菓メーカーとタイアップした大掛かりなチョコレートパーティを開く予定だった。それはもう数か月前から広告を打ち、この施設のコアなファンなどは数日から数週間のチケットを取っていた。
なのに。
バレンタインイベント終了までまだしばらくはあると言うのにすでにキャンセルが多数。中には愚神が触ったチョコレートなんて食べたくない、という意見まで。
「はああああ、これは……安全で楽しい、期間限定のレアなイベントだってアピールしなくてはいけませんよね……」
とりあえず、雑誌記者を雇ってパーティの様子を好意的に記事にしてもらおう。それから、サクラを頼もう。でも、ただのサクラではいけない。この時期には甘い恋人のイベントを羨んで嫌がらせをしてくる輩もいる。
「……あら、そういえば、前にもこんなことが──」
彼女の脳裏に、以前厄介な従魔をおびき出すために雇ったH.O.P.E.のエージェントたちが浮かんだ。
「H.O.P.E.の方たちに、また恋人のふりをお願いしましょう!」
ぱちん、手を合わせた彼女の顔はきらきらと輝いていた。
●We Love us!
ドミノマスクを被った黒ずくめの人影が、港でカップルたちを囲んでいた。
「ククク……さあ、命が惜しくばそのチケットを寄越すのだ」
「定価で買い取ってやる」
カップルたちは震えながら顔を見合わせ頷き合うと、『ロータスの樹』のチケットを渡した。──定価なら、この黒ずくめたちが居なくなった後でそこのコンビニで購入すればいいのだ。カップルがコンビニに消えて行ったのを見届けると、男はにやりと笑った。
「これで一組の不埒なカップルを成敗した」
男の言葉に、同じくドミノマスクを被った小柄なツインテールの少女が笑い声を上げた。
「うっふふ~、なぁにが、バレンタインよお! アタクシたちからとっておきのバレンタインプレゼントをあげるわよお!」
「おお! ノリがいいな!」
『ロータスの樹』の客入りが芳しくないのは、実はこの賊たちのせいだった。彼らは先日起こった愚神騒動をなぞらえてドミノマスクを被り、入場者を脅迫してはチケットを取り上げていたのだ。チケットと引き換えに定価を支払っているのは、このドミノマスクの集団がいつも犯罪者として活動している者たちばかりではないためである。彼らは互いの素性を知らない。けれども、たった一つの目的の為に集結した。──彼らの目的はただ一つ、バレンタインパーティを楽しむ者たちに混乱と後悔をもたらすこと。
「ふ、さて、俺たちもあの地獄へ向かうか、この媚薬チョコを持って!」
●出れない部屋をノックノックノック!
「クレイってさ、こころリーダーのこと、好きなんじゃね?」
チョコレートパーティをお腹一杯堪能した暇な大学生たちは、見つけた空き部屋でごろごろとたむろしていた。彼らは愚神騒ぎで行くことをキャンセルした別のグループからチケットを譲り請けただけの、恋人でもなんでもない、腹ペコ集団である。ただ、結構頭が良くて結構な人数のリンカーが交じっているだけの。
「ん? A.S.の灰墨とC.E.R.リーダーの英雄の方か?」
「あ、先輩。そうッス。クレイはいつもクールなふりしてるけど、あれは明らかに……」
「おお、おお。そうか」
先輩と呼ばれたのは、この大学のOBである。シャドウルーカーで先日までH.O.P.E.でエージェントをしていた。元々世話焼きだが、今はとても酔っていて、その世話焼きっぷりに拍車がかかっていた。
「恋が自由なのは学生のうちだけだ。社会人になると、仕事に忙殺されるからな」
一瞬切ない目をした先輩は、先日彼女に振られたばかりだ。彼は少し考えると、部屋の隅に積んであったハートの生地の貼られたパネルに何やらサラサラと書きつけた。達筆である。
「よし、灰墨とクレイを呼べ」
灰墨こころは仲間に呼ばれてパーティ会場から少し離れた部屋に着いた。英国風のアンティークなドアを開けると、部屋の中には知り合いであるクレイが居た。
「どうしたの?」
灰墨の声にクレイは僅かに頬を赤らめながら、ぶっきらぼうに壁にかかったパネルを指さした。そこには『告白しないと出られない部屋』と書かれていた。灰墨はクレイを尻目に入り口に手をかける。びくともしない。
「納豆が食べられない──告白したわよ、開けなさい!」
A.S.特製の銃を片手に冷たく言い放つ灰墨に負けてしぶしぶとドアを開けた学生たちは、その鬱憤を晴らそうと、迷い込んだ一般客に同じ悪戯を仕掛けることにした。ただし、この施設にいるのがほとんどカップルで独り者メンタルを無駄に削られる結果になるだけであることに彼らは気付いてはいない。
解説
シナリオ目的:楽しめ!
サクラとして雇われたエージェントたち。
「できれば、第三者から見て好感の高い楽しみ方と恋人のふりを忘れないで頂けると嬉しいです」(スタッフ談)
ステージ解説
・ロータスの樹
恋愛の聖地をうたう商業施設。現在、ドレスなどの扮装を貸し出し中!
・ロータスの樹の教会
シナリオ「恋なる果樹」で使った施設。「恋人に求めること」の主題カードが置いてあり、その主題について語り合う……という名目で人口の湿地の上に橋が一つあるだけの小さな、しかし美しい中庭を二人っきりで散策できる(15分間)。
・チョコレートパーティ会場
チョコレートフォンデュタワーを中心にバレンタインモードに飾り付けられた広間。たくさんのテーブルにスイーツやバイキング形式の料理が山盛りに乗っている。食べ放題。
・告白しないと出れない部屋
悪ふざけをしたどこかの学生がドアを押さえている部屋。カンストしたシャドウルーカーがいるので中々捕まえられない。
アイテム・キャラクター解説
・媚薬入りチョコレート
媚薬と聞きヴィランたちは用意したが、実際は強めのお菓子用お酒が入っているだけ。ちょっと量を間違えて(?)多めに入っていて、ちょっと身体が火照って目の前の人が魅力的に見えて、リンカーにも英雄にも効いちゃうだけ。そのうち普通に眠くなるだけ。形状は様々。摂取希望の方はRPをお願いします。
・ハートデストロイ
人数不明、ドミノマスク着用のヴィランと一般人の集団。ヴィランなので逮捕推奨。
・A.S.&C.E.R.
どこかの大学生とOBたち。人数不明、なぜかリンカーが大半を占める。愚神騒ぎで参加を取り止めた同校のリア充サークルからチケットを押し付けられた。
・ミュシャ(az0004)&エルナー
ヴィランを蛇蝎の如く嫌い憎むエージェントとその英雄。ただ、ちょっと友達に弱い。PCたちがヴィランを放置してもミュシャが陰で退治してくれるので問題はない。
マスターより
バレンタインにかこつけた馬鹿騒ぎ!
恋をするもよし、馬鹿騒ぎをするもよし、NPCに絡むもよし、思い思いに楽しんでくださいませ!
商業施設『ロータスの樹』についてはシナリオ「恋なる果樹」「【甘想】愛を潜り愛を守れ」、学生リンカーたちについては「学生リンカーたちは雪合戦におおはしゃぎ」辺りを読んで頂けるとより楽しめるかもしれません。
ご注意!
ミュシャのヴィランに対する憎悪は本物ですので、その辺りをからかうとあまり楽しくないことになります。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2016/02/09 18:38
参加者
掲示板
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それは恋の魔法?
最終発言2016/01/30 12:35:32 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/01/28 23:27:21