本部
節足動物:ダイヤモンド
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/12/21 09:00
- 完成予定
- 2015/12/30 09:00
掲示板
-
相談卓
最終発言2015/12/21 00:16:54 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2015/12/20 19:09:24
オープニング
●呪いの宝石
かつて、ヨーロッパには有名な呪いのダイヤが存在した。
ホープダイヤ。その名を知っている人は現代日本においても数多く居る事であろう。
インド南部の川で発見された事を皮切りに、フランス、イギリスと人々の手を渡り歩き、今現在はアメリカの博物館に厳重に保管されている。
45.50カラットのその炭素の塊は、数多くの所有者に非業の死を齎した後、安全に保管される、という結末に終わってしまった。
……何故こんな話をしたかと言うと、今現在、HOPEにはある案件が持ち込まれているからだ。
曰く、そのダイヤのリングを手にした者は必ず謎の体調不良を引き起こし、遂には衰弱して入院沙汰にまでなってしまった者がでたのである。
「HOPEとしては、そのダイヤのリングが従魔と見ているのだ」
職員の集められた会議室の上座で、上司の男が言った。
「次々に人を渡り歩いたダイヤのリングにいつの間にか従魔がとり憑いてしまい、ライヴスを吸い取っていると見て間違いないだろう」
よく見ると、上司の眉間にしわが寄っている。
「現在、HOPEではこのダイヤのリングの行方を追っている。新しい報告が入り次第、また連絡をする」
以上だ、と上司は言葉を締めくくった。そして、会議は次の議題へと進行する。
●足音はカサカサ
「お母さん、この指輪、なんか変だよ」
幼い少女が、ローテーブルの上に無造作に転がった大粒のダイヤモンドのついたリングを睨みつけながら言った。
「ええ? どこが変なの?」
「1人でお散歩するみたい」
「お散歩? 指輪が? そんな筈あるわけ無いじゃない」
ぐったりと布団に倒れ込んでいる顔色の悪い母親のそばに娘が座り込んだ。
海外出張に出ている旦那にお土産として貰った大切な指輪である。
そんな大事な指輪を玩具にされたように感じ、疑いと微かな怒りの篭った母の視線が娘を見上げた。娘は母親のそんな視線に一旦は怯んだが、めげずに不満の声を上げた。
「だって、見たんだもん! 昨日の夜、私が夜中にトイレに行ったときに廊下を歩いてた! カサカサ、って音を立てながら!」
「カサカサ、って……、虫じゃないんだから……」
「本当だもん! 指輪の宝石の根元から、何か黒い針金みたいなのが出てて、廊下をカサカサ歩いてたんだもん!」
「……」
娘の言った事が未だに信じられない母親は、青白い顔を強張らせて娘を見上げて言い放つ。
「……いい? 指輪は勝手に1人でお散歩には行かないの。あなたの見たものは全部気のせいよ。それに、これはお母さんの大事な指輪だ、って何回も言ったでしょう? どうして勝手に持ち出して遊ぶの? ……お母さんは疲れてるの。ごっこ遊びは1人でやって頂戴」
「でも……っ」
「でもじゃない! お母さんは疲れてるって言ったでしょう!?」
起き上がって指輪を専用のケースにしまう母親に叱られた娘は、母親の剣幕に怯んで完全に黙り込んだ。
黙り込んだ娘を一瞥し、母親は再度布団に潜り込む。
ケースに入れられ、一時的に机の上に置かれた婚約指輪がケースごとかたり、と動いた事にも気付かずに。
●調査依頼
雨が降っていた。
午後の仕事始めに掛かって来た1本の電話により、HOPE本部のとある部署は忙しなさを醸し出していた。
「はい、はい。指輪が動くんですね? ……ええ、大丈夫です。我々が直々にエージェントを派遣して責任を持って調査いたしますので。……はい、それでは、また後日」
「……見つかったのかね」
がちゃん、と置かれた受話器を横目で確認して、上司の男性は電話対応をしていた事務の女性に声を掛けた。
「まだ確証は持てませんが、ダイヤに節足動物のような足が生えて移動するのを娘さんが目撃した、と海外出張から帰って来たと言う父親から通報がありました」
「……ほぼ確定、か……」
上司は溜息を吐いた後、すばやくHOPEの職員へと伝達を回すために仕事に取り掛かった。
解説
ダイヤのリングに憑りついた従魔を撃退してください。(『●足音はカサカサ』はPL情報です。)
●リング
見た目は極普通のありふれた指輪です。
4本爪の立て爪式、ダイヤは0.3カラットです。
●従魔について
・ミーレス級になります。目立った攻撃はしてきませんが、リングを装着するとライヴスを吸収されます。(能力者、非能力者に係わらない)
・ライヴスを吸い取ろうと自分からとびかかってきます。夜間うろついていたのは指を探していたのだと推測されます。
・能力者が接近した場合、ライヴスを吸い取る為に初期段階として気絶狙いで顔めがけて体当たりをしてきます。
・形状はダイヤモンドのリングの為、形状が小さく攻撃が当てにくく通常の攻撃でも部位攻撃の扱いになりますので、武器によってはダメージを与えるのが厳しくなる事が予想されます。
●戦闘について
・指輪は依頼人の家の12畳程のリビングにあり、能力者を察すると戦闘を仕掛けて来る為、戦闘開始は屋内です。
・従魔の活動時間推測より、夜間に来訪します。
・屋内戦闘を行う場合、家具への被害等依頼主の後々まで影響が及ぶ行為は厳禁です。
●従魔を討伐した後
・依頼主がリングを気味悪がっている事もありますが、回収指示が出ているので必ず持ち帰ってください
・母親、若しくは父親への今回の事件の顛末、そして娘さんのアフターケアをお願いいたします。
●娘について
・5歳の女の子です。
・母親にきつく叱られ、現在は部屋に引きこもっています。
・かろうじてドア越しに会話をしてくれる様ですが、部屋に立ち入ろうとすると拒絶されます。
・複数人で慎重に時間を掛けてケアしてあげてください。ケアする能力者さんはケアに専念した方がいいでしょう。
●両親について
母親は体調不良のため療養中です。会話は可能ですが、精神的に不安定なのでそっとしておく方が良いでしょう。父親は再度急な出張に向かい留守です。
マスターより
ダイヤモンドリングに節足動物の足がにょっきり生えた従魔です。想像するだけで鳥肌が立ちます、水藍です。
そういえば私が前に住んでいた地域ではカメムシの事を尊敬と畏怖、そして親しみを込めて「はっとうじいさん」と呼んでいました。皆さんの地域ではどんな呼ばれ方をしているのでしょうか?
リプレイ公開中 納品日時 2015/12/23 19:46
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相談卓
最終発言2015/12/21 00:16:54 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2015/12/20 19:09:24