本部

【終極】連動シナリオ

【終極】北京襲来

桜淵 トオル

形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
能力者
10人 / 4~10人
英雄
9人 / 0~10人
報酬
普通
相談期間
5日
完成日
2018/10/08 11:12

掲示板

オープニング

●急変

――北極に異変あり。状況は確認中。

 中国国内のメディアでは北の異変に関するニュースはごく控えめにしか流されなかった。
 インターネットの情報も当局が躍起になって削除している。

――これから冬に向かうのに、北極の空が色を失ったような白になっているらしい。
――黒い結晶のように変化した生物が発見された。

 それでもネット上には様々な噂や憶測が流れる。
 そんな折、午後七時のニュース番組が流れるはずの時間に、いつもとは全く違う映像が流れた。


●冥府を司る者
「時は来たれり」
 国民の見守る中、国営放送の画面に映っていたのは年端も行かぬ少年だった。
 暗色の漢服を纏い、時代がかった装飾つきの椅子に座る。背景は暗い。
「混沌の世の、北の果てに王は顕現した。じきにわかるだろう、この世がすでに王の顎(あぎと)に捉えられていること」
 少年はうすく嗤いを浮かべ、肘掛に凭れる。
「だが、恐れる必要はない。王とひとつになる、これは無上の喜びだよ。君たちの上には、永遠の安寧が訪れるだろう」
 その口調に子供らしさはなかった。
 王という謎の存在を讃え、みずからも支配者のように振舞う。
「座して待て。王に捧げられるものは、幸いである。この北陰大帝も及ばずながら、王への捧げ物を用意する。わが眷属に逢う者は、幸いと知れ」

 そこで映像は乱れ、途切れた。
 後には混乱したニューススタジオからの映像が続く。何者かによる電波ジャックが行われた模様。

 北陰大帝――それは、伝説上の北の冥府を治める裁判官を示す名。
 続くニュースは、電波を通じて流れた映像には一切触れなかった。

 そして、間もなく人々は知る。
 最初の標的は、首都である北京だと。


●前門大街
 ニュース映像が国営電波をジャックした頃、天安門広場のすぐそばから南に伸びる大通り、前門大街でも大騒ぎが起きていた。
 銃を持った一団が、周囲に銃弾を乱射しながら北へと移動したのである。
 まだ宵の口で人通りも車通りも多い時間帯、大街はあっという間に大混乱に陥った。
 悲鳴を上げて逃げ惑う人々、押されて倒れる人、銃撃で窓硝子が割れ、停止する路面電車。

 何発もの銃弾を受けて倒れ、絶命したかに見えた人間達も、やがてなにごとも無かったように起き上がった。銃を持った一団に近づき、新たな銃を受け取って乱射に加わる。
 起き上がった人々も、最初に銃を乱射した一団も、生命があるようには見えなかった。
 血の気を失った皮膚と白濁した瞳、異様に伸びた爪。

 商店は客のあるまま緊急に扉とシャッターを閉じ、建物に逃げ遅れた人々は脇道を逃げ惑った。
 路面線路二車線が悠々と走る大通りは、悲鳴と恐怖と血で染まる。

 前門大街を北上すればすぐに天安門広場、そしてその北西には中南海地区がある。


●中南海
 前門大街での異変を受け、中南海の正門である新華門前には警備兵が集められた。
 中南海とは、中国共産党中央と国務院が置かれている、中国の政治の中枢にあたる地区である。 
 
「……あれは蝶か?」
 兵士の一人が言う。
 広場を昼間のように煌々と照らす明かりを反射して、キラキラと輝く蝶が飛んでいた。
 色とりどりの光を散りばめた不思議な翅がひらひらと舞う。

 不思議な翅を持った蝶は見る間に増えて、群舞になる。
 夜の蝶が集まって織り成す、光の渦。
 それは現実を忘れるような、夢のような光景。

 蝶の光の舞が消えた後には、死者達が銃を構えてこちらを狙っていた。


●胡蝶と魄
「えっと、もう何から報告していいやらわかんないんですけど、とりあえず僕達はあれやこれやの調査で北京に滞在中です」
 柏木 信哉と野田は歌姫『紅 愛夢』の調査で西方の試馬地区付近で従魔事件に遭遇した後、首都北京に戻って調査を続行していた。
 情報は人のいる場所に集まる。
 『紅愛夢』も芸能活動をしていた以上、北京でもいくばくかの足跡は掴むことができた。
「まず、北極も大変なことになっているようですが、H.O.P.E.内部でも情報が錯綜しています。続報をお待ちください」
 柏木のほうにも流れてくる情報は限られているのである。
「北京の状況ですが、市内全域で『銃を乱射する死者』が出現している模様です。前門大街に出たものだけが集団で、他ははぐれ者……というか、一体ずつです。北京全域に、緊急戒厳令が発令されました」
 緊急戒厳令、つまり以降の外出は避け、外出中の市民は最寄の建物か公共機関に保護を求めること。
 銃を持った『殺人鬼』――ちょうど中国では幽霊のことを『鬼』と呼ぶ――が徘徊中なのである。
「以降、中国風に『殺人鬼』って呼びますね。前門大街以外で先に『殺人鬼』が確認され、H.O.P.E.側も2チームを派遣して対応中、僕達もそっちに出ています」
 『殺人鬼』は手段で前門大街に降ってきたのではなく、他の場所で少しずつ仲間を増やし、集団となったものと見られている。『殺人鬼』が鬼火を連れていたのも目撃されている。
「交戦結果から判明した事項があります。『殺人鬼』は従魔で、試馬地区の手前で遭遇したものと同種です。通常武器は効きませんが、AGWは効きます。攻撃で憑依が解けると死体から青白い鬼火が出ます」
 同じ体にすぐに再憑依することはないが、別の死体がある場合には要注意、という。

「新華門前では幻覚を見せる『胡蝶』が出たようです。警備兵同士が突然謎の撃ち合いを始め、ここでも死者が出ました。かろうじて門の中に回収した生き残りの証言によれば、幻覚による撃ち合いが起こったものと考えられます」
 福建省の『小羊路市場』で確認された『胡蝶』。
 それは玩具に憑依した従魔で一般人からライヴスを集め、幻覚を見せる能力を持っていたことが確認されている。
「『胡蝶』自体はどこかへ消えましたが、現場にはセロファンを張った切り絵の蝶の翅が落ちていたそうです」

 柏木は従魔対応中のため、国営放送の電波に乗った犯行声明のような映像は、まだ見ていないという。
 『殺人鬼』と『胡蝶』を同じ敵が支配下に置いてたら面倒ですね! などと余計なことを喋っている。

「新しく招集した皆さんには新華門前の対応をお願いします。死体となり憑依された警備兵は四十名、現在の装備は通常武器ですが、前門大街から来る『殺人鬼』は余分の装備を持っているようです。合流されると面倒かもしれません」

解説

●目標;新華門前で合流予定の従魔『魄』の殲滅

●現場状況
・前門大街(チェンメン ダージェ);明清時代から続く歴史的な商業地区。下町風情を残す繁華街として知られ、上下線の路面電車が走っている以外は歩行者天国。広い。南北およそ1キロメートル、北側のほど近くに天安門広場。
・天安門広場;南北880m・東西500mにわたる世界最大の広場。すごく広い。隠れる場所がないので迂回される可能性もある。
・新華門;天安門広場の真北に故宮博物館があり、その西側に中南海がある。中南海は高さ6mの赤い壁に守られる中国の政治の中枢機関のある地区。中海と南海の人工池が面積の約半分を占める。中南海の南側にある正門が新華門。

●登場
魄×120
・魄の数は警備兵の死体に憑依した四十名分を含む。
・死体に憑依して動かす従魔。本体は直径10cmほどの火の玉。
・憑依する死体が生前最後に抱いた感情のうち、怒りが強いほど暴力的な性質になる。
・日の沈んでいる間だけ活動する。憑依された死体は爪が鋭く伸び、歯も尖る。
・AGWによるダメージで憑依が解け、10ターンの間は同じ死体に憑依できない。死体が多数ある場合は注意。
・前門大街に現れた『殺人鬼(シャーレングィ)』集団はサブマシンガン、ライフル、小銃などのAGWを多数所持している。鬼は死者・幽霊を指す。
《噛み付き》《爪裂き》《怪力》

胡蝶(フーティエ)
・福建省『小羊路市場』で販売された玩具に従魔が憑依していたもの。幻覚を見せる能力を持ち、今回は既にいずこかに飛び去った。
・後で柏木が『落ちていた蝶の翅』は回収に向かう。

北陰大帝
・少年の姿をした愚神。『王』を信奉していると見られる。
・今回の犯行声明は北京に現れた従魔事件を指していると看做されている。
・胡蝶はこの愚神が操ったか? 蜥蜴市場にも関与……?

リプレイ


「蜥蜴以外の脅威……それから、アッシェグルートの近辺の人物……」
 ヤナギ・エヴァンス(aa5226)は国立大劇場側から新華門に近づいていた。反対側には人民大会堂もあり、多くの人々が避難している。
 ここは中国の中枢期間である国務院の近くであり、大劇場、人民大会堂、新華門、天安門のいずれもかなりの光量でライトアップされている。夜であっても、視界に不自由はない。
 死体に憑依する従魔、『魄』。これは既に、中国の西の地域で交戦した。
 そのときも、アッシェグルートと関係のあると見られている故人の歌姫『紅愛夢』を追っている最中の出来事だった。
「……この符号は何だ?」
『穿った考えは判断を鈍らせます』
 もどかしげなヤナギの問いを、静瑠(aa5226hero001)はいつもの調子で留めた。
『……が、疑いたくなるのも分かりますね』
 電波ジャックにより犯行声明を出した少年愚神、そしてNYの電波棟で最期を迎えた女性型愚神。
 そして過去に、《燻る灰》はアジアの犯罪組織に庇護されているという情報があったこと。
 古龍幇の関連組織という線は、古龍幇自身の内部調査によって否定されている。
『貴方と一緒の考えとは、胃の腑が悲鳴を上げそうですが』
 形の良い眉を、静瑠はわずかに顰めて見せた。それが彼なりの、同意の表明。
「そー言うな、って」
 ヤナギも相棒に向けて、にやりと笑った。普段は反発しあっているが、有事には奇妙なほどに息が合う。

「ねぇ~お春ちゃん~さっちゃん~。ボク、ぺきんだっく食べたい~!」
 満面の笑みでたぬきの尻尾をぶんぶん振るのは、畳 木枯丸(aa5545)。
 北京と言えば北京ダック、とストレートな欲望が駄々漏れる。
「……いまはどこの店もシャッターを下ろしておるじゃろ」
 天城 初春(aa5268)は自身より小さな体の木枯丸を連れるように歩いていた。
 北京市内は、総員屋内退避の緊急戒厳令下にある。交通規制も敷かれていて、付近の道路を走る車もない。
「まずは被害を最小限に留めるための早期殲滅。すべてはその後よ」
 鬼灯 佐千子(aa2526)は前だけを見据える。新華門前で従魔化した警備兵は訓練された兵士だが、現時点では通常武器しか所持していない。前門大街を襲った『殺人鬼』集団と合流されてAGWを手に入れられる前に叩く。
「えへへ~お春ちゃんとは刀使い同士の共闘だよぉ~。あとねぇ~、さっちゃん砲が見たいなぁ~」
 木枯丸は大好きな二人と一緒の作戦に上機嫌である。
「そろそろ遭遇するわよ」
 佐千子はリタ(aa2526hero001)と共鳴し、戦闘に備える。
 新華門は中国の永田町でもある『中南海』の正門。装飾の多い瀟洒な城楼を持つ。
 幻覚によって同士討ちを誘発され絶命した警備兵達は、いまは従魔『魄』に憑依された幽鬼と成り果てていた。
 白濁した目で周囲を睥睨し、まだ門を護ろうとするかのように広がり銃を構える。
「行くわ」
 ライブスラスターの神経強化機能をフル活用し、佐千子は全速力で駆けた。
 銃弾の雨が降り注ぐが、所詮は一般武器。傷ひとつつかない。
 近接戦闘用に強化したガンセイバーを使い、バレットストームの銃弾の嵐で応戦する。
 エージェント相手に、AGWなしでは丸腰も同然。一度に十名以上が倒れ、ふわり、と鬼火が舞った。
「早期殲滅には賛成だゼ。コイツらが前門大街の集団と合流したら面倒だ。あっちには余剰武器があるみてーだし?」
 カルディア(aa4895hero001)と共鳴したヴィーヴィル(aa4895)がウェポンズレインで頭上に無数の青色の銃を召喚する。
 店から降り注ぐ銃弾の雨が、従魔に動かされる幽鬼達を浄化する。

「そう言えば菜葱さん~、目の前にいる敵ぃ~、どの程度斬り捌いてい~の~?」
『(好きなだけ斬って良いぞ坊、ただし皆殺しじゃ)』
 木枯丸と共鳴した菜葱(aa5545hero001)が、ライヴスの中から答える。
「わぁ~い皆殺しぃ~♪」
 豆狸の木枯丸は、ゆるい喋りながら目的は屍山血河。
 ちょこちょこと走りつつストームエッジで召喚するのは、菜葱が精魂込めて打ち直した白夜丸。
 どす黒い憎悪怨恨に染まる刀が渦を巻き、敵に容赦なく襲い掛かる。
 
 連続する範囲攻撃に、四十名ほどいた警備兵のほとんどは倒れ、残り数名も傷つき、よろめいている。

「あの人魂を、逃してはなりません!」
 浮遊する『魄』を狙い、三木 弥生(aa4687)はトリオで一度に三体を射抜く。
 直径にして十センチほどの火の玉が、従魔の本体。
 市内にはまだ犠牲者の死体があちこちにあるらしい。再憑依されれば、また死体が動き出す。
『(……ははっ。感じるかい。匂うかい。残り香を、僕達は知ってる筈だよ。前に戦った時と同じ匂いだ。血の匂いでも、薬莢の匂いでもない。懐かしい……そんな匂いだ)』
 共鳴して弥生を支える絡繰がカタカタと鳴る。流暢に呼びかけるのは、両面宿儺 スクナ/クシナ(aa4687hero002)のうち、久科。
『《アァ、タシカニ……ウラメシクモ、ニドト……アウコトハナイトオモッテイタノダガ》』
 絡繰の須久那も、久科に答える。前の世界で災厄として討伐された彼らは、愚神にも親近感を持っている。
「そうですか? 私にはそのようには思えません。私には……目の前に漂う嫌な匂いと悲しい憎悪しか感じ取れません!」
 弥生は須久那と久科を英雄として受け入れつつも、三木家の当主であり鎮魂の巫女。
「今は御屋形様はおられません。故に御屋形様に代わり、私が! この悲しみを解放して見せます!」

「【屍国】を思い出す事件だな」
 薔薇色のライヴスの花弁が、哀れな死者達を覆い隠す。 
 日暮仙寿(aa4519)による繚乱。英雄との絆の深まりを映して、花弁はあでやかに色づく。
 スカバードの加速で骸切を抜き放ち、まだ動きを止めない幽鬼を斬る。
『(骸切で死体を斬る事になるなんて思わなかったよ……)』
 刀の由来そのものの敵ではあるが、共鳴した不知火あけび(aa4519hero001)の心の中には苦い記憶が蘇る。
 命の炎は消え、従魔に操られているとしても、刀に伝わる肉と骨の感触は間違いなく人間のもの。
「(今は従魔だ。安らかに眠らせてやることが一番良い。本人にとっても、家族にとってもな)」
 仙寿の心に迷いはなかった。あけびの心配を振り切るように剣筋は冴え渡り、骸切の刃は淡い浄化の燐光を帯びる。
「(俺は元々人殺しだ。斬ると決まれば人でも斬る)」
 濁を負い清を貫くと、あけびと共に刺客ではなく剣客になると決めた。
「(……こんなことを思うのは、感染者達を思い出すからだろうな)」
 彼らは人間だった。犠牲者だった。しかし斬らねば解放してやれなかった。
 この刃は人を殺すためでなく、誰かを救う為にある。
 
「木枯、鬼火は失った依代にすぐには戻れぬ。よその死体に憑依する前に仕留めるぞ」
「お春ちゃん、りょ~かいだよぉ~。ごはんは一番いっぱい倒した人のおごりねぇ~?」
「一番倒した者は奢られるほうでは?!」 
 初春と木枯丸は、互いに背中を預けて刀を振るう。
 刀使い同士、その太刀筋を競うように。

「フウン……元兵士の習性か、陣形を組んでたのが災いしたな。あとはこのちっこい鬼火か」
 ヤナギの地獄の番犬の名を冠した拳銃は、一度に三発の銃弾を吐く。
 咆哮のような銃声を轟かせながら、闇夜に漂う『魄』を撃ち抜く。

「連続した範囲攻撃により、動く憑依体はなし……標的は小さな鬼火、既に乱戦ね」
 佐千子はそう分析すると、狙撃銃ドラグノフ・アゾフを構えた。
 トリオを使った三連の狙撃で、正確に三体を仕留める。

 ポンッ、と軽い爆発音がして、夜空に明るい光が広がった。

「やっと閃光弾が来たか、こちらはほぼ終わりじゃぞ」
『(そう言うなお春。わしらにとっては雑魚でも、一般人である警察にとっては銃器を持った元兵士。慎重になるであろ)』
 初春と辰宮 稲荷姫(aa5268hero002)は電源遮断に備え、地元の警察に照明弾の打ち上げを依頼しておいたのである。
 中国の観光地では電線の埋設化が進んでいるが、一部は建物の表面に這っている。
 そこを狙われて電源を断たれれば、一気に暗闇に陥る可能性もある。電源装置によらない照明を確保しておくべきとの判断だ。

 閃光弾で照らされた新華門前は兵士の屍が累々と転がり、動く敵は鬼火が少数。
 こちら側はあっけないほど早期に終了しそうだ。

「(誰かが見ているとしたら、どこだ……?)」
 ヴィーヴィルは従魔を操る『誰か』の存在に神経を研ぎ澄ませていた。
 新華門は中国における政治の中枢機関の正門であり、多数の監視カメラが取り付けられている。
 道路は交通規制により歩行者も車も見当たらないが、ライトアップされた国立大劇場、そして人民大会堂には多数の避難者が収容されており、人の目というだけならどれだけでもいる。
 電波ジャックにより犯行声明を出した人物は、言動から愚神とされてはいるが、人間と変わらぬ容姿だった。
 完全に人間に見える愚神が、群集に混じっていれば……?
 息を潜めて、人間と同じように振舞う愚神。もしそうだとしたら、見つけ出すのは困難だ。



 その少し前、前門大街北端。
 路面電車上下線の路線が通る、歩行者天国の大通り。
 日本で言えば広めの四車線と広めの歩道を足したくらいか。ともかく横幅も長さもある、歴史ある商店街。
 看板やネオンは点灯したまままだが、シャッターはどの店も降りて息を潜めている。
 その通りを、銃を持って歩く集団がある。
 肌に血の気はなく、眼球は白濁し……誰もが銃器を装備している。情報によればAGW。

『ふっふっふ、お姉さんはいいものを持ってきたのだわ! 感謝してもいいのよ?』
 どやぁ、といった風情で彩(aa4783hero002)は幻想蝶から『ゾンビパニックマニュアル』を取り出す。
 表紙には血飛沫といかにもなゾンビ、見た目によらず災害時にも役立つそうだが……断言する、いま必要なものじゃない。
「え? 幻想蝶に空きあったかな?」
 出発前に必要なものをチェックしたときには、スロットは埋まっていたような? と雨宮 葵(aa4783)は記憶を探る。
『不味そうな石を置いきたのだわ!』
「ちょ……それ賢者の欠片! 大事なやつー!!」
 どうやら彩はネタ本の為に回復アイテムを減らしてきた模様である。

「ゾンビ……って言うか、キョンシー映画の世界だな!」
 先手必勝とばかりに雪ノ下・正太郎(aa0297)はライヴスショットを撃つ。
 誘爆効果のある気弾は、敵味方の乱戦が始まる前に。
 ライヴスの弾は集団で歩く先端に命中する。

「流石にこの頭数を抑えるのはキツイな……」
 九字原 昂(aa0919)は苦笑した。大通りを歩く群衆……のような敵。路面電車は南寄り地点で銃撃により停止している。
 昂の得意は隠密行動。正面切っての火力戦、しかも全員が銃器装備、という局面をどう切り抜けるか。
『懐に入りさえすれば、同時に襲えるのは精々四体。あとは敵同士が障害物になってくれる』
 ベルフ(aa0919hero001)はそう言うが、どうやら『殺人鬼』達はAGWを持っているらしい。正面突破は危険だ。

「くそぅ、賢者の欠片が減った分、速攻で倒すよ!」
 葵は半分ヤケクソでカチューシャMRLを展開する。
 16連のロケット砲が次々と飛び出し、路面ごと敵を破壊していくが……どうにも敵の数が多い。そしてロケット砲よりも高射程のライフル狙撃が後方から届く。遮蔽物もなく、肩に、腕に、腿に、次々と被弾する。
『(気合で避けるといいのだわ! 追いつめられた方が楽しいわよね?)』
「カチューシャ撃ちながら避けられるかぁあああ!!」
 撃たれてもなお暢気さを失わない彩に、葵の魂からの叫び。
 撃ち終わってパージしたカチューシャの部品は後回しにして、建物の陰に素早く避難する。

 ロケット砲で出来た粉塵に隠れて、昂は敵の先頭集団に肉薄していた。
 砲弾の範囲攻撃で憑依の解けた鬼火に、『天使のラッパ』の衝撃波で追撃。
 前門大街は、北京屈指の商店街、銃器の乱射による死者は多く、遺体は収容されていない。
 『殺人鬼』を仕留めて、本体の『魄』が別の死体に再憑依……だけは避けたい。
 爆煙の向こう側から、サブマシンガンの銃弾が降り注ぐ。
「奴ら、見えなくても撃ってくるね……たかが四人とは言っても、サブマシンガンに四方を囲まれるのは避けたいな」
 昂は横道に入り、建物の陰に隠れた。

「多勢に無勢か……もう少し策が必要だ」
 正太郎も銃撃を受け、ビルの陰に身を隠す。
「策って言うか、いま切実に、盾役が欲しい!!」
 設置型の大型銃器の使用の際には、自分が標的にならないような安全な位置取りが必須である。
 ライフルまで装備した大人数集団の正面から、遮蔽物も盾もなしでカチューシャは無謀だったのでは……と賢者の欠片で傷を癒しながら葵は思う。

 そのとき、ポンッと爆発音がして、夜空が照らされた。
 前門大街はシャッターが下りていてもネオンで十分に明るく、単色の花火、という印象しか受けない。

「こちらは制圧完了」
 通信機から、佐千子の声がする。
「こちらは苦戦中!! 援軍求む!!」
 葵が思わず叫ぶ。
 あと英雄に常識も欲しい。第一英雄の燐の厳しさがいま無性に恋しい。激烈に厳しいけど。

「新華門からは多少時間が掛かるだろうが、キョンシーどもの動きは鈍い。そして歩行者はなく、周囲を無差別銃撃するでもない」
 正太郎は敵を冷静に観察していた。
 商店の中には人が避難している。そして明かりも漏れている。
 視界に入らないから攻撃対象にならないのか、あるいは別の理由があるのか、建物の中の人間達は攻撃されていない。
 銃器類で押し入れば、薄い金属のシャッターなどは紙のようにグシャグシャに破壊されるだろうが、それもない。
「方角的には、まだ新華門を目指しているようにも見えますね。あちらが制圧されたことに気づいていないのか、こちらに残った集団だけでも何かを成すつもりなのか」
 昂も回復アイテムで傷を癒しつつ、冷静だ。
「じゃあ、援軍が来るまでにしておくべきことは……足止め!!」
 葵はちゃきっ、とマイク『カンタービレ』を取り出す。
 美麗な歌声を響かせる余裕はない。諸々の感情を込め、衝撃波を響かせるマイクに向かって力の限り叫ぶ。
「滅びよぉおぉおお!!」



「お春ちゃん~、広場おっきかったね~」
「全くじゃ、どれだけ進んでも目の前の建物が近づかぬ、妙な空間に紛れ込んだかと思いましたぞ」
 新華門から前門大街にいち早く到着したのは移動力に優れた木枯丸と初春。それに仙寿とヤナギ。
「状況的には、お互いに牽制中……ですね。こちらの範囲攻撃よりもあちらのライフル銃のほうが高射程です。射程外まで退かれてしまうと、こちらが一方的に狙われることになります」
 正太郎の説明に仙寿が考え込む。
「退く、というほどの知能は持っていると……それとも、誰かが指示を与えているのか」
 知能を持ったように振舞うゾンビ、嫌になるほど四国の事件を思い出させる。

「挟み撃ちが必要かしら?」
 通信機から佐千子の声がする。流石にシャドウルーカーほどは早く移動できない。
 従魔殲滅後に残った遺体の収容は、門の内側に待機していた兵士達に任せてきた。
「そうだね! あと、新華門に行かずに横道に逸れて市内全域に広がられるのもまずいかも。いまのところ九字原さんが牽制してくれてるけど」
 葵の『カンタービレ』でも何体かは仕留めた。しかしその後は、射程内に入ってこない。
「味方を巻き込まない距離を保ちつつ南北から挟撃、機動力のある近接攻撃で東西に散るのを牽制、って感じかねェ?」
 ヴィーヴィルも通信機から提案する。射程外に退く、という作戦は気になる。監視するつもりなら前門大街は大商店街、監視カメラも無数に設置されている。
「了解。色つきオイルを最終ラインに巻くつもりだったケド、脇道に変更する。コレ踏まないよう気をつけろよ?」
 ヤナギが幻想蝶から『正体不明のオイル』を取り出す。『毒々しい髪染め』で着色してあり、人体に使用するのは憚られるが、道に巻いてトラップにするのにはちょうどいい怪しさだ。
「射程外まで退く、ね……。多少は高射程の武器も所持しているから、私は南側から攻めようかしら」
 佐千子は射程の話を聞いて思うところがあるらしい。南側へ回り込むことにする。
「ボク、さっちゃんとお春ちゃんと一緒のとこがいい~。お春ちゃん~いこ~?」
「こ、こら、袖を引っ張るなというに」
 木枯丸と初春は佐千子と共に南側へと回るらしい。

「もう少々お待ちください! 必ずや追いついて! 皆様を、お護りします!」
 がっしゃがっしゃと鎧を鳴らし、絡繰を引きながら弥生が通信機に向かって叫ぶ。
 移動力の低さに、日本とはスケールの違う広さがきつい。
 
「俺は範囲攻撃後、脇を固めるとしよう」
 仙寿は骸切を脇に差し、すっと立つ。
 商店の中には人がいる。範囲攻撃で狙えるのは建物から離れた個体だけ。
 撃ち漏らしを潰す役目も大事だろう。

「僕は引き続き脇道で牽制します。市内に散られたら面倒ですしね」
 昂は物陰に潜みつつ敵の牽制を続ける。
 市内全域にも銃器を持った従魔が個別で出没し、別チームが当たっているという。
 前門大街に集団で現れた理由は何か。
 新華門の先の国務院を狙うつもりか。
 犠牲者を増やし、依代を確保するのが目的か。
 いずれにせよ、ここで殲滅する。



「さて、このあたりでいいかしら」
 佐千子は前門大街が、別の大通りと交差する地点まで来ていた。
 比較的近くに銃弾を受けて停止した路面電車が見える。このあたりから『殺人鬼』達の無差別乱射が始まったようだ。
「狸八変化ぇ~」
 どろん。
 木枯丸が『隠神刑部の編笠』を掲げると、盾の周囲に尻尾を揺らす木枯丸の幻影が浮かぶ。
 編笠が作ったライヴスの幻影だが、周囲に適当な物品がないため木枯丸自身が複製された。ゆらゆらと豆狸の尻尾が揺れる。
「いまいち緊張感に欠けますな」
「でも、お春ちゃんとさっちゃんを守るよぉ~」
 初春も木枯丸になにかあれば庇うつもりなので、分身が大量に空中にいるのは気が散る。
「問題ないわ、すぐに終わらせればいいのよ」
 佐千子はフリーガーファウストG3を肩掛けにする。
 物陰から走り出しての初撃。
 高射程、高出力のロケット砲が着弾周辺を灼く。
 『殺人鬼』達がゆらりと振り向く、そのときにはもうロケット砲を収納しつつ走り出していた。
 発砲音と銃弾の中、停止した路面電車を盾にしつつ中に乗り込んでカチューシャMRLを展開する。
 車内には銃撃によるガラスの破片と血糊が残っているが、構わず運転席の窓にカチューシャの砲身を預け、自分の身は窓より低く保つ。
「わぁ~い、さっちゃん砲だぁ~」
 木枯丸の歓声を掻き消すように、16連のロケット砲が轟音を立てて次々と飛び出す。
 ロケット砲は敵の群れを灼き、およそ4スクエアを焦土と化す。
「……あら? 期待させてたかしら。御免なさいね、今回は5基しか持ってきていないの」
「……5基、と申されましたかの?」
 初春が繰り返した。以前より増えている。
 何故、と問うのも無粋な気がする。
 初春も高射程のアンチマテリアルライフルで援護するが、取り回しと破壊力という点で気圧される。

 ライヴスの幻影を浮遊させつつ、木枯丸もうずうずが止まらない。
「ボクもすきるで屍山血河したい~」
「スキル射程には少し足りないかしら。もう一度撃ったら、ここを出て走るわよ」
 銃撃戦では走りが重要なのである。
 パージした部品を大事そうに集めながら、佐千子は次のカチューシャを展開した。


「じゃあ、行くよ、三木さん!」
「三木家二十三代当主、三木弥生……参ります!」
 弥生の周囲を陰陽玉が旋回し、カチューシャを持った葵ごと護る。
 二人は息を合わせて走る。
 射程外に退いた『殺人鬼』達に攻撃するには、距離を詰めなければならない。
 そしてその際に、盾役は不可欠だ。
 高射程のライフル弾は、浮遊する陰陽玉が防ぐ。
「破壊力なら! 負けない!!」
 翼のように、ロケット砲が広く展開する。そして次々と着弾して炸裂し、武器を持つ死者達を爆煙に巻き込む。


 爆煙を合図に正太郎は猛然とダッシュした。勢いのまま屠剣『神斬』を振るい、渾身のライヴスブローを纏わせた斬撃を飛ばす。
「成仏しやがれっ、天下御免斬り!!」
 銃弾が頬を掠める。いまは煙幕と、同時攻撃する仲間がいる。
 死者達も、どこを狙えばいいか混乱している。

「……数が多いんだよ」
 ヴィーヴィルの前には、無数の水晶体が召喚されていた。
 それらは渦を巻き、一直線に敵を貫通する。
 ライヴスキャスター。直線状の全ての敵を殲滅する。

 ヤナギは夜空に『鷹の目』でフクロウを飛ばしていた。
 敵は既に総崩れ。連続する範囲攻撃による挟撃は功を奏した。
 またひとつ爆煙が上がり、残った『殺人鬼』達は逃げ惑う。
 司令官のいなくなった敗軍のようだ。

「ここは通行止めなんですよ」
 昂は範囲攻撃をかいくぐり、逃れようとした『殺人鬼』を切り捨てた。
 銃弾の雨の中に飛び込んでも仕方がない、そう判断した後は、狭い路地に一体ずつ引き込んで仕留め、もう十体ほどはあたりに転がっている。念入りに、死体から離れた鬼火もひとつずつ潰してある。

「うぇぽんずれいんだよぉ~」
 木枯丸は持っていた刀を地面に突き刺してその上に立ち、更に装備品の刀を頭上に召喚して雨のように降らせる。
 大好きな刀がいっぱいの、最高のスキル。
「……『魄』相手では効率が良いとは言えませぬの」
 初春はスキル攻撃の隙間をすり抜けるようにして浮遊する鬼火を切り捨てる。

「炎を斬るというのも、不思議なものだな」
 仙寿は流れるように剣を振るう。
 『魄』の状態になった従魔は、斬れば一瞬で消える。
 過剰ともいえる範囲攻撃で、死体に憑依した『殺人鬼』の状態の従魔はもう残っていなかった。
 ただし『魄』はまだ残っていて、路上に残った死体や、切り捨てた死体に再憑依されれば、面倒なことになる。

「ちょっといいかな? 試してみたいことがあるんだけど」
 葵はそう言って幻想蝶からポリタンクを取り出す。
 ここに来る前に購入しておいた、ガソリンだ。
「前回は思ったより燃えなかったから、ちゃんと考えてきたよ!」
 碧の髪の風に乗せてばら撒き、ちゃっかふぁいあー君で点火する。
 半分気化したガソリンを伝って、あっという間に燃え広がる。
 これはライヴスを含まない火だから、エージェントは傷つけない。
 建物への引火は気をつけねばならないが、何かの消火設備は備わっているだろう。

 しかし、火をつけた途端に、葵は後悔した。
 まず、ガソリンの燃焼煙がインコのワイルドブラッドである葵にキツい。
 そして、人肉の焦げる臭いが精神的にキツい。
 なにより、燃える。
 周囲は広々とした石畳、ガソリンを撒く際に細かな飛沫を浴びていた葵以外は大して問題ないが。
 咳き込む葵の傍らで、寺育ちの弥生は目を見開いた。
「火は古典的な浄化の手段、良いのではないでしょうか? 人魂も惑っているように見受けられます」
 『魄』も従魔なので自然の炎でダメージはないが、動きが鈍ったようでもある。
「衝撃波で攻撃してみましょう。避けてください」
 昂は『天使のラッパ』で衝撃波を出す。『魄』数体があっけなく弾けて消えた。

「あ……私も、衝撃波なら『カンタービレ』が……」
 葵はマイクを握る。そして出るのは、人を魅了する美しい歌声ではなく、魂の叫び。
「あ゛ぁああつぅぅぅいいいい!!」
 エージェントはガソリンの炎ではダメージを受けない。でも熱いものは熱い。



 理由は不明だが、炎で焼かれた死体に、『魄』が再憑依することはなかった。
 弥生は残っていた死体にヴォトカをかけて焼き、市内に残っていた遺体も急遽、火葬場へ運ばれることとなった。

『ところでだが、遺体が動く事件は以前にもあったね。信奉者でもいるのかな。探りを入れてみたほうがいいんじゃないかな』
 両面宿儺の久科が、なめらかに喋る。
「四国の……神門か。あいつは俺達が倒したはずだ。ヨモツシコメ三姉妹も、彼女らに操られた部下も、死体もひとつ残らず」
 仙寿はぐっと拳を握り締めた。
「此度の敵は大陸のあの世の王を名乗る。疫神であった神門とは共通するところが多かろうが……同じく死者を愚弄するとは」
 初春は狐の牙を剥きだして怒る。
 別件で追っている蜥蜴市場との関わりも匂わせている。同じ敵でも、別々でも、倒すことに変わりはない。
「度し難い愚神が多い……獅子殿みたいなのばかりじゃったらな」
『ヘイシズか。王の影響さえなければ、分かり合えたのかの』
 だが、獅子頭の愚神が語ったのは、王に併呑されるまでの束の間の平和。
 王が顕現したいま、二度と重なり合うことはない。
「王とひとつになるのが無上の喜び……冥府の愚神は随分馬鹿なことを言ってくれたな」
『私は絶対に諦めない。そう言ったでしょ?』
 あけびが、仙寿の握り締めた拳にそっと手を添える。
 この世界は誰かの餌となるために存在するのではない。
 愚かしくも、それぞれ必死に生きている。
『……難シイコトハ、マカセル……』
 須久那は絡繰の体をカタカタと鳴らす。
 この世界に、巨大な災厄が迫る。


「新華門で警備兵に幻覚を見せた胡蝶は、小羊路市場で売られた胡蝶と同じものなのかねェ?」
 市内パトロールから帰ってきた柏木に、ヤナギが訊いた。
「あの時のサンプルがH.O.P.E.に保管してあるはずですから、鑑定結果が出ないと何とも」
「あとさ、あの墓の主、『紅愛夢』ってどんな女だった? 写真あンの?」
「それなんですけども」
 柏木はスマホを操作して画像を表示した。ストレートの黒髪に黒い瞳、派手めの化粧の若い東洋系の女性。
「ぱっと見はそうでもないんですけど、動画だとちょっとした仕草とか、表情とかが……」
 妙にあのアッシェグルートと被るのだ、と柏木は言った。
「いまのところ印象でしかないんで、近いうちに専門家に見て貰いたいと思っています。それから『紅愛夢』は芸名らしいので、本名と出身地もまだ調べないと」
「フウン。結果出たら、俺にも教えてくんねェ?」
 ヤナギは柏木とメールアドレスを交換し、後日連絡を貰う約束をした。


「今回の敵は近代武器型のAGWを使っていたわ。最近、別の任務でAGWを密造している施設の調査に入ったのよね……共通する部品があるか、調べて貰えるかしら?」
 佐千子は前門大街で敵が使用したAGWを回収してきていた。こちらも、鑑定に回される。


   ◆


 結論から言うと、AGWについて、『山茶郷跡地にる施設で製造された可能性が高い』という結果が出た。胡蝶も今回と小羊路市場のものでは同じ材料が使用されており、同じ業者の手による可能性が高い。
 この結果は中国政府にも伝えられ、重く受け止められた。

 『紅愛夢』とアッシェグルートについては、演技の専門家によれば、いくつかの仕草に共通点が見られる。ただしこれは他人でも模倣可能なものであり、両者には接点があった、という推測に留まっている。
 

 北極での異変と同期して、中国国内では北京市をはじめいくつかの地域において――そして世界中でも異様な事件が起きており、市民の安全のため夜間外出禁止令が発令中。

結果

シナリオ成功度 成功

MVP一覧

  • 対ヴィラン兵器
    鬼灯 佐千子aa2526
  • 心に翼宿し
    雨宮 葵aa4783
  • ダウンタウン・ロッカー
    ヤナギ・エヴァンスaa5226

重体一覧

参加者

  • 敏腕スカウトマン
    雪ノ下・正太郎aa0297
    人間|16才|男性|攻撃




  • 九字原 昂aa0919
    人間|20才|男性|回避

  • ベルフaa0919hero001
    英雄|25才|男性|シャド
  • 対ヴィラン兵器
    鬼灯 佐千子aa2526
    機械|21才|女性|防御
  • 危険物取扱責任者
    リタaa2526hero001
    英雄|22才|女性|ジャ
  • かわたれどきから共に居て
    日暮仙寿aa4519
    人間|18才|男性|回避
  • たそがれどきにも離れない
    不知火あけびaa4519hero001
    英雄|20才|女性|シャド
  • 護りの巫女
    三木 弥生aa4687
    人間|16才|女性|生命
  • 愚神の監視者
    両面宿儺 スクナ/クシナaa4687hero002
    英雄|36才|?|ジャ
  • 心に翼宿し
    雨宮 葵aa4783
    獣人|16才|女性|攻撃
  • 桜色の鬼姫
    aa4783hero002
    英雄|21才|女性|ブラ
  • 捻れた救いを拒む者
    ヴィーヴィルaa4895
    機械|22才|男性|命中
  • ただ想いのみがそこにある
    カルディアaa4895hero001
    英雄|14才|女性|カオ
  • ダウンタウン・ロッカー
    ヤナギ・エヴァンスaa5226
    人間|21才|男性|攻撃
  • 祈りを君に
    静瑠aa5226hero001
    英雄|27才|男性|シャド
  • 鎮魂の巫女
    天城 初春aa5268
    獣人|6才|女性|回避
  • 天より降り立つ龍狐
    辰宮 稲荷姫aa5268hero002
    英雄|9才|女性|シャド
  • 闇を暴く
    畳 木枯丸aa5545
    獣人|6才|男性|攻撃
  • 狐の騙りを見届けて
    菜葱aa5545hero001
    英雄|13才|女性|カオ
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