本部

広告塔の少女~バカでも風邪はひくか?~

鳴海

形態
ショート
難易度
やや易しい
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
能力者
10人 / 4~10人
英雄
9人 / 0~10人
報酬
寸志
相談期間
4日
完成日
2017/03/05 22:46

掲示板

オープニング

● 季節の終わりめに。

「赤原くーん、おじゃまするでぇ」
 そうECCOはインターフォンも慣らさずに玄関の戸を開いた。
 それは都内一等地にある豪邸、一般家庭一戸建ての三倍はある大きなお屋敷。そこに住み込んでいるのが『赤原 光夜』である。
 そんな彼の家を平日の昼間から訪れたのには理由がある。
 彼のバンドメンバーから訴えがあったのだ。
 ここ三日ほど赤原と連絡が取れないらしく、ライブも近いのに曲が出来上がっていない。
 しかし彼の家を知らないのでECCOさん何とかしてほしい。
「なんやの、これ」
 そしてその訴えに従って赤原の家を訪れて見れば信じられない光景が広がっていた。
 ゴミ屋敷だったのである。
「玄関にゴミを固めてるってことは、出そうとする意志はあったわけやんなぁ」
 すえた臭いが漂う玄関、そこで靴を脱ぐ勇気が無くECCOは土足で家に上がりこむ。
 そのままECCOは赤原を探して、キッチン、書斎、作曲室、そして二階に上がって彼の私室と扉を開いていく。
 だが。
「おらん……」
 ECCOは溜息をつく。
「まさか、従魔や愚神に……」
 そう考え込むECCO。だが背後で響いた物音に身を震わせることになる。
「だれ!」 
 振り返ると半開きになった扉。そこは赤原の娯楽室。フィギアやらゲームやらが大量に置かれている部屋なのだ。
 その扉をECCOは恐る恐る開く。
 そして、まず目に入ったのは散乱したおもちゃたち、そして床に倒れ伏した赤原であった。
「ここにおったんか。光夜」
 そう赤原の隣に腰を下ろすECCO。そしてその体を起こすと告げた。
「またなのね、昔から変わらない。無茶ばかり。今回はいつから意識を失ってたの?」
 その問いかけに答えるように、赤原は瞼を上げる。そして震える声で告げた日付は二日前。
「全く……。体も熱いし、バカは風邪ひかないっていうけど、それは風邪になったことに気付けていないだけなのだから」
 そう告げてECCOは引きずるように赤原をベッドへ運んだ。 

● 家政婦募集中
「そんなわけで赤原君が風邪ひいてしもうてん」
 そうECCOは電話越しに遙華に告げた。
「あら。ご愁傷様。お見舞いは必要?」
「うーん、お見舞いというより、人手がほしいんや」
「どういうこと?」
 遙華はペンを走らせる手を止めて問いかけた。
「いや、風邪は三日も休んでれば治るとして、御屋敷がなぁ」
「お屋敷?」
「ついでにまかせたいお仕事もあるんよ、せやから」
 ECCOが言うことをまとめるとこうだ。
 家が汚く不衛生なため、一度体を治してもまた体調を崩す可能性がある。
 さらにライブ用の曲が完成していないのでそれも作らなければならない。
 そしてほっとくと赤原は仕事をしようとしてしまうので監視が必要等々。
「ざっと十組程度、いてほしいんやけど。むりやろか?」
「リンカーもアイドルも家政婦じゃないんだけど、まぁあなたの頼みだし、募ってみるわ」

● 赤原の家でお仕事を。
 皆さんにやっていただきたいお仕事は五つです。

1 屋敷全体のお掃除
 赤原の家は大きいです。この全域のお掃除をしていただきます。
 
 一階には、執務室、書斎。楽器倉庫。作曲室。ミニシアター。キッチン。リビングがあり。
 二階には、赤原の私室。寝室、趣味室。お風呂、ベランダ。倉庫などなど。
 掃除方法は任せますが、一年分のゴミや埃がたまっているので効率よくやらないと終わらないかもしれません。

2 赤原を含めた、みんなのご飯(三食)
 キッチンを自由に使っていいので三食分、全員分のご飯をお願いします。
 材料はなんでもありです、赤原のクレジットカードを預かってあるので、買い物し放題です。
 ただ、キッチンも例外なく汚れているので掃除が先かもしれません

3 楽曲作成サポート
 これはECCOと一緒に作曲室で歌を作っていただきます。
 メジャーな楽器は一通りそろっていて、打ち込み専用のPCもあるので環境としては申し分ないと思います。
 テーマとしては 愛する人の言葉が、思いが死なない限り自分は戦い続ける。
 誰にも奪わせない闘志です。
 歌詞のサビ部分と、どんな雰囲気の曲なのか指定をお願いします。
 また、どんな楽器を使ってどのように演奏するかなど、細かい指定も可能です。
「もう一曲作る?」
 とECCOはノリノリなので、自由枠で別の曲を作っていただいて構いません。
 作詞作曲で名前が出ますし、印税もちゃんともらえるそうです。

4 戦闘
 端的に行ってしまうと光夜の病気の原因は病原体従魔です。
 掃除をしているとモヤモヤっとした煙のような従魔が出てきます。
 物理攻撃がききませんが、他に脅威となる影響力を持たず。一般人の光夜ですら直接危害を加える手段がないです。
 ただ、この従魔がいる限り、光夜は何度でも病気になるので、合計十体、探し出して駆逐をお願いします。

5 光夜の監視
 彼は興がのると36時間ぶっ通しで作曲などすることがあるらしく、今回倒れた原因もそこにあるとECCOは思っています。
 そして彼は自分の体がどれだけ言うことをきかなくても音楽をやろうとするので、部屋から出さない監視役が必要です。
 彼の注意を引いて、寝かしつけてください。
 ECCO的には部屋から出ず、大人しくしていればOKなので。
 彼の好きな、ゲームや、本や、あとはリンカーの身の上話などで気を引くのがいいでしょう。

解説

目標 赤原を寝かしつけておきつつ、お仕事を完遂する。

 今回は丸一日かけて光夜の面倒を見るお仕事です。
 お暴れん坊主な彼の風を治してあげましょう。

●お仕事纏め
1 屋敷全体のお掃除
2 赤原を含めた、みんなのご飯(三食)
3 楽曲作成サポート
4 戦闘
5 光夜の監視
 
 このお仕事内容からだいたい二つ三つ程度選択してこなしていただくことになります。
 まんべんなく割り振られているといい感じです。
 もちろん一つのお仕事に専念していただくことも可能です。

下級従魔 ネクロース
 力の弱い病原体従魔。大きさは両掌に乗るくらい。
 攻撃手段は噛み突きだが、犬にかまれるより痛くないのでリンカーの脅威になる存在ではない。
 周囲にいる一般人を風邪にしてしまう力がある。
 合計十体いる。

 ただ、難易度が高いお仕事でもないので、和気あいあいとみんなとおしゃべりしながら、話を展開できればいいなと思っています。

リプレイ

プロローグ


 光夜邸、そこは一見すると豪邸。しかし中に入ればトンデモハウスであった。
「やれやれ、よくこんなに溜めこんだもんだ……」
 『杏子(aa4344)』は足の踏み場もない玄関廊下を眺めてため息をつく。
 光夜邸に入った瞬間これであれば、このお屋敷の内部はもっと荒れているのだろう。
「よくこんな所に住めるな」
『テトラ(aa4344hero001)』はそうぽつりと告げた。
「赤原さんといいECCOといい、何でこんな豪邸に住めるのかしら」
 そう言いつつも靴を脱ぐのをためらっていた『小鳥遊・沙羅(aa1188hero001)』に杏子は紙スリッパを手渡す。
「やっぱり印税? 印税って奴なの?」
 そうまでしてやっと家に上がれたリンカーたち。その到着をききつけて上からECCOが下りてきた。
「みんな、おおきに。助かるわぁ」
 そしてECCOへ挨拶する『小詩 いのり(aa1420)』と『アル(aa1730)』
「光夜さん……風邪だってね。こういう時はお互い様、張り切って家事するよん」
「とは言え、お嬢様の家事はまだまだですからなぁ…………」
 そんないのりをみて『セバス=チャン(aa1420hero001)』が告げる。
「わかってるよぅ」
 いのりは罰の悪そうな顔をした。
「でもね、なんか澄香がお掃除教えてくれるんだって。くふふ、これって花嫁修業ってやつ?」
「お嬢様、何やらよこしまな気配がしますぞ」
「き、気のせいだって……」
 そうたじたじとなりつつも、いのりは『蔵李・澄香(aa0010)』を目線で探す。
 すると階段上あたりから声が聞こえてくることに気が付く。
「赤原様、こちらお土産です」
「光夜! 寝てないとダメやって言ったやんか!」
『クラリス・ミカ(aa0010hero001)』の声に被せぎみに告げられたその声。
 いのりが見れば澄香が、10分の1ルネフィギアを手渡している。
「完成したんだ」
「ええ。グロリア社の技術を総動員したわ」
 そういのりの隣で胸を張る遙華。澄香のクリスタロスから出た結晶を工場で加工し、外見どころか内部までオリジナルの構造に忠実に作成さた特注品である。
「お、おおう。ありがとうな~」
 そうお礼を述べつつ光夜の体はかたむく。
 その体を『榊原・沙耶(aa1188)』が受け止めた。
『斉加 理夢琉(aa0783)』と『アリュー(aa0783hero001)』も思わず駆け寄る。
 そんな光夜の姿を見て『晴海 嘉久也(aa0780)』は告げる。
「でも、一人でたてなくなるような風邪なら。病院に行った方がいいですよ」
 『エスティア ヘレスティス(aa0780hero001)』は頷く。その光景を眺めて『雅・マルシア・丹菊(aa1730hero001)』はカメラのシャッターを切る、そして赤原の腕を引いて二階へと上がる。
「さぁ赤原君。寝室にいきましょう、今日はお姉さんがたっぷり相手をしてあげる」
「お手柔らかに頼むぜ……」




●綺麗にしましょう

『スワロウ・テイル(aa0339hero002)』は仕事をするにあたって『御童 紗希(aa0339)』へとメイド服を手渡した。
「なんでそんな胸がえぐれてるメイド服着なきゃなんないのよ!」
 それを叩き落とす紗希。
「エグれてるて……どーせ着るならカワイイ方がイイじゃないスか!」
「私は動きやすい格好に、エプロンでいいの!」
 紗希はスワロウに背を向けて歩き出してしまう。
「折角だし2次元メイドしましょうよ〜……姐〜さん〜! ねぇー!」
 追いすがるスワロウ。
「……そんなの着る位なら……ならもうゴハン一生作らないッ!」
「ギャワー!!」
 結局スワロウと紗希の戦いは、正統派メイド服で落ち着いた。
 しかしもっとド派手な、日本文化が編み出したメイド服が来たかったスワロウ。
 そのテンションはがた落ちである。
「姐さん……片付けってどうやったらいいんスか?」
「……そこから?」
「私もあまりお片付けしないから、掃除の仕方がわからないわ。教えていただけると嬉しいのだけど」
 そう遙華が紗希に尋ねる。
「西大寺さんも、掃除ができない人?」
「私は、部屋を荒らせるだけの私物を持っていないだけだけどね」
 そんな感じで途方に暮れる少女三人にマスクと手袋を差し出す『天宮城 颯太(aa4794)』 
「ではこれを使ってください」
 颯太はすでにマスクに手袋を装備。腰には洗剤を水でといた物をいれた霧吹き、清掃道具各種で身を固め一階の廊下を眺めていた。
「家事代行サービスで鍛えた技を披露するときですね」
 そう隣の『光縒(aa4794hero001)』へと告げ。スッとプロの目付きになる颯太。
 そんな彼の指示に従ってスワロウと紗希ははとりあえず積み上がったゴミ袋や、明らかに捨てていいものを外に運び出していく。
 この汚さに引いている紗希に対して、スワロウは案外平気そうである。
「見事っスねー勿体無いっスねー。けどなんだか妙に落ち着くのはナゼ……?」
 そんな四人に新たなる指令が飛ぶ。
「次にキッチンをお願いします、予想以上にひどくて料理ができない」
 そう台所版を買って出た晴海の援助要請一同はキッチンへと向かう。
「まずは、台所や風呂、トイレ等、水回りを重点的に……台所が終わり次第トイレをやります。特にトイレは掃除の上で一番重要な場所なのでしっかりと」
「……ごみ回収の、業者さんを。呼びました」
 そう外で待機しているのは『秋姫・フローズン(aa0501)』。荒れ放題になっている庭や、いつ掃除したのかもわからない外壁なども徹底的に綺麗にするつもりらしい。
 そんな彼女の前に車が止まった。晴海が車を回してきたのだ。
 晴海は窓を開けるとフローズンに告げた。
「掃除用具が足りなさそうですね、食材を含めて今から買い出しに行くので必要なものがあれば言ってください」
「……このリストの物をお願いします。ホームセンターで無いと売ってないかも……」
「プロが使うようなものばかりですね、わかりました」
「……効率的に、徹底的に、重点的に、雨漏り等の修復、市販の薬剤使用しての防カビ防臭」
 それをメモにとり晴海は車を出す。

   *   *
 
 その後必要なものを全て買い。光夜邸に戻ると、キッチンはある程度綺麗になっていた。
「まっていたよ」
 杏子がそう告げる、彼女が頑張ってくれていたおかげである。
「すみません、任せてしまって、食材を確認してください」
 そう晴海は台所に買い物袋を置く。
 そしてゴム手袋をして換気扇に手を伸ばした。
「共鳴する必要ありますか?」
 苦笑いを浮かべるエスティア。
「にしても……」
 キッチンの掃除を続けながら杏子は思う。
「……これを見ると出来合いの物ばっかり食べてるみたいだね。食生活の乱れも関係してるかもねえ」
 出来合いの物、レトルト、コンビニ飯の容器や入れ物ばかりが目立ち、杏子は呆れてため息をついた。
「これだけ埃が溜まってるって事は、光夜君は料理してないのか。根本的に見直す必要があるね……」
 そして一通りの掃除が済めばとりあえず軽食作成に入る。
 杏子は卵をかきまぜ、とりあえず出汁巻卵を作るようだ。
「あとは人数分のおにぎりと、光夜君用におかゆだね。さぁ、手早くやってしまおうか」
「私は夕飯の準備をしても?」
 晴海は食材の下ごしらえに入る。
「今日は鍋にしましょう。実家の道場でもよく食べられている『ちゃんこ鍋』になる予定です」

● 音楽室なんて学校以外で見たことない。

 沙羅はその部屋に入ると、その部屋だけは綺麗なことに驚いた。
「光夜君は、仕事場は綺麗にしたいタイプやから」
 そう告げECCOが人数分の椅子を用意してくれた。その隣に座るのはアル。
「さっそく、どういう曲にするか考えようか」
 アルは意気揚々と告げた。
「一応クラリスが撃ち込みで曲調だけ作ってきましたよ」
 そうメイド服姿の澄香が全員にお茶を配る。お茶菓子も用意済みである。
「作曲とはメイド服でするものなのか」
 アリューはとても驚いていた。その言葉にいのりは苦笑いを返す。
「澄香とは対照的にクラシカルヴィクトリアン用意したけど…………これって必要かなぁ?」
「必要ですよ。あ、斉加さん、おかしもどうぞ」
 そうクラリスが和菓子の皿を手渡す。
「ありがとうございます!」
 すると理夢琉は喜んでそれを受け取る。
「今日は見学させていただいてありがとうございます」
 そう理夢琉はECCOに頭を下げた。
「ええよええよ、お礼言わなあかんの、うちやし」
 そうECCOは笑う。
「今回の曲ねガンガン系も、らしくて良いけど。今回の説明を聞く限りだと……秘めたる熱意、だね」
 さっそくクラリスの曲をききながら、光夜が書いた曲の仕様書を呼んでふむふむと頷くアル。
「こんな感じのメロディーはどうかな?」
 アルが手早く五線譜に刻み付けた曲を、いのりがその場で引いてみせる。
「うわ、すごいです」
 初めてみた楽譜なのにすらすらとひいてしまういのりに対して、理夢琉は告げる。
「ローテンポ・ロックより、ミドル~アップテンポ・バラード系かな」
 そのいのりの曲にアルはギターを一本借りて、音を重ねる。
「なるほどなぁ」
 ECCOは考え込む。
「なぁ、関係ないこと言ってもええ?」
 全員の顔を見てECCOは告げる。
「みんなで作曲ってたのしぃな」
「うん」 
 アルは満面の笑みで答えた。

● 患者赤原

 赤原私室。そこではおでこにタオルを乗せられた赤原が、ぶすっとした顔で寝かせられていた。
「俺は、大丈夫だっての、仕事させろ」
 そう体を起こそうとする赤原を雅は押さえつけ、リンゴをむく手を再開させる。
「そーいえば。光夜さんあなた何歳だっけ?」
「事務所的には28だな」
「ふーん」
「どうでもいいから俺を」
 そう起き上がりかける赤原をもう一度寝かしつける雅。
「自分の体調管理もできないうちはまだコドモよ、この28才児! つべこべ言わず皆に甘えときなさい!」
 そして反論するために開いた口に雅はリンゴを突っ込み、タオルをとる。
 驚く赤原。そして。
「アンタなんてもう光夜「くん」よ」
 雅はそう告げ、冷却シートを額に叩きつけた。
「むがむごむごむご、まがもごむごむご」
「いい? 休むことも仕事のうちよ?」
 赤原のいいたいことを察してか雅は先手を打って言葉を連ねる。
「身体は楽器なの。メンテナンスはきちんとしなきゃ、壊れちゃうわ。そんな状態で良いもの作れる?」
 赤原の動きがぴたりと止まった。
「それともなーに? あのコ達とECCOちゃんがそんなに信頼できないのかしら?」
「ちげぇよ! 俺は」
 その言葉を遮って、雅は人差し指を唇に当てた。
「……ココアとホットミルク。どっちが好き?」
「ココアだな」
「子供ね」
「コーヒーでもいいんだぞ」
 雅はインカムに向かってココアと告げると、理夢琉がココアを持ってすぐに表れた。 
「そのパジャマ私が作ったんです、着心地とかどうですか?」
そう赤原の手を両手で手を握り、キラキラした瞳で見つめる理夢琉。
「これか?」
 何度か洗ってふわふわにしたガーゼ生地の3枚重ねのパジャマだ、着心地は悪くない。
「まぁ、いいと思うぜ」
「理夢琉が始めたネットショップの商品だ……変な勘違いするなよ」
 そう釘を刺すアリューに対して理夢琉は名刺を手渡していた。ネットショップのアドレスが記されているらしい。


● おひるごはん
 
 さて、掃除がだんだんと進むのと同時に人がいらなくなったため、キッチンの人口密度は高まりつつあった。
 幸い赤原にもったないほどキッチンは大きくしっかりしていたので何人も同時に料理を進めることができるのだ。
「掃除の合間につまめるものなんていかがですか?」
 そう颯太はおからトルティーヤや、おから蒸しパン等、手軽に食べれるものを準備する。
 対して赤原にはお腹に優しい物を、そう思って鍋を火にかける
「あれはまさか……江戸の古典料理、玉子ふわふわ……!」
 光縒は声を上げる
「その歴史は古く、江戸時代初期。
 京都二条城にて徳川家光が後水尾天皇をもてなした献立のひとつよ。
 一説には茶碗蒸しの元になったともいわれているわ。 
 最近、静岡県袋井市のご当地グルメとして復活したと聞いたけど……」
「ほう」
 杏子が物珍しげに、その料理風景を見つめている。
「メレンゲ状にといた卵を、だし汁の中に入れるだけのシンプルな料理。
 しかし、卵液の撹拌具合、出汁の温度、卵液を入れるタイミング、速度、どれが狂っても卵は綺麗に膨らまない。
 ……やるわね、颯太」
 そして料理が完成するとお盆を用意する颯太。
「刻み葱に三つ葉の他、生姜と白味噌、魚のすり身を旬の鰻に合わせたつみれを具として入れました。熱いので、気を付けてお召し上がりください」
 対して紗希とフローズンは赤原の食生活を見かねて、料理の作り置きをしていた。
「解凍すれば食べられるようにしておく。そうしたら不摂生もしないでしょう」
「……そうですね。きっと喜んで……くれると思う」
 そうフローズンも同意した。
それだけではない、食材もスーパーで大目に買い。小分けにして冷凍、なるべく、焼くだけ、回答するだけである程度食べられるように下ごしらえもしておく。
「これで当分は大丈夫かな」
 冷凍庫いっぱいに敷き詰められるほどに食材を積み上げた紗希。あとはきちんと冷凍できるように小分けにして入れるだけ。
「姐さん感覚が激しく主婦目線っス」
 スワロウがそうからかった。
「まぁ。生活の基本だしね。それより夜ご飯作らないと、ついでに明日の朝ごはんと」
 そう頭で手順をおさらいしながら冷蔵庫を漁る紗希。
 晩御飯はちゃんこ鍋に合わせて 葱豚しゃぶ鍋。
 明日のため蓮根のポタージュとみかんを使ったデザートを作る。
「蓮根のポタージュは胃を守る働き・免疫力向上効果があるし、みかんはビタミンC補給・咳を鎮める効果があるの」
「え! 姐さん女子力高いっす。いったいどこから沸いたんすか!」
 対してフローズンも負けてはいない、みんなで食べられるようにと昼食に南瓜のミルクリゾット作っている。
南瓜はレンジで柔らかく、玉ねぎ等も微塵切り等で小さくカットして、食べやすく作る。
「可愛いっすな、つくってるものが」
「味見……しますか……?」
 スワロウがそう告げるとフローズンは微笑みかけた。
「南瓜は……病気で弱った体に……最適の食材の一つ……ですので」
 そして颯太の料理とリゾットをトレイに乗せて赤原の部屋まで行くフローズン。
「今日はにぎやかだな」
 入るなりそう軽口をたたく赤原だったが、フローズンは穏やかに微笑むと隣に腰を下ろした。
「……はい、口をあけてください」
 これはECCOには見せられないな、そう雅は首を振った。

● お掃除再会

 お昼ご飯も食べ終わると、リンカーたちは早速掃除を再開する。
――さて、今回のお仕事、作曲にばかり注力しているわけにはいきませんわ。
 そうクラリスが告げると澄香は仁王立ちで二階廊下に立つ。
「だけど今日は新人メイドの教育もしないとだからね」
 澄香は後ろを振り返ると、いのりが手をあげて告げる。
「はい、新人メイドのいのりです! 今日はよろしくお願いします」
 そして澄香は屋敷の見取り図片手に、どこをどう掃除していくかまず説明する。
――見るより、慣れろです。では実践行きます。
 そうクラリスが告げると背中にエンジェルスビットが召喚される。
 本来であれば、空飛ぶスピーカーで音を広範囲に伝える器具だが、それ一つ一つに今日は掃除道具が縛り付けてある。
「箒、モップ、はたき、掃除機……。これで何するの?」
――こうします!
 突如、霊力の風が吹き荒れる、いつもの三倍の馬力で飛翔するエンジェルスビット。
 そのしてその羽の一片一片が廊下の清掃を開始する。
「うわぁ…………ちょっとしたカルチャーショックだよ。お掃除っていう概念がひっくり返った感じ」
「まだだよ、この上で私も掃除する!」
 澄香がウィッチブルームを取り出した。ビットでは落とせなかった頑固な汚れを担当するらしい。
「ボクらリンカーならそういう工夫も出来るんだね。さっすが澄香」
 気を取り直していのりは澄香に告げる。
「ボクもビットを利用して…………っと」
「お嬢様、私が……」
 セバスの助けも借りていのりは掃除用具一式をビットに縛り付け終わる、つたないながらもそれを操るいのりである。
「こうかな?」
 扱いに慣れてくるにつれ、きちんと汚れを落とせるようになったいのり。
「良くできました」
 そう澄香はいのりの頭を撫で撫でする。
「流石はいのり、ばっちりだね。はい、飴ちゃん」
 顔を赤く染めて雨を口に入れるいのり。もじもじと澄香を見つめていのりは告げた。
「ボク、素敵なお嫁さんになれるかなあ?」
 そんないのりを遙華がビデオカメラに収めていた、澄香の依頼である。
 そんなことも知らずにいのりは照れ続ける。

   *   *

 一方そのころ理夢琉たちは散らかった光夜の趣味部屋を担当していた。
 二人はまずゴミをまとめて外に出すことから始める。
「ゴミの山じゃないか……外に出せばいいのか?」
 なによりフィギアの整頓が一番厄介だ。ネットで検索し欠け部品の欠損ないように掃除後元の場所へ。
 ただ、どうしても見つからないパーツがある。
「私きいてくるね」
 そう理夢琉はフィギアを抱えて赤原の部屋へ。
「光夜さん。このフィギアなんだけど」
 そう光夜の部屋に顔を出すと、雅たちだけではなく、いのりと澄香もいた。
 この部屋を掃除しようと入ったようだが、セバスとクラリスが共鳴を解いて耳打ちで話をしている。
「…………なるほど、確かに」
「光夜様にも手を触れて欲しくない場所やものがございましょう。そういったものに関しては隔離させて頂きますゆえ、どうかご安心を」
「ねぇよそんなもん」 
 赤原が睨む。いや、うそだ。彼の目つきが素で悪いだけで睨んでいるように見えるだけ、本人は普通にセバスを見つめている。
「どういうこと?」
 いのりがはてなマークをうかべるが、澄香はその目を両手でふさぐことで答えを返す。
「あらあら」
 そう雅は微笑むがそのしたり顔が気に食わなかったようで。
 光夜はそっぽを向いた。
「たとえば、ベットの下にあるっていうのが定番よね」
 そう雅はおもむろに地面に這いつくばって、ベット下にへと視線を巡らす。
「おい! バカ! やめろ」
 あわてる光夜。
「あら。これ、なにかしら……」
 そう雅が手に取ったのは紙屑。
「まだいっぱいあるじゃない」
「没楽譜だよ。まぁいい、掃除ならサッサとしてくれ」
 まぁ、実際はあるのだが、探さないと見つからないように巧妙に隠されている。
 男の子とはそう言うギミックが好きなのだ、特に赤原は機械好きなので凝った隠し方をしている。
 その探索はまぁ、またの機会に。
 

● リンカーがいるところに戦闘はつきもの。

 颯太は慣れた手付きでタンクの中を掃除していた。
「あ、コレ……なんか幸せ……」
 掃除が終わり、颯太は風呂場にある棚に洗剤をしまおうとあけた、その瞬間だった。
 館内に悲鳴がこだました。
「およ?」
 時同じくして二階トイレ。そこも綺麗に掃除しようとしていたいのりは空中に漂う黒い物を見つけた。
「なんだろ、煙…………?」
――お嬢様、違います。
 エンジェルスビットの操作に集中していたセバスだったが、本能が危険を感じいのりに告げる。
「え?」
「空気の動きに逆らって動いております」
「え、じゃあ…………?」
「おそらく、従魔かと」
「えええ!? 従魔だーーー! みんな、従魔がいるよ、戦闘準備!」

「どいていなさい」

 突如背後から浴びせられた声にいのりは振り返る。
「その声は、沙羅さん!」
 だが振り返った瞬間その動きが止まった。
「やれチャラついたメイド服やら何やらが雁首揃えてまったく。本物の清掃員は、地味なのよ!」
「だれだーーーーー!」
 絶句するいのり。無理はない、そこに立っていたのは。上下茶色の防水ツナギにゴム手袋、防塵マスクの出で立ち。
 掃除屋と言えば掃除屋だが、怪しすぎて別の意味の掃除屋に見える掃除屋がそこにいた。
「これなら下水が爆発して汚泥が溢れようが問題ないわ」
 そしてその右腕をかざすと高らかに告げる。
「ペイが発生する以上、塵1つ残さずに汚れば撃滅よ。さぁどこからでもかかってきなさい従魔、私がきれいさっぱり殲滅してあげ……」
「えい……。あ! 沙羅さん消えたよ。パニッシュメントで消えた。本当に便利だよね」
 そう喜ぶいのりに、振り上げた腕の下ろしどころがわからなくなっている沙羅。
「あ、はい、別のところに行くわ」
 ちょっとへこんだ沙羅の背中を追いかけるいのりである。
 ちなみに従魔はいたるところで発生しているようで、台所でもわんさか出た。
「なにこれ……って、従魔っ!?」
 杏子のお手伝いにと、降りてきた理夢琉は素早く共鳴。そのシンクの上を蠢くそれに火艶呪符を突きつける。
「悪霊退散」
 その咄嗟に出た理夢琉の言葉にハテナマークをうかべるアリュー。
「あー、そんなことしなくてもいいですよ」
 そう紗希は共鳴し、霊力纏った手のひらで。
 バンッと従魔を叩いた。そしてぐりぐりと押しつぶすと、小さい悲鳴のような音が聞こえ。紗希が手をどけると従魔は跡形もなく消えた。
「風邪が蔓延しないようにキチンと処理しとかないとですね」
――姐さん……
 容赦も、従魔に対しての興味もなさ気な一撃に戦々恐々するスワロウ。そして紗希は手を洗ってまた作業に戻っていく。
 その事態をインカムで聞きながら、光夜の部屋を掃除していた澄香は言った。
「この部屋に霊力の反応はないのでご安心ください」
「従魔ってどこにでも沸くんだな」
――ええ、本当にどこにでも。そしていつの間にか心に入り込んで、人を不幸にするのですよ。
 クラリスが重たい口調で告げる。
――赤原様、御病気になる前、不審な方の訪問や荷物が届きませんでしたか?。
「荷物は届いてないが……」
「最近変わったことは?」
「……特にねぇな、最近は忙しすぎて決まった面子としかあってねぇしな」
 そう告げ赤原はベットに横になる。

● 鳳凰歌

 その後、かわるがわる赤原の部屋には人がきて、彼をベットに縛り付けるように 話をしていった。
「あれでも颯太は高校生、らしいわ。17歳よ。ま、見えないでしょうね」
 先ずは光縒。掃除は能力者にまかせて光縒はおからくっきなどつまみながら赤原と談笑している。
「働きなれてるな」
 赤原は言った。
「ええ、大人顔負け。
 忙しいみたいね、バイトで学費を稼ぎながら、だし。
 でもそれは、愚神がこの世界からいなくなったあとのことを見据え、その先に行こうという決意に感じるわ。……強い子よ。
 いつ死ぬか分からない今の世でね。……私には真似できない」
「それはやるせねぇな、本当は子供が戦わなくていい世界を大人が作らなくちゃならねぇのに」
「本当にね」
 そう光縒が話している間に雅は昼食をとっていた。
 しかし彼女は驚き箸を止めることになる。扉を開けて突如現れた人物がとても不吉に見えたからだ。
「誰だお前……」
「這い寄る混沌だ」
「テトラさんだよ」
 一緒に入ってきた理夢琉がそう説明した。
 彼女の見たところによると。
 テトラである。杏子の血を飲むことによって力が段階的に解放されるのだ。
 これはその一形態。
「あいつの話をしに来た」
「お? あの若さについて教えてくれんのか? 気になってたんだよ」
「アイツは見つけた時には瀕死だった。生きる手段を選り好みしている時間など無い。だから依代にするのに丁度良いと思ったんだがな。……完全に計算違いだった。まさか、力をほぼ全て持っていかれるとはな」
「それが……若さの秘訣なのか?」
「たぶん違う」 
 そう告げるとテトラは帰っていった。こうして静かになった私室で赤原はぽつりとつぶやいた。
「誰もが、なにかしら背負ってんだな」
「あら。それはあなたも一緒でしょ?」
 そう雅は問いかける。
 そしてその答えをアルはインカム越しにじっと黙って聞いていた。
「ね、貴方の守りたいものは何?」
「手の届く範囲だな、ここまで祭り上げられちゃいるが、俺は普通の人間だよ。それくらいしか世界がねぇ」
「明日死ぬってなったらどうする?」
「今日と変わらねぇ日を過ごすさ。俺が満足な人生を歩んだって思わせられりゃ。みんな笑って見送ってくれんだろ」
「素直に話すのね」
「アンタらには聞かせてもいいと思ってな」
 光夜は悪戯っぽく笑った。
「本当にECCOちゃんのコト大好きなのねぇ」
 アルの隣で声を聴いていたECCOが盛大にお茶を吹きだす。
「あいつは、妹みたいなもんだからな、周りからはよく姉って言われるがな。俺の方が年上だしな」
「赤原さん」
 理夢琉が告げる。
「赤原さんの歌。背中を押してくれる感じがします。サビ部分を歌って踏み出す勇気をもらった事もありますよ」
「そいつはありがてぇ。俺も誰かの支えになれるようになったんだな」
「こういう時は甘えていいんだと思います、素敵な曲が出来上がりますよ」

   *   *
 
 そしてアルはインカムの電源を切って、一人思考の海に没入する。
 そんな中、沙羅が楽譜片手にECCOに歩みよった。
「そういえば、ECCOと音楽関連の事をやるのも久し振りかしらね」
「せやなぁ。沙羅ちゃん忙しかったみたいやし、ちなみにどんな曲ができてん?」
「マイナーコード進行の、少し物悲しいイメージの。イントロはピアノ一本。そこからドラムとピアノ、ギターといった最小限の楽器のみで、ボーカルの声が際立つバラード……」
 沙羅はそう譜面に込めた思いを語る。
「これをね、赤原さんの曲じゃなくて私たちの曲で作りたいの」
 ECCOは首をかしげた。
「内容は、片想いしていた相手に好きな人が出来た時、嫉妬や挫折、それらを乗り越えて成長する物語。青春の一ページで辛い記憶だけど、時が癒してまた笑顔で会える日が来る、そんな曲」
「お? 沙羅ちゃん誰か好きな人おるん?」
「私じゃなくて……この前の、バレンタインの時の少女に捧げたい歌なの。ガデンツァに悪戯に弄ばれて傷付いただろうから」
「ガデンツァ……」
「このまま傷付いたままじゃ、アイツの思うツボみたいで癪だから。理不尽にも立ち向かって人が前向きに生きていけるって事を伝えたいわ」
「ええよ二人で使って、うちが歌ってもええし」
「タイトルは……」
「ルネシリーズにせぇへんでもいいの?」
「うーん、彼女に対するあてつけをするための曲でもないし」
「昔アネモネって曲作ったんやけど、それと同じようにブーゲンビリアとかどうやろ。花言葉は『あなたしか見えない』」
「うーん……」
 さらが悩んでいるその隣で、アルが小さく、できた。と告げた。
「アルちゃん?」
 その隣でアルは両手を広げて。それを謳って見せた。


<命燃やし立ち向かえ
「人はそう簡単に変われはしない」けれど
あなたの言葉を情熱に
歌は鼓動に
想いは翼にして強く強く甦る

例え死んでも過去の自分を越え何度でも生まれ変わる
俺の未来を決めるのは俺自身、夜明けが来るのと同じ

火炎を纏う鳥のように>

「すごくいいわ」
 ECCOは微笑みアルを抱きしめた。
「すっごい綺麗や、光夜君にはもったいないわ」
「えへへ。おねぇさんと光夜さんの会話から出てきたワードから、歌詞や音を作ってみたんだ。もう少し時間があればちゃんと纏められると思う」
 その腕の中であるはか細く、ECCOに語りかける。
「……ねぇECCOさん。アレンジ違いで、二人で歌えるようにしたのも特別トラックで用意してみる?」
 氷の鯨とついになるようにしてみたんだ。
 そうアルは告げた。
「何ならECCOさんと一緒に歌ってこっそりパソコンにでも突っ込んどくよ。快気祝いで。早く元気になりなよね!」
 そうECCOを見あげてアルは言った。
 この曲は後のライブで鳳凰歌という題名で日の目を帯びることになる。



● エピローグ
 残念ながらその日で全ての掃除を終えられなかったリンカーたちはこのお屋敷に泊まることになった。
 その割り当てられた寝室でアリューは理夢琉に告げる。
「『絆の詩』を作らないか」
「私達の? うん! 私達だけじゃ無理でも、きっとみんな助けてくれる」
 そう理夢琉は澄香からもらった名刺を眺めた。その裏にはいつでもお気軽にどうぞと書かれている。
 澄香たちとステージに上がるのも楽しいかもしれない、そう思いながら見る夢はとても甘い響きを伴ってた。

結果

シナリオ成功度 成功

MVP一覧

  • 銀光水晶の歌姫
    アルaa1730

重体一覧

参加者

  • トップアイドル!
    蔵李 澄香aa0010
    人間|17才|女性|生命
  • 希望の音~ルネ~
    クラリス・ミカaa0010hero001
    英雄|17才|女性|ソフィ
  • 革めゆく少女
    御童 紗希aa0339
    人間|16才|女性|命中
  • 赤い日の中で
    スワロウ・テイルaa0339hero002
    英雄|16才|女性|シャド
  • 誇り高きメイド
    秋姫・フローズンaa0501
    人間|17才|女性|命中



  • リベレーター
    晴海 嘉久也aa0780
    機械|25才|男性|命中
  • リベレーター
    エスティア ヘレスティスaa0780hero001
    英雄|18才|女性|ドレ
  • 希望を歌うアイドル
    斉加 理夢琉aa0783
    人間|14才|女性|生命
  • 分かち合う幸せ
    アリューテュスaa0783hero001
    英雄|20才|男性|ソフィ
  • 未来へ手向ける守護の意志
    榊原・沙耶aa1188
    機械|27才|?|生命
  • 今、流行のアイドル
    小鳥遊・沙羅aa1188hero001
    英雄|15才|女性|バト
  • トップアイドル!
    小詩 いのりaa1420
    機械|20才|女性|攻撃
  • モノプロ代表取締役
    セバス=チャンaa1420hero001
    英雄|55才|男性|バト
  • 銀光水晶の歌姫
    アルaa1730
    機械|13才|女性|命中
  • プロカメラマン
    雅・マルシア・丹菊aa1730hero001
    英雄|28才|?|シャド
  • Be the Hope
    杏子aa4344
    人間|64才|女性|生命
  • トラペゾヘドロン
    テトラaa4344hero001
    英雄|10才|?|カオ
  • エージェント
    天宮城 颯太aa4794
    人間|12才|?|命中
  • 短剣の調停を祓う者
    光縒aa4794hero001
    英雄|14才|女性|ドレ
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