本部

ハードモードトライアル

鳴海

形態
ショート
難易度
やや難しい
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
能力者
10人 / 4~10人
英雄
10人 / 0~10人
報酬
多め
相談期間
5日
完成日
2016/10/28 20:59

掲示板

オープニング

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このシナリオは重体になる可能性があります。ご了承ください

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● 再起動した塔

ビックボーナスで崩壊した塔は姿を変えた。以前のように簡素なレンガ造りの塔ではなく、黒塗りの鋼で作られた、棘棘とした、ジグザグとした見た目の塔に替わってしまった。
 今度はその等の最上階からアクセスしまたゲームに挑んでいただきたい。
 次のゲームはビックボーナスステージとは全く違う《攻略戦》ではなく《防衛戦》
 そして次に蹂躙されるのはリンカーたちである。
 この塔に何が起きたのか。それは、ゲームをプレイしていく中で解き明かさなくてはならない事柄だった。

●機械龍降臨

「我が名は『ラジェルドーラ』主の矛であり鎧である」 
 そう空駆ける龍は告げた。
「我はここで長きの眠りにつかされていた。主と共に、しかしその封印が解かれたことにより、我だけ目覚めることができたのだ」
 そうラジェルドーラは龍形態から変形し、西洋甲冑のような姿になると塔の屋上に着地した
「そして目覚めた我は。主を縛りし封印を解くために、地獄の奥へと突き進もう」
 次の瞬間屋上に光が灯った、四隅に青白い光を放つクリスタルが出現。
 それをラジェルドーラは武骨な双銃で射抜いた。 
 それはわずかな煌きを残し儚く砕け散った、次の瞬間屋上が崩れ始める。
 その瓦礫に飲まれながらラジェルドーラは告げた。
「お前たちにがいくらかかろうと抵抗は無意味である」


「我を阻みたくば、全ての技と勇を結集しかかってくるがよい。私は待っている、逃げも隠れもしない」


●《ハードモードトライアル》ルール
 ゲームの目的 封印を守りながらラジェルドーラと戦う。
 勝利条件 ラジェルドーラの撃破。
 敗北条件 最下層の封印が解かれる。

 各階層の四隅には封印石が置いてありこれを守っていただくのがゲームの大前提。
 各階層の封印石が全て破壊されるとそのフロアが崩れ下のフロアに行く。
 フロアの大きさはその階層数かける百メートル四方。
 つまり、一階層なら、百メートル四方のフィールド。四階層なら四百メートル四方のフィールドである。
 各階層には名前がついておりその階層には名前がついているがそれが何を意味するかは現時点ではわかっていない。
 さらに各階層には『ラジェルドーラ』以外にも敵が沸くようだ。
 敵は三種類あり。それぞれの沸く頻度や全体の割合は各階層によって変わるらしい。
 ただし雑魚敵の攻撃優先順位はPCが高めに設定されているようだ。
 階層の名前だが、上から

辺獄 
愛獄
食獄
欲獄
怒獄
異獄
暴獄
悪獄
最獄
    である。
 階層ごとにセーブクリスタルが存在し。使用することによってゲームを中断できる。
 ゲームを中断した場合塔の中の時間は停止する。
 ただし、セーブ用の赤いクリスタルは各階の中央に一つしか存在せず、破壊される可能性がある。

*注釈 セーブや封印のクリスタルについてはランダムに耐久度が設定されており、それを確認する術は今のところない。

●アイテムについて
 アイテムの機能の多くは封印されてしまった。
 これについては『ラジェルドーラ』のボディーの破壊や特定の条件を満たすことによって解放されるらしい。
 アイテムの入手方法は三つ。
・必殺技の使用。
・雑魚的からのドロップ。
・『ラジェルドーラ』の鎧パーツの破壊。
 現在確認できるアイテムは下記の三つ。

・血染めの戦旗
 このゲームの詳細や新しいルール、アイテムを解禁できる。ただし持っている

・チャージタリスマン
 NPを獲得する時その量を1増やす

・アシュラスシールド
 ダメージを肩代わりする盾、優先的に使用され。生命力を20点分の盾となる。


 前回と違い、アイテムを持てる上限がない。
 さらに1ラウンド消費するが譲渡可能(受け取る側はラウンドを消費しない)
 

●必殺技について
 NPゲージを一定消費すると使える、このミッション限定のスキルである。
 ゲージに上限はなく、チャージ方法は下記の通り。
・『ラジェルドーラ』へダメージを与える(与えたダメージがそのままNPゲージに加算)
・雑魚的を倒す
・???????(血染めの戦旗で解放 もしくは『ラジェルドーラ』から聞き出す)

必殺技の種類は現段階だと下記の通り

・強奪撃 NP50使用
 普通の攻撃だが、敵を倒さずともアイテムを入手できる。さらに特定の敵からだと特殊なアイテムを入手できる場合がある

・神化霊言 NP100消費
 使用後即座に自身のターンとなり行動可能。さらに自身のステータスが1.5倍になり。使用回数0のスキルでも使用できるようになる。
 ただし、このラウンド終了時退却させられる。(この必殺技を使用した場合、重症の傷を負っていたとしても、重傷でなくなる)


・合体攻撃 各PCのNP80消費
 最大三人まで同時発動。スキルを一つ選び同時に放つ。
 効果が変わり強力になる。
 演出は細かく設定可能だが、前回のシリーズの雰囲気でよければMSが考える。
 ただし使用者はそのラウンド行動不可


●雑魚的情報
・ トリレゴキスタン
 体長50センチから一メートル。浮遊能力をもつマスコット的存在。
 移動力が低い、超射程で魔法攻撃を放つ。
 防御力が素晴らしく高いが生命力が極端に低い。
 外見は角が三本あるボケッとした顔の小動物。
 この敵を倒すとNPが3上がる。
 

・ モノアゴトロン
 全長三メートル前後の細長い人型物体。
 移動速度反応速度は高くない代わりに広範囲を長い腕で薙いでくる攻撃力が低い代わりに連続で三回攻撃できる。
この敵を倒すとNPが10上がる

・ ペンタアルゴリゾン
 文字の塊のような外見を持つ。五芒星の心臓の周囲を文字や小さな物体、砂などが回っている。心臓が弱点でもある。
 弱点以外の攻撃は通じにくく、文字でガードされるため、針の穴を通すような正確な一撃が求められる。
 攻撃は物理単体攻撃だが。何らかのBSをみまってくるので注意。
 倒すとランダムでPC5人を選択、NPを1上げる。



●『ラジェルドーラ』について。
 ケントュリオ級愚神。
 多彩な武装を持ち。装備している武装によって戦略が変わる。武装は三種類
《????》
《双銃》
《????》
 ただし上記の武装を使えるのは人形態の時のみで。
 龍形態の時はブレス攻撃と突撃が主な攻撃方法、しかし飛行しているので近接アタッカーには不利となるだろう。

解説

目標 『ラジェルドーラ』の撃破
------------------------------PL情報------------------------------
 状況は単純ですができることが多く複雑ですね。ここでは序盤の進め方について解説します。
 現在この塔の最上階に愚神が存在していますが、彼が目指すのは最下層です。
 フロアの封印のクリスタルを防衛しながら戦わないといけないので。前回を攻城戦とするなら、今回は防衛戦ですね。
 役割分担、作戦連携など重要になると思います。

 また、敵の情報の多くが謎に包まれていますが。
 一度判明した情報は次回のOPに記載されよりOPで公開される情報が詳しくなります。
 発見した弱点や攻撃時のくせ。性格傾向。様々な面から活路を模索してみてください。

 また、敵が強いので重体になる可能性がありますが、とあるスキルを行動不能になる前に使えば重体は回避できますので。
 重体がどうしても嫌な方はそちらをどうぞ。

 なので最初にチャレンジされる方の難易度の方が高いかもしれませんね。
 戦略を考えるのが得意。
 弱点を探るのが得意。
 とりあえず強い奴と戦いたい、苦戦したい。
 かたはふるって参加をお願いします。 

--------------------ここまでPL情報--------------------------------

リプレイ

プロローグ

 塔の天辺にヘリで着陸したリンカーたちは装備を整えていた。
 目の前には大きな扉。そしてその先にはまだ見ぬ魔窟。
 前回とは比べ物にならない難易度と言われているにも関わらず、リンカーたちの表情は明るい。
「ハードモードもばっちりクリアしないとね!」
『桜木 黒絵(aa0722)』は両手に力を籠めて頷いた。
「前回までの話とか、依頼の雰囲気とか知らないけど、正義のやるべきことはただ一つ!」
 その言葉に同意して、拳を突き上げたのは『ユーガ・アストレア(aa4363)』
「それって?」
『無音 秋(aa4229)』が武装のチェックをしながら尋ねる。
「悪を打ち倒すことのみ!」
 そう言ってユーガは笑う。
「細かいことはみんなにまかせた!」
「ご主人様のお心のままに。いかようにも私を使ってくださいませ」
 そんな緊張感と無縁の主に『カルカ(aa4363hero001)』が恭しく告げた。
 そんなやる気十分な一行を見て秋は気おされていた。
「やるしかないか……」
 手に浮かぶ汗、それをぬぐっているのを見て『要(aa4229hero001)』が問いかける。
「あぁ……緊張しているのか……」
「いや、大丈夫。……頑張ろう」
「今回は長期戦になりそうだ。まずはクリアの為の布石を作ろう」
『シウ ベルアート(aa0722hero001)』が言うと、『構築の魔女(aa0281hero001)』の魔女が頷いた。
「行きはよいよい帰りは……か」
「そんな事にはさせないよ……エディスがいるもの」
『一ノ瀬 春翔(aa3715)』の隣に立つのは白い方の相棒。赤い相棒も来たがっていたが今回は前回と内容が大きく異なるので『エディス・ホワイトクイーン(aa3715hero002)』を連れてきたという次第。
「暴力的おにぃ……」
 そう足元を見つめる春翔。
「何をやってるの?」
 エディスが問いかけた。
「いや、ついつい癖でな、でもやっぱりこの機能はないか……なんとなく寂しいもんだな」
 そう告げると春翔はエディスと共鳴。扉の前に立ち準備が整ったことを背中で告げる。
 扉の前でやる気十分な『志賀谷 京子(aa0150)』と『東海林聖(aa0203)』の隣に並び立った。見れば二人とも変なオーラを纏っている。
「最期に出て来たあの野郎を殴って置きてェけど……スタート地点じゃ、居無さそうか」
 どんよりとしたそのオーラは確実にあいつを屠ってやると言う、絶殺のオーラ。
「腹いせに、取りあえず手近なヤツからぶっ倒すッ!!」
「ふふふ、玉座を簒奪された恨みを晴らすときが来たのだ……!」
 その様子を見てため息をついたのは『アリッサ ラウティオラ(aa0150hero001)』
「一瞬座っただけじゃないですか。しかも固いとかなんだとか」
「気分盛り上げていくの大事じゃない? 今日のわたしは復讐者だからね」
 そう柔らかく微笑んだ京子はふと隣の少女に視線を下ろす。
「leさん?」
 Leが珍しく真面目な顔をして聖を眺めている。
 何か、あったのだろうか。例えばお昼ご飯を取られたとか。
(なんか前のヒジリーに戻った……)
 しかし、それは誤解である実際は聖の身を案じていたのだ。
 今の鋭く研ぎ澄まされた彼は、まさに一振りの刃。さらに鋭く、さらに強くなろうという意識がオーラとして周囲にあふれ出ているよう。
(とりあえず、頭冷えるまで好きに暴れさせよ……)
 だから考えていたのは情報収集についてとか聖のペース配分のコントロール等だ。
「では、準備が整いましたね」
『レミ=ウィンズ(aa4314hero002)』がそう告げると、レミは主を振り返った。
「防衛戦ですわね」
「守るのは、得意」
『大門寺 杏奈(aa4314)』は頷いた。その手には大きな盾。
「わたくし達が守ってる間はかすり傷ひとつ付けさせませんわよ!」
「うん、本気出す」
「あの影を作れるような奴もいるはずだ。いるなら、見つけてぶん殴る。もっと強く成る為に」
 そう聖が高々と宣言すると、構築の魔女が扉を押し開く。
「防衛戦ですか……なるほど悪く無い趣ですね。さぁ、ハードモード解禁です。ラジェルドーラ、お手並み拝見といきましょう」
 次いで魔女は『辺是 落児(aa0281)』と共鳴し門をくぐった。

第一章

「さてさて、今回は楽しめそーでしょーかねえ?」
 門をくぐりぬけるとそこは何もない空間、だだっ広い四角い広間、その四隅にクリスタルがあるだけの空間だった。
 だがそんな僅かばかりの情報を確認する隙しか与えられず。
 大柄な影が一団に接近してきた。
 それは全身メタリックな甲冑姿の敵『ラジェルドーラ』
 そんなドーラを『フィー(aa4205)』は戦斧ではじく。
「不意打ちとは、結構なことでやがりますね」
 その時、甲冑の刺々しいパーツが一斉に展開され、そのアイバイザーに光が宿る。
 次いで、その拳に殺意が宿った。
「嫌いじゃねーですよ! そう言うの」
 フィーはハルバートを真上から渾身の力で振り下ろす、するとその刃が石床を削った。
 ドーラは装甲の隙間にあるスラスターから火をふかせ直立不動の状態で距離を取る。
「オイオイ、気付イテイルカ? アイツ」
『ヒルフェ(aa4205hero001)』
「ええ、素手でやがりますね」
「なめんてんのか! てめぇ!」
 聖が威勢よく挑発した。
「封印を守りに来たか、リンカーたちよ、しかし主の復活は邪魔させぬ」
 そうドーラが告げた次の瞬間。両腕部の装甲が鰐の咢のように開いた。
 そこから射出されたのは拳銃。
 ただ拳銃と言ってもラジェルドーラの体が大きいから対比的に小さく見えているだけで、口径はゆうに40を超えるだろう。
「守って見せよ」
 ラジェルドーラは視線を向けず両腕をまっすぐ伸ばし、そして
「くるよ!」
『ハーメル(aa0958)』が叫ぶが目標はリンカーではない。部屋の四隅の封印石。
 乱射。そして二つのクリスタルに風穴があいていく。

<情報 双銃はそれぞれ別のターゲットを攻撃可能>

――まずいな。
『墓守(aa0958hero001)』が告げるのとリンカーが駆けだすのは同時。
 クリスタルの光があからさまに弱まっている、片方に至ってはすでに光を失っていた。おそらくそれが破壊されたというサインなのだろう。
 それを見て闇に溶ける秋。
 次の瞬間、射線を遮るようにハーメルとフィーが突貫。
 その動きを見て、ドーラは銃の弾倉を抜いた。
 マガジンは自由落下にまかせ、代えのマガジンを腕部装甲から露出させる
 次いでハーメルの振るったバルムンクを銃身でそらすと、地面に落ちる寸前だった、空弾倉を蹴り上げハーメルの顔面にぶつける。
 そのひるんだすきにドーラは踏み込んで銃身を叩きつけようとしたが、ハーメルは全力でバックステップ。攻撃を回避する。
 交代するように踏み込んできたフィーはハルバードの柄をドーラに叩きつけ、それをドーラは銃身でそらす。火花が散り二人の顔がライトアップされた。
 血走った眼のフィーは腕力で体制を崩しにかかるが、ドーラはスラスターをふかせてのショルダータックル、わずかにフィーを後退させる。
 そしてマガジンを銃身に差し込み再び構えた。目標は沈黙しかけのクリスタル一択
「まずは愚神を優先……ただし、囲まれる事態にならないよう視野は広くですが」
 ポジショニングを終えた。構築の魔女、京子そして黒絵から集中砲火。
 爆炎と銃弾の雨にさらされまともに狙いなどつけられないドーラは走った。目標はまだ攻撃していない三つ目のクリスタル。
 だが、先ほどの攻防の間にクリスタルの防衛にも人を回すことができた。見ればユーガがクリスタルの上に立っていた。その手にグングニルを召喚して振って構える。
「塔に蔓延る悪の龍よ。正義の力を思い知れ!」
「いいのか?」
「え?」
 その予想外の問いかけにユーガは戸惑いの表情を浮かべる。
「命は惜しくないのか」
「それはこっちのセリフだ!」
 直後二丁の拳銃をまっすぐ構え撃つ。その弾丸をユーガは全て叩き落としていく。
「おおおおお」
「ナイスだぜ!」
 攻撃をすれば足はとまる、ないし遅くなる。
 それだけで追いつくには十分な距離だ。フィーと聖がドーラの背後から殴り掛かった。
「へへへ」
 それを見て槍を振るい、全身刻まれたかすり傷はおいておいて。ユーガもラジェルドーラ殴りに参戦しようとした時である。
 横っ面から放たれたのは魔法弾。その直撃を受けたユーガは地面に転がった。
「く……」
 トリレゴキスタンである、そう雑魚敵がポップし始めたのだ。
 ユーガは笑みを浮かべて立ち上がる。いつの間にかその周囲を様々な形状の敵に囲まれていた。ざっと総数十。
「ヒーローにふさわしいピンチだね!」
――喜んでないで打開策を考えてください、死にますよ?
 次の瞬間、多数の銃撃が頭上から降り注いだ。それを見てユーガは閃いた。
「その手があったね」
 ユーガは目を閉じる、集中、その手に感じるグングニルの重さを獲得。コピー。
 展開。
 目を見開くとユーガを取り囲む檻のようにグングニルが周囲に突き刺さっていた。
「上がれ」
 そのグングニル達に静かに命じると、それは連なり空を舞い、一つの龍のように振る舞った。
 そして。射出。
 殺戮の雨トリ、モノ、ペンタの群に突き刺さっていく。
 先ほど受けたウェポンズレインの効果も相まって大量にいた敵は半壊にまで追い込まれる。
「大丈夫か?」
 そう手を振るのは春翔。彼が助けてくれたのだろう。お礼を告げて手を振りかえすユーガ。
「まだ油断しちゃだめだよ」
 そうユーガの背に迫ったペンタアルゴリゾンを切り裂いて、ハーメルがユーガの前に立つ。
「モノアゴトロンか……」
 そしてハーメルは手を広げるとそこには青色に輝くタリスマンが乗っていた。
 これでNP効率が良くなる。
「こっちの石は任せて……」
 ユーガが上がった息を整えながら告げる。
「それよりあいつを……」
 それにうなづくとハーメルは再び、乱戦状態のドーラ付近へ戻って行った。

第二章 苦戦
「ビックボーナスステージ並に沸いてきたね」
「ざっと生成された数は20~30秒に一体ペースで増えてますね」
 構築の魔女と京子は背中合わせに銃を乱射する。
 この二人であれば盤面の中央ですべての範囲に攻撃が届くので無駄がない。
 ただ、アイテムを取りに行けないのが難点だったっが。
「魔女さんといっしょに盤面の全てを制圧してみせようじゃない」
「面白いですね、その提案乗りました」
 魔女は左手でバアル・ゼブブの戦旗を床につき刺し。メルカバを展開した。
 次々と雑魚敵を撃破していく。
「あら、あれは戦旗ではないですか?」 
 魔女がうち貫いたペンタアルゴリゾンが消える瞬間、その身から小さな旗を落したのだ。
 それを拾ったのは春翔。
「さて……教えて貰おうか。何が起きるのか」
 アイテムストレージにそれを放り込んだ瞬間である。
 フィールド内の雑魚敵たちの視線が一瞬春翔を向いた。
「は?」
 しかし、距離の関係もあるのだろう。一部の敵は再び目の前のターゲットに視線をもどした、だが近い敵に関しては優先的に春翔を狙い始める
「まじか」
――やった! でもぉ

<情報: 血染めの戦旗のデメリットは、ターゲット集中〉

 何やらぼやくエディス。
――この子たちつまらない、悲鳴も上げなければ、痛みも感じてないじゃない。
「そうなのか? だったらまるで機械みたいだな」
 行動にルーチンがあり、論理的で、特定の条件によってヘイトの数値が変わる。それは本当に。
「機械……そういえば、今まで考えなかったが。この塔って誰が管理してるんだ」
――どういうこと?
「いや、なんとなく思っただけなんだが、アイテムってなんで出てくるんだろうっておもってよ。そもそもこの敵だって。本当にあのラジェルドーラってやつが操ってる従魔なのか?」
 ひとまず春翔は頭のスイッチを切り替える、目の前の敵を倒す方が優先だそう銃を構える。
――やはり、このタイミングでセーブクリスタルを狙いはしないか……
 シウはつぶやく。すると黒絵はクリスタルを叩いて告げた。
「そして、雑魚敵は一切クリスタルに反応しないね」
 黒絵はクリスタルに腰かけて、敵を観察していた。
 むしろクリスタルの近くにいる自分たちへは攻撃の手が緩い気もする。
 ただ、このままここで観察だけしているわけも行かないので。黒絵はクリスタルから飛び降りてわずかに前身、ブルームフレアで黒絵は弱っていた従魔数体を一気に薙ぎ払う。
 現在NPが50程度。
「あれ? 増えすぎなような」
 そう黒絵は倒した敵が落した戦旗を拾う。
 そしてシウの結論を証明するような出来事がさらに一つ
 杏奈は無傷なクリスタルの前に陣取っていた。リンクコントロールを使用し、リンクレートを下げた上での待機。
 そんな杏奈に、ポップしたペンタ達が殺到してきた。
「この光が、私の覚悟よ」
 そう告げて両手を伸ばすと光が背中に集まり翼になる。
 ジャンヌの加護を得た翼だ。 
 すでに杏奈は複数体のモノアゴトロンに囲まれているが彼らの攻撃では翼の結界にはじかれるだけでダメージは通らない。
「効かないわ」
 杏奈は静かな瞳で周囲を観察する、やはり雑魚敵はクリスタルを全く攻撃してこない。

<情報: 雑魚的にとってクリスタルの優先順位は最下位>

 そんな杏奈の目の前に聖が弾き飛ばされて飛んでくる。四つん這いで威力を殺し、口で噛んで保持していたダズルソードを手に取る。
「あいつ、柔術も使えるのか」
「どういうことですか?」
 ラジェルドーラは銃を持ったまま突貫してきた聖をいなし、一直線の力を円状にコントロール、そして投げたのだ。
「あいつ、他の愚神とちげぇ」
 たいてい愚神は霊力に頼ったトンデモパワーで攻撃してくるが、今のところドーラは弾丸の生成以外に霊力を使っていない。
「燃えるなぁ、こんな奴もいるんだな!」
 喜びいさんで聖は再度駆け出した、杏奈の静止を振り切って、構築の魔女の銃撃をはじき落としながら進んでくる、ドーラに一撃加える。
 それをドーラは例のごとく銃身で受ける。
 フィーの横なぎの一撃は装甲を削ったが。ハルバードの刃先、柄。そして手首へと銃弾をみまうと衝撃にフィーはハルバードを落した。
「く……」
 ラジェルドーラは不利をかみ殺す。敵が多すぎるのだ。
 まずは数を減らさないと、そう思っている矢先、ハーメルが超高速でドーラの背を駆け上がる。そのまま縛宙、空中でハーメルとの目があった。
 そんな彼は右手でハングドマンの糸を引くと、その鋭い糸がラジェルドーラの装甲を削る。
 そしてアイテムが一つポップした。真っ青なルービックキューブのようなそれは、ハーメルの強奪撃によって出現したもの。
「ヌぅ……」
 ドーラはたまらず、銃を乱射。しかしその銃撃は地面を総べるように移動するハーメルには当たらない。
 そのまま射程圏外に逃げおおせた
「あと、二つだというのに」
 ドーラは歯噛みする、その中でも正確にクリスタルに狙いをつけ。背後から歌絵れているのにもかかわらず、ドーラはクリスタルを狙い撃った。
「うわ!」
 片方の照準はユーガの動きを阻害するために、そしてもう片方の銃で確実に狙いをつける。
 そして大口径の銃弾が雨のように降り注ぐ、結果クリスタルは沈黙。
 これで二つ目のクリスタルが破壊された。あとはゲーム序盤にダメージを蓄積させた一つと、杏奈が守るクリスタルだけ。
「野郎!」
 聖が叫んだ。そのまま聖はドーラと何合か打ち合う。
「あんま無防備に前に出んなって」
 聖を迎撃しようと伸ばされたドーラの両腕を、春翔が銃撃で叩き落として言った。
――ハルト、目を狙おうよ。
「そんな繊細なことできるわけがねぇだろ」
「お前、さっきから後方支援の奴らには攻撃しないよな?」
 聖が尋ねる。
「そうか?」
「届かないのか?」
 その言葉にドーラは答えではなく、攻撃を返した。
 聖の足を回し蹴りで払って、体制を崩した彼に至近距離からの銃撃。
 それを聖は大剣を盾にして 防ぐが、それをいいことにドーラは双銃を壊れかけのクリスタルへ向けた。
 うち放った銃弾は三発。
 それで三つ目のクリスタルが沈黙した。
「行くぜ、ルゥ!」
――解ってるよ……ムキになってポカしないでよね……
 聖の反撃である。
 走りながらヴァルキュリアを回転するようにふる、その遠心力をコントロールして飛んだ。
 超重量のヴァルキュリアに引っ張られる形でドーラに飛来。
 それをドーラは身をそらして回避した。その銃口が聖を狙う。
 しかし。京子と構築の魔女から支援射撃。
「やらせませんよ」
 攻撃するタイミングを逃すドーラ。
 そして打ち出された矢のような速度で、聖はドーラの装甲を切り裂いた。腹部に大きな傷がつく。
「く……」
「こっちも忘れてもらっちゃ困りますな!」
 次いでフィーが背後から一撃。
 背部スラスターにめり込み。火花が散る。
「ぐあ!」
 ドーラは次の瞬間闇雲にトリガを引いた、地面を砕いてその土煙と飛来する破片での目くらまし。
「逃すか!」
 そう追おうとした瞬間、ドーラの後ろ回し蹴りが腹部にさく裂、聖はもんどり打ってその場に倒れた。
「いいですか、一点集中、厄介な移動力を奪うことから始めましょう」
 右脚部に銃弾と魔術の集中砲火。黒絵。魔女、京子、春翔の集中砲火が右脚部に集中したのだ。
 それだけならまだいい。だが。
 振り上げられた大剣の刃に、ラジェルドーラヘッド部分の装飾を切断された。
 見ればにやりと聖が笑っていた。
「柔いな、お前」
「言ったな、小僧」
 聖の返す刃をドーラは腕で防ぐ、しかし装甲に亀裂が入った。
 腕を切り落とされる瞬間に、銃格納部分の装甲を開いて大剣をはじき聖の腹部に銃口を密着させた。
「これで仲間の援護も受けられまい」
 乱射。体がまっぷっつに割かれるような激痛を聖は味わうことになる。
 それをそしせんとフィーが迫る。しかし背部の装甲が大きく開き、そこから射出された何かをフィーは顔面で受けた。
(やり?)
 滞空するフィーを構築の魔女めがけて投げつけ、左側のスラスターをふかせて大きくドーラは飛んだ。
 真っ向から杏奈に向けて突貫する。

第三章 愛獄

 ラジェルドーラはステージの中央を突っ切って対角線上のクリスタルを狙う。構築の魔女と京子は距離を取った。
「あなたの主ってどなた? その偉大さを教えてくれない?」
 すれ違いざまに京子はそう問いかけた、すると。ラジェルドーラはこう答えた。
「主はすべての武力を総べる王。武力王こそ、お前たちの世界を終末に導くものと知れ」
――答えになっているようでなっていませんわ。
 アリッサがぼそりとつぶやいて、京子はドーラの前には立ちふさがらずスルーする。
「遠距離攻撃を持っていないなら、私達を最初に倒してしまうというのが定石だと思うのですが、スルーですか」
 そう構築の魔女がドーラの背中に照準を合わせてつぶやいた。
「それとも封印石を優先しただけ?」
 先ほどから地面を走らなければならないリンカーたちは、ドーラの動きに合わせて走ってばかりだ。
 特に移動力の差が出てしまっている、攻撃で速度を落とさない限りは差が開かれてしまうばかり。
「くそ、あいつ速えー」
 春翔が走りながら距離をカウントする、常に射程ギリギリの距離を保ち、射撃姿勢を作る。
「大門寺さん、そちらに行きましたよ」
 構築の魔女が叫ぶのと、ドーラと杏奈が接敵したのは同時だった。
「あなたの好きなようにはさせない」
「威勢だけはよいな、小娘」
「守ってみせる――相手が誰であろうと」
 銃構え乱射しながら近づくドーラ。盾を前に翼の加護で弾丸がそれるが、距離をつめるごとにそれは壁を貫通し杏奈に当たるようになる。
「ああああああ!」
「硬い、確かに厄介だ。こうも射線を遮られては……」
「伏せろ!」
 その時滑り込むようにドーラの左右に春翔とハーメルが現れる。
「合わせてくれ!」
「了解」
 春翔が魔導銃を乱射、面での制圧を仕掛ける。一瞬だけドーラの視線は春翔にくぎ付けになった。
 その時、突如ドーラの背後に現れたのは秋。
 潜伏を解いて、NPゲージを減らし、ハーメルとと共に叫んだのは技名。
《強奪撃》
 駆け抜けざまに右手を差し出すと、それはドーラの装甲を破って突き刺さり、何かを掴んで振り向きざまに抜き取った。
 ハーメルが手にしたのは戦旗。しかし秋が手にしたのは赤く熱い何かの炉のようなもの。
「それより気をつけろ、あいつの発射した杭は単なる投擲武器じゃない」
 秋が叫ぶと再びドーラの背部装甲が開く。
「く! 三層まで温蔵したかったが」
 背から発射される棒状の何か、それを空中でつかみ取り、振るう。それは灰色の棒に見えた。先端にあまりに小さい穂先。ほとんど棍と同じ用途なのかもしれない。
 それをドーラは手に取り。それを周囲を薙ぐように振り回した。
 それによって、ドーラ周辺に食らいついていた。秋、春翔、ハーメル、後続で追いかけてきたフィーと聖が弾き飛ばされる。
「あれは旗だ」
 秋が言った。
「旗?」
 誰もがハテナマークを浮かべた。
 H.O.P.E.では旗とは一般的に周囲にフィールドを発生させ加護を与えるものである。
 それをなぜ、単独のドーラがもっているのか。
 だが、答えはすぐにわかった。
 次いで突き出された旗の切っ先、それが杏奈の頬をかする。頬を血が伝った。その時である
 背後でばさりと広がったのは紋章が刻まれた布の部分。
 ドーラは旗を引くと杏奈はからめ捕られるように前につんのめり、体勢が崩れたところで一回転させるように旗を振るった、柄で足を払って布にくるむように杏奈を巻き取って。
 そしてクリスタルめがけて叩きつけた。
「かはっ」
「大門寺さん!」
 次の瞬間地面に亀裂が入る。
 そしてその亀裂を避けるようにユーガはバックステップした。
「わっと……」
 ユーガはあれから雑魚的処理に尽力している。モノアゴトロンを倒し終えるとドーラの旗に目を向けた。
 旗から血が滴っている、そして杏奈はピクリとも動かない。
「やろう!」
 ドーラ周囲に集まっていた五人は一斉に攻撃を仕掛けた。しかし。
 旗は視界を遮り距離感を狂わせる、しかもその旗は霊力でコーティングされており、魔法も銃弾もはじき返した。
 よって、黒絵の魔術も、構築の魔女の弾丸もきかない。
「攻撃面の使い勝手はよくないがな。器用に様々なことができるのだ」
「彼女を話して!」
 京子が叫んだ瞬間、ついに床が崩壊を始め、一行はそのまま階下に落下した。
「うわ、あれ見てよ!」
 ユーガが叫び、指さす方向を見ると、そこにはペンタアルゴリゾンの群。
「俺たちがやるしかない」
 春翔はユーガと視線をかわし頷きあうと武装の複製を始めた。
「どうも……狙撃ってのは性に合わねぇな
――そう? エディスは好きだよ……壊す瞬間がゆっくり見れるもの。
 春翔はサイトを覗き込む。
 マルチロックオン。
――やっちゃえ 
 次いで銃弾の雨が降り注ぐ。
「みんな、うまくやってくれよ」
 秋は着地するといち早く潜伏。
 ドーラに囚われた杏奈を回収する目的のようだ。だがその目的はすぐに果たされることになる。
 ドーラは地面に落ちる前に龍の形態へ変形。一瞬でクリスタルまで肉薄し、そしてクリスタル一つを噛み砕いた。
「んなもんありかよ」
 聖がつぶやくと、その脇を風のような速度でハーメルが駆け抜けた。
 迫るドーラの鼻っ面でステップを聞かせて瞬時に左に避ける、次いでハングドマンを用いた拘束攻撃、女郎蜘蛛。空中でドーラの動きが一瞬止まった。
「大門司さん、おい、起きてくれ」
 その間にはたから杏奈を救出した秋、潜伏を解いて応急手当てを始める。
「NPはあるか? 神化霊言を使った方がいい」
「NPはほとんどないの……」
 そうポケットから杏奈は透き通る結晶を取り出し自身に使用する。
「それにまだ、倒れるわけにいかない」
「こんな体で、どうして」
「大丈夫よ、私はまだ戦える」
 守らなくては、そんな意思だけが彼女にあった、ブレス攻撃に焼かれる皆のために杏奈はまた立ち上がる。
「届かねェなら……かっ飛ばすッ!!」
 聖は紅榴からの斬撃をドーラに放つ。しかし龍は落ちない。
 そして二つ目のクリスタルをかみ砕こうと咢を開く、その時。
「まだ私は倒れていない」
 目の前に躍り出たのは杏奈
「この輝く砦を落としてみなさい――できるものなら」
 その盾に。杏奈の盾に、ドーラは止められた。
 その身をつんのめらせて、急な静止に体を軋ませ、だが小柄な少女一人突破できない。
「そこをどけ!!」
 そして放たれたのは超至近距離のブレス攻撃。
 その熱が、盾を、クリスタルを、そして杏奈を焦がしていく。

 二つ目のクリスタルは沈黙。

 しかし、その大きく空いた時間でリンカーたちは体制を整えていた。
 NPゲージのリチャージである。 
「こっちは準備オッケーだ。さて……やるぜ」

<ライヴスキャスター+テレポートショット+ダンシングバレット>

――ふふ……吹き飛んじゃえ……
 エディスが告げると、春翔、構築の魔女、そして京子の体が光を帯びる。
「それでは状況の『構築』をいたしましょう」
 構築の魔女がそう告げると突如ドーラの上下に穴が開いた。それはここにやってくるときに潜った門に似ている。
 その門の中から飛来したのは、大量の銃弾。
「なに!」
 その弾丸に穿たれてドーラは異空間に叩き落とされた。
 そこでドーラは信じられないものを見る。
 半径数キロに及んでびっしり敷き詰められている弾丸。
 構築の魔女が放った弾丸を、その形、その運動エネルギー、その威力、そのままに春翔が複製し敷き詰めた。
「食らえ!」
 春翔の号令で解き放たれた弾丸。それがドーラに殺到する。

《パラドックス・バレット》

 効果は、対象へ回避不能な攻撃、およびアイテムの確定排出。BSオーバーヒートの誘発

「命中したという結果を構築しました。これであなたは逃げられない」
 次いで放たれた京子の弾丸がラジェルドーラのアイバイザーを穿った。
 そして現実世界に召喚されるドーラ。四つん這いで起き上がると、白銀の歯車が零れ落ちた。
 そう呻く彼に、シウは支配者の言葉で問いかける。
――もう一つのNPチャージ方法は、クリスタルの近くにいること、だね?
「そのとおりだあああああああ!」

 そうドーラは叫び勢いよく立ち上がると、その腹部の装甲を開いた。
 中心には四本の柱に守られた青色の石があり、それが高速で回転してる。
 なにかまずい。そう思った時にはすでに遅かった。

《トール・カノン》

 そのイカヅチの裁きを回避できたのは、秋とハーメルだけだった。
「みんな!」
 悲鳴がこだまする。

《情報:スキル《トールカノン》高射程直線範囲無差別。シナリオ中一度のみ使用可能、ラジェルドーラの切り札であり。魔法防御力が低ければ相当なダメージを負う》


「よそ見をしている暇があるのか!」
 ドーラはトールカノンを放ちながら、顔だけひねって秋を見た。
 何かをするつもりだ、不吉な予感を感じ秋は、背後に逃れようと飛んだが、そこにはモノアゴトロンがおり逃げられない。 
 次いで飛来した旗が秋の腹部を貫いた。
「このままでは……」
 構築の魔女は呻きながらその光がやむのを待つ。その時だった。
 体を貫くような雷流が和らいだ気がした。
「味方はやらせない」
「かつての私のように己の無力を呪う日々を繰り返さないために――
この力を、翼を。みんなを守るために使うと誓ったんだ!」
 顔を上げると目の前には銀髪の乙女。
「私があれを止める」
 そして告げたのは黒絵、彼女は杏奈の手を一度とると立ち上がり、そして小さく告げた。
《神化霊言》
 黒絵はドーラの目の前に立ち、輝く蝶を放つ。それは装甲の隙間に付着し、爆ぜることでドーラのトールカノンを中断させた。
「おおおおお!」
「先頭続行不可能なものは」
 見れば秋が口から血をこぼしつつ、トール・カノンの直撃を受けたユーガをセーブクリスタル付近に運ぶ。
「僕と、ユーガさん、杏奈さん」
「後は……」
――僕たちだね。
 消えかけている黒絵。
 他のメンバーに至ってもまともに動けるのはハーメルくらいなものだろう。
 そしてセーブクリスタルは健在。
「ドーラが動けない今なら、撤退できます」
 その構築の魔女の判断に全員が頷いた。
 秋はクリスタルに触れると、周囲が灰色に染まり、そして一行は屋上にまで戻された。



エピローグ

 秋は薄れゆく意識の中戦利品を投げだした、事前情報にもないアイテムが多くあったが、どうやって使うのかは全く分からない。
「今回の件で気が付いたことは全員で共有しましょう」
 その構築の魔女の言葉に全員が頷いた。


到達ステージ 愛獄 残りクリスタル1 セーブクリスタル健在。


<獲得アイテム>
・血染めの戦旗 × 6
・ラジェルドーラ・ギア(ドーラの機能一部コピー)
・その他用途不明のアイテム。×5

 アイテムは次回に持ち越され出発前に再配布されます。

結果

シナリオ成功度 成功

MVP一覧

  • 双頭の鶇
    志賀谷 京子aa0150
  • 誓約のはらから
    辺是 落児aa0281
  • 病院送りにしてやるぜ
    桜木 黒絵aa0722
  • 暗闇引き裂く閃光
    大門寺 杏奈aa4314

重体一覧

  • 生命の意味を知る者・
    一ノ瀬 春翔aa3715
  • Dirty・
    フィーaa4205
  • 名助手・
    無音 秋aa4229
  • 暗闇引き裂く閃光・
    大門寺 杏奈aa4314
  • 絶狂正義・
    ユーガ・アストレアaa4363

参加者

  • 双頭の鶇
    志賀谷 京子aa0150
    人間|18才|女性|命中
  • アストレア
    アリッサ ラウティオラaa0150hero001
    英雄|21才|女性|ジャ
  • Run&斬
    東海林聖aa0203
    人間|19才|男性|攻撃
  • The Hunger
    Le..aa0203hero001
    英雄|23才|女性|ドレ
  • 誓約のはらから
    辺是 落児aa0281
    機械|24才|男性|命中
  • 共鳴する弾丸
    構築の魔女aa0281hero001
    英雄|26才|女性|ジャ
  • 病院送りにしてやるぜ
    桜木 黒絵aa0722
    人間|18才|女性|攻撃
  • 魂のボケ
    シウ ベルアートaa0722hero001
    英雄|28才|男性|ソフィ
  • 神月の智将
    ハーメルaa0958
    人間|16才|男性|防御
  • 一人の為の英雄
    墓守aa0958hero001
    英雄|19才|女性|シャド
  • 生命の意味を知る者
    一ノ瀬 春翔aa3715
    人間|25才|男性|攻撃
  • 希望の意義を守る者
    エディス・ホワイトクイーンaa3715hero002
    英雄|25才|女性|カオ
  • Dirty
    フィーaa4205
    人間|20才|女性|攻撃
  • ボランティア亡霊
    ヒルフェaa4205hero001
    英雄|14才|?|ドレ
  • 名助手
    無音 秋aa4229
    人間|16才|男性|回避
  • 沈黙の守護者
    aa4229hero001
    英雄|23才|男性|シャド
  • 暗闇引き裂く閃光
    大門寺 杏奈aa4314
    機械|18才|女性|防御
  • 闇を裂く光輝
    レミ=ウィンズaa4314hero002
    英雄|16才|女性|ブレ
  • 絶狂正義
    ユーガ・アストレアaa4363
    獣人|16才|女性|攻撃
  • カタストロフィリア
    カルカaa4363hero001
    英雄|22才|女性|カオ
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