本部

広告塔の少女~チーズケーキを求めて~

鳴海

形態
ショート
難易度
易しい
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
能力者
10人 / 4~10人
英雄
10人 / 0~10人
報酬
寸志
相談期間
4日
完成日
2016/07/25 12:36

掲示板

オープニング

● それはとある昼下がり。

「遙華……」
「なに? ロクト」
 遙華は研究室にいた。珈琲を飲みながらライブススピーカーの出力データに目を通している。
「やっぱり霊石ではだめね、再現できない」
「遙華、これなんだけど」
 そうロクトが手渡したのは空っぽの箱。
「遙華、冷蔵庫にこの箱が入っていたことは知ってる?」
「ああ、中にチーズケーキが入っていたわね」
「それ私のよ」
「あらごめんなさい、気が付かなくて」
「確認しなさいよ」
「そんなに言うなら名前を書いておけばいいじゃない」
「箱に付箋が貼ってあったじゃない『ロクト 三時のおやつ』って」
「チーズケーキによ、冷蔵庫に紙箱が入ってたら、私興奮して側面なんて見ないもの」
「卑しい! びっくりしたわ! お腹減ってるの?」
「最近ブロック食しか食べてないから。誘惑に負けてしまったわ」
「というより三つもあったのに、全部なくなっていることの方が驚いたわ。普通一つの箱にケーキがたくさん入っていたら、みんなで食べるものだと思わない?」
「考えもしなかったわ」
「常識! 何で少しの思考も回せなかったの!?」
「お腹がすいてて」
「…………遙華、私ね本当言うとチーズケーキはどうでもいいのよ。それより私に言うべきことがあるんじゃない?」
「あのチーズケーキ、すごくおいしくてついつい全部食べてしまったわ」
「そうでしょうね、私が30分も並んで買ってきたチーズケーキだからね!」
 ロクトは青筋を立てて頭を抱えた。
「えーっと遙華、社会人として大切な『ほうれんそう』って知ってる?」
「報告、連絡、相談よね?」
「あなた最近怠りすぎよ、この前のアルスマギカの一件もそう、私触らないでって言ったわよね。なのにあなたがいじくってそれでまた大変なことに」
「お小言ならあとでいいわ。それより見て、この研究データ、やっぱりエンジェルスビットは方向性からして見直す必要があると思うの」

「遙華!!」

 研究室に響く怒声。思わず遙華の体が跳ね、視線だけロクトに向ける。
 手に持っている資料を口元に当てて、あからさまに怯えた表情を見せた。
「ど、どうしたのロクト」
「あなた、最近私をなめてるわね」
「いえ、そう言うわけではないのよ……」
「ケーキの件もアルスマギカの件も謝りもしないし。他にも危ないことをいろいろしているらしいじゃない」
「そ、それは、だって……」
「もういいわ。遙華、頭を冷やしてきなさい」
 そう首根っこを掴まれて研究室から追い出される遙華。ぺたんと廊下に座りっ茫然自失の表情だったが、ハッと何かに気が付くと、遙華はカードキーを取り出し壁にかざした。
「ロクトあけて、ちゃんと話をさせて、お願い!」
 しかし、ビーっと音が鳴ってロックが解除されない。
 締め出されてしまった。
「ロクト…………」

● そうして君たちが呼ばれた。

「ロクトに怒られてしまったわ。どうやらチーズケーキを勝手に食べたことが原因みたい」

「謝りたいのだけど、でも単に頭を下げただけじゃきっと許してくれないわ」

「あんなに怒ってるロクト初めてみたもの」

「だから、私もチーズケーキを用意することに決めたわ」

「けど私は美味しいチーズケーキのお店を知らないの。だからみんなに教えてもらおうと思って」

「ついでにその手のおしゃれなお店に入ろうとすると、鼓動が激しくなるわ、引率が必要なの、お願いできないかしら」

 こうして、あなた達は休日に遙華と一緒にケーキを買いに行くことになった。

******下記PL情報******

 今回のお話は大きく分けて三パートに分かれます

● お買いものパート 
 遙華と町に繰り出します、皆さんが知っている美味しいケーキ屋さん。もしくはロクトの機嫌が直りそうなものがある店に連れて行ってあげてください。
 あとは皆さんが欲しかった日用品や服やいろいろの買い物に付き合わせていただいて構いません。
 お昼ご飯は遙華のおごりです、何が食べたいか考えておいてください。 
*トラブル 下記のイベントがランダムで発生するので注意してください
1 人の流れに連れ去られる遙華 
 遙華が迷子になる。街中を探さないといけなくなる
2 ペリカンと出会う。
 休憩しているとあなた達の輪の中にペリカンが入ってきます。わりと凶暴です
3 やたら本屋に行きたがる遙華。
 ことあるごとに本屋に誘導しようとします。行ってもいいのですが、遙華は本屋さんに入ると平気で二時間本を漁るので注意が必要です。

● クッキングパート
 皆さんが希望すればチーズケーキを自作することが可能です。
 遙華とのドタバタクッキングが始まります。
・ちなみに食べ物以外のものを作ってもよいです。
・申請されれば調理器具以外にも、ミシンやドライバーとなんでも用意できます。
*トラブル 対策を練らないと下記のトラブルがランダムで発生します。
1 爆発する調理器具。
 遙華の料理音痴によってミキサーや鍋が爆発します。
2 紛れ込むペリカン
 あの大きいくちばしの中に頼まれた調理器具や材料を入れて登場します。割と凶暴で、アイテムを受け取るには一工夫必要です。
3 コスプレの危機。
 服が作業中に汚れてしまったので着替えを要求すると、普段着とは思えない衣装が出てきて、それに着替えることを要求されます。
 衣装は希望してくれると、その希望が通るかもしれません。

● 居酒屋パート
 ロクトと話をすることができます。お店は焼き鳥メインの居酒屋『フェニックス』です。
・希望者がいない場合スキップされます
・ソフトドリンクもあります
・ロクトはお酒に酔うとよく笑うようになります
・あとはコンタクトを外してメガネです
*今回のお話でロクトにきくと教えてくれる情報についてまとめます。
・ロクトの好きなものは『ワイン、ケーキ、牛肉、家電製品』です。
 セグウェイはもう持っています。
・ロクトは遙華が何をしているか知っています。
「私に隠れて、薬剤投与の実験や、AGWの試作運用をやっているわね、最近暴走事故を起こしたくせに」
・普段あまり接する機会がないと思うので気になる質問をぶつけてもらって構いません、普段より口が緩く答えると思います。


*************ここまでPL情報*********

解説

目標 ロクトと遙華の仲直り
 今回ことの発端はチーズケーキですが、根は深い様子。
 ちなみにロクトが怒っている理由はみなさんお気づきかと思いますので、場合によっては遙華に説教しないといけないかもしれないですね。
 遙華に説教していただいても構いません、わりと素直に聞きます。

リプレイ


プロローグ

 とある病院にて『多々良 灯(aa0054)』はテレビを見ながらせんべいをかじっていた。
 「ひまだな……」
 そんな彼に切ったリンゴを差し出す『リーフ・モールド(aa0054hero001)』
 彼女の視線はテレビのわんこ達にくぎ付けになっている。
「あああ、犬。かわいい」 
 今にもとろけそうな表情のリーフ。しかしニュース番組で、ひたすらに犬だけを映しているわけもなく、次のニュースに切り替わってしまうと、リーフは落胆の声を上げた。
「マルチーズもいいけど、ダックスとか、トイプードルもいいよね。灯……」
「これ以上は犬は飼えないぞ」
 にべもなく断る。灯。
「じゃ、じゃあ。あれなら……」
 そうリーフが指さす画面に、視線を戻すと。
 特集は切り替わり、マルチーズを模したプチチーズケーキが紹介されていた。
 灯はその瞬間テレビにかじりつく。
(単体も可愛いけどケースの中に何匹も並んだ姿がたまらないな…!
買いに行きたいけど重体だしTVに映ってた行列女性ばかりだしで困った
は! そう言えば……)
 そう灯はH.O.P.E.情報誌をめくる。そこにはチーズケーキを一緒に買いに行きませんかという依頼の広告が載っていた。

第一章 みんなでお買い物

「今回は二人を仲直りさせるってミッションみたいだな」
「なんや、姉妹さんみたいやんなぁ~」
『鈴宮 夕燈(aa1480)』は緊張していた。そわそわと右手を握ったり開いたりsテイル。
「うち、変やないかな? 大丈夫? ああ、みんなでお買い物なんて、普段と違う緊張感があるよなぁ。うまくいくんかなぁ」
 パタパタと落ち着きなく、あたりを見渡しては隣に佇む『Agra・Gilgit(aa1480hero001)』へと声をかける。
「そんなに心配すんなよ。初対面ってわけでもないだろうに」
「せやかてなぁ……」
「大丈夫だよ、ほれ、これをやる」
 そう、ガシャンと車から降ろしたのは電動の車いす。
「必要なら使えや」
「うん! ありがとうな。あぐやん」
「そんなわけで、爺は去る」
「ええ! なんで! きたってやぁ。来たらええやん!!」
「ばかっ! お前、あんなキャピキャピしたところにいられるか。俺は餓鬼から解放された時間を有効に使って酒でも飲みにいくさ」
「そ、そんなぁ~~」
「ああ、うるせぇ、ほら、見えたぞ、西大寺さんとこのお嬢さんだ!」
 そう指さした先には遙華と『水瀬 雨月(aa0801)』が立っていた。しかし彼女達の視線は一点にくぎ付けになったまま動かない。
「どうしたん遙華ちゃん」
 夕燈は遙華に話しかける。
「いえ、あそこ」
 指さす先には二人の少女がいた。

「すみちゃん。おぼえていますか?」

 風が強く二人の少女の髪をかき上げる。

「昔よくこうやって二人でお散歩しましたね」

 片方は車いすに座り、痛々しいくらいに包帯を巻いていた。
 もう片方の少女は儚げな美少女で、車い椅子を押すにはやや非力に見える。
 そんな仲良さ気な少女たちの瞳は、なぜか打ち上げられたイルカのように濁っていた。
「でも、あの時と立場が逆ですね。私が押される側で、すみちゃんが押す側でした」
「あ、あの、シロ。がたがた揺れてるのって、風のせいじゃないよね?」
「あの時、私は澄香が一生懸命押してくれるのが嬉しくて。でも坂の途中で疲れたって手を離しそのまま一人下りましたっけ」
「おーい、シロ。訊いてる?」
「あの時のこと、今でも……鮮明に覚えてるのです。無慈悲な加速、切ったような、風。死への、恐怖。あぁ……今、すみちゃんの命……こうして私が、握っていると……思うと、手 が 震 え」
「わあああああああ! 助けて、助けて! 遙華!! 夕燈ちゃん!!」
 そう騒がしく坂を下ってくるのは『卸 蘿蔔(aa0405)』と『蔵李・澄香(aa0010)』だった。
 ついでに、知り合いだと思われない程度の距離をあけて『小鳥遊・沙羅(aa1188hero001)』もいた。
 彼女たちは無事に二人の前で停車すると。汗まみれになった澄香が遙華の服の袖をつかんで息を整える。
「遙華! ごめん、押して! 蘿蔔なんか怖い!」
「仲がいいのね」
「これのどこが!!」
「ふぅ、遙華お疲れ様なのです。いい筋トレになりました」
 そうすがすがしい顔の蘿蔔。そして蘿蔔は疲れたからと遙華に車いすの持ち手を掴んだ。
「な、なんだか寒気が」
 その正体は『魅霊(aa1456)』である、いつの間にかそこに立っていて、遙華が視線を向けると。
「こんにちわ」
 と他人行儀な挨拶をした。『R.I.P.(aa1456hero001)』は、それを微笑んだまま見つめている。
「ははは、にぎやかだね」
「こんにちわ、みなさん」
 ひと騒動のせいで気がつけなかったが。いつの間にか遙華の足元にいた金糸の姉妹。
『イリス・レイバルド(aa0124)』と『アイリス(aa0124hero001)』。
 イリスもまだまともに歩けないため、アイリスにお姫様抱っこされている。
「あ、アイリスちゃん。車いすあるよ?」
 そう夕燈が持ち手を叩いた。
「ははは、お気づかいには及ばないよ。イリスは軽いしね」
「あう、あぅあぅ」
「…………では、イリスをお姫様抱っこしたまま私が乗ることにしよう」
 そう車いすに腰掛けるアイリス。
「今日は集まってくれてありがとう。ロクトの怒りを鎮めるために、一緒にチーズケーキを買いに行きましょう」
「遙華ちゃん……」
 唐突に名前を呼ばれて振り返る遙華。そこには夏服で涼やかわいい『アル(aa1730)』と『雅・マルシア・丹菊(aa1730hero001)』が立っていた。
「まだ、それが理由だと思ってるんだね」
 そう天を仰ぐアル。
「昔似たようなコを見た気がするわぁ」
 雅が笑いながら頬をつつく。
「それボクだよわかってるって……悪かったって」
「ん? 何がどうしたの?」
「太陽がまぶしいなぁ」
 そうごまかすアル。
「そう言えばArcardも来てくれるって話だったんだけど……」
 そう人ごみを探すと、フル装備のArcardが汗だくで立っていた。
「さぁ、今日はどこに戦いに行くんだいって……何でみんなそんな防御力が低そうな装備なのさ。死ぬ気? それとも新しいグロリア社の製品」
「え? 今日はチーズケーキ狩りに行くって言ったじゃない」
「待ってくれ! その言い方はおかしい。狩りっていうからには従魔でも倒しに行くのかと……」
「違うわ、お買いものよ」
「金にもならない一個人のトラブルごときで呼ぶな。迷惑だ」
 背筋をひやりとさせる視線を投げてArcardは立ち去る。
 そんな主人の後ろ姿を『Iria Hunter(aa1024hero001)』は見送った。
「じゃあ、私は行くわ。アルしっかりね」
 その一騒動から我に返った雅は言う。
「まかせてよ、おねぇさんはロクトさん探してね」
「ところで遙華、これからどこに行くか決まっているの?」
 雨月は問う。
「私たちは美味しいケーキの店も、ロクトさんが喜びそうな物がある店も知らないわけだが」
 アイリスがバルムンクを幻想蝶から取り出しつつ言った。オネーチャーンと言う騒がしい声が場を満たす。
「お姉ちゃんが大抵の環境に適応できるからね」
「というわけで、いつものジャムを使ったリンゴのロールケーキを持参してきた」
「ありがとう、でもこの日差しで悪くなったりしないかしら」
 遙華はジャムを受け取った。
「お昼おごりだよね?」
 イリスの輝く瞳に遙華は頷いた。
「おごりよ」
「そうだね、ホットケーキでも頂こうか」
「とまぁ、お昼ご飯の行先は決まったわけだけど、肝心の行く店がね」
 アルがスマホで辺りを調べながら言った。
「それについては、情報提供者がこれから来てくれる手はずなの」
 そうしばらく周囲の人ごみに目をこらす遙華だったが、やがて目的の人物をみつけたのか手を振った。
「あ、彼が今回の情報提供者『多々良 灯』よ」
「初めまして……って、車いすじゃないの!」
 沙羅が叫びをあげる、こうして車いす三台伴ったショッピングが始まる。
 
第二章 買い物

「私としては個性は尊重したいと思うのだがね。今回は悪い転がり方をしたが良い転がり方をする時もあるだろう」
 車いすを夕燈に押されながらこそこそ話をしているアイリスとイリス。
「今回の遙華さんの問題?」
「とはいえだ、迷惑をかけたのも事実で、本人がそれを謝罪しようとしている。ならば手伝うだけさ」
 そして何かを思い出したようにアイリスが遙華を手招きすると。
 バルムンクを遙華の腰に帯で括りつけた。
「く、苦しい。重い!」
「迷子になったら大声を出すようにいってあるから……恥をかきたくなければ気をつけたまえ
「まかせてー」
「がんばるー」
「私が迷子になるわけないじゃない、もう、失礼しちゃう」
「そうそう、西大寺さん、西大寺さん」
 リーフが肩を叩く。
「どうしたの?」
「ケーキについて訊きたいんですけど。どんなケーキでしたか?」
「柔らかくて、なめらかで、後味がすっきりな見事なチーズケーキだったわ」
「調べればいろいろ出てくるんでしょうけど、並んででも買うっていうくらいならどこかの有名店なのかしら?」
 雨月が雑誌片手に遙華に言うと。
「あら、のってるじゃない。ここよ」
 雨月は思わず眩暈を感じた。一つ1500Gのチーズケーキである。たかが四口程度の大きさしかないのに1500Gである。
「大人の贅沢って怖いわね」
「すごくおいしかったもの、また食べたいわ」
 幸せそうな遙華へリーフは苦笑いを向ける。
「食べた感想ではなく……。ちなみに、それはどのように管理されていましたか?」
「冷蔵庫に入れてあったわ」
「ロクトさんは何と言っていましたか? よく思い出してください」
「なにか……うーん」
「チーズケーキか。食べちゃったらそりゃ怒るよ」
 澄香が遙華を見あげて言った。
「折角だし作らない? やっぱり手作りだよ」
「私はそのつもりで来たわ」
 沙羅がさりげなく手作りを主張する。
「あ、遙華。たらちゃん」
 そんなにこやかな二人の間に、蘿蔔が割って入ってくる。
 腰が引けぎみに、二人の腕に絡まってすごく邪魔そうだ。
「どうしたの蘿蔔」
「人が沢山います……。おいて行かないでくださいね」
「おいてはいかないけど……あ、本屋だ」
 遙華の声が半トーン高くなった。
「並ぶ程美味しいケーキは寄り道してる間に売り切れてしまうでしょうね、仲直りしなくていいのですね?」
 リーフが間髪入れずに言った。
「うぐ」
「善は急げ……です。だから、今日は我慢なのです。えと……今度、私でよかったら、ご一緒します……し」
「ほんと!」
 遙華は高速で蘿蔔の手を取った。
「最近なぜかは知らないけど、ロクトですら私と本屋さん行ってくれなくなって寂しかったの。ありがとう蘿蔔、今度の日曜日でいい?」
 蘿蔔は蘿蔔で、友達とお外で遊ぶ約束など久しぶりなので舞い上がってうんうん頷いている。
 その頭上飛び交う話を聞いていて澄香は思った。
(これは、シロ。地獄を見るな……)
「とりあえず今のうちに、遙華さんの眼鏡でも外すか」
 アイリスが背もたれから身を乗り出して、遙華のメガネを奪った
「な、何も見えない!!」
「その心は?」
 イリスが問いかけた。
「周りが見えなくて迷惑をかけたのだから、いっその事視力的に見えなくしてしまえば周りに気を使わざるを得なくなるだろうさ」
「周りを見て頼る努力を促すってこと?」
「今回のケーキだって、結局は切欠であって小さい不満は積もらせてただろうしね」
「私、メガネがないと指先すらぼんやりなのよ! 返して」
「はははは、つかまえてごらん」
「無茶言わないで!」
 そうこうしている間にケーキ屋についたが。
「かわいい!」
「え? カワイイの? 全然見えないわ。私」
 マルチーズケーキは全然見えなかった。
 その後、公園にある大きなパンケーキ屋さんで昼食をとり。公園で腹ごなし散歩をしながら、次の行先を決める一行。
 そんな中リーフと遙華が話をしている。
「…相手の方が怒っている原因は本当にケーキだけなのでしょうか?」
「どういうこと?」
「箱に入ったケーキが三個もあったのに
 何にも思い至らず完食してしまったほど
 極限状態だった…って事ですよね」
「極限状態って……」
 遙華は否定する。
「わかるよ……。れいぞうこ君に入っているおいしそうなケーキ、それを全部自分のものにできたら、どれだけ幸せか……。そう思う気持ちわかるよ!」
 すみ化した澄香はコクコクとうなづく。
「蘿蔔もそうよね」
「はい、レオには一個もあげません」
「…………えぇ」
 思わず言葉を失うリーフである。
「そういえば遙華。知って…ます? ここ……」
 蘿蔔は語り出す、声を低くしてどんよりした表情で語り出す。
 それは一人のOLの話。
 夏の夜、家に近いからとショートカットでこの道を通ることが多かったそうな、だがその日はいつもと違っていた……
 なめるような風。あせがじんわり粘ついて、心なしか鳥の鳴き声も、虫の鳴き声もしない。
 そして突如、OLの後ろから飛びかかる影。
「出るって、有名なんですよ」

「ペリカン」

「でたーーーーー」
 バサバサと白い翼が翻り、徒党を組んだペリカン軍団が襲来した。
 そいつらは我が物顔で公園を占拠する。
「ていうか、何でいるのよ。ここ日本よね?」
 絶句する雨月、澄香と蘿蔔が魚をポイポイ投げ始める。
「そんなのどこに入れてたの」
「幻想蝶に……」
 蘿蔔が言った。
「レオンが可哀そうすぎない?」
 沙羅が言う、同じ英雄だからわかるのだろう。幻想蝶の中に染みついた匂いの苦痛が。
 そしてペリカンはベンチに寝転んでいたIriaを狙う。その大きいくちばしの中になんとか収められないかチャレンジしているがうまくいかない。
 やがてペリカンは諦め、なぜか遙華に狙いを済ませたが、すかさず間に割って入ったのは雨月。ペリカンは威圧されて雨月から目が離せない。
「こんなものがあるわ」
 座った目をした雨月が、幻想蝶から取り出したレトルトの封を切ると、無理やりペリカンのくちばしを開き、そして。
 その口にレトルト食品を流し込んだ。
 バタバタ悶えるペリカン。そして。
 全て飲み下した後、そのペリカンはぴくぴくと痙攣してそこに倒れていた。
「厄介事に巻き込まれる前に行くわよ」
 そう雨月は遙華の手を引いてその場を後にした。

第三章 師弟

 そして次なる目的地はデパート。
 本来は食品売り場だけ回ればよかったが、お買いものにでてきたら必要な者以外も見たくなるのが女子である。一際上がったテンション を引き連れて、一行は各階を回った。
「そうだせっかくだから、みんなにプレゼントするよ」
 そう澄香は指をぴんと伸ばして右手で体を少しうかし、やや高いところにある帽子をとった。
「澄香、危ないわ」
 そう遙華がたしなめる。
「大丈夫、ほら、イリスちゃん白猫、アイちゃんには鴉」
 そう澄香は二人にファンシーな帽子を送る。
「おかえりなさいのプレゼント。帰ってきてくれてありがとう」
 魅霊には誕生花の宿り木をモチーフにした髪飾りを。
「魅霊、笑って? 君は可愛いんだから」
 ちなみに花言葉はいろいろあるが、代表的なのは『困難に打ち勝つ』だろうか。
「ありがとう、澄香姉さん。大切にします」
 そして、アル、夕燈さん、沙羅、遙華とはお揃いの水晶のペンダントを購入した。
「えと、ほら。日頃のお礼と言うか」
「すみちゃん……何で私にはヨーヨーなんですか?」
「似合うよ、シロ」
「そ、そうですか? ありがとうございます、家宝にします」
 目を輝かせて喜ぶ蘿蔔。
 相してからやっと一行は食品エリアに足を踏み入れた。
「ここまで長かった……」
 そう灯は溜息をつく。
「ん?」
 その時、澄香はスマホに送られてきた『クラリス・ミカ(aa0010hero001)』のメモを眺める。
「ああ、うまく合流できたんだね」
 その時噂のクラリスはというと。

   *   *

 ここは居酒屋フェニックス。暗い照明、薫燻製の香り。あまり一般人が立ち入らなさそうなアンダーグラウンド感。ここに保護者たちは集まっていた。
「ああ、クラリス、地図を送ってくれて助かったよ」
『レオンハルト(aa0405hero001)』が手をふると、店で一番大きい丸テーブルに全員が集まっているのが見えた。
 Agraや『榊原・沙耶(aa1188)』も一緒だった。
「ボクを忘れてもらったら困るな」
 そう『Arcard Flawless(aa1024)』も。
「今から沙耶さんのシャンパンをあけようとしていたところよ」
 沙耶が持ち出したのはかなりお値段のはるヴィンテージ物のシャンパンだった。
「お昼ご飯まだでしょ。食事代くらい出すわ」
「品揃えを見ると、ワインやお肉がお好きですか?」
 クラリスがウーロン茶片手に言うと、ロクトは頷いた。
「にしても、投薬実験に、無断運用試験ねぇ。またむちゃくちゃなことをするわねあの子」
「あのこ、自分が一人でやる分には、何も問題ないと思っているのよ」
「投薬は?」
「自分よ、第三者ではないわ」
「だからって、よし、とはならないわよねぇ」
 そう沙耶は言った。
「まぁ、無茶をしたくなる年頃っていうのは……あるよな。わかるわかる」
 そうシャンパンを飲み干すレオンハルト、あいたグラスにロクトが赤ワインを流し込む。
「アルちゃんも澄香さんや今の遙華さんみたいに暴走した時期があるわ」
「アルさんも?」
「無茶な鍛錬しては倒れての繰り返し
 貴女の心情はなんとなーく理解できるわ……
 あたしってばそんなに信用ないのかしら……ってつい考えちゃう。」
「そうね、何か間違っていたのかもしれないと、すごく考えるわ。」
「気付くのを待つのも、相棒としての務めね。時々すごく大変だけど」
 二人はそろってため息をついた。
「そうだ、お友だちになれたら嬉しいわ
 何かあったら連絡してね
 解決はできないけど話は聴けるから」
「ええ、ぜひ。飲みに行くときに誘うわね」
 そうプライベートの番号を交換する雅とロクト。
 その二人をよそに、クラリスがワインの瓶を写真を撮りながら言った。
「遥華ちゃんの事を思って言っている、って事が、いまいち伝わっていない気がするわね」
 沙耶が言った。
「グロリア社に、他に頼れる人材っていない訳ぇ?
成長を促すなら、頼れる人材を付けて、一年間くらい互いに別部署に移ってみればいいのに」
「今、まさにそれをやろうとしている最中よ。モノプロとかね」
「グロリア社にって、私言ったわぁ」
「…………」
「じゃないと、内通者の疑いがある人材の内偵もやり難いでしょう?」
「………………」
「同じようなケースをつい最近起こした子がいるよね」
 Arcardが口を開く。
「非力な自身と、非力に甘んじる醜悪な自身が許せない。だからこそ足掻いていると」
 Arcardはロクトを見据える。
「君たちは遙華に厳しすぎるんじゃないか? 彼女はよくやってるよ。ロクトの機体にも答えていると思うし、広告塔だってうまい具合にやってるんだろう? なのに年端もいかない女の子に『やって然るべき』って言うのは、本当に正しいことなのかね」
「…………耳が痛いわね」
「教育方針だとかはさておき、ここで酒に溺れたって遙華には何の支えにもならないんじゃない?」
「そうね、私もそう思う。私はあの子の先生として、力が足りていないっていうのは理解できるわ」
 ロクトは言葉を続ける。
「でも、今回の件で一つよかったと思えることがあった、それはあの子が積極的にみんなに助けを求めたこと。私には言えなくても、あなた達には言える」
 その言葉を受けて、クラリスは目を閉じクしみじみとつぶやく。
「わたくしたちは近しいからこそ、信頼されているからこそ、安心して背中を向けているのでしょうねえ」
「私も、遙華に謝らないとね」
 そうロクトは真っ赤なワインを飲み下した。

第四章 ごめんなさいとありがとう。

 場面は移ってキッチン。
 エプロンに三角巾の少女たち。
 張り切って夕燈は腕をぶんぶん回している。
「ちーずけーき! 作る。さぁ、レシピどこですか! あ……」
 突如Agraがいないことに気が付いて腕を止める夕燈。腕が遠心力に耐え切れずすっぽ抜けて、蘿蔔に命中していた。
「わー、ごめんて、かんにんやー」
 そう蘿蔔となぜか謝りあっている最中震える携帯。優秀なマネージャーからメールでチーズケーキの作り方が送られてきた。
「あぐやん……」 
 思わず涙ぐむ夕燈。
「大丈夫、レシピさん解ったらあとはなぁ……馴れ?」
「さぁ、みんな冷蔵庫から材料を出すんだ! 遙華は調理器具を出すんだ、私たちじゃどこにあるか分からない!」
 澄香が指示を出し始める。
「あ。お菓子作りやったら大丈夫やねん。割と昔からやっとぉけんね! 大丈夫ー大丈夫ー」
「ケーキのお供と言えば、やっぱり紅茶ですよねぇ」
 そう蘿蔔は遙華に紅茶の入れ方を教えていく。しかしそんな生ぬるい紅茶の入れ方では納得できない女子が一人いた。
「蘿蔔、そんなんじゃだめよ。頭の栄養がお胸に行ったと言えるほどのボディーしてないくせに、それはないわ」
 今のセリフには本気でイラッとした蘿蔔は、手元にあったハンドミキサーを手に取る。これを沙羅の頭に叩きつけるとどうなるか、本気で悩む蘿蔔。
「ティーパックからでも、私は、紅茶のうま味を見事抽出して見せるわ!」
 そんな蘿蔔の憎悪をよそに、沙羅が張り切っているが澄香的には嫌な予感しかしない。
「みてて、西大寺さん、これが本当のお茶の入れ方よ」
一、ティーカップをお湯で予め温める。
二、お湯を捨てる。
三、お湯を注ぎ、ティーパックを入れて蓋をする。
「ここで、揺らすと、渋みが出てしまうわ、だからみんな、揺らさないで。揺らさないでって言ってるでしょ! 澄香!」
「お菓子食べただけだよ!」
「息もしないで、いい。三分よ。三分だけ自分が生命体であることを忘れじーっとしているの、じーっと」
「遙華……」
 そんな御高説に夢中になっている沙羅を放っておいて、蘿蔔が遙華に耳打ちする。
「遙華は、本当にロクトさんのこと……好きなんですね。ちょっと妬いちゃうかも、なんて。冗談ですが」
「蘿蔔?」
「なんだか、遙華が眩しいです。私ならそんなに頑張れるかどうか……
 偶には二人で、お茶。してみるとか…どでしょ。ちゃんとゆっくり、しっかりお話……すれば分かる、と……思うのです」
「ありがとう、蘿蔔、そうねきちんと私が思ってること、やってみたいこと相談してみるわ」
「ちょっとそこ、何ごちゃごちゃ話しているの! 今いいとこ」
 沙羅が切れたその時である。
 突如。調理室の、窓が砕けた。

 白い翼が。大きく空に広がって。
 まるで僕達を祝福するように空は煌いていた。

「あああああああああ!」

 沙羅の悲鳴が涼やかに部屋に響き、そして。
 大量のペリカンたちが。
 己の仲間の仇を討ちに。
 リンカーたちを、襲撃しに。
 やってきた。

「くえええええええええええ!」

「水瀬さん!!」
「あなた達、いい加減にしないと怖いわよ」
 澄香の号令で。火にかけていた鍋を下ろす雨月。
 出来立てほやほやのソルスティスを、ご丁寧にペリカン一体一体の腹に流し込んでいった。
 すると、あっという間に悶絶する鳥の山が出来上がった。
「今日は、なんていう厄日なの」
「あいぽんも壊れるし、さんざんです。あいた!」
 また右腕が蘿蔔の脳天を直撃した。
「ねぇねぇ遙華さん」
 そんな大混乱の料理場をよそに、アルが大量のメレンゲをこしらえながら言った。
「何かを実行する前に、なんでロクトさんに話そうって思わなかったのか訊いていい?」
「それは……」
「信用してないとかじゃないよね? もしかして、変に心配かけたくなかった?」
「だって。ロクトに言うと手間なのよ、危ないから危険だから、そればかり」
「ボクも似たようなのやらかして叱られたコトあった……
 頼ってほしい。心配させてほしい。信用して、甘えてほしい。あたしは、あなたを選んだのだから。
 そうおねぇさんに言われちゃってね」
「私は、そんなこと言われたことない。いつだって私がロクトを頼る側だもの。教えてもらって手伝ってもらって、私ロクトに何か返せたことなんてない。だから早く私は、ロクトと」
「ねぇ遙華ちゃん。彼女に一番最初になんて言う?」
「謝るわ」
「ボクのおススメは「ありがとう」、かな」
「なぜ?」
「 自分のことを思って叱ってくれるひとなんてそう居ないから。文字通り『有り』『難い』よねぇ」
「そうね」
「<ありがとうの魔法>ってすごいんだよ。
気付かなくてごめんなさいより、気付かせてくれてありがとうって言われた方が、きっと心が嬉しいね」
「そうね、わかった言ってみる、それに私の思いを素直に伝えてみるわ、ありがとうアル」
「にしても」
 沙羅が満足げな表情で紅茶を入れている。今度はうまく行ったらしい。
「前の歌の試合も、今回の件もそうなんだけど……西大寺さん、人付き合いめちゃくちゃ下手じゃない?」
「え? そうかしら。私人付き合い下手かしら?」
 蘿蔔に問いかける。
「そんなことはないです……完璧です!」
「聞く対象を間違ってるわよ」
 フッとニヒルに笑った後。蘿蔔はわずかに考えた。ハンドミキサーを叩きつけよう。しかも回した状態で。 
「学校での友人関係とか、大丈夫なのか不安になってくるんだけど……
 まぁ、お節介な人が多すぎるから私は口煩く言わないけど、身近なもの程大切にするべきよ。
永遠なんてない……」
「………………私。高校、行ってないわよ。」
「え!!」
 そんな、場の空気が凍りついたところで、タイミングよく調理室の扉が開く。
「ん……みなさん、こんなところにいたんですか?」
 その小柄なシルエット、イリスとアイリスである。
 彼女たちはさっきまで医務室で寝ていたのだ。
 今日のお散歩は、まだ病み上がりのイリスにはつらかったようで、途中で寝てしまったイリスだったが、目が覚めたようでアイリスのお姫様抱っこで戻ってきた。
「ちょっと予想より早かったね」
 澄香が夕燈に笑いかける。
「アイリスちゃん、イリスちゃん。戻ってこれておめでとーなぁ」
 そうクラッカーを鳴らしたのは夕燈。
「まだ何もやってなかったから、ささやかだけどお祝いしようって」
 澄香が言葉を継ぐ。 
「ふふ、そういうわけなら」
「ジャムはいかがかな」
「食べる食べる!」

エピローグ
 その後、大量のアルコールを摂取した保護者たちが合流して、ロクトへのごめんなさい会が企画された。
 もちろん遙華の最初の言葉はありがとう、そして二言目にごめんなさいだった。
 そして、お肉やらワインやらも一緒に手渡されると。ロクトは言った。
「私は、あなたをきちんと見れていなかったわ、こんなに成長したのね。遙華ごめんね」
 そう言って笑った。
「そう言えば」
 雨月が問いかける。ちなみに彼女の英雄『アムブロシア(aa0801hero001)』は料理の匂いを嗅ぎつけると、幻想蝶から出てきてそこら辺の食べ物を適当につまみ始めた。
「ロクト、貴方と遙華のなれ初めに興味があるわ。であったきっかけはなんだったの?」
「あれは、この子が学校でいじめにあっていた時……」
「さらっと、人の言いたくないこと暴露するのやめてくれないかしら……」
 その後、会が開かれたのが調理室ということもあり、かわるがわる料理や酒を出し続け、長らく宴会が続く中。イリスがふと遙華に問いかけた。
「《頑張って、イリス……》なんて声が聞こえたんですが……遙華さんはこういう現象に心当たりありますか?」
「それについては、あの子の方が詳しいわね」
 そう二人はいったん廊下に出ると、イリスに電話を渡す。
「あ、いりすちゃん。ひさしぶり、ふぇぇぇぇ」
 電話の向こうには、追試の勉強中である春香がいた。
 イリスは春香に事情を説明する。
「その声については、断言できないなぁ。私は聞いてないし」
「そうですか」
 イリスは残念そうに、胸の護石を抑えた。
「みんなと同じような期待は持ってるけど」
「それはルネさんが生きているっていう?」
「英雄についてわかってないことも、多いからさぁ」
 そうけだるげに春香は言うと、急に声のトーンを落としてイリスへ言った。
「でも一つだけ言えることがあるなら。前に公園で襲われた時、ガデンツァの手下っぽい人に、ルネの欠片のペンダント奪われたじゃない? あれってどこにあるのかな? ガデンツァがもってるんじゃない?」
「つまり?」
「声って、そこから聞こえてきたんじゃないかな。そして護石が共鳴したんじゃないかなぁ」

結果

シナリオ成功度 成功

MVP一覧

重体一覧

参加者

  • トップアイドル!
    蔵李 澄香aa0010
    人間|17才|女性|生命
  • 希望の音~ルネ~
    クラリス・ミカaa0010hero001
    英雄|17才|女性|ソフィ
  • もふもふには抗えない
    多々良 灯aa0054
    人間|18才|男性|攻撃
  • 腐り神
    リーフ・モールドaa0054hero001
    英雄|23才|女性|ブレ
  • 深森の歌姫
    イリス・レイバルドaa0124
    人間|6才|女性|攻撃
  • 深森の聖霊
    アイリスaa0124hero001
    英雄|8才|女性|ブレ
  • 白い死神
    卸 蘿蔔aa0405
    人間|18才|女性|命中
  • 苦労人
    レオンハルトaa0405hero001
    英雄|22才|男性|ジャ
  • 語り得ぬ闇の使い手
    水瀬 雨月aa0801
    人間|18才|女性|生命
  • 難局を覆す者
    アムブロシアaa0801hero001
    英雄|34才|?|ソフィ
  • 神鳥射落す《狂気》
    Arcard Flawlessaa1024
    機械|22才|女性|防御
  • 赤い瞳のハンター
    Iria Hunteraa1024hero001
    英雄|8才|女性|ブレ
  • 未来へ手向ける守護の意志
    榊原・沙耶aa1188
    機械|27才|?|生命
  • 今、流行のアイドル
    小鳥遊・沙羅aa1188hero001
    英雄|15才|女性|バト
  • 託された楽譜
    魅霊aa1456
    人間|16才|女性|攻撃
  • エージェント
    R.I.P.aa1456hero001
    英雄|18才|女性|バト
  • ~トワイライトツヴァイ~
    鈴宮 夕燈aa1480
    機械|18才|女性|生命
  • 陰に日向に 
    Agra・Gilgitaa1480hero001
    英雄|53才|男性|バト
  • 銀光水晶の歌姫
    アルaa1730
    機械|13才|女性|命中
  • プロカメラマン
    雅・マルシア・丹菊aa1730hero001
    英雄|28才|?|シャド
前に戻る
ページトップへ戻る