本部

おっぱいマイスター参上

紅玉

形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
能力者
6人 / 4~6人
英雄
6人 / 0~6人
報酬
普通
相談期間
5日
完成日
2016/03/21 18:40

掲示板

オープニング

●マイスターの日課
 その日、ホールではビルダーコンテストが行われていた。
 白く輝く筋肉、日焼けした体が美しい筋肉、ビルダー達は毎日の努力により鍛え上げた筋肉を様々なポーズでアピールする。
 観客達は「キレてる!」「良いよ、良いよー!」などビルダー達に声援を送る。
「中々イイデスネー」
 そんな賑わってる観客の中に丸いレンズのグラサンを掛け、ボサボサの金髪によれよれのスーツを着た男は片言の言葉で言った。
「にぃちゃんも良さ分かるか!」
 隣に座っていた中年の男性は嬉しそうに声を掛けた。
「アノ、鍛エ抜カレタ胸筋タマリマセンデス」
 と、言いながら男の口から涎が垂れた。
 ホールのイベントが一通り終わり、男は椅子から立ち上がりホールから出て帰宅する。
 これが、彼『おっぱいマイスター』の1日だ。

 今日もマイスターはホールへと向かう。
 目当ては、コスプレ大会。
(ワンダホーナ、オッパイ楽シミデース)
 マイスターの足取りは軽く、胸を踊らせながら会場に足を踏み入れた。
「オウ……マイガッ!」
 彼の視界に入った光景、それはピチピチのライダースーツを身に纏った女性。
(アノ、オッパイノ魚拓ヲ取リタイデース……ソウデス! ミーガ開催スレバ良イノデース)
 と、マイスターは思い急いで受け付けに走った。
 大会名『男装、女装コンテスト』
(コレデ、アノオッパイハミーノ物デース)
 手をワキワキと動かしながらマイスターは想像した。

●マイスターの陰謀を壊せ!
 いつものようにH.O.P.Eの会議室に集められたエージェント達。
「あ、あの……言いにくいのですが……」
 ティリアは恥ずかしそうに口ごもる。
「おっぱいマイスターを知っていますか?」
 ティリアの口から発せられた言葉にエージェント達は耳を疑った。
 え? 今、おっぱいマイスターと言いましたよね!?
「は、はい。その、お、おっぱいマイスターという愚神は色んな場所で“男装、女装コンテスト”をして優勝者の……その、ぎょ、魚拓を取っているそうです」
 開いた口が塞がらないエージェント達。
 え? 愚神が男装、女装コンテストで魚拓??
「大きな被害は出てないのですが、精神的苦痛が多くて……どうにかしてくれと、依頼がありました」
 ティリアの顔は茹でタコの様に真っ赤だ。
「取り巻きに、妹と弟と呼んでる従魔を従えてるようです。見た目は凄く可愛い子供にしか見ないので、皆さん注意してください」
「コンテストの会場は警察の情報で分かっているよ。あとは潜入するだけだ、衣装は各自で用意してくれよ」

解説

●目的
おっぱいマイスターの陰謀を壊す。

●登場人物
ティリア・マーティス(29)独身
大きい部類。

圓 冥人&弩 静華
サポートもしくは囮役をします。
指示があればその通りに動きます。

●敵
おっぱいマイスターと妹&弟

場所:
イベントホール

●以下PL情報(プレイヤーのみ知っており、キャラは知りません)
OPの【●マイスターの日課】

●敵の詳細
おっぱいマイスター
デクリオ級。おっぱいを愛する紳士な愚神。
趣味は、模写と魚拓。
おっぱいの為になら何でもしたいので、防御力が高い。

妹&弟(6体)
ミーレス級。とても可愛い萌え系。
様々な体型をしており、体型によって能力が違う。
各体型の妹&弟は2体居ます。
華奢:支援
普通:状態異状
豊満:攻撃力が高い

リプレイ

●潜入?
 ティリアからの説明を受けた後、エージェント達はイベントホールの控え室で待機していた。
 依頼を受けた者の半数がスイカ以上の持ち主だ。
「……おっぱい……ますたー?」
 佐藤 咲雪(aa0040)が黒髪を揺らしながら首を傾げた。
「( ゚∀゚)o彡°おっぱい! おっぱい! なのか、総統閣下シリーズなのか……」
 アリス(aa0040hero001)は脳内で右腕を上下にぶんぶんと振る人のシーンと、おじさんが怒鳴り声を上げながら机を叩くシーンを思い出す。
「……なにそれ?」
 咲雪はアリスの言葉を聞いて首を傾げた。
「よくネットで見るネタよ」
 現代のサブカルチャーにハマっているアリスの言葉は、咲雪にとっては謎の呪文にしか聞こえなかった。
「何て素敵な……こほん、特殊な趣味ですわね、愚神は愚神。レベルが上る前に、仕留めさせて頂きますわ……勿論、その前に楽しませていただきますけども……♪」
 御手洗 光(aa0114)は軽く咳払いをして言いなおすが、口元がにやけているので分かりやすい。
「僕は別に参加しないでも……って、よく見たら男性参加者って僕だけなんですかー!?」
 目尻に涙を浮かべながら狼谷・優牙(aa0131)が悲痛な叫びを上げた。
 優牙は光に誘われて来たものの彼女からは依頼の詳細を聞いておらず、ティリアの話を聞いて知ったのだ。
「狼谷、安心しなよ。俺も居るし、天之川も男だよ」
 圓 冥人(az0039)の言葉を聞いて優牙は顔を上げた。
「男装、女装コンテスト? 出ます出ます! もう、ボクが出ないでどーするんですかですよ!」
 天之川・希望(aa2199)は桃色のふわふわな髪にくりっと大きなマデイラ・シトリンの様な瞳に、愛らしい白と桃色の服を着ている。
 どっからどう見ても”可愛い少女”だが、希望はれっきとした成人した男である。
「え? そうなのですか!?」
 黒曜石の様に黒い瞳を大きく開き優牙は、冥人と希望を交互に見た。
「だから狼谷、覚悟してね?」
 冥人は狼狽してる優牙の肩に手を置いた。
「へっ?」
 冥人の言葉にぽかんとしている優牙。
「化粧は任せろー、ばりばりー」
 弩 静華(az0039hero001)が抑揚のない声で優牙に紙エプロンを付けた。

(合法的に触れるっ!)
 鈴音 桜花(aa1122)は執事姿で控え室を見回す。
 沢山のおっぱいを見てごくりと喉を鳴らす。
 スキンシップと称して……と、様々な想像が脳内に溢れる。
 まさに煩悩の塊。
(鈴音が出るなら、私も出ないと……会場が危険だ!)
 能力者のイケナイ想像を察してAlice(aa1122hero001)は男子学生服の袖を通す。
 桜花の事は手に取るように分かるAliceは監視をするが、体に浮遊感を感じた。
「さ、ぼっちゃま参りましょう」
 桜花はAliceをお姫様抱っこをして微笑んだ。
「え? ちょっ、な、何で!?」
 Aliceは驚いて声を上げた。

「ふんっ!」
 廿小路 沙織(aa0017)が胸にサラシを巻いていた。
 しかし、丸っとしたスイカの様なおっぱいはサラシの上からでも分かる程に形状を保っていた。
「大きすぎるのも困るんだね♪」
 ヘルフトリス・メーベルナッハ(aa0017hero001)は笑顔で沙織のスイカを両手で持ち上げる。
「はいはーい。皆、注目ー」
 冥人は欠伸をしながら手を振る。
「コンテストだから、アピールとかあるから注意ね。コンテスト後にはフリータイムがあるから、好きに行動すると良いよ」
 エージェント達に番号の書かれたバッチが配られた。
「番号で呼ばれるので、それまでは此処で待機ね」
「あ、このお菓子食べて良いの?」
 プレシア・レイニーフォード(aa0131hero001)が何時もと変わらない服装で手を上げた。
「良いけど……レイニーフォード、お前は後で来いよ」
「……って、えー、この格好ダメなのー?」
 既にお菓子を口に頬張っているプレシアは不満そうに冥人を見る。
「……その服しかないのか?」
「男装って聞いたから男装してきたんだよ?」
 きょとんとした表情でプレシアは冥人の問いに答える。
「レイニーフォードは女の子の格好をする側だよ……ま、他に無いなら仕方がないか」
 諦めた表情で冥人はプレシアを見た。

●おっぱいハミルモノデース
「はぁい、コンテストを観覧しに来た皆様ー。今から開催しますぅ」
 バニガール姿の従魔『妹』がウィンクをする。
 幼い少女の無い胸にバニスーツ、一部の者は生唾を飲みながら凝視していた。
「イイデスネー、イイデスネー。選ンダ甲斐ガアリマース」
 マイスターは審査員席に座って堂々と眺めていた。
「but……凄イおっぱいガ見レソウデース」
 マイスターは手元に置いてあるスケッチブックに手を置いた。
「それでは……女装部門、1番の可愛い子ちゃんいらっしゃーい!」
 と、妹が声を上げると最初の参加者がステージに現れた。

「始まりましたね」
 アリスは控室に設置されているモニターに視線を向けた。
 全員がモニターを見ていると、控室のドアをコンコンとノックする音がした。
「3番の優牙さん、4番のプレシアさん、5番の光さん、準備をお願いします」
「……連番?」
 咲雪は番号を聞いて首を傾げた。
「H.O.P.Eからの配慮ですの?」
 沙織が机にぱいを乗せながら首を傾げる。
「だと、思うけどね」
 興味なさげに冥人は大きな欠伸をした。

 ステージの隅に3人は並ぶ。
 優牙はふと、ステージへ視線を向けた。
「僕の特技はー……」
 スポットライトが眩しいだろうに、笑顔で話し、動く女装した少年は凄く可愛く見えた。
「ボクの方がまだまだ可愛いですね~♪」
 と、薄手のセーターとミニスカにニーソで太ももが眩しい希望は笑顔で言う。
「じ、自信があるのですね」
「もちろん♪じゃなきゃ参加してないです♪」
 会話している2人の間にバニースーツを着た少女が声を掛けた。
「はい、3番はあと2分後で出番になりますのでステージ端で待機を」
「は、はい!」
 緊張で優牙は強張った表情になる。
(こ、これも仕事だから……)
 優牙は体を震わせる。
 そして……
「3番、優牙ちゃんですぅ!」
 名前を呼ばれた優牙はステージの中央へ歩み出した。

「はぁ、可愛いですわ」
 出場を辞退した光は、熱を帯びた瞳でステージに立っている優牙を見る。
「皆ぁ、頑張って下さいなのですぅ♪」
 光の隣でレイア・メサイア(aa0114hero001)が声を上げる。

「それにしてはカメラを持った方が多いですわね」
「コンテスト出場者目当てじゃねーの?」
 沙織の問いにヘルフトリスは答える。
 モニターに映る出場者の大半は”コスプレ”をしていた。
 男の娘の童話の姫、マッチョな魔法少女と様々なコスプレに目が行く。
 そんな中、マイスターはおっぱいを見ながらスケッチブックにペンを走らせる。
 次々と参加者出てアピールをしていく中で希望が出てきた。

「続いて、5番希望ちゃんですぅ」
 バニーガールが声を上げると、希望はステージ中央に向かって歩む。
 眩しい、スポットライトやカメラのフラッシュもそうだが、人々の目、期待している視線が眩しい。
「天之川・希望ですっ☆今日は恥ずかしいけど、ちょっと勇気出して参加してみましたっ!」
 と、希望は可愛くポーズを決める。
 計算されたポーズ、希望は自分がどうしたら武器になるかを分かっている男。
 男性陣は目を丸くする。
 ”これが、本物の男の娘……っ!”と心の中で叫んだ。
「ナカナカ、上モノデスネー……デモ、ミーノ胸ニハ来ナイデース」
 マイスターのスケッチブックには希望のおっぱいが模写されていた。
「ミーハ、モット……コウ、爆発シタノガ欲シイデース!」
 意外と辛口評価を真顔で下すマイスター。
 それでもコンテストは順調に進む。

●マイスター「ぷるんぷるんっ!」
 男性の部が終わり休憩時間に入った。
「はー、凄く緊張しました」
 ペットボトルの水を一口飲んだ優牙は安堵のため息を吐く。
「そういえば、おっぱいマイスターが出てきませんね」
 希望は疑問を口にする。
「あの英雄と共鳴出来たらなぁ」
 桜花はアニマ(aa2199hero001)をじーと見つめた。
 視線に気が付いたアニマは柔らかい笑みを浮かべた。
(あの、おっぱいに顔を埋めてみたいです)
 大きい部類だが、圧迫されて死ぬレベルの大きさではない。
 だからこそだ、だからこそ挟まれたい!
 太ももも柔らかそうで、膝枕したら気持ちいいだろうなぁと色々な妄想が脳内を支配する。
「邪念だだもれだな」
 桜花を見て冥人は呟いた。
「”アナタと共鳴したい”……新手の殺し文句?」
 静華は眉間に皺を寄せた。
「やだなぁ……」
「え? 何故ですか? 良いフレーズだと思いますわ」
 光が冥人を見る。
「同性、特に女性同士ならさ、まだ許せるよ? おっさんと幼女とか男同士とか誰得だよ」
 と、お茶を口にしながら言う冥人の言葉に何故かアリスが反応する。
「あ……ここに腐ったの居たか」
「逃がさないです」
 ぽん、とアリスは冥人の肩を掴んだ。
「エート、アリスサーン? 見逃してくだサーイ」
 と、冥人は抑揚のない口調で言う。
「受け」
 アリスの言葉を聞いた冥人の手からペットボトルが離れる。
 こん、と音を立ててペットボトルは床に当たりお茶で濡れる。
『女性の部、あと5分で始まります。1番から5番の皆さんは準備して下さい』
 そんな時、イベントホールに放送が流れた。
「……ん、めんど……くさい」
 咲雪は詰襟学生服の上着の袖を通す。
「……まだ、着替えてないの?」
 アリス見た咲雪は言う。
「い、今から着替えてきます!」
 スーツを脇に抱えてフィッティングルームへ駆け込んだ。

 段々と熱を帯びてきたイベントホール。
「はぁい! 皆さんお待ちかねのぉ~女性の部が始まりますよぉ!」
 バニースーツを着た少年が笑顔で声を上げる。
「1番っバストが、もう、はちきれんばかりのっ沙織くん!」
 少年が声を上げると、胸を両腕で隠しながら沙織がステージ端から出てきた。
「沙織です……え、えっと……」
 熱を帯びた観客達の視線を受けて沙織の頬は赤く染まる。
 恥ずかしい、と思いながらも体の芯が徐々に熱を帯びてくる。
 しかし、その熱を沙織は気持ち良いと感じる。
「と、特技の……長ランのボタン外ししますわ!」
 沙織は声を上げ、胸を張った。
 ぷるんっと揺れる胸の果実と同時に弾ける長ランのボタン。
 途端に観客席と審査員席から歓声が上がる。
「え、あ……きゃーっ!」
 弾力に耐えきれなくなったサラシがはらり、と解け掛けていたのを沙織は両腕で抑えた。
 しかし、腕からはみ出る果実を見て余計に胸の大きさが強調された。
「ワンダホー! ワンダホー!」
 マイスター絶賛。
(あーあ、もうちょっとだったのにー)
 ヘルフィはステージの端で残念そうに沙織を見つめる。
「あ、ありがとうございました!」
 沙織は慌てて頭を下げてステージの端へ走った。
 更に熱くなってきた会場、審査員達は椅子の上で正座をして待機しだした。
「では! 2番……」
 少年は何事も無かったかの様に進行をする。
「ありがとうごさいましたーっ。4番、世紀末なおっぱいアニマ!」
 と、少年が紹介すると、革ジャンに肩にはトゲトゲが生えた肩パッドを付けたアニマがステージの端から出てきた。
「アニマで~す。清き一票、よろしくお願いしますね~」
 おっとりとした口調、柔らかい笑みは正に癒し系のお姉さん!
「oh……ソノ、パイデ……ミーヲ叩イテー!」
 このおっぱいマイスターはMである。
「だめですよ~」
 優しく拒まれたマイスター。
「ソコガイイ!」
 マイスターの走りだしたペンは止まらない。
「コレガミーノ思イデース!」
 マイスターはスケッチブックを掲げた。
 そこに描かれていたのは”おっぱい”
 そう、アニマの”おっぱい”だ!
 マイスターの目によれば、服を着ていても形状が分かってしまうのだ!
「はーい、マイスターそこまでねぇ。アニマさん、ありがとうございましたぁ」
 少年は慣れた様子で進行を進める。
「はぁー、はぁー……あぁ、わたくしとしたことが、はしたない♪」
「皆綺麗でぇ、可愛くてぇ、レイアちゃん、羨ましいのですぅ♪」
 光とレイアは体を震わせながら色っぽい吐息をもらす。
「後は、審査が終わって表彰ですわ」
 光は立ち上がり、仲間がいる控え室へと向かった。

●魚拓は取らせないっ!
 控室で審査待ちのエージェント達。
「どうして、まぁ……こんなに同性好きがいるのか」
「そうなのですか?」
 冥人の言葉に優牙は首を傾げる。
「狼谷はそのままで良い……」
 冥人の言葉を遮るようにドアの破壊音が響いた。
「おじゃましまーすっ」
 粉塵が舞う中でアニメのキャラみたいな声が響いた。
「誰!?」
「はーい、妹でーす! マイスターの為に魚拓をいただきに参りましたぁ」
 優牙の問いに妹(豊満)は答えた。
「焦らないで下さいな。さぁ、此方ですわ!」
 光は共鳴状態になり粉塵の中へ。
「あらあら、おねーさん。焦っていませんよぉ」
 妹(豊満)は大きな胸を揺らしながら後退した。
「ボクは弟、メイスターの”全力で魚拓を取るのデース”と言われたからねっ」
「タマとったらぁーー!!」
 弟がウィンクをすると、希望はフラメアを握りしめ声を上げた。
「うーん、とせらなーい」
 ウサ耳を揺らしながら弟(豊満)は攻撃を受け流した。
「あら、可愛い」
 妹を桜花は舐めまわすように見る。
「むー、ちゃんと敵を倒してね?」
 そんな桜花を見てAliceは不満げに鼻を鳴らす。
「逆に妹さんの魚拓を取っちゃいましょう」
「しかし、こんなに弟と妹がいると……とあるゲームを思い出します」
 粉塵が無くなった時、エージェント達の前に居る6人の妹&弟を見てアリスは呟いた。
 12人の妹とのイケナイラブストーリーをアリスは思い出す。
「……それより、倒す」
 咲雪はアサシンナイフを逆手で持ち構える。
「おっそーいっ!」
 バニースーツを着ているだからだろうか、妹の動きは意外と素早い。
 咲雪の脇に滑り込む妹。
「……ん、こっちが、上」
 するり、と妹(豊満)の攻撃を咲雪は回避し素早くナイフで斬りつける。
「ぷ、プレシア、また近接戦するんですかー!?」
 スク水の上にビキニアーマーを着たプレシアは駈け出す。
「近付いちゃダメっ!」
 と、弟(普通)が墨が付いた筆を振りまわす。
 墨独特のニオイが鼻に付く。
「変なニオイするけど、なんともないよ?」
 プレシアは首を傾げる。
 ペタッ、と音がした。
 プレシアの胸に妹(普通)が用紙を付けたのだ。
「1枚目」

「……あぁんっ、そんな、そんなコト駄目ですぅぅ♪」
 悶絶している沙織の胸には用紙をぐりぐり押しつける弟(華奢)。
「いいね、いいねー」
 そんな沙織を見てヘルフトリスは楽しそうに言う。
「それ、私にも下さいませんか?」
 桜花は弟(華奢)に笑顔で言う。
「だーめ、これは綺麗にコレクションするのです」
「なら、妹さんのを取れば良いだけです!」
 桜花は弟(普通)の手から筆を奪い、妹(豊満)の胸に墨をたっぷりと塗る。
「な、何をするのですぅ!」
「私も欲しいからです!」
 悲痛な声を上げる妹(豊満)の胸に桜花は用紙を押しつける。
 押し……いや、用紙を押しつけるフリをして柔らかい果実を手で堪能する。
「従魔でも……この柔らかさ……素晴らしいです」
 桜花は恍惚の表情で妹(豊満)を見る。
「わたくしも!」
 光がその光景を見て名乗り出る前に、手はもう果実を堪能していた。
 もちろん桜花のだ。
「タマよこせー!」
「え、ちょ! 本気!?」
 希望は弟(豊満)の下半身に向かって矛先を向ける。
「……今のうち」
 そんなドタバタの中で咲雪は支援をしていた妹&弟(華奢)を倒し終えていた。
「もうちょっと、楽し……い、いえ、酷い事をされましたわ。早く片付けますわ」
 沙織はコンユンクシオの柄を掴み、鞘から刀身を出す。
「桜花様、そのまま押さえてくださいですわ!」
「え? ちょ、ちょっと、に……キャー!」
 妹(豊満)に向かって沙織は大剣を振りおろした。
 はらり、と何故か妹(豊満)のバニースーツだけを切った。
「沙織様、ナイスですわ!」
 光は妹(豊満)の果実を熱を帯びた瞳で見つめる。
「もう、やだな……この空気」
 呆れた表情で冥人は女性陣を見る。
「あわわわ」
 優牙は慌てて両手で目を覆う。

 数時間後。
「はー、堪能しましたわ。では、さようならですわ」
 光は良い笑顔で満足気に頷いた。
「魚拓なんて! カワイイカワイイボクを記録保存したいならせめてフィギュアの型取るくらいのことをしていただかないと!」
 希望は弟達を倒したが、どうも魚拓は気に入らない様子。
「文字通り一面的な魅力でそれでいいんですか!いやよくない!」
 熱く語る希望。
 その後ろでは妹達を倒す女性陣。
『アーア、魚拓ノ邪魔スルンジャナイデース! モウ、ミープンプンネ! 帰ル、マタネー』
 と、館内放送でマイスターは言う。
「放送室へ向かいますわ!」
 沙織の言葉にエージェント達は頷き、控え室から出て放送室へと向かった。
 しかし、エージェント達が見たのはマイスターの声が録音されたテープが転がっていた。

「おっぱいハ1日シテナラズデース」
 イベント会場を背にマイスターは呟いた。

●誰か止めろよ……
 主催者が行方不明になり、会場は混乱はした結果コンテストは中止となった。
「取り合えず、陰謀は壊したけど何かしっくりしないです」
 希望はため息を吐いた。
「やる事はしたのですから良いのです」
 アニマは微笑んだ。
「桜花には良いところあります」
 桜花の事をよく知っているAliceは止めなかった事を気にしてない様子。
「酷かったけどね」
 Aliceの言葉を聞いて冥人は呆れた表情で見る。
「はぁ……」
 やってしまった痴態を思い返して沙織は頬を赤らめる。
「少し、悦んでしまいましたわ……」
「少しどころじゃなかったけどねぇ♪」
 と、沙織の言葉にヘルフトリスは楽しそうに言う。
「で、写真はもちろん皆様、いりますわね?」
 と、光がカメラを持って微笑む。
「ちょ、その写真は破棄して欲しいのですけどー!?」
 優牙の悲痛な叫び声は空しく部屋に響くだけだった。
「狼谷。今度、スィーツ食べ放題でもおごるよ」
 項垂れる優牙の頭を冥人は撫でた。
 おっぱい、それはロマン。
 おっぱい、生きる物達の食事。
 今日も世界のどこかでおっぱいマイスターは、おっぱいを理想の求めて飛び回っている。

結果

シナリオ成功度 成功

MVP一覧

  • 魅惑のパイスラ
    佐藤 咲雪aa0040
  • あざと可愛いタマ取り
    天之川・希望aa2199

重体一覧

参加者

  • 胸囲は凶器
    廿小路 沙織aa0017
    人間|18才|女性|生命
  • 褐色の色気
    ヘルフトリス・メーベルナッハaa0017hero001
    英雄|18才|女性|バト
  • 魅惑のパイスラ
    佐藤 咲雪aa0040
    機械|15才|女性|回避
  • 貴腐人
    アリスaa0040hero001
    英雄|18才|女性|シャド
  • エロ魔神
    御手洗 光aa0114
    機械|20才|女性|防御
  • 無邪気なモデル見習い
    レイア・メサイアaa0114hero001
    英雄|12才|女性|バト
  • ショタっぱい
    狼谷・優牙aa0131
    人間|10才|男性|攻撃
  • 元気なモデル見習い
    プレシア・レイニーフォードaa0131hero001
    英雄|10才|男性|ジャ
  • 百合姫
    鈴音 桜花aa1122
    人間|18才|女性|回避
  • great size
    Aliceaa1122hero001
    英雄|15才|女性|シャド
  • あざと可愛いタマ取り
    天之川・希望aa2199
    人間|17才|?|命中
  • ましゅまろおっぱい
    アニマaa2199hero001
    英雄|18才|女性|バト
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