本部
【いつか】New Deal
- 形態
- ショートEX
- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
- 1,500
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 9人 / 0~10人
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2019/03/29 12:00
- 完成予定
- 2019/04/12 12:00
このシナリオは5日間納期が延長されています。
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2019/03/26 09:49:59 -
質問卓
最終発言2019/03/24 17:23:05 -
京都観光相談
最終発言2019/03/28 20:53:04
オープニング
●ラサラスのヘイシズ
H.O.P.E.本部。洋上に構築された異世界用ワープゲートから姿を現した“ラサラスのヘイシズ”は、船に揺られ、飛行機に乗り、数名の供廻りと共に姿を見せた。仁科恭佳から報告を受けていた会長秘書は、部下と共に彼らを丁重に出迎えた。好き勝手暴れてばかりの、怪物のような闖入者達が跋扈する中、彼らは初めての“訪問者”なのである。
会合は間もなく始まった。そしてヘイシズは知る事になるのである。愚神としてこの世界で彼が為した所業の全てを。
「なるほど。私の夢は……真であったという事ですか。本当に申し訳ない事をしてしまったようだ」
ヘイシズは深々と秘書へ向かって頭を下げる。彼は慌ててヘイシズをとりなした。
「顔を上げてください。貴方はまだその未来を歩んではいない。貴方が謝る事ではないでしょう」
「いえ。貴方達の歩みの中に、私が為したことは事実として刻まれている。ならば、それはやはり私の責任ということになるでしょう」
獅子は早速くたびれた顔になっていた。この一時間だけでも相当な心労を重ねてしまったらしい。それでも彼は顔を上げ、姿勢を正して秘書に堂々と向かい合う。
「その上で、さらにこちらから要求を重ねてしまうのは誠に心苦しいのですが……。可能ならば、こちらの戦いを支援して頂きたい。お仲間から話が通っているかもしれませんが、愚神の攻撃が近年頓に激化し、政をやる者の間にも多数の死者を出している状況なのです。白狼騎士団長にしてテリオン大司教のヴォルクも、厳密にはその1人」
獅子は秘書の背後に立つヴォルクを見遣った。彼はこの世界の英雄。決してヘイシズの同志として戦ってきた人望溢れる聖職者と同一の人物ではないのである。沈痛な面持ちで、獅子は続けた。
「このままでは戦いを凌げても、戦後の復興が立ち行かなくなる。この世界で私が語ったという顛末も、秩序が喪失した事による不安が一挙に能力者へ向けられた事が原因でしょう」
眉間に皺が寄っていく。髭が震え、金色のたてがみもふわりと膨らんでいた。
「我々の技術力はこちらの世界と比べてはるかに劣っている。……口惜しい話ですが、現状でこちらから出来る事は何もない。虫のいい願い出であるとはこちらも重々承知しております。しかし、我らが世界を守るためには形振りなど構っておれんのです。……せめて、その知恵だけでもお貸しいただけないだろうか」
再びヘイシズは頭を下げた。鋭い牙を下へ向けて降伏、恭順の態度を示す。それは日本のお辞儀と奇しくも同じ姿勢だった。
秘書はそっと手を伸ばし、その肩を叩く。
「顔を上げてください」
秘書は真っ直ぐヘイシズの眼を見据えると、小さく微笑んだ。
「もちろん、前向きに検討させて頂きます。我々としても、貴方達の世界を救う事が出来るのなら、それは願っても無いことですので」
「……真ですか」
「勿論。とはいえ、今すぐ出立、というわけにも行きません。作戦に参加するメンバー、拠出する武器その他について、まず此方で検討させて下さい」
その言葉を聞いた瞬間、ヘイシズの眉間に刻まれていた深い皺がふっと緩んだ。口元を緩め、彼もその眼に慶びの色を浮かべた。
「御厚意に感謝いたします」
「お互い様ですよ。……さて、せっかくですから、それをただ待っているよりも、少し物見遊山に向かわれてはいかがですか。この地球にも、見るべきものは沢山ありますから」
「承知致した。……私も、この世界を一目見た時から妙に惹かれるものがあったのです」
●そうだ京都行こう
「ノーブルやい、何だってこんな妙ちきりんな格好しなきゃなんねえんだよ?」
京都駅ホーム。ちらちらと周囲を伺いながら狐は唸る。九曜紋の紋付羽織に袴まで履かせられ、彼は渋い顔をしていた。同じく和装を堂々と着こなし、獅子はさらりと応えた。
「『郷に入っては郷に従え』だ。この服装がこの国の伝統的な装いだという」
「なーんて言ったって、そんな格好してるやつどこにもいねえじゃねーかよ!」
狐は吠えた。彼の言う通り、コテコテの和装をしている人間などどこにも居ない。むしろ彼らを見やってヒソヒソしているような者達ばかりである。眼を見開いてうーうー言っている狐を見て、獅子はついにからからと笑いだす。
「そんなに激することでもあるまい。普段着に具合が良く似ていて、むしろ過ごしやすいと私は思うがね。ついでだ。これでも被ったらどうだね」
そう言ってヘイシズが被せたのは、ちょんまげのカツラ。狐は髷を掴んで投げ捨て、いよいよ牙と爪を剥き出す。
「バーカ野郎! 舐めやがって! ここであの時の決着つけてやろうか!?」
『何を騒いでいるのだ、ルナール』
そこへ、白装束に身を包んだヴォルクがやってくる。三角になった目をぎろりと向け、狐は口角泡を飛ばした。
「うっせえイザングラン! 何でてめえはいつも通りの格好なんだよ!」
『私はこの世界でもう10年暮らしている。十分この世界の住人であると言えよう』
「くっそがぁ……」
狐は唸りながら毛皮を掻く。ヘイシズはその肩をぽんぽんと叩いた。
「いい加減機嫌を直せ。フシミイナリとか言う所に行こうじゃないか。そこでは狐が神様としてまつられているらしいぞ。良かったな」
「なんだよ。ここぞとばかりに言いたい放題言いやがって」
三人がいかにも仲良さそうにしているところへ、貴方達は次々駅のホームを通ってやってきた。エージェントとして、訪問者を京都でもてなす事になったのである。獅子は君達の顔を見て微笑み、軽く会釈してみせた。
「ありがとう。では……行こうか」
解説
目標 ヘイシズ達と京都観光しよう
☆“ノーブル”ヘイシズ
ライカン王国の宰相。“大陸共鳴”を説いて愚神との戦争を遂行したが、戦後処理に失敗。大戦を戦い抜いた英雄達が権力闘争に巻き込まれる地獄の中で親友や部下を全て失い、失意の中で王の旗下に降った。
●ステータス
ブレイブナイト(70/40) 指揮S 武力B 知略A 政治A 人望A
☆“ルナール”ライネケ
フクス傭兵団を率いる流れの騎士。義の為の戦いと嘯いてしばしばフェーデ行為の代行などを行っていたが、ヘイシズに鎮圧されて恭順、以降は愚神との戦いに身を投じていた。戦後の騒乱においては、その出自の為冷遇され、やがて行方をくらましたという。
●ステータス
シャドウルーカー(60/40) 指揮B 武力C 知略S 政治D 人望C
☆“イザングラン”ヴォルク
最大の修道騎士団“白狼騎士団”の団長にしてテリオン大司教。ヘイシズの“大陸共鳴”策は、愚神に対して常に先陣を切り果敢に戦う彼の人望によって果たされていた。しかし、大戦末期の激しい戦闘の中、彼は籠城戦の末戦死する。彼の死が、ヘイシズ達の世界の行く末に深い影を落とす事になってしまった。
●ステータス
ブラックボックスLv45 指揮A 武力S 知略B 政治B 人望S
開始地点
・京都のどこか(プレイングに応じて決めます)
日程
・一日~二日(プレイングに応じますがこれ以上長くはなりません)
TIPS
・行く場所を増やし過ぎると描写しきれません。相談などで三、四程度に絞る事を推奨します。
・修学旅行で行くような寺社仏閣やら見せてあげると喜ぶ。
・食事処に連れていくのもあり。別に肉しか食べないわけではない。
・基本は京都市内でお願いします。天橋立とか見に行ってもいいですけども。
・旅費はH.O.P.E.が出します。
・ヘイシズは君達との交流の中で、異世界同士の大連邦の成立について考え始めるでしょう。
マスターより
影絵企我です。ガンマGSDがカーテンコールを発した中ですが、こちらはルナール編からずっと続く影絵なりのストーリーのピリオドとなります。三年無いくらいの短い期間でしたが、本当にお世話になりました。
上に纏めてあるあらすじは、彼らが歩んだバッドエンドルートです。彼らのバッドエンドがあって、地球世界での勝利があります。ですが、王がいなくなった今、皆さんの協力によって彼らの歩む道は「新規巻き直し」される事でしょう。
ステータス欄の見慣れないステータスは何かって? 趣味なんですよそういうゲーム。
最後までしまらない感じですが、何卒よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2019/04/06 00:29
参加者
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最終発言2019/03/26 09:49:59 -
質問卓
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京都観光相談
最終発言2019/03/28 20:53:04