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日常

ホームディネル症候群

鳴海

形態
ショート
難易度
普通
参加費
1,000
参加人数
能力者
2人 / 4~12人
英雄
2人 / 0~12人
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2018/10/18 12:00
完成予定
2018/10/27 12:00

掲示板

オープニング

●帰りたくない英雄たち
 
 世界に終焉が迫っている。
 幾多の世界を飲み込んだ王の姿が見え隠れするこの時を、皆さんはどうして過ごしているだろうか。
 世の戦士……リンカーたちは牙をとぎ、知を巡らせ戦いに備えているのかもしれない。
 しかしそんな勇者は君たちぐらいなものだ。
 ほとんどは朝が来るかと震え。
 夜眠れない者もいる。
 精神に異常をきたす者も。
 それは 能力者に限った話ではなかった。
 たとえば英雄。英雄の視点で考えてみよう。
 この戦いに負ければ世界がやみに飲まれる。
 この戦いに勝ったら自分たちはどうなる? 
 能力者より英雄の方が心的影響は強いのだ。
 そんな中で一定数の英雄たちが病んでしまうのも仕方ないというもの。
 その病はホームディネル症候群と名付けらえた。
 帰宅拒否症候群である。
 これは本人の意思に関係なく幻想蝶に帰れなくなる初期症状から始まり。
 次いで自分の家に帰りたくなくなる。
 やがて原因が戦いが終わった後の自分が想像できないため、このように不安なんだと自覚することになり。
 末期症状としては能力者と共鳴して体を奪い、戦いを拒否する、ストライキを始めるのだ。
 え? なぜ、こんなに詳しく最近見つかった症候群の進行具合がわかるかって?
 それは単純。
 H.O.P.E.の施設の一角をこの英雄たちが占拠しているからである。
 彼らは同時期にうつ症状に似た症状を訴えていたので集めて経過を観察していたのだが、どうやら 話し合った末にお互い悪く干渉してしまってこの通り強硬手段に訴えるようになったのだろう。
 このままでは通常業務に差し支える。
 彼らの主張は、王を倒さないで戦いを終わらせないこと。
 皆さんには速やかに英雄たちを鎮静化……もとい、説得してほしい。

● 帰るのが不安、自分がどうなるか不安。

 この戦いが終われば自分はどうなるのか。どうするべきなのか。
 その問題は英雄に常に付きまとってきた。
 しかし、決断するべき時がこんなに早く訪れることになるとは思わなかっただろう。
「私はこの世界にいたい」
 ある英雄は叫んだ。
「私はこの世界のスイーツがだいすきだし、戻っても旧石器時代の文明レベルしかないからいやだ」
 そうその英雄はプラカードを掲げながら叫んだ。
 あるものは涙を流しながら告げる。
「戦いが終わったら、能力者とバイバイだって聞いた。そんなの嫌だ! 愛し合って今日まで来たんだ。俺は、絶対戻らないし、この世界にいたい」
 別のものは語る。
「私がいなくなったら能力者はどうなってしまうの? まだ十歳で親もいない。私がついていないといけないのに」
 あるものは語る。
「あちらには俺の大好物のチーズケーキがない。だから戻りたくない」
 あるものはこう、項垂れながら告げた。
「自分の記憶から察するに、自分は、あちらの世界でもう死んでると思う」
 様々な思いを抱いて集められた英雄たち。
 その要求は一貫して『王を倒さないで戦いを終わらせないこと』この世界のこの状況がずっと継続することである。
 皆さんは彼らの想いを笑うでしょうか。
 彼らの想いは間違っています。
 けれど心を持つ者としてはどうしても抱いてしまう感情なのではないでしょうか。
 別のものはあなた達に訴えます。
「私は、この世界で能力者と子供を作った」
 今 生後三か月になるという。まだ母の顔も認識できない年頃だ。
「私は、このこと離れ離れになるの? だったら王は倒さなくてもいい。愚神も倒さない。このままの世界で居続けましょう? ね?」
 そう目に涙を浮かべて懇願する女性。
 そんな彼女らに皆さんはなんと言葉をかけるでしょうか。





解説

目標 帰宅拒否症候群患者の鎮圧。

 今回皆さんに与えられた任務は帰宅拒否症候群の患者13名が起こしたストライキの鎮静化です。
 これには言葉はもちろん、武力を持って共鳴を強制解除させることも許可されています。
 彼らの能力のうちわけはこうです。

ドレッドノート     3人
カオティックブレイド  2人
シャドウルーカー    2人
ブレイブナイト     4人
バトルメディック    2人 です。
 
 能力者のレベルは50以下。
 英雄のレベルも20前後です。

 彼らはいったん頭を冷やせば元の生活に戻っていくかもしれませんが。
 もし、彼らの抱く、この世界への未練をうまい方向に誘導できれば、言葉で解決できるかもしれません。
 さらに、この世界を守る理由。王を倒す理由など思い出させてやれば目を覚ますかもしれません。


● もしかすると
 皆さんの英雄も血迷ってはいませんか? 
 もし、ホームディネル症候群に英雄がかかっている場合は、患者たちに共感して患者たちの味方をしてしまうかもしれません。
 その場合はメンバーに一言でもいいので宣言してあげてください。

 
 

マスターより

鳴海です。そろそろ物語は佳境。
ですので、英雄に心を整理する時間を! と思ってこのようなシナリオ作ってみました。
今後英雄がどうなっていくのか、私にはわかりません。 
戦いが終われば消えるのか、元の世界に帰るのか。
噂ばかりが行き交ってますが、いずれにせよ悔いの無い終わりを願います。

参加受付中 プレイング締切日時 2018/10/18 12:00


参加にはSC1,000が必要です。

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