本部
【天獄】そのテに願いを
- 形態
- ショートEX
- 難易度
- やや易しい
- オプション
-
- 参加費
- 1,500
- 参加人数
-
- 能力者
- 7人 / 6~8人
- 英雄
- 7人 / 0~8人
- 報酬
- 少なめ
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2018/08/10 07:30
- 完成予定
- 2018/08/24 07:30
このシナリオは5日間納期が延長されています。
掲示板
-
【相談卓】
最終発言2018/08/08 17:12:47 -
【質問卓】
最終発言2018/08/05 21:14:20 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/08/09 19:48:20
オープニング
●マジっすか!?
「エージェントにも成長期の児童はたくさんいるのよね」
都内某所のウィークリーマンションの一室、お土産でもらった冷凍チャーハンのレンジ調理終わりを待つテレサ・バートレット(az0030)がため息をついた。
「この国の食事もどんどんTVディナー化してるわね。冷凍食品の普及はあたしたちに手軽なオイシイと数十分の自由時間をくれるけど、そればっかりじゃいけないって思うのよ」
お土産を持ってきたお客さんで、今はでっかい焼売を皿に取り分けている礼元堂深澪(az0016)はびくり! 肩を弾ませる。
今日、深澪がここへ来たのは本部から“読み終わった瞬間配達員が燃やして消去する式”の特務指令書が届いたからで、土産と称して大量の冷食やら惣菜やらを持ち込んだのは特務と併せて今日という日を生き延びるためだ。
つか、『テレさんの調理絶対阻止&安否確認』って、どこのヒゲ発特務だぁ~ってハナシだよねぇ。
そもそもテレサは特務エージェントなのだから、危険は常にその背へつきまとう。見えるほどの動きは今のところなかったが、アイルランド方面にきなくさい連中もいることだし……
「ミオ、あたし思うんだけど」
「うい~」
「ご両親が共働きの家庭の子って、こんな食事ばかりしてるんじゃないかしら?」
「火とか危ねっすからねぇ~。ボクも夏休みにガスボンベで火炎放射器とか作ったなぁ~」
考え込むのにいそがしくて半分聞き流していた深澪が、あわてて顔を上げた。
案の定テレサのとびっきりな笑顔が待ち受けていて、絶望。
「テレさん質問っ!」
元気というより鬼気いっぱいに手を挙げた深澪に、テレサはプライベート用の眼鏡をくいっと指先で押し上げつつ「はい、ミオ」。
「えっとテレさんなんすかね! そのっすね、まさかなんすけどね!? 限りねぇ愛情とか、機械なんざファックだぜぇ~って人力ひゃっぱ(100パーセント)なお手製料理、ちょう未来いっぱいなお子様方にマジぶっ込んじゃおうってゆうガチなアレっすか!?」
「すごくネガティブな雰囲気を感じる気がするんだけどあたしの気のせいよね! キノオケナイズットモを疑うなんてあたし、疲れてるみたい!」
すでにぽんこつ化が止まらないテレサであった。
ボクとかテレさんに憑かれてますのぜ……しかし深澪は最後の気力とライヴスを振り絞り、テレサへ向かう。
「物理的じゃなくて具体的に、なにやらかす気もとい企みでもなくてぇ、してあげる感じっすか?」
隠しようなく不審な深澪の様子にまったく気づくことなく、テレサは笑みを輝かせた。
「保育園で誰かの迎えを待つ子どもたちを招待したいの。いっしょに食を学びながら作って、同じ食卓を囲んで楽しんで。もちろんまだ小さいエージェントもいっしょにね!」
そして瞳に万感を含ませて。
「子どもたちがその思い出を大切な人に伝えて共有できたら、この世界をほんの少しだけ変えられるかもしれない」
ああ。
テレサは本当にやさしくて素敵な人なのだ。
唯一の問題は、彼女が作る料理は普通の人どころかエージェントまでもを必殺するシロモノで、敵になる前にすべての命を天獄へ素通りさせてしまうことだけ。
それはもう大きなため息をついて、深澪はかすれた声音を絞り出す。
「世界はアレっすけど、やっちゃいますかぁ。で、メニューとかは?」
「もちろん――」
●そうですね。
「え~、っちゅ~こって、テレさんプレゼンツ『テ巻き寿司波阿勅胃(パーティー)』が開催されることになりま死たぁ~」
一部の音にノイズが混じったような気はするが、とにかく深澪はブリーフィングルームに集まったエージェントたちへ語る。
「こんなん言うまでもねぇ~なぁ~って思うんだけど。園児のみなさんが食べちゃったら一発で天獄逝きだからねぇ。今回はミッション三つ同時展開するよ」
モニターに映しだされたのは保育園の見取り図。給食室と会場であるお遊戯場までの動線が示され、次いでお遊戯場に置かれた、テーブルを繋ぎ合わせて作った大きな正方形の卓がクローズアップ、さらにテレサのポジションがポイントされる。
「ここがテレさんの座り位置。まず第一班はテレさんといっしょに調理して、テレさんが触った食材全部キッチンで排除。第二班はテレさんごまかしながら具とごはん運んできて、保育園児のみんなにテ巻きが行かないようにカット。第三班は絶対混じってくる“酔人”にこっそり対処」
深澪は特に映すまでもなかった映像を消して。
「最初に言っとくよ。第一班はテ料理大量摂取するから全滅確定。第二班も無作為製造されるテ巻き食べるからね。第三班は――酔人って超ハイレベルリンカーだからなぁ~」
深澪はゆっくりと全員の顔を見渡した。目に、心に、魂に、全員の顔を刻みつけるかのごとく。
「ボクは第一班に入るよ。みんなだけ逝かせるようなこと、しないから。でもさ、もし神様がいるんなら、いっこだけお願い聞いてほしいよねぇ~。上がるなら天国に。落ちるなら地獄に。絶対天獄にだけは送らないでくださいって……」
解説
●依頼
三班に分かれてテと酔人に対処、お子さんにあたたかな思い出をあげてください。
●状況等
・会場は都内の某保育園、そのお遊戯場。
・テレさん、園児、酔人、エージェント、みんなで手巻き寿司を作って食べます。
・30名の保育園児が参加します。
・酔人がひとりだけ参加します。
・歳がひとケタのエージェントは普通に、そうじゃないエージェントはガバガバな言い訳をして参加してください。
・テレさんは積極的にテ巻寿司を量産し、園児に食べさせようとします。
・テ巻き寿司は1本完食につき生命力20パーセントを損なうものとします。6本以上の完食で重体確定。そして14本の完食と同時、謎の勢力である“互助会”にお持ち帰りされます。
●班分け
・班の名前は自由につけてください。
・第一班は調理担当。ですので具材を決める権利があります。そしてそれと並行して、テレさんが調理した具材をなんとかして食べ尽くしてください。それによって全滅することは「確定」です(文字数割当はちゃんとします)。あと、できれば散るまでにネタをかましてください。
・第二班はテレさんが食材に触らせずにテーブルへ運び、その後はテレさんの手巻き寿司が園児や酔人へ渡らないよう、なんとしてでも食べ続けてください。園児への配慮や盛り上げ役もお願いします。
・第三班は酔人とのバトルがメイン。ただ、園児に気づかれるのはよろしくありませんので、AGWの使用は不可。無音でできる戦闘やトラップ等の策で対処してください。テ巻きも食べてください。あとは自由です。
●備考
・このシナリオの達成度は、英雄含む参加者の100パーセントが重体になった場合にのみ「大成功」、70パーセント以上の重体で「成功」、70パーセント未満であった場合は「普通」となります。
・食べる量(パーセンテージ)は自由に指定できますが、第一班の方は戦闘不能か重体しか選べません。
・報酬の名目は「治療費」です。
マスターより
みなさまお疲れさまです。電気石八生と申します。
最近すっかり定番になって参りました日常という名の不条理――テ料理もののシナリオをお届けいたします(そして今回からわかりやすいように【天獄】タグをつけてみます)。
園児のみなさんの未来を守るため、ぜひとも華々しく海老反ったり爆散したり燃え尽きたりしていただけましたら幸いです。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2018/08/14 19:59
参加者
掲示板
-
【相談卓】
最終発言2018/08/08 17:12:47 -
【質問卓】
最終発言2018/08/05 21:14:20 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/08/09 19:48:20