本部
【時空戦】小さな王女と少年音楽家
- 形態
- シリーズ(新規)
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,300
- 参加人数
-
- 能力者
- 6人 / 4~6人
- 英雄
- 6人 / 0~6人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2018/06/22 19:00
- 完成予定
- 2018/07/01 19:00
掲示板
-
1762年10月13日
最終発言2018/06/22 11:58:15 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/06/21 19:46:54
オープニング
●――の情景
大きな城。四人の兄。九人の姉。一人の弟。バレエ。歌劇。庭にある迷路。城に住んでいる大道芸人達。狩猟。
1762年。10月。13日。
ザルツブルクからやってきた一人の少年。
『大きくなったら僕のお嫁さんにしてあげる』
●石が呼んでいる!
がたん! と大きな音を立てて、ノルン・ペオース(az0121)は椅子から転げ落ちた。軽く腰を打ってしまい、痛さにうめく。ついこの間サンクトペテルブルク支部に配属となった職員は目を丸くしている。それ以外の職員はノルンが転んだことに関して反応しない。彼らが冷たい訳ではない。彼は知っているのだ。ノルンが予知した時はいつもそうなるのだと――。
「あ、あの、大丈夫ですか?」
「うん平気よ。ありがとう……あ」
ノルンの目が壁にかけられた時計に止まる。夕方の六時。まずい。彼が帰ってしまう。この支部の中で自分の言葉を正確にとらえることが出来る彼が。
ノルンは勢いよく立ち上がった。他には目もくれず、部屋を飛び出した。廊下を行きかう職員やエージェントの合間を抜けて、支部の入口に向かう。そして目的の人物を視界にとらえた。晴れていても、いつもレインコートを着ている、長めの前髪で表情を隠した彼を。
「純くん!」
ノルンは彼の名を呼んだ。しかし彼――西原純(az0122)は立ち止まらない。まずい、とノルンは純の背中に体当たりをした。突然のことに純は対処しきれない。床に派手に倒れこんだ。突然のことに周りが騒然となる。ノルンはそんなこと気にせず、純に話しかけた。
「純くん聞いて! 新しいのが降りてきたの! えっとね、なんかすごくて、そしてね、でもそれは石が」
「……まずは俺の上から退け、ノルン」
「あ、ごめん!」
ノルンは慌てて立ち上がった。面倒くさそうに純が起き上がる。はあ、と大きなため息をついた。
(久しぶりに早く帰ろうと思ってたのに……)
「じゃあ最初から話すね! あのね!」
「少しは落ち着け。部屋で聞いてやるから」
「ありがとう純くん! 今度ボルシチ作ってあげる!」
笑うノルンに、純はもう一度深く大きく息を吐きだした。
それから数時間後。
ノルンの話をまとめあげた純が、エージェントを前に告げたのは以下のような内容だった。
「オーストリア、ウィーン。シェーンブルク宮殿の庭、天使像にオーパーツがある。形状はブレスレットだが、それに埋め込まれた黄色の宝石がオーパーツ本体だ。そしてそれはどうやら、過去を見る、あるいは過去に行くことができる代物らしい。回収を頼む」
●時空戦、開始
上弦の月が夜空に浮かび始める時間帯。エージェント達はシェーンブルク宮殿の庭に到着した。ノルンが言っていた天使像を探した。天使像の数はそれなりにあったものの、目当ての天使像はすぐに見つかった。これを持って帰れば、任務終了だ。誰もがそうおもった刹那。
「それはH.O.P.E.エージェントが触れてよいものではない!」
少し高めの声が庭に響き渡る。エージェント達が振り返ると、そこには軍服を着て眼鏡をかけた小柄な男性が居た。彼の背後には8人ほどの人間が立っている。男性か女性かは判別がつかない。
「私はアルビヌス・オングストレーム(az0125)! 偉大なるセラエノのリヴィア様にお仕えしている。そのオーパーツ……タイムジュエリーはリヴィア様のものだ! 邪魔するなら力づくで、君たちを排除する!」
好戦的なアルビヌスに対し、エージェント達も身構える。
空気が張り詰める。
まさに一色触発の事態。
『――あーもう、うるさいなあ。ゆっくり寝られないじゃないか』
タイムジュエリーから白い靄状のものが立ち昇る。それは瞬く間に人……いや、天使の形を成した。背中の羽根で自らの体を包み込むと、彼は目を開いた。黒と見間違えてしまいそうな青の瞳が、エージェント達とアルビヌス達を交互に見る。
『君たちは……なるほど、ボクを手に入れにきたのか。それならボクを起こしたことを許してあげるよ。自己紹介するね。ボクはノーリ。このタイムジュエリーの時間案内人さ』
「なにをぶつぶつと言っているんだ? まあいい、さっさと手に入れて」
アルビヌスがタイムジュエリーに手を伸ばす。それをノーリがにらみつけた。眼光の鋭さに、アルビヌスは動きを止める。
『ボクを手に入れたければ、ゲームで対決しなよ。勝った方に、ボクはついていくからさ』
「ゲームだと?」
『そうだよ』
ノーリはうっすらと笑う。まずは視線をエージェント達に向けた。
『君たちは……王女様と神童――マリア・アントーニアとモーツァルトの可愛いデートに、楽しい思い出を添えてあげなよ』
そして今度はアルビヌス達を見る。
『君たちはその逆の役割を与えようか。王女様と神童に嫌な思い出を』
ノーリは翼から腕を出し、指を弾いた。
『さあ、過去に行っておいでよ!』
タイムジュエリーが輝き、そこに居る全員を包み込んだ。
解説
エージェントとセラエノの一同はタイムジュエリーによって過去のシェーンブルク宮殿に跳ばされました。
そこでノーリに言われた役目を果たして下さい。
もちろん、セラエノ側も役目を果たそうとします。
◆跳ばされた過去の日付
1762年10月13日
◆何があった?
演奏会をするため、父親とシェーンブルク宮殿を訪れたモーツァルト(6歳)とマリア・アントーニア(後のマリー・アントワネット)(7歳)が出会い、モーツァルトがマリアにプロポーズをしました。
◆跳ばされた先で何が起きる?
演奏会まで時間があるからと、モーツァルトとマリアが一緒に遊びます。
二人の行動予定は以下の通りです
庭園迷路(生垣で作られた迷路)で遊ぶ→噴水の側にしつらえたテーブルでモア・イム・ヘムト(蒸しあげた温かいチョコレートケーキ)を食べる→宮殿内に戻り、モーツァルトの演奏に合わせてマリアがバレエを踊る。
◆注意点は?
・モーツァルトとマリアが遊び始める2時間前ほどに跳ばされます。
・戦闘行為は禁止です。
・モーツァルトとマリアは外に居るときにだけ話かけることが出来ます。
(彼らは城に住み込んでいる大道芸人だと判断します)
・宮殿内部に入ることはできますが、目立つ場所や王族が居るところ(広間や講堂など)には行けません。
・なお、この注意点はセラエノ側にも適用されます。
・共鳴はできません。英雄は個人のパートナーとして存在します。
マスターより
※当シナリオは【時空戦】連動の一幕です。
タイムリープものはロマンですよね。
今回のシナリオは史実に全く影響を与えないので、マリアとモーツァルトを存分に楽しませてあげて下さいね!
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2018/06/24 20:41
参加者
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1762年10月13日
最終発言2018/06/22 11:58:15 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/06/21 19:46:54