本部
【時空戦】時の宝石・赤
- 形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2018/06/08 22:00
- 完成予定
- 2018/06/22 22:00
このシナリオは5日間納期が延長されています。
掲示板
-
相談卓
最終発言2018/06/08 19:21:37 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/06/05 13:34:56
オープニング
●タイムジュエリー
夜。
ロンドン塔の一室にエージェントたちは集められた。
室内にはヨーマン・ウォーダーズと呼ばれるロンドン塔の衛兵たちによく似た服装の者たちが居た。
彼らは鴉に似た使い魔フェイクフェザーを使役する『夜警(ウォッチマン)』。
フェイクフェザーが鴉に混じって過ごすように、衛兵たちに混じって過ごす、魔術師と関わりの深い倫敦の守り人たちだ。
「夜分遅くに申し訳ない。集まってくれたことに心から感謝する」
口を開いたのは銀のような白髪を持つ、一見穏やかそうな初老の男だ。
「我はパラダイム・クロウを代表する、城金 ロウジと言う」
日本名であったが東洋人とは思えない男だった。纏う荘厳な雰囲気は他者とは一線を画していた
「お主たちの力を借りたい」
ロウジの後ろからイラついた中年の男がエージェントたちを睨みつける。
「……私はパラダイム・クロウ社取締役のアーロン・メイシー。
知っているか知らんが、弊社の職員……魔術師、灰墨信義の上司にあたる」
パラダイム・クロウ社は世界蝕(ワールド・エクリプス)発現後に現れた新技術を研究する企業と世間には認識されている。
だが、実際は昔から続く小規模の魔術結社であり、その事はH.O.P.E.でも知る者も多い。
そして、パラダイム・クロウは、科学者と魔術師たちの大同盟によって成立した急進的秘密結社『セラエノ』に対抗すべく日々研鑽を積み独自にオーパーツを追う組織でもある。
灰墨信義はこのパラダイム・クロウに所属する職員『魔術師』で、セラエノやオーパーツ絡みで今まで何度かH.O.P.E.のエージェントと関りを持っていた。
「依頼の目的から言う。セラエノの実力者、H.O.P.E.ロンドン支部指名手配犯アイテールから、我らパラダイム・クロウの一員である灰墨信義を取り返してくれ」
ソファーに腰を下ろしたロウジに代わり、アーロンが前に進み出て説明を引き継ぐ。
「弊社はずっと陰ながらヴィランズ『セラエノ』からオーパーツを守ることを使命として来た。
灰墨もそんな職員の一人だが、彼は特別な事情が一つある」
アーロンの説明では、リンカーになる前からパラダイム・クロウに所属していた信義はセラエノからとあるオーパーツを取り返すミッションで瀕死の重傷を負ったのだと言う。
「そこであいつの英雄が現れて、灰墨がセラエノから奪い返したオーパーツを奴の身体に埋め込んだ。その時、彼は死にかけていたからオーパーツを守り奴を生かす為には必要だったのだと思うが。
……そうやってリンカーになった奴の身体には二つのオーパーツが眠っている」
一つは、『ヴィクトリアの螺旋』。ライヴスを常に奪う代わりに強固な結界を作り出す。
そして、もう一つは──。
「緋色のタイムジュエリー、通称として『レッドTJ』とも呼ばれる」
見事な口髭を蓄えた夜警の一人が口を開いた。
「タイムジュエリーについては私が説明しましょう」
それは小石ほどの大きさのオーパーツである。色は様々で物によっては宝飾品として使われていることもあると言う。
「タイムジュエリーは一つにつき一つの決められた過去の決められた場所へ……いえ、過去を模した世界と言えばいいのでしょうか。そこへ跳ぶことができます」
ただ、これによって何ができるのかは詳しくわかっていない、と彼は言葉を濁した。
「ですが、タイムジュエリーは強力なオーパーツです。これをセラエノが集めているのは何か理由があるはずです」
そして、夜警は躊躇った後、アーロンに尋ねた。
「最近、カイロのテロにセラエノが現れたと聞きましたが、それも関係するのでしょうか」
だが、アーロンは頭を振った。
「……どうでしょう。私たちは現場に居合わせた灰墨から事件のデータを受け取りました。検証しましたが、タイムジュエリーとあの事件は直接の関係はないのではと……現時点ではですが、我々は判断しています」
口髭の夜警は礼を述べると少し安心したように下がった。
「勿論、あの事件で信義がアイテールに目を付けられた可能性はある。
だが、我々は幸いにも『ヴィクトリアの螺旋』の波長を介して灰墨を追うことができる──本人が生きている間だけだが」
アーロンの額に皺が寄り、ロウジが重々しく口を開いた。
「──オーパーツをセラエノに与えることは阻止しなくてはならない。彼らが興味を持ち、集めているものなら尚更だ」
そして、ロウジは念を押す。
「依頼しよう、持ち帰るのは彼の肉体すべてだ。彼自身の生死は問わない」
苦虫を噛み潰したようなアーロンが付け加えた。
「私たちは勿論、職員の生命を尊重している。だが、これはそういう問題ではないのだ。あれはセラエノに渡してはならない」
●赤
夜、古城の広間。
洒落た装飾の頑強な椅子に共鳴した灰墨信義は縛り付けられていた。
「ずっと探していたのよ、泥棒猫さん」
歌うように囁くのは可憐な姿の女性……セラエノの魔女、アイテールだ。
彼女は何事かを呟きながら、鋭い手術用のメスのように尖ったナイフを動かした。
「困るわね、ヴィクトリアの螺旋は固いわ」
刃を落としていないアイテールの儀礼用アサメイが何度も信義の身体を貫き、室内に悲鳴が響いた。
「ハイズミの英雄さん、彼を離さないであげてね。もし、共鳴が解けたら彼は死ぬわ」
その時、慌てた様子で一人の女が部屋に飛び込んだ。
「アイテール様! H.O.P.E.のエージェントです!」
可憐な少女を模したアイテールの顔が歪んだ。
「ふぅん──どうやってここを知ったのかしら……ね!」
信義が悲鳴を上げた。
焔を刻んだアサメイが信義の肉に柄まで埋まり赤い血が溢れた。
「残念、今回は双方残念なことになったわ、ねえ!?
でも、泥棒猫さん。わたくしにもTJレッドの所有権はあるの。いい? 次こそ返して貰うわ」
肉の中にアサメイを完全に埋め込むとアイテールは部下たちに微笑んだ。
「折角来てくださった皆様にご挨拶も無しなんていけないわ。いい? 死んでも止めてくださいね」
「了解致しました」
水晶の首輪をはめて仮面を被ったアイテールの部下が頷く。
解説
●プレイング
ゲームのスタートは大広間突入前後からですが
OP「●タイムジュエリー」項での会話などをプレイングに盛り込むことも可能です
(すべて反映できるとは確約できませんが、PC側が不利になるマスタリングはしません)
●ステージ:城の大広間(窓は無く、天井は高い)
奥に椅子があり縛られて瀕死の信義、その前にコマンド
コマンドの前にドレッドノート×3
部屋の奥両角にジャックポット×2
入口前にはシャドウルーカー×3
──
ジ
ド シ
信 コ ド シ 入口
ド シ
ジ
──
※アイコン説明(呼称は敵項目を参照)
信:信義
コ:コマンド
ド:ドレッドノート
シ:シャドウルーカー
●敵
・セラエノ:シャドウルーカー×3、ジャックポット×2名、ドレッドノート×3名
・コマンド:指揮官。仮面を被った女リンカー。彼女を倒した時点で部隊は撤退。首に隊員への通信を可能にする水晶の輪を嵌めている。ただし、彼女が負けた時点で輪は砕け散る。クラス不明。信義の前に陣取る
※今回に関してはヴィラン達を殺してしまっても情状酌量により罪に問われない
・アイテール(az0124)
ヴィランズ「セラエノ」の実力者。多くの部下を持つ幹部のような立ち位置の残虐な女ヴィラン。
※アイテールはPC達の顔を見た後、すぐに戦線離脱
●PL情報
タイムジュエリーには時間案内人がいます
コマンドを討伐後、PCたちの前には信義の英雄ライラにそっくりな案内人が現れますが
すぐに消えてリプレイは終わります
マスターより
当シナリオは個人シリーズではなく、【時空戦】連動の一幕です。
灰墨信義の設定は当初から決まっていたNPCとしての特殊設定です。
ご参加、どうか宜しくお願い致します。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2018/06/22 20:07
参加者
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相談卓
最終発言2018/06/08 19:21:37 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/06/05 13:34:56