本部
ティーブレイク ~ちょっと一息~
- 形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 9人 / 0~10人
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2018/05/25 19:00
- 完成予定
- 2018/06/03 19:00
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/05/24 23:30:32 -
【相談卓】
最終発言2018/05/24 22:08:58
オープニング
●ある日のお昼休憩
――カランカラン
「いらっしゃいませ。テーブル席へご案内します」
「はい、お願いします」
軽快なドアベルの音と店員の笑顔に出迎えられ、佐藤 信一(az0082)は案内された席につく。
「このようなお店が東京海上支部の近くにあったのですね。知りませんでした」
『私はこういうのあんまりよくわからないけど、どこか安心する場所ね』
対面には碓氷 静香(az0081)が座り、共鳴したレティ(az0081hero001)が感心した声を漏らした。店内は隠れ家風の上品な内装で、耳心地のいい音楽は強ばった体をほぐしてくれるような気がする。
「仕事で疲れがたまった時とかでよく来る喫茶店なんだ――あ、僕はブレンドコーヒーで」
「そうなんですね……私はミルクティーをお願いします」
「かしこまりました」
信一は慣れた様子で、静香はパラパラとメニューをめくり注文すると、店員はお辞儀してマスターに注文票を渡した。
『あれ? 食べ物は注文しないの? 今お昼休憩でしょ?』
すると、レティが飲み物しか注文しなかった2人に疑問を浮かべる。静香は小食なのでまだ理解できるが、人並みに食べる信一は空腹だろうと思っていたのだ。
「あ~、うん、いくつか理由があってね」
「そうなのですか? 私は単純に飲み物だけで十分だったからなのですが……」
信一の反応は何故か苦笑い。静香も妙な態度が気になったのか、お冷やを一口含み小首を傾げる。
「1つは、ご飯を食べたらすぐ眠くなっちゃうからかな? いつも空腹状態のまま仕事で動き回ってるせいか、少しでも胃に入れちゃうと睡魔が一気に襲ってくるんだよ」
『それ放っといて大丈夫なの? 何かの病気じゃないでしょうね?』
「今のところは平気だよ。入社1年目に何度か過労で倒れてるから、力の抜き加減と体の限界は把握してる」
『余計心配になるんだけど……』
「ご自愛ください、信一さん……」
笑顔で軽~く説明する信一が逆に不安をあおり、レティが呆れた様子で、静香が無表情の裏にものすごい心配を抱いてつっこむ。
「お待たせいたしました。ブレンドとミルクティーでございます……ごゆっくりどうぞ」
「ありがとう」
「ありがとうございます」
と、そのタイミングで店員がカップを信一と静香の前に置き、一礼して去っていった。
「――ん。とても美味しいです」
『うわ、本当。あんまり食事とかしない私でもすごいって分かるわ』
「でしょ? マスターの腕がいいって評判なお店だから」
ひとまず話を中断してカップに口を付けると、静香とレティが感嘆の声を上げて信一の笑顔が深まる。自然と2人の視線がカウンターに立つ人の良さそうなマスターへ向き、会釈で無言の感謝を告げた。
『……で? 食事を頼まなかった別の理由は?』
「え、っと、ちょっと言いにくいんだけどね……」
「ぶほぁっ!?」
続けて追求するレティに口ごもった信一の言葉は、別の客が盛大にむせたことで中断された。
「何でしょう?」
『慌ててコーヒーを飲んだのかしら?』
「いや、たぶん軽食を食べたんだよ……」
「『?』」
疑問符を浮かべる静香とレティがよくよく見ると、カウンター席で咳込む客の前には信一の言うとおりサンドイッチの皿があった。
「実はここのマスター、かなり難しいコーヒーや紅茶の資格とかも取得してるすごい人ではあるんだけど、何故か軽食の味が異常なことでも有名なんだ。ちなみに、僕は最初に来た時にチーズケーキを注文したら、水分が多すぎてベチャベチャのナポリタンみたいな味がしたよ」
『間違えてナポリタンが届いたんじゃなくて?』
「見た目は完璧なチーズケーキだったんだ……」
力なく首を振る信一に冗談の色はなく、味が変わりようもないサンドイッチでさえ別の何かになったのかとレティは戦慄する。困り顔で謝罪するマスターの様子から悪気は全くないらしく、余計にたちが悪そうだ。
「なるほど……とても親近感がわく御仁ですね」
「『…………』」
何より、その話を聞いた静香が何度も深く頷いたのが、信一とレティを震え上がらせたのだった。
解説
●場所
H.O.P.E.東京海上支部の近くにあるこぢんまりとした喫茶店『Sigh(サイ)』
世界触以前から変わらないだろう老舗風で味がある外観
内装はアンティーク小物などが多く、控えめに落ち着いたBGMが流れた癒し空間を演出
店内にコーヒーの豊かな香りが漂い、テーブルは4人がけで4席、カウンターはイスが10脚ほどの広さ
コーヒー・紅茶・緑茶・中国茶・ソフトドリングなど飲み物系は評判が高いが、軽食メニューに難あり
●登場
・マスター
本名や家族関係など、常連客でも知らない情報が多いミステリアスなナイスミドル
身なりは常に清潔にしており、綺麗に整った白髪やヒゲがとってもダンディー
かなり高齢のはずだが、伸びた背筋やしっかりした足取りはかなり若々しい
コーヒーや紅茶などを淹れる技術は高いが、軽食の調理が苦手でいつも謎の化学変化が起こる
・バイト店員
『Sigh』で働く10~20代の若者
人数もシフトも不定期で、現在は曜日ごとに違う男女が1人ずつ勤務している
マスターの教育か、全員が年齢にそぐわぬほど丁寧かつ達観した接客を見せる
歴代のバイトを含めほぼ9割が少年院出身という噂がある(真偽不明)
●利用法(プレ指定項目・注意点など)
シナリオのイメージは仕事や休日の合間に生じる何気ない日常のひとコマ
PCの来店理由や経緯は記述推奨
(例…次の依頼を英雄と相談、仕事終わりの一服、常連職員の紹介、店の雰囲気や噂など興味本位など)
店内にいる時間は基本的に数時間程度→リプレイ描写は店内での言動に限る
他PC・NPCとの絡みは名指しで行い事前相談を推奨→偶発的遭遇はなし
メニュー注文→若干の所持金減額あり
マスターより
忙しい毎日で時間が目まぐるしく過ぎていくエージェントですが、ちょっと一息どうですか?
どうも、何度か不注意でティーカップを破壊(ブレイク)したことがある一 一 です。
私はせっかちな性分のためか、喫茶店でゆっくりまったりした経験が皆無ですが、みなさんはどうでしょう? 朝は新聞片手にコーヒーをたしなみ、昼はランチをしながら疲れを癒し、夕方は帰宅前に友人や恋人とおしゃべりなどするのでしょうか? ぼっちでコーヒー一気飲みの私にはわかりませぬ。
リプレイではほぼ個別に描写することになりますが、よろしければちょっと立ち寄ってみてください。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2018/06/02 21:42
参加者
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【相談卓】
最終発言2018/05/24 22:08:58