本部
- 形態
- ショートEX
- 難易度
- 不明
- オプション
-
- 参加費
- 1,500
- 参加人数
-
- 能力者
- 6人 / 4~6人
- 英雄
- 6人 / 0~6人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 4日
- 締切
- 2018/04/22 22:00
- 完成予定
- 2018/05/06 22:00
このシナリオは5日間納期が延長されています。
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/04/19 06:23:53 -
極秘任務相談卓
最終発言2018/04/21 23:22:40
オープニング
●ジャスト・トゥルー
僕の名前は庄戸ミチル。
リンカーでもなんでもないただの人間で、フリーのライターをしています。
取り扱うのは主にジャーナル。それも、リンカーや愚神に関した記事を書いています。
昔は、私怨からH.O.P.E.へのヘイト記事を書いていたけれど……今は違う。世辞も偏見も私怨も抜きで、H.O.P.E.という存在を――リンカーと英雄の活動を、そして愚神やヴィランというものの恐ろしさを、正しく世に伝える為に奮闘しています。
前置きはこの辺に。
昨今の善性愚神問題については、きっと僕よりも皆様の方が存じ上げていることでしょう。
おそらく、信じたいけれど信じがたい、そう思われている方もおられるのではないでしょうか。
あるいは、アルター社も善性愚神も真っ黒だと、そんな強い疑いはあれど確証がなく、ヤキモキしている方もおられるかと思います。
正直。僕は後者です。対民衆においてアルター社ほどの権力があれば右に出る者はいないでしょうし。そこに愚神がなにかしら細工でもすればば尚更でしょう。
僕は一人の人間として、愚神を受け入れることはできません。アルター社についても、疑いの目を向けています。
この言葉を、よく覚えていて下さい。
さて。
皆様がこの手紙を読んでいる頃、僕は僕でなくなっているかもしれません。
なので、H.O.P.E.の皆様を信じて、この手紙を送ります。
この手紙は三月上旬にしたためました。もし、この手紙が届いてしばらくの日が過ぎた後、僕の意見が変わっていれば、あるいは殺害されていれば……それは愚神・アルター社が黒だという何よりの証拠になります。
なので、皆様にとっての“今”の僕に会いに来て下さい。くれぐれも、このことは誰にも知らさないで。特に愚神とアルター社に漏れないように。極秘の内に成して下さい。正式に依頼として申請させて頂きます。
自分を犠牲にするなんて言い方もできるでしょうか。皆様にとっては不快なことをしたと、先にお詫び申し上げます。それでもこう言わせて下さい。
少しでも皆様の力になれれば幸いです。
どうか僕に代わって真実を暴いて下さい。
それだけが僕の望みです。
●灰にて足掻く
閉め切られたブリーフィングルーム。
そこには君達と、オペレーター綾羽璃歌、そしてH.O.P.E.会長ジャスティンその人がいた。
――これは極秘任務である。
そう言って、会長は懐から一通の手紙を取り出して、瑠歌へと手渡した。彼女が集ったエージェントの前で、庄戸ミチルの手紙を読み終えたのはつい今の出来事である。
「この手紙は正真正銘、三月上旬に、ミチル君本人から直接私に手渡された手紙だ」
ジャスティンが真剣な眼差しで君達を見やる。それから、手紙の存在を公にせず長らく黙っていたことについて詫びた。だが大々的にすれば、それこそミチルの暗殺すら有り得ぬ話と呼べなくなってきてしまう。その上、その暗殺を「ただの不慮の事故」などと握り潰される可能性も。
「極秘任務……そう、諸君のこれよりの活動は、決して察せられてはいけないのだよ。善性愚神にも、アルター社にも。諸君にはこれより、ミチル君の自宅を訪問してもらう。アポなしで行くのはマナーに反して心苦しいが――」
前述の通り。此度は電撃的になさねばならないのだ。
「――見極めて欲しい。真実を」
真実を見極める。曖昧なオーダーであるが。中には愚神を疑いたくない者もいるだろう。であるからこそ、本当のことを調べねばなるまい。
「私からは以上だよ」と老紳士は言った。続きはオペレーターが請け負う。状況の説明をしつつ――それから、瑠歌が口を開いた。そのかんばせは、少し疲労が溜まって焦燥しているようにも見えた。
「実を言うと、ですね」
そう切り出したものの。彼女は寸の間のためらいを見せた。だが、覚悟を決めてこう語り始める。
「……私の中に、善性愚神を信じたいという気持ちがあるのです。H.O.P.E.オペレーターとして、これまで数多くの愚神事件を担当して、愚神は人類の敵だと、害意に溢れた侵略者なのだと……ずっと、そう思ってきたのに」
瑠歌はこう続ける。H.O.P.E.とは無関係の友人は善性愚神を歓迎している。それが当然、そうでない方がおかしい――そんな暗黙の了解、風潮がある。驚くべきことは、もともと愚神に対し否定的・憎悪すら抱いていた者ですらそう言い始めていることだ、と。
オペレーターは寸の間、会長へ視線をやった。ジャスティンが頷きを返す。極秘任務であれば、状況解説は会長一人でも足りた筈だ。英雄も二人いる。それでもここに非リンカーである瑠歌がいるのには、思惑があってのことなのだろう。
「私は――私は皆様を信じています。これまでも、そしてこれからも、ずっと。これは私の、ずっとずっと変わらない、皆様への信頼、そして私の戦い方」
その目に嘘はなく、そしていつも君達が本部で見る綾羽璃歌その人の眼差しだった。
「不思議だと思っていたんです。世間の人々は次々と善性愚神に賛同しています。ですが、私を始めとしたH.O.P.E.関連の非リンカーにはその兆候が薄いと。尤も、そうでない人も中にはいますし、ひょっとしたら時間が経てば、私の中の“愚神を信じたい”という気持ちが大きくなるのかもしれませんが……」
あくまでも私の憶測ですが、と確定事項ではないことを付け加え。彼女は推察を口にした。
「そしてこう思ったのです。私が“私”であれるのは、皆様との関わりゆえではないか、と。……ライヴスが云々、という話ではなく。その……根性論のようで曖昧で申し訳ないのですが、例えるならば絆でしょうか。皆様の言葉、態度、姿勢。それを間近で見ていたからでは、と。
なので……もしミチルさんがミチルさんでなかったら。皆様の言葉で、皆様の態度で、彼は彼自身を取り戻せるかもしれません。だからどうか――」
声を詰まらせた。目元を拭う。怖いのだ。彼女は力を持たない人間。蹂躙される側の存在。変わりゆく周囲。可笑しいと思っても拭えぬ違和感。それに対する不安。世界が足元からガラガラと崩れていくような。例えるなら、死ぬと分かった状況でじわじわと死んでいくことへの恐怖が近いだろうか。
だが、彼女はただの人なれど、君達の仲間――戦う者だった。表情を引き結び、いつもの瑠歌の眼差しで、声音で、君達を心から激励する。
「どうか……ご健闘を御祈り申し上げます、H.O.P.E.エージェントの皆々様!」
解説
●目標
真実を確かめる。
(PL情報:ミチルを正気に戻し、善性愚神・アルター社に関する情報を最低でも一つ以上は入手すること)
●登場
庄戸 ミチル(ショウド・-)
外見は大学生ぐらいの、どこにでもいそうな青年。
(以下PL情報)
突然訪問した君達に驚きを見せることだろう。怪しまれないよう注意。強引・不審であれば家に入れてくれない可能性。
善性愚神賛同派になっている。
君達が善性愚神やアルター社を疑う言葉を口にすれば、「君達は謝罪する者すら罰するのか」「アルター社は善性愚神と人間の懸け橋になってくれている」「武力を用いず平和な社会になれるんだ」と言うだろう。
正気に戻っていないまま家宅捜査をしようとすれば、非常に警戒・批難し、警察に通報や、逃走などを試みる。暴力的・脅迫的行為をすれば即刻アウト、シナリオ結果「大失敗」の危険性超絶。
スキル『支配者の言葉』は意味がない。嘘ではないからだ。バッドステータス回復スキルも意味がない。これはミチルに特別なプロテクトがかけられているからではない。
(ここまで)
※ここに記載されていない未知の戦力が登場することはない(戦闘プレイングは不要)
●状況
ミチルの自宅アパートの扉の前からリプレイスタート。
「敵性戦力に察させない」ことが重要な為、事前の連絡などはなく突発的な訪問という形になっている。
アパートは一人暮らし用の狭いもの。資料などが溢れており、あまり片付いているとは言えない。玄関には花が活けてある。
周囲はありふれた町。時間帯は日中。
(以下PL情報)
・アルター社へ取材を行った記録が隠されている。
・三月からの手記が隠されている。疑念から賛同へ変貌していく彼の様子が……?
・パソコン。スマホ。目ぼしいデータはない。だが削除されたものを復元できれば? 破壊されず持ち帰りたい。
(ここまで)
マスターより
こんにちはガンマです。
狼煙。
ミチルについては拙作『キレイゴト=ヨマイゴト』『キルキルチューン』に登場しております。リプレイについては読まなくとも本作に問題はございません。
よろしくお願い申し上げます。
リプレイ公開中 納品日時 2018/05/01 20:26
参加者
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依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/04/19 06:23:53 -
極秘任務相談卓
最終発言2018/04/21 23:22:40