本部
鬼入り村
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~10人
- 英雄
- 8人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2018/02/22 07:30
- 完成予定
- 2018/03/03 07:30
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/02/21 18:16:12 -
鬼迎撃作戦
最終発言2018/02/22 05:44:36
オープニング
「鬼入り村に鬼が出たんです」
真剣な声色で、青年はH.O.P.E.の受付に相談にきた。
「鬼入り村ですか……?」
聞いたことない村の名前だった。
少なくともこの近くには、そんな名前の村はない。
「正式には、この名前じゃないんです。ほら、節分ってあるじゃないですか。この村は昔から、各村を追い出された鬼を匿っていたっていう伝説があって――今では工場誘致とかにも成功したごく普通のありふれた田舎なんです」
それでも村の年寄りは村のことを時より、こう呼ぶのだ。
鬼入り村、と。
●伝説
昔、昔。
節分の次の日に、布を被った娘が一人暮らしの男のもとに尋ねてきた。男は娘はきっと節分の日に追い出された鬼に違いないと思って、家には上げなかった。それでも凍える夜を外で過ごすのはあまりに不憫に思い、男は娘に納屋を貸してやった。
翌日、男が娘の様子を見に行くと――娘はいなくなっていた。代わりにあったのは、男が見たこともないような米俵の山や綺麗な布や珊瑚といった宝物だった。
その話は、あっと言う間に村と村の間を駆け巡った。
そして、別の村でこと。
節分の翌日に、別の村で一人暮らしの男のもとに布を被った娘が尋ねてきた。男は「娘に納屋を貸した男」の話を知っていたので、喜んで自分の家の一番居心地の良い場所を娘に譲った。
男は夜中に目を覚ますと、いつの間にか休んでいた娘が近くにおり、頭にかぶっていた布をとっていた。娘の頭には尖った角が生えていた。
娘はこの世のものとは思えないような恐ろしい形相で「よくも去年は追い出してくれたな」と言って男に襲い掛かった。
かくして、鬼の娘をけっして家にあげなかった賢い男がいた村のことを「鬼入り村」といつしか人々は呼ぶようになった。
●現実
「すみません。車が故障してしまって」
女が、戸を叩いた。
深夜の十二時である。若者の殆どは起きているだろうが、それでも深夜と呼ぶには十分な時間であった。そのうえ、この村には街灯も遊べる店も少ない。若者も夜十二時には、家にいるのが村の普通であった。
「どうか、一晩泊めて頂けないでしょうか?」
車が故障したという言い分のわりには、女の恰好は古めかしい着物姿であった。車を運転してきた、という話が信じられない。そして、雪避けの代わりなのか、女は頭から布を被っていた。
「男の一人暮らしだから」
そう断ろうとしたが、女は身を乗り出す。
「お願いします。どうか……哀れと思って」
外の気温は二月にしては低く、車が故障したという女を放り出すにはあまりに無情であった。なにより、車の修理会社への連絡も求めずに家に止めてくれと迫る様子は情報と一致していた。
●裏の真相
鬼入り村、そう呼ばれていた村で最近起こっている事件。それは、独身の男性の元に女が尋ねてくるというものである。女が尋ねる家の男は――皆行方不明となっている。直前に不審な女が尋ねてきたという情報も、消えた男の友人が、失踪者の「変な女が来た」とメールをもらっていたことから発覚したことだった。その後連絡が取れないことから、このメールは失踪前に送られてきたものだと思われる。消えた独身男性が皆一つの会社に勤めていたこともあり、このメールがなければ企業側に追求の目が向けられていたことであろう。
H.O.P.E.はこれを愚神が関っている事件と判断し、リンカーを派遣した。だが、手元にあった情報は独身の男のもとに女が現れるという怪談じみた話だけ。
H.O.P.E.は村の数少ない独身男性に、避難をしてもらった。そして、単身者用アパートにリンカー達を設置したのである。幸いにして村には、単身者用のアパートは一軒しか立っていなかった。そして、このアパートは村が誘致している工場の事実上の独身寮と化している。
リンカーたちはそれぞれの作戦を胸に、女が正体を表す瞬間を待っていた。
解説
・工場に鬼を入れずに討伐
・独身者用のアパート……三階建ての小さなアパート。しかない、1LDKの戦いづらい狭い構造。鬼の女を招きいれる部屋は、三階の真ん中にある。
・アパート周辺……空き地。街灯は少なく、視界がとても悪い。近くに民家はない。しかし、近くに工場があり、そこで取り扱っている薬品が流出する可能性があるため、万が一にも愚神は工場に入れないで欲しいと要請がある。
・愚神……頭に角が生えており、それを見られると襲ってくる。一度戦闘にはいると身長などはそのままだが、鋭い牙や爪を生やし鬼の姿へと変貌する。武器は短い日本刀だが、ほとんど使わない。鬼状態になると素早さと腕力が上昇するが用心深く、一度も攻撃を受けると部屋の外へ逃げる。追い詰められると工場へと向かおうとする。
米俵――大量の米俵に似たものを召喚し、相手にむかって投げつける。なお、米俵の中身は従魔である。
鬼の布――鬼が身にまとう、角隠しの布。戦闘になるとストールのように長く伸び、高い防御力を発揮する。
鬼の酒――強い酒気を発する酒を周囲に振りまき、その酒気によって相手の集中力や腕力を低下させる。本物の酒ではなく、ライブスを含ませた液体であるため強い弱いに関わらず発動する。
鬼の体液――強い毒性を孕んだ、鬼の体液。その返り血を浴びただけで、火傷を負ったような状態になる。
米俵の鬼――米俵のなかに入っている子供のサイズの小鬼。五匹出現。愚神の鬼より攻撃力が劣る。武器は自分の身長ほどもある、長い日本刀。
鬼さんこちら――童謡を聴いた敵の狙いを自分に向けさせ続ける。効果は歌った小鬼が、倒れるまで継続される。
かくれんぼ――ライブスの気配を一瞬のみ断ち切り、自分の姿を消す。
鬼ごっこ――小鬼の数が残り二体になったときに発動。二体の鬼が合わさって大人になり、愚神の鬼と同じ技を使えるようになる。小鬼の技は使えなくなるが、能力は小鬼時のまま。
マスターより
こんにちは、落花生です。
皆さん、節分をやりましたか。
私は、本気で忘れてました。
リプレイ公開中 納品日時 2018/02/27 18:15
参加者
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依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/02/21 18:16:12 -
鬼迎撃作戦
最終発言2018/02/22 05:44:36