本部
吹雪の惨劇
- 形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 10人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2018/02/06 19:00
- 完成予定
- 2018/02/15 19:00
掲示板
-
雪山失踪事件対策本部(相談卓)
最終発言2018/02/06 17:04:30 -
質問卓
最終発言2018/02/04 16:13:32 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/02/03 21:45:21
オープニング
●
視界が真っ白だ。
スキーに来ていた観光客の大学生二人は、突然の猛吹雪により道を見失ってしまった。吐く息は白く、体温は冷えていく。友人はがたがたと震えている。
唇は真っ青だ。おそらく、自分も。
寒い。
死ぬ。
もうだめかもしれない、と思い出した時、友人が吹雪の中を無言で指さした。
ロッジの明かりが見えた。
それは、確かに救いに思えた。
●
「遭難ですか。外は寒かったでしょう。ゆっくりしていってください」
ロッジのオーナーは優しかった。温かいカップスープを飲み干すと、体が温まっていく。客はほかにもいた。同じように吹雪で立ち往生していたらしい。
「ざっけんなよ、僕は明後日大事な商談があるんだよ。道がふさがってるってどういうことだ?」
一言もしゃべらない不愛想な老人。高慢な態度をとる青年実業家。旅行中の3人のOL。
老若男女、奇妙な取り合わせだが、吹雪の中同じようにひどい目に遭ったという共通の話題があった。
「あなたたち大学生? 頭が良いのね」
「えへへ、はい、まあ、それほどでも」
「まあまあ、食料は十分にありますから」
「酒は飲むか?」
「ああ、飲みます飲みます」
●
「あの、××さん見ませんでしたか?」
「え?」
最初にいなくなったのは寡黙な老人だった。
「いや。見てないですよね。風呂が空いたんですが、どこにもいなくて……」
「ねえ、なんか寒くない? どこかから冷気が入ってくるみたい……」
「おおい、××さん。いますか? 開けますよ?」
ロッジのオーナーがガチャリと、マスターキーを回した。
扉を開ける。
一同は凍り付いた。
部屋の窓が無残に壊れていた。吹雪が吹き込んでいる。ここは2階だ。外に出たというのか? こんな天気の日に?
そして、部屋の窓の下には、赤い……これは血だ。
「い、いやあああああーーー!」
OLの一人が悲鳴を上げてその場から駆け出していく。
「おい、待てって!」
「こ、これはいったい……」
「わかりません……と、とにかく、通報を。通報をしましょう」
「無線機は?」
「だ、だいぶ昔のなので……ああ、どうしよう、どうしよう、ああ」
「こんなところにいられるかよ! 俺は部屋に戻らせてもらう!」
「ちょっと! お客さん、それが一番……」
「うるさい!」
男は壁に掛けてあったショットガンを手にしていた。
「お客さん!」
「俺は部屋にいる! 一人でいる!」
「今、今H.O.P.E.に通報をしますから。大丈夫です。明日になったら……きっと助けが……」
どうしてだ。
たしかに助かったと思ったのに。
「お前は大丈夫だよな」
この騒ぎを知らず、少し前にガレージに薪を取りに行くといった友人が戻ってこない。部屋で待つ、ことにした。見に行く勇気はなかったから。
「だいじょうぶだよな。な?」
とんとん、とノックの音がした。よかった。化け物がノックをするはずはない。
「え?」
ノックの音がした。ノックの音が、窓をたたく音が。ここは2階だった。窓には白いもやがかかっていた。窓が割れる。
悲鳴を、あげる暇もなかった。
●H.O.P.E.本部
それから。3日。
事件はいまだに解決していない。
「スキー場、ロッジでの集団失踪事件。これは……事件ですね。ええ、事件です。我々の出番であるということは間違いがないとは思いますが」
H.O.P.E.本部。プリセンサーである相馬は難しい顔をしていた。
「通報があってからすぐ、別のリンカーたちらの班が現場に向かいました。残されていたのは血痕と、争いの跡……。何かが起こったのは間違いがありません。ですが、いったい何が起こったのか、誰にも分かりません。
派遣されたリンカーたちはたっぷりと武装して、一晩。敵を待ち構えましたが、しかし、何も起こりませんでした。よほど警戒心の強い従魔なんでしょうか。
一応、目撃情報がないわけではないんですが、「白い影を見た」とか。その程度です。
山を徹底的に捜索、といきたいところですが……今は大規模な山狩りに回す人数もありません。また、生存者の目撃報告がないことから、敵の情報も乏しいと言えます。難しい任務ではありますが……よろしくお願いします」
解説
●目標
従魔『シュプール』の撃破。
●場所
日本某所の雪山。
・ロッジ……スキー客が宿泊する雪山。
1Fはロビーや厨房、風呂、2Fは個別の部屋がある。
薪や食料品、寝具など最低限の設備がある。
血痕などのショッキングなものは、派遣部隊が片付けたようだ。
現在は従魔の出現により営業を停止している。
★雪山洞穴(PL情報)……シュプールの巣食う洞窟。
ゼロからの発見は非常に難しい。
この洞窟を発見するには、逃走するシュプールのあとを追うなど、何らかの工夫が必要だろう。
一本道の洞穴で、シュプールの逃走先になる。
洞窟自体は袋小路。
なお、ロッジでシュプールを迎え撃ち、全滅させることができれば必ずしも洞窟に行く必要はない。
●登場
シュプール×参加PC人数
白い布をまとった従魔。三日月のような口から鋭い牙が生えている。体長は2mほど。
個々としては強くはないが、行動パターンが厄介。
また、H.O.P.E.ではシュプールに関する情報を集められておらず、「敵はおそらく1体の従魔」と認識している。
(推測できる情報)
・個別襲撃
シュプールは獲物が1人になったところや、ターゲットが負傷しているなど、有利な状況でターゲットを襲撃する。あまりに不利だと出現すらしない。
弱っているもの、防御力の弱いものを優先して狙う傾向がある。
(PL情報)
・逃走本能
シュプールは相手の人数が多かったり、負傷すると逃げようとする。加勢が多いと逃げようとする。
・復活?
シュプールたちは雪山に身を潜め、ロッジを取り囲むが、襲撃には一体ずつ出現する。
個体同士の外見は同じで見分けがつかない。まるでダメージを受けていないように見えることもあるだろう。
●天候について
昼から夜にかけて雪。
昼は何も起こらない。
夜が更けるにつれて猛吹雪となり、シュプールが出現する。リンカーは寒さで死ぬことはないが、視界は悪く動きにくい。
マスターより
こんなところにいられるか! 私は部屋に戻るぞ!
インドア派の布川です。
調査シナリオですが、おそらく戦闘になることでしょう。
従魔が犯人なので、トリックはとくにありません。
実は生きている誰誰が黒幕、ということもありません。だいじょうぶです。
何かあれば質問卓ではアーヴィン(az0034)がお答えしますが、あまり情報は持っていません。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2018/02/14 21:53
参加者
掲示板
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雪山失踪事件対策本部(相談卓)
最終発言2018/02/06 17:04:30 -
質問卓
最終発言2018/02/04 16:13:32 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/02/03 21:45:21