本部
希望を齎す者 OMEGA
- 形態
- シリーズEX(続編)
- 難易度
- 難しい
- オプション
-
- 参加費
- 1,800
- 参加人数
-
- 能力者
- 15人 / 4~15人
- 英雄
- 15人 / 0~15人
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2018/01/24 15:00
- 完成予定
- 2018/02/07 15:00
このシナリオは5日間納期が延長されています。
掲示板
-
決戦!タナトス 後半戦
最終発言2018/01/24 07:48:31 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/01/20 01:22:44 -
質問卓
最終発言2018/01/23 02:46:28
オープニング
このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
●???
「そうか。……アレが動いたのか」
真夜中の摩天楼。屋上に立って夜風を浴びる一人の男。理知的な光を金色の瞳に宿し、漆黒のたてがみをさらりと流して彼は彼方まで広がる大夜景を見渡した。
「奮って戦え、H.O.P.E.。その愚神は我等にとって共通の敵だ」
猛々しく牙を剥き出し、黒い鎧に月光を受けながら、彼は淡々と独り言ちる。
「我らが手を取り合うための、障壁なのだ」
●無限なるものの証明
君達は、塔の階段を駆け下りる。塔の中心を貫く太い支柱のような何かが煌々と光を放ち、彼等の姿を照らしている。丁度真ん中ほどに位置取った澪河 青藍(az0063)は、慌ただしく階段を駆け下りていた。
「光がさっきから強くなってる……」
『(……代わろう、青藍)』
ウォルター・ドルイット(az0063hero001)が青藍に耳打ちする。彼女は頷くと、ウォルターにその身の主導権を明け渡した。彼は黒いトレンチコートを羽織り、手すりから身を乗り出して一気に飛び降りた。三点投地で鋼鉄の地面に降り立つと、彼は帽子を被り直して目の前に広がる空間を見渡す。
『……ここは』
ぶーんと、鈍い電子音が聴こえる。暗闇の中で、白い双眸だけが眩しく輝いているのが見えた。君達はウォルターに追いつくと、手持ちの照明で部屋を照らす。
「現れたか。希望の名を掲げる者よ」
『終わりだ。散々掻き回してくれたけれど……ドロップゾーンに立った今、君に逃げ場はもう無い』
「逃げはしない。一切合切の決着は今、この場この瞬間を以て定められる」
ウォルターの言葉に深々と頷くと、タナトスは王笏のような何かを地面に叩きつける。その瞬間、空間全体が淡い光に包まれる。君達はまず目にするだろう。ドーム状の空間の中心に浮かぶ、全長五メートルはあろうかという巨大な人型の機械を。そしてドームの壁に目を向けるなら、君達は気付くだろう。その壁には無数のカプセルが埋め込まれ、その全てに眠った人が閉じ込められている事に。タナトスは自らのローブを剥ぎ棄てた。君達の中で定まる事の無かったタナトスの容姿が、一つに定まる。
「……私というものは、如何に醜いのだろうか」
その姿は、セラミック状の黒いフレームで構築された、いかにも機械じみた容貌のアンドロイドだった。
「かつて私達は、この世界を統べていた。ヒトゲノムから、人間の記憶までをもデータ化する事に成功したこの世界の人類は、ライヴス技術の発展により完成を見た生体コンピュータにそのデータを全て保管する事に決めた。……そのコンピュータの名には、人類全てを見渡す役目を任ずるものとして、パノプティコンの名が与えられた。その中核こそがこの私だ」
不気味の谷に入り込んだ、おぞましく透き通った声音が響き渡る。
「いわば私は、人間が渇望して已まない、不死への欲望の権化。私に保管した人格データをこのライヴスで構築された義体にダウンロードすれば、義体が朽ちても、新たな義体を用意すれば生きられる……疑似的な不死だ」
『君が騎士を何度も蘇らせることが出来たのも、大量のレギオンやゴーストを使役したのも、その力の片鱗か』
ウォルターの問いに、タナトスは頷く。
「その通り。この世界の希望を一身に背負って生まれた私達は、その希望を叶えるために懸命だった。マキナを知っているか。彼も元はそのデバイスの一角だった。尤も、己がどんな存在か忘れていたようだが」
笏のような何かを握りしめ、タナトスは憎々しげに声を絞り出す。
「私には不明だった。何故私が君達の世界を滅ぼすのか……私が何故私の世界を滅ぼしたのか」
タナトスは左手の先を差し出す。液状に溶けたその腕はぼたぼたと垂れ、そのタールは赤子のような形を取り、少年となり、青年、中年、老年となり果て再び消える。
「故に私は君達の肉体を取り込み、そのライヴスを読み取って理解を進めた。……その結果、君達の中に潜む破壊衝動、タナトスが滅びを求めたと理解した。己を絶望させる世界を、希望を奪った者を破壊したい。それが叶わず、遂には己を破壊するまでに強いタナトスが、私に働きかけたのだ。その愚かしい望みが、私を破壊へと突き動かしたのだと」
「君達がどれほど尊い意志を持った存在であるか、私は理解している。だが、その戦いが無駄だとも理解した。君達のような存在よりも、無限に絶望する者達がこの世界には多すぎる。この世界は、その脅威に耐えられない」
「その愚かしい存在を全て排除し……希望を求める者も絶望に喘ぐ者もいない世界を構築するために、私は愚神となった。そして君も、愚神となったはずだったのだ」
『よしんば君の言う事が一つの真実だとしてもだ』
ウォルターは首を振る。
『私は認めるつもりはない。何故ならここは、私の世界でも無ければ、君の世界でもない。澪河青藍の……そしてその友人、仲間達の世界だ。君が見つけた世界の理屈など、この世界ではまやかしだ』
幻想蝶から飛盾を取り出すと、二枚揃えて周囲に浮かべた。一歩前に踏み出し、彼は静かに啖呵を切る。
『ここの皆は……君と同じになりかけた私には及びもつかない、希望に満ち溢れた答えを見つけている。この世界の中で、希望を名乗る事の意味を、心によって理解している。君は最期に、彼らの答えを認めざるを得なくなるだろう』
「否。決して私は、君達の答えを理解しないだろう」
タナトスは眼を見開き、笏を掲げて大剣へを変える。その瞬間、彼の背後に立つ機械人形が漆黒の翼を広げた。右手には深紅の大剣を握り、左手には深蒼の盾を構える。純白のライトを輝かせ、人形は構えた。
「来るがいい、リンカー。……私は最早、愚神としては出来損ない。本来の力の五割程しか出せない。だがそれでも、お前達を相手にする程度、造作も無い」
――対愚神決戦装甲『デュナミス』、起動――
――パノプティコン・コア認証完了――
――データ外人類確認。殲滅モードに移行します――
「来るがいい。私を否定したいのならば、その刃を以て行え」
君達は素早く武器を構えると、タナトスとの最終決戦の火蓋を切った。
以下解説
目標 タナトス及びデュナミスの討伐
NPC
ウォルター・ドルイット
青藍と同じく、仲間達に全幅の信頼を置いている。普段以上にカバーリングなどを意識し、仲間の意志を通す事を全般的に目指している。
(ステータスなどは『絶望を齎す者』を参照してください)
フィールド
半径30sqの円。タナトスとデュナミスの初期位置は中央。照明は暗いが、視認不可能なほどでは無い。
TIPS
・デュナミスの対応する武器を破壊する事で、ALPHA側で働くゾーンルールを軽減する事が可能。
・タナトスかデュナミス、どちらかを撃破した時点でシナリオはクリアとなる。
・タナトスはリンカーの言い分を完全には理解しない。出来ない。
・戦いの中でリンカーの意志を認めたため、一応多少の問いかけには応じる。
解説
BOSS
デュナミス
タナトスがかつての世界で使用していた対愚神用の装甲。四騎士の力の根源。タナトスの変質が原因でドロップゾーン内に滞留したままとなっていた。
●脅威度
トリブヌス級
●ステータス(PL情報)
物攻C 物防A 魔攻F 魔防C 命中B 回避C
イニD 抵抗B 生命S 移動S
●スキル
対愚神決戦装甲
[全長5m。タナトスと生命力及びBSを共有する。敵にBSを付与されない]
ライヴスジャマー
[翼。飛行可能。敵は回復アイテムを行使できない]
ライヴスブレード
[右腕。物理、前方範囲3。最終ダメージに+1D6。“ALPHA”登場の従魔強化]
ライヴスサプレッサー
[左腕。特殊、範囲10、回避不可。命中時最大生命力30%ダウン]
ライヴスサーチライト
[頭部。射程30。特殊抵抗判定。勝利時BS気絶を付与]
タナトス
●脅威度
トリブヌス級
●ステータス
物攻F 物防C 魔攻F 魔防B 命中B 回避D
イニE 抵抗A 生命S 移動C
●スキル
パノプティコン・コア
一億人単位の人格データを記録していた生体デバイス。
[デュナミスと生命力及びBSを共有する。デュナミスのパーツが二つ以上破壊された時、即座に全てのパーツを修復する]
パノプティコン・システム
貯蔵したライヴスを用いて義体を構成、人格データをダウンロード、疑似的な不死を実現するシステム。
[“ALPHA”にてシステムが停止されるまで:最終ダメージに+3D3]
リンクデストラクション
敵のライヴス活性度を操作し、ヴィランリンカーの共鳴を破壊する。
[リンクレートやステータスを減少させる。クロスリンクを結んだ相手には効果がない]
ライヴスアブゾーバー
敵の振るう武器のライヴス活性度を低下させ、ダメージを軽減する。
[被ダメージを半減する。プレイングによって効果減衰]
異常低活性ライヴス
[最終ダメージにリンクレートが上限なしに加算]
●性向
アンチマシン
[アイアンパンクにヘイトが高い]
マスターより
いよいよ最終決戦です。ALPHA側とは二者択一の戦場となっています。此方は見ての通り、タナトスに直で止めを刺すミッションです。
シリーズに参加してくださった方も、そうでない方も、PCのRPに応じて選択していただければと思います。
アドバイスとしては、BSが共有される意味を考える、というあたりでしょうか。この点で難易度が数段変わってくると思います。後はこれまででPCが見つけたであろう答えを改めて叩きつけるだけですね。
これで(恐らく)タナトスの命運は尽きるでしょうが、彼との戦いがPCの成長の一助となっていたとしたら幸いです。
では、悔いなき戦いを。
冒頭の人? ……はて、何のことかしら……
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2018/01/31 10:02
参加者
掲示板
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決戦!タナトス 後半戦
最終発言2018/01/24 07:48:31 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/01/20 01:22:44 -
質問卓
最終発言2018/01/23 02:46:28