本部
本当に欲しいものは
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/12/13 12:00
- 完成予定
- 2017/12/22 12:00
掲示板
-
【質問卓】
最終発言2017/12/10 02:23:43 -
鏡の向こう側【相談卓】
最終発言2017/12/11 19:12:01 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/12/10 17:09:20
オープニング
●欲しいもの
ほしいもの?
ほしいものなんてないよ。
うちがびんぼうなのは知ってるし、サンタさんなんていないって、もう知ってるから。
……でも。
おかあさんがおしごとじゃなくて、おうちにいてくれたらいいのにな。
サンタさんなんかこなくってもいいから。
「じゃあ、行ってくるね。良い子にしていてね」
「うん」
「ご飯は適当に温めてね」
「うん」
しごとにいくママに、それは言えなかった。
女手一つで子供を育てるのは、子どもながらに大変だとわかっているから。
「いってやっしゃい」
●雪の降る町
今日は学校は休みだった。
なんとなく家にいる気もしなくって、少年は町を歩いている。
町はクリスマスムード一色だ。
盛り上がる町中の風景を見ていると、なんだか自分とは無関係なことに思えて、なんとなく気分が沈む。
マフラーに首をうずめて、少年は歩いていた。
「やあ」
デパートの前で、サンタクロースが少年に声をかけた。
「ぼく、ひとりかい? おとなのひとは?」
「しごとだよ」
「クリスマスプレゼントは何にするか決めた?」
「プレゼント……」
「何が欲しいの?」
少年はしばらく考え込んだ。
「分からない……」
「そうか、分からないか」
サンタクロースは笑った。
「案外、人間は自分が何を望んでいるかというのはわからないものだね。君が本当に何が欲しいのか。……見せてあげよう。こっちにおいで」
一瞬、ついていってはいけないと思った。
でも。
ちょっとだけ、パパに似ていたから。
●鏡は映し出す
「さあ、こっちだよ」
少年が連れてこられたのは、巨大な鏡が周りを取り囲むデパートの衣装室だった。
「……?」
「ごらん。何が見える?」
サンタは笑う。とてもやさしそうな笑顔で。
「……!」
少年は息をのんだ。
鏡の中には自分が映っていた。とても幸福そうな自分が。
鏡の中の少年は、クリスマスツリーの下に置かれたプレゼントに手を伸ばす。
そこにいたのは……。
『どうだ、気に入ったか?』
「パパ!」
鏡に映っていたのは、離婚してほとんど会えなくなった父親。
『パパ、ありがとう! サッカーボール! ずっとほしかったんだ!』
『良かったわね、マーク』
「あ……パ、パパだ。パパ……ママ」
少年は鏡に魅入られるように、その場にしゃがみ込んだ。
『さあ、外で一緒に遊ぼう』
『ちょっと、風邪なんて引かないでよ?』
『だいじょうぶだよ! ね、パパ』
鏡の中のぼく。それは、自分だ。
吸い込まれるような感覚がした。
「ずっとここにいていいんだよ」
サンタクロースは優しく笑った。
「そう、ずっとここにいていいんだ……ずっとね」
●H.O.P.E.本部
「デパートで行方不明事件が起こりました」
H.O.P.E.職員は、事件現場を壁に映し出す。
「失踪した少年はマーク・ウィリアム。
直前にデパートをうろついていたところを目撃されていました。しばらくプレゼント売り場を眺めていたのですが、ふいに少年は姿を消しました。誰とも一緒ではありませんでした。
少年が一人でいるのを不審に思った警備員が声をかけましたが、誰かと話していたようです。その警備員はスマートフォンで電話でもしているのかと思い、それ以上は追及しませんでした。
現場の近くのデパートに、強いライヴスの反応が見られます。……おそらくは愚神の類だと思われます」
「……よろしく、お願いします」
少年の母親は泣きはらした顔をしていた。父親が、エージェントたちに頭を下げた。
解説
●目標
マークの救出、愚神の撃破。
●場所
改修中のデパート、地上5階に展開するドロップゾーン。
突入したところから開始。
ただし、事前準備があればしても構わない。
数年前の建物の立て直しによりデパートは4階建てになっており、5階はなくなっているのだが、そこには愚神のドロップゾーンが展開している。
(PL情報)
一面の鏡張りの衣裳部屋。
鏡の中にそれぞれの『その人間が望む』光景が映し出される。
この幻想から逃れるためには、任意の行動によりこの幻想を拒絶する必要がある。
魅入られている者は、この幻想を守ろうとする。
●登場
愚神ウィッシュ
誘いこんだものの望む幻影を映し出し、ライヴスを食らう愚神。
ウィッシュの姿は、各々違った姿に映る。
例えば、マークの場合は父親の面影のあるサンタクロースだった。
戦闘能力はまるでなく、ウィッシュ自身は行動をしない。
・夢喰い
幻影に魅入られているものは、毎ターン継続ダメージを被る。
・マリオネット
幻影に魅入られているものは、無意識に鏡を守ろうと行動する。
※無意識の反撃であるため、戦略性はなく愚神が命じるわけではない。
・見果てぬ夢
その場に幻影に魅入られているものがいる限り、人数比に応じて毎ターン体力を大量に回復する。
すべての鏡を破壊すれば、愚神は消滅する。鏡は合計で20枚で、ある程度の強度を誇る。
<注意>
魅入られているものが幻影を拒絶せずとも、鏡を破壊する等物理的な方策で助け出すことは可能だが、精神的に大きなダメージを受ける。
強硬策をとる場合は、何かしらの精神的な配慮をするのが望ましいだろう。
マーク
おとなしい少年。9歳。
両親の離婚は性格の不一致。
父親は仕事が忙しく、会えていなかった。
戦闘には参加せず、ただぼんやりと鏡を眺めている。
※敵対しないため反撃のターゲットになることはないが、巻き込まれには注意。
マスターより
こんにちは、MSの布川です。
気合を入れて作った愚神をほとんどワンパンで葬られることも多くなった今日この頃。
皆様の成長が頼もしくてなりません。
もしも同士討ちが発生する場合、ロールプレイも大いに補正をかけますがさすがにある程度の能力差は考慮します。
何か質問があれば、アーヴィン(az0034)がお答えします。
※シナリオの特質上、PL情報などややメタ的な視点からも回答することになるかと思います。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2017/12/21 08:57
参加者
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【質問卓】
最終発言2017/12/10 02:23:43 -
鏡の向こう側【相談卓】
最終発言2017/12/11 19:12:01 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/12/10 17:09:20