本部
広告塔の少女~アルスマギカに連れられて~
- 形態
- ショートEX
- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
- 1,500
- 参加人数
-
- 能力者
- 12人 / 4~12人
- 英雄
- 12人 / 0~12人
- 報酬
- 寸志
- 相談期間
- 4日
- 締切
- 2017/11/19 09:00
- 完成予定
- 2017/11/28 09:00
掲示板
-
質問卓
最終発言2017/11/16 22:28:14 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/11/18 19:41:00 -
相談卓♪
最終発言2017/11/18 13:48:01
オープニング
● 心象風景、記憶の奥の方。
「ああああ、あるまぎ。私はわるまぎ」
そうビクンビクン体を跳ねさせるロボット、その目の前で遙華はスパナで肩を叩きながら鼻先の油を拭い取った。
「うーん、小型化には成功したけど、まだ言語野が不安定ね。AI自体はキチンと言語理解できてるのに、何で端末でここまで言語能力に差が出るのかしら」
今日は遙華の休日である。
遙華は以前からアルスマギカにちゃんとした体をあげる約束をしているので、休日は最近アルスマギカとデートすることが多い。
「うーん、今月中には無理かも。ごめんねアルマギ」
「だだだだ、だいじょーびょ」
「エリザの時はうまく行ったのに、なんでこんな……」
そう遙華はアルスマギカの心臓部を露出させ、コードを接続。プログラムの見直しに入るのだが、その時である。
PCに何か映像が映し出された。
それはノイズまみれで何が何やら分からなかったのだが。
一つだけ読み取れる事実がある。
そこに映し出されていたのはロクト。
鏡を覗くロクトである。
だがその表情は険しく、今朝食卓を共にしたロクトとは全然違う人間に見えた。
「これ、ロクトの記憶?」
ノイズが収まっていくにつれ、この世界ではない街並みが表示されるようになった。
近未来的なフロント。動力不明の昇降機。そして前衛的なデザインの廊下。
煌びやかな応接室。そこでロクトが佇んでいた。
地味だが高級感のある生地で作られたロクトのスーツ。
大窓に歩み寄りそして町を見下ろす。
一番高い町の天辺で彼女は微笑んだ。まるでこの世界すべてを手中に収めたとばかりに、残忍に。
そして……。
「いや!」
流れ込んできた情報に拒絶感が募り、限界を超えた頃。
遙華はPCをアルスマギカに叩きつけていた。
わりと乙女とは思えないパーワーで突き飛ばされたアルスマギカロボは壁に叩きつけられプスプスと煙を吹いている。
「ひ……ひどい」
「あ、ごめんなさいアルマギ……え? 今ちゃんと話せてなかった?」
そう立ち上がりアルスマギカに歩み寄る遙華。
「あー、耐久度に難があったみたいね」
そう遙華はドライバーでアルスマギカの装甲を解体しようと試みる。
しかしその時だ、その指先が震えていることに気が付く。額を脱ぐとべったりとした汗が手についた。
自分は、自分は何を見たのだろう。
夢ならば、目覚めた瞬間から霞みゆくのが必定。
しかし今見た光景は、時間を置けばおくほどにはっきりと、明確な形を持って。
まるで印刷された手のポラロイド写真のように、浮かび上がってきて。
逃れられない。
己の英雄の過去から、英雄の過去に関する思案から。
「ロクト。あなたは……」
ロクトの目の前にひれ伏した、スーツの男性たち。皆口々に何事かを懇願していて。
ロクトはそれを笑いながら見下ろしていた。
その笑みは残忍でまるで、まるであの笑みは……人を踏みにじることを是とする彼女のような。
悪性の笑み。
「あれだけじゃない」
他にも沢山。いろいろな映像が頭によぎってそして……。
「これはあなたの見せた夢なの? それとも」
遙華は真偽を確かめたくなった、けれど本人に聞くことはできない。
だったら、だったら私は。
そう遙華はアルスマギカのシステムを改造し始める。
「ああ、だだだだめ。それはだめー、あー」
「変な声出さないで! ロクトが来ちゃうじゃない!」
● 遙華の告白
アルスマギカからあの光景をみせられて四日。遙華は皆さんを会議室に集めた。
「私はあの光景が、英雄の過去なのか、私の妄想なのか知りたい。だから」
遙華はヘルメット型の機材を差し出した。
「これでアルスマギカとつながってみてくれない?」
それは能力者が英雄と結んでいる絆、それを遡り英雄の記憶にアクセスする、そんな機械。
この技術に、端末に危険はないと遙華は告げた。
「春香が何度も試してくれたから。でももしこの技術が本当だったら、あなた達は英雄の暗黒面を見るかもしれない。英雄さえも忘れている何かを思い出してしまうかもしれない」
それでも誰かに協力してほしい、助けてほしいと思うのは自分の弱さだと遙華は言った。
「私は、英雄が抱えてる物を一緒に抱えたい。それが興味本位の悪いことだとしても、私はいつも私を助けてくれるあの人の事が知りたいの」
「一緒に英雄の記憶を旅しましょう」
そう遙華は手を差し出した。
あなたがその手を取った時、新たな真実が見えてくるかもしれない。
● アルスマギカマシーンについて。
これは英雄の心の奥底にアクセスして、英雄たちの記憶をランダムに引き出す装置です。
英雄たちは記憶のほとんどを失っている状態でこの世界にやってきます。
中には徐々に徐々に記憶を取り戻す英雄もいますが、取り戻さない英雄もいまして。
その英雄の記憶を取り戻す技術というのは常に研究されております。
これもその一環だと思っていただければよいです。
ただ、今回は遙華の私情も挟まってきますが。それはおいておいていただいて構いません。
この技術を、マクロスフィア技術と呼ぶことにします。
完成させるために皆さんの協力をお待ちしております。
このマクロスフィアですが。
英雄の記憶を追体験することになります。英雄の記憶はまるで映画を見ているように自動的に進行します、基本干渉は行えません。
みなさんの英雄はどんな光景をみせてくれるのでしょうか。
解説
目標
話の導入は遙華からの技術開発協力要請ですが。動機はPC全員それぞれ異なるでしょう。
英雄の過去を知りたかったり、英雄の隠し事を知るためだったり。
様々あるでしょう。
ひょっとしたら見えるのは、前の世界の記憶ではなく、この世界に召喚されてからの記憶かもしれません。
能力者に対して隠している感情かもしれません。
それはPLの皆様にゆだねられます。
さらに英雄の記憶に潜るのに人数制限は存在しません。なので誰かの英雄の記憶に複数人でダイブすることも可能です。
それではよろしくおねがいします。
マスターより
みなさんこんにちは、鳴海でございます。
今回はダイレクトに英雄の設定を堀深めようの回です。
英雄にまつわる記憶、その発掘作業がテーマですが。やりようによってはシリアスにもギャグにもなるので、どんなプレイイングが寄せられるかとても楽しみです。
それではご参加お待ちしておりますね。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2017/11/27 15:12
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