本部
ハロウィンパーティーに名を借りて
- 形態
- ショートEX
- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
- 1,500
- 参加人数
-
- 能力者
- 5人 / 4~10人
- 英雄
- 5人 / 0~10人
- 報酬
- 少なめ
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/10/19 15:00
- 完成予定
- 2017/11/02 15:00
このシナリオは5日間納期が延長されています。
掲示板
-
相談卓
最終発言2017/10/19 08:13:19 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/10/18 19:10:48
オープニング
〈日本にある洋館で、ハロウィンパーティーを実施したいのですが〉
この連絡をヨーロッパの仕事場で受けた時、徳村馨は全力で警戒した。
以前、オレオレ詐欺ならぬ、パーティー開催詐欺にものの見事に引っかかったからだ。しかも、犯人は愚神で、彼が持って来た従魔憑きプレゼントにしてやられ、H.O.P.E.にも多大なる迷惑を掛けてしまった。
ベテランエージェントにも、警戒心をもうちょっと持って行動しろ、という有り難い助言を貰った事もあり、この手の話はまず警戒、と馨の中で位置づけられてしまっている。
〈ハロウィンと言えば、発祥はケルトの伝承ですが、西洋のそれと日本のハロウィンでは、今時は趣旨が大分違っているでしょう〉
「はあ」
警戒しながら聞く馨は、続く説明にも気の抜けたような返事しかできない。
〈日本ではハロウィンに託けて、それらしいパーティーを開くのも一つの楽しみ方になっていますからね。それに是非、H.O.P.E.でも協力をと打診がありまして。関連して徳村さんの特殊能力を思い出したので、ご連絡致しました。是非ご協力頂ければ〉
そこまでが限界だった。馨は、返事もせずに通話を切り、深い溜息を吐く。直後、
「カオル? お茶が入ったわよ」
と相棒のレーナ=ネーベル夫人が事務所に顔を覗かせた。
「電話、誰からだったの?」
「うん、何か……オレオレ詐欺」
「オレオレ……何それ」
「あー、レーナは知らないよね。こっちの世界の日本では有名なんだよ、親戚の子とか装って電話してきて、お金を巻き上げたり」
「お母様の偽物だったの?」
「ううん、H.O.P.E.……」
言い掛けた途端、再びスマホが着信を告げ、馨は飛び上がる。
「えええっと、どうしよう」
詐欺、意外にしつこい。半泣きになっていると、最近スマホの操作を覚えたらしいレーナが横からスマホを浚った。
「はい、こちらトクムラカオルの携帯です」
レーナのおバカ――――――!!
馨は声にならない絶叫を上げた。しかし、レーナの方はどこ吹く風だ。涼しい顔でスピーカーフォン状態にして、馨にも会話が伝わるようにしている。
〈あっ、徳村さん? 何かすいません、急に通信が切れちゃったみたいで……電波が悪いんですかね〉
「申し訳ございません。わたくし、カオルのパートナーでネーベルと申します。済みませんが、カオルは席を外しておりますので、わたくしが伺いますわ」
いけしゃあしゃあとはこの事だ。
詐欺師も〈そうですか〉と淡々と返事をして言葉を続ける。
〈さっき、徳村さんにもお願いしたんですが、日本にある洋館でハロウィンパーティーを開く事になりましてね〉
途端、レーナも警戒する表情になったが、詐欺師はそれには気付かず、馨に向かって喋った内容を繰り返す。
〈――という訳で、是非ご協力を頂きたいのですが、如何でしょう〉
「生憎ですが、わたくしもカオルもその手の詐欺には辟易しておりますの」
〈へ?〉
意外な返答だったのか、詐欺師の方は呆気に取られたらしい。
〈あ、あの、詐欺とは一体〉
「一度は引っかかりましたけど、二度目はありませんわ。ごめん遊ばせ」
毅然とした口調で言ったレーナは、何か言い掛けている相手を無視してやはり通話を切り、ふう、と溜息を吐いた。
「……レーナ、格好良かった!」
目をキラキラさせて飛び付く馨に、「次は自分で言えるようになるのよ」と付け加えて、レーナはスマホを返す。
瞬間、三度そのスマホが震えた。
たった今、レーナに言われた手前、馨はスマホを睨み付けて深呼吸を一つし、画面をタップする。
「わ、わ、わたくし達、そ、その手の詐欺には」
〈詐欺ではありません!〉
遮るように金切り声がスマホから聞こえて、馨は思わずスマホを耳から遠ざけた。
〈本当なんです、信じて下さい。お疑いなら、そちらから掛け直して頂いても結構です。支部の番号を言っても信用されないでしょうから、支部と私の名前だけ言います。本部かネットで照会してお掛け直し下さい〉
泣きそうな声で言葉通り、支部と自身の名前を告げて切れたスマホを見つめた馨は、レーナに視線を移す。
「……どう思う?」
「んー、これだけ言うんだから、本物じゃない? 掛けるだけ掛けてみたら? あ、勿論公衆電話からよ」
すっかりこちらの世界に馴染んだレーナの方が、何故かキビキビと注意を飛ばした。
●
「――という具合で随分警戒されてしまったんですが、どうにか信じて頂きまして、近々徳村馨さんが一時帰国する事になりました」
安堵と疲れが複雑に入り交じった顔で、女性オペレーターが続ける。
「改めてご説明しますと、支部近所で、館内公開が開始された洋館があります。そのお披露目を兼ねたハロウィンパーティーを開く運びになりました。その際、徳村さんの能力を使っての仮装パーティーにできたらという打診で、彼女にも帰国・協力を依頼します。ついては、皆様にも準備を手伝って頂ければ幸いです。勿論、当日も参加して是非楽しんで下さいね」
解説
▼目標
ハロウィンパーティーの準備をし、当日を楽しむ。
▼登場
■徳村 馨…『小トリアノンでティーパーティーを』『霧のお城で捕まえて』に登場。ひょんな事からH.O.P.E.に就職。
今は、欧州の城で観光促進を担っている。
■レーナ=ネーベル夫人…馨の相棒である英雄。中世ヨーロッパ貴族夫人風の女性。
※能力…霧を発生させて、特殊な空間に標的を誘い込む事ができる。普段はこの能力を制御し、観光の目玉として活用中。
結界の内部を把握する事も可能。
▼会場
近日公開された、とある洋館。
建物面積、480平方m。平屋建て。
間取り:バルコニー(幅5m)への階段を上がって玄関を入ると、広めの通路を挟んで右手が大広間(20×30m、設置された窓からも出入り自由)。左手が居間と寝室。
突き当りの通路を左手に行くと洗面所と風呂場。右は調理場(ここから奥はスタッフルームもあり、一般客は立ち入り禁止)。
その通路からも中庭に出られる。
▼主旨
馨達の能力により仮装はできるので、自分達で服をどうにかする必要はない、というのが目玉(個人の希望があれば、ある程度は融通します)。
▼その他、手伝い等必要事項
・会場の飾り付け。主に大広間が主会場なので、そこを重点的にハロウィン風の飾り付けを。他の部屋は、お客さんが歩いてもいい事にはなっているが、無理に飾る必要はない。
・立食パーティー形式なので、ハロウィン向けにスイーツと紅茶を提供予定。献立を考えたければ申し出て下さい(軽食程度までなら可)。
・出し物を考えてお客と一緒に楽しむもよし(例えばビンゴゲームなど)。
・客層:特に制限はない。近所の子供会に属する子供や、その保護者、その他近所の住人。
ホームページで告知がしてあるので、遠くから来る人も。
マスターより
こんにちは、和倉眞吹です。
昨年はハロウィンを書いたので、今年は何か違う事を……と思ったのですが、結局ハロウィンになりました(苦笑)。
と言っても、本格的ではなく、なんちゃってハロウィンです。
ハロウィンに名を借りたパーティーを楽しんで頂ければと思います。
いつもの通り、MS自己紹介欄をご一読の上、プレイングもご自由にお書き頂ければ幸いです。
尚、過去のシナリオに登場したNPCが出て来ますが、当該シナリオに参加しているか否かは特に問いません。
皆様のご参加を、心よりお待ち申し上げております。
リプレイ公開中 納品日時 2017/10/28 19:30
参加者
掲示板
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相談卓
最終発言2017/10/19 08:13:19 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/10/18 19:10:48