本部
心許し
- 形態
- ショートEX
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
- 1,500
- 参加人数
-
- 能力者
- 6人 / 4~6人
- 英雄
- 6人 / 0~6人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/09/25 09:00
- 完成予定
- 2017/10/04 09:00
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/09/22 15:10:56 -
相談卓
最終発言2017/09/24 19:37:52
オープニング
●フラジャイル
H.O.P.E.の敵は愚神だけではなく、その霊力という存在を悪用する存在も処罰の対象である。
それが霊力という手段を行使する限り一般の対犯罪者組織、民間企業では対打ちできず必ずH.O.P.E.の力を頼ることになる。
H.O.P.E.は最近になってその力を増してきた。その場で起きた即興的事件に対して即応が可能。
それだけではなく、長期を見据えた調査それに伴う戦闘も可能となってきた。
結果、水面下で熾烈なやり取りの行われていた事件が一つ。
終わりを迎えることとなる。
とある孤島の、古城にて、愚神に取りつかれた男が無残な末路をたどった。
死者二名、負傷者八名。リンカーたちの拳闘もむなしく犠牲者が出てしまう事件となった。
かの愚神が行っていたのは少年少女の監禁と虐待。
その血肉を食らうというおぞましい行為だった。
その行為からか愚神は自身を『ドラクル』と名乗り、長きにわたってH.O.P.E.に辛酸をなめさせ続けてきた。
そんな彼の根城を探索していると、調査員が地下に牢獄を発見する。四つの小部屋が左右に並んだ、合計八部屋存在する大きな牢獄。
その牢獄すべてに詰め込まれていたのは、体の一部が欠損。あるいは。
腐敗しているわけでもないのに骨が覗いた老若男女、人間たちの死体。
ここに君たちがいてもいいだろう。
あるものは嗚咽をもらし、あるものは胃の中味をぶちまけるだろう。
それほどまでに凄惨な光景だったのだ。
ただそんな死体の山から希望を発見する。
生きている少女がいたのだ。
やせぎすの体、目は虚ろ。
しかし五体満足でそこにある。
腐臭満たす絶望の空間で生き抜いた少女。
しかし、その心はどうしようもなく壊れかけだった。
「いやだ! いやだ!」
H.O.P.E.職員が歩み寄ると必死に抵抗を続ける少女。仕方なくH.O.P.E.は彼女に睡眠薬を投与し施設へと連れ帰った。
● ドラクルを受け継ぐ少女。
アレア・リリムアータ と少女は言う。
十四歳の北欧人の血が混じっているようで、金髪碧眼の美しい少女だった。
ただその出自は判然としない。なぜなら彼女は十歳程度の時に売られているからだ。
世界の裏側で人身売買はまだ存在する、臓器や人間の一部が主流となっていたけれど、まだ奴隷という物を欲しがる人間はうんといるのだ。
そこから、逃げだし。逃亡生活。
それでも捕まり監禁生活。
そしてドラクルに売り渡されたのが一年半前。
そこからは、彼女は語ろうとしない。だから彼女の心の内は想像を巡らせることでしか理解できないのだ。
「彼女、発見された直後は口の周りを血で汚していたのよね」
さらに少女は造血能力と栄養吸収能力が著しく悪いことが分かった。
「つまり彼女は人を食っていた。たぶんそれは体に足りない栄養素を補うために一番効率が良いこと、だったと思うけど。そのせいで彼女の体は狂ってしまっているわ」
生物の血を吸わないと健康を維持できない体になってしまっているという。
「加えて、心がね……ひどい有様よ」
生まれてからも、愛されたことなど無かったのだろう。彼女はとにかく人を怖がった。
「H.O.P.E.職員が近付こうものなら攻撃されるわ。フォークでさされた職員もいるって話よ」
彼女が保護されてから一か月。感染症や外傷と言った病は言えたのだが、その後天的とも呼べる吸血鬼病と壊れた心はずっと治らないまま、時が過ぎている、何とかしてあげなければならない。
だって彼女は人間で社会で生きていかなければならないのだから。
「彼女の心の助けとなってあげられそうなエージェントを集めて。そしてしばらく一緒にいさせようと思うの。だからあなたも協力して」
そう遙華は頭を下げると君に調書を手渡した。
ここから少女を闇から解き放つべく、リンカーたちの奮闘が始まるのだ。
● 心ゆるしたまへ
SL……セキュリティレベル
今回はこのSLという概念を導入します。
少女が心を開くたびにSLXの情報が公開され、その内容に沿ったイベントが発生します、このXには数字が入り、最初は1しか公開されません。
少女の心が開かれるたびに上位数字の情報が手に入ることになるのです。
またSLZは皆さんは知っているがアレアの口から語られたわけではない情報をさします。
この知っているというのは、察したという意味でもありますし、記録を探した。という意味でもありますし。
皆さんが独自に発見したものだと思ってください。うまく使えば効果は高いのですが、うまく使えないと信頼を失うかのせいがあるという事です。
SL1- アレアは自分が虐げられて生きてきたことを伝える。攻撃されることが当然であり、そうしない皆がむしろ怖いという。この後何か大きなしっぺ返しがあるのではないか、そう怯えている。
SL2- 人から血を吸わなければ生きられない、だからあなたの血を飲ませてほしいとアレアは告げる、しばらく血液を我慢していたので喉が渇いて死にそうだと告げる。
SL3-血を啜り、他人を害することでしか生きられない自分は悪だと笑い。説得を続けようと必死になるあなた方の目の前で死のうとします。方法は舌を噛み切るか喉にフォークを突き立ててです。どちらも実際に死ねるかどうかは……
SL4-夜が怖いことを告白します。死体の山に隠れて眠っていた頃が一番落ち着くと。ただ、人の体温は慣れないと言います。彼女は心のうちではどうしてほしいか決まっているくせに、それを口に出すのは怖いのです。
SL5- ここまでたどり着けば彼女の心を開くまでもう少しです。アレアは涙を流しながら皆さんから距離を取ります。優しくしないでと、この優しさが嘘だったならどうしていいか分からないと涙ながらに訴えます
「私は、こんな優しい世界があるなら、何をやっていたのか……」
「信じられるものが何もないから、大切にできるものがなにもないから、心を殺して生きてきたのに」
「やめてよ、やめてよ、優しくしないでよ。そんな感情知らない。私は悪魔で人間じゃないんだから」
SLZ-アレアの写真。よく似た女性が映っていることから家族写真だとわかる。母娘二人の写真、アレアは四歳くらいだろうか。笑っている。
母の存在を明らかにすると、母を病から救えなかったとアレアが独白します。
それ以降、母を思って夜な夜ななくようになります。
SLZ-吸血鬼病など存在しない。アレアの場合は栄養吸収効率が悪いことからくる慢性的な飢餓感と、健康な人間の血液に含まれた多分な栄養素が消化吸収高めなのも影響して、血を吸っていないと生きられないと思っているだけです。
これを明かすと状況によってですが、様々な方向へシナリオが動くことでしょう。
予想ができないので何とも言い難いですが。ただ一つ、この情報を明かした人間は嫌われることは確実でしょう。
解説
目標 アレアの心を開く。
アレアには沢山の問題があります。
・対人恐怖症
これは生まれてから人に愛されなかった記憶によるものです。
アレアは優しい心を知りません。そのせいで皆さんの言葉にはそっけなく、辛辣でむしろ憎まれようと強い言葉を吐くでしょう。
そんな彼女の心を見通して、彼女がどうすれば心安らかにいられるのか考え行動する必要があります。
・吸血鬼病
彼女の心の問題である、自分は人間でなく悪魔である。その根拠となっているのがこの吸血鬼病です。SLZでも説明しましたが、それは錯覚です。
ただ、自分で自分を嫌悪するきっかけとなっていますし、同時に自分を罰するための杭でもあります。
自分で自分を罰するための口実としても機能しているので否定されたがりません。
・これまでの人生経験
彼女は生きるために沢山の人をだましたり、嘘をついたり、傷つけたりするのが日常でした。
それが普通で、普通でなければ困るのです。
普通でないなら、優しい世界が普通ならなぜアレアは人を傷つけて生きてきたのでしょうか。
世界が優しいと困るのです、世界が優しければ優しいほど、自分は残酷な存在だという事になるのですから。
マスターより
皆さんこんにちは、鳴海です。
今回は少女助けるシナリオ作りたいなぁと思って作成してみました。
少女の心の傷を段階的に癒していく必要がある上に、今回は間違った行動が成功から遠ざける可能性があったので、新城メインのシナリオにしては失敗する可能性がある、シナリオとなっています。
まさかとは思いますが、最悪の場合……いろいろあるので心の準備だけはよろしくお願いします。
それでは少女救出、よろしくお願いします。
リプレイ公開中 納品日時 2017/10/04 14:41
参加者
掲示板
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依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/09/22 15:10:56 -
相談卓
最終発言2017/09/24 19:37:52