本部
To be or Not to be
- 形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 12人 / 10~12人
- 英雄
- 12人 / 0~12人
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/06/20 12:00
- 完成予定
- 2017/06/29 12:00
掲示板
-
【相談卓】
最終発言2017/06/20 00:49:16 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/06/15 19:22:02
オープニング
●それは夢か現か
彼女は自身に向けられた敵意を未だに信じられなかった。
なんで、どうしてあなたが……。頭の中に浮かんだ言葉はそれだけ。
ただひたすらに恐ろしかった。仲間が目の前で泥に飲み込まれて倒れ、そして敵として起き上がったことが。
ぎこちなく動く彼らは虚ろな表情のまま、各々の武器を構える。
逃げなきゃ、このままじゃやられる……!
頭で漠然と理解した現状が、より恐怖を煽り足が竦む。
「何してる!早く逃げるぞ!」
逃げる?だって目の前に居るのは仲間だよ?彼らを置いていくの……?
ぼんやりとする頭は既に冷静さを失っていた。手を引かれるがまま走り出し、後ろで蠢く者達の挙動を見てもどうしたらいいのか分からなくなっていた。
残された4人の「エージェントだった者達」は、ゆらりゆらりと体を揺らしながら泥濘の中を歩き、新たな「主」の元へ集まる。
その「主」を構成する泥が垂れる音だけが辺りに響き、沼地は不気味な静寂に包まれた。
●誰が命と向き合うか
状況を説明するH.O.P.Eの男性職員の表情は険しい。
次々と寄せられる情報を巧みにまとめ上げ、集まったエージェント達に正確な情報を伝える。
「敵はケントゥリオ級愚神、マインドシ―カー。人型ですが全身が泥で構成された泥人形、現場の沼を使った拘束の他、生物を恐怖で洗脳し駒として利用するようです。先遣隊6名のうち2名が帰還しましたが、4名はおそらくこの愚神に操られていると思われます」
説明する間にも端末を操作し、モニターには帰還しなかった4名のエージェントのプロフィールを映し出す。
「愚神に立ち向かう上で、彼らと戦闘になることはおそらく避けられないでしょう。洗脳されているのはブレイブナイト1名、ドレッドノート1名、ソフィスビショップ1名、ジャックポット1名の4名です。くれぐれも――」
説明を遮るように、ガラっと音を立てて扉が開かれる。開かれた扉にもたれ掛かるように縋る女性。顔や腕、額、至る所に包帯が巻かれ、頬には脂汗が滲んでいる。包帯はところどころ紅く染まり、傷口が開いていることは一目で分かる。
「彼らは……まだ愚神に、支配されきってはいません……!」
近くに居たエージェントが肩を貸そうと近寄るが、それを振り払って彼女は話を続ける。左手でモニターに映し出されたソフィスビショップの男性を指さす。
「彼は……彼の放ったブルームフレアは……わたしを識別して……だから……」
痛みに耐えきれなくなったのか、言葉は途中で途切れてしまう。だがその目は集まったエージェント達に必死で何かを訴えているようだった。それを見たH.O.P.E職員はさらに険しい表情を見せる。後を追ってやってきた医療関係者達に彼女を任せ、話を続ける。
「H.O.P.Eとしては、ドロップゾーンが展開され、より多くの被害が出る前にこの愚神を討伐したい考えですが……」
言葉を切る。何かを躊躇うような張り詰めた空気と間。
「その上で障害となる、洗脳されたエージェントの生死については問わない方向です」
組織としてはたとえ非情無情と言われても、人の命さえ引き算してでも理に組み込まざるを得ない。そう分かっていても、彼らと面識がなくとも、それでも仲間を手にかけることができるだろうか。得物を向けられればその迷いも消えるだろうか。
それぞれが葛藤している中、再び男性職員が口を開くが、その言葉は今にも消え入りそうなほど小さい。
「彼女の話を聞いたでしょう……彼らはまだ愚神の能力によって操られているだけであって、邪英化しているわけではありません。上手く立ち回れば、彼らを救助できる可能性もゼロではないでしょう……。ですが分の悪い賭けをして相手の手駒を増やしたり、より被害が拡大するくらいなら、彼らのことを割り切って任務に当たっていただきたいです。……そしてなにより忘れないでいただきたいのは、彼らを戦闘不能にして愚神の支配から解放した場合、愚神はおそらく彼らのライヴスを吸収して自身の強化を計るだろう、と言うことです。彼らを救うのなら戦闘不能にした上で作戦エリア外まで運び出す必要があります。皆さんからの要望があれば現場付近に救助部隊の手配もしましょう。この任務を愚神討伐任務と取るか、救助任務と取るかはあなた方にお任せします」
だから……。彼女が言えなかった、途切れたあの言葉の続きは何だったのだろう。
4人の命と向き合うのは、H.O.P.Eでも、彼女でもない。何を捨て何を得るか、全て託された者たちは静かに立ち上がった。
解説
●目標
・愚神の討伐、または洗脳されたNPCの救助
※どちらか、あるいは両方を目標にするか、よく話し合って決めて下さい
●状況
・現地は愚神を中心に半径8sqほどの沼地。このエリア内では移動力とイニシアチブ値にマイナス補正がかかります
・救助部隊を要請した場合、沼地からさらに10sq離れた場所に待機しています
・操られているNPCは各ラウンド毎に愚神の命令に対して抵抗を行い、結果によっては愚神の命令に背くことがあります
・NPCは各クラスに合ったスキルでPCを攻撃したり、愚神のカバーを行います
・NPCの生命力はリプレイ開始時点で1に固定、戦闘不能になることで行動はできなくなりますが、同時に愚神の攻撃対象にもなります。生命力がさらに減少すれば重体や死亡判定を行います
・NPCを救助する場合、動けなくなったNPCを担いで救助部隊の居る場所まで運ばなければなりません。その間はNPCもPCも無防備な状態になります
●敵について
・愚神「マインドシーカー」:攻守A、生命S、移動D、命中B
武器は無く、身体と地面の泥を使った攻撃を主とする
使用スキル
・底なし沼:沼地に侵入しているPC2人まで同時に攻撃。BS:拘束を付与する
・マッドウォール:自身の周囲を泥で囲み身を守る。攻撃を受けることで崩壊し自身を中心に2sqの範囲にダメージ+BS:劣化(回避)
・恐怖の抱擁:周囲にいるPC1人を飲み込み、BS:狼狽を付与する。このフェーズで愚神を攻撃した場合、スキルによっては飲み込まれているPCにも当たります。戦闘不能のNPCまたはPCに対しては強制的に邪英化を行う
・NPC×4:ブレイブナイト1名、ドレッドノート1名、ソフィスビショップ1名、ジャックポット1名
それぞれの英雄のクラスに合ったスキルを使用
マスターより
こんにちは、楓 俊平です
大を救うために小の犠牲を容認するか、小の為に大を危険に晒すか、それとも欲張るか
命に対してみなさんがどう向き合うか、プレイングを楽しみに待っています
リプレイ公開中 納品日時 2017/06/28 17:43
参加者
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【相談卓】
最終発言2017/06/20 00:49:16 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/06/15 19:22:02