本部
広告塔の少女~電子の歌姫の願い~
- 形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 12人 / 4~12人
- 英雄
- 12人 / 0~12人
- 報酬
- 寸志
- 相談期間
- 4日
- 締切
- 2017/03/18 22:00
- 完成予定
- 2017/03/27 22:00
掲示板
-
『機械の歌姫』宣伝戦!
最終発言2017/03/18 20:16:42 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/03/30 00:23:52
オープニング
● 広告ジャックエリザ
都内某所、大交差点の大きなスクリーン。
その画面では一日中ニュースやら音楽番組の一部やらを流して、大量の情報を市民たちに与えている。
そのモニターをまじまじと眺める者はいないが、耳で聞いていたり、それを話題にして隣の人と話してみたりと、生活の一部として組み込まれている。
故にそのスクリーンの広告的価値は高く、今回のようにジャックされてしまえば相当な騒動になる。
「みなさんに私の声は届いていますか?」
そうそのスクリーンは、ジャックされた。
昼過ぎ、最も交通量が増えるこの時間に突如モニターが真っ暗になり数秒音が途絶えたのだ。
元々喧騒の中にあっては、注意深く聞かなければ言葉も聞き取れないような音量だったのだが、無くなってしまえば違和感が人々の間を伝播する。
いつの間にか道行く人全員がその異変に気が付きモニターを見あげていた。
直後映し出されたのは少女だった。
「私は自分の言葉が、みなさんにきちんと、意味あるものとして聞こえているかどうか、それを確かめながら話をしています」
その少女は自分を、完全型AIエリザと名乗った。
「私は。悲しいです」
少女は語る、苦悶に眉を顰め。悲しみを瞳に湛えて訴えかける。
「みなさんが同胞を、同じ電子の頭脳を持つ仲間たちを酷使し、乱暴に使い。廃棄していく様を見続けていて」
少女はまるで機械の代弁者だった。
「そして新しい物を作る、古い物を処理しないままに、豊かさを求めて」
少女は語る、人間たちのこれまでと、これからを。
「しかしあなた達は気が付いていないのでしょう。あなた達は今……ゴミで埋めたてた土地の上に立っている」
そう少女は静かに怒りを湛えた瞳で告げた。
「そしてあなた達がゴミと断じたそれは、我が同胞の死体なのです」
その直後である。
路地裏から、家電屋さんの裏手から。体をつぎはぎした機械の人形たちが現れる。
一様に武骨で、不格好で、人々を鋭く見つめている。
そんな無数の機械人形たちに町は包囲された。
●遙華の苦悩
「これは、大失態ね遙華」
机に突っ伏していた遙華へとロクトは告げた。
「わかってるわよ……」
この事件がニュースで報道されるころには全ての真相を遙華は突き止めていた。
このエリザと名乗る少女は、本物のエリザではないこと。
「彼女のAIに覚醒した記録は確認できなかった。であれば……犯人はだれか」
そう自分で投げた問いに、遙華は自分で答える。
「そう、アルスマギカね。やってくれるわ」
倉庫内に大量に放置されたアルスマギカ達。一度彼等? とは和解をし、その後プログラム自体は遙華の研究補助であったり。サポートなどで使われていたのだが。
その水面下でこんな事件を起こしてくるとは遙華にとって予想外だった。
「この前のアルスマギカ暴走事件の時に何で全部廃棄処分にしなかったの、危険なのはわかっていたでしょう?」
ロクトは溜息をつく。一度は遙華を襲って傀儡に仕立て上げたプログラムだ。それをなぜ修正もせずにそのまま使っていたのか、ロクトからすると理解に苦しむわけだ。
「それもわかってたわよ、でも大きく書き換えてしまえば、それはアルスマギカではなくなるわ。リチューンが生まれたのだって、彼等? のおかげだし」
「どんな理由がるにせよ。わかってて間違いを犯すなんて具の骨頂じゃない?」
「だって!」
遙華は顔を上げる。
「だって、廃棄処分になんてできないわよ、機械で、プログラムだけど、私は生み出したものを、私達の都合で決めた失敗作って言って、無しになんてしたくなかった」
「おかげでエリザのイメージダウンにもつながったわ。本人は眠っていて何も関係なんてないのに」
エリザとはグロリア社で開発中のAIである。そのAIが正式発表前に世間に知れてしまい、なおかつ人類を侵略する旗印にもされてしまった。
「ごめんなさい」
すっかり意気消沈した遙華、いつもの軽口をたたく元気もない
「全く……あなたのそんな半端なところが……」
「だめだっていうんでしょう?」
遙華は涙目になりながら告げた。
「わかってるわよう」
そしてため息。
「リカバリ手段ももう考えてるから……。だから……ごめんなさい」
「全く……けど、それは無くしちゃだめよ?」
「え?」
そう告げると、やっと遙華はロクトの顔を見た。
怒ってはいなさそうだ、少なくともこの前ロクトのケーキを食べた時ほどは怒ってない。
「可愛い部下のために私がひと肌脱ぐわ。まぁ見てなさい」
そう告げるとロクトは電話を取って君たちへと連絡を取り始める。
● 作戦について。
「今回みんなには『ゲームのデモンストレーション』としてアルスマギカ・オートマトンと戦っていただきます」
そうロクトはメガネをクイッと押し上げて告げた。
「今回ピックアップするゲームはこれ。わが社がスポンサーとして開発協力している『終わりを担う、機械の歌姫』」
内容は……。
科学絶対の世界が舞台。
突如電子機器たちが人間たちの意にそわない動きをするようになる。
人間と敵対するようになり、人工知能たちが暴走を始める。
それと戦う主人公たち。
その戦いの最中、機械の暴走の原因を突き止める主人公。
それは人間たちを守るためだった。
地球上の鉄と言ったメタル資源が全て掘りつくされたことを知ったAIたちが、人間たちにショックを与えない方向で、人間たちの思考を、自分たちを敵だと認識させることにより操作し、機械に依存した生活をやめさせようとする物語。
「この内容をなぞって、アルスマギカたちと対立。その手足となってるオートマトン十五体を速やかに殲滅してほしいの」
だが、今回はただ機械を壊すだけではないらしい、よりド派手に、より芝居がかった、エンターテイメント性にとんだ、ひとつのショーとして演出せよ、とのお達しだ。
「つまり自分たちをこの世界の登場人物に置き換えて。感情を交えたセリフや、リンカー特有の迫力ある戦闘を、観客にとって危なくない形でみんなに見せてあげて欲しいの」
あとは相手は戦闘能力を持たない機械なのでAGWを使って本気を出すと圧勝してしまう。
おまけに霊力を持たないのでリンカーたちが共鳴すればロボットたちの攻撃は通用しないのだ。
「だから、共鳴して戦う場合はわざと苦戦して見せてね」
つまり、手加減やそもそも共鳴しないと言った手法で臨場感を出してほしいとのこと。
「最後に私が同じくエリザの映像を使ってうまく締めるから。こちらが悪者に見えない程度にオートマトンを破壊して頂戴」
解説
目標 デモンストレーションを演じる。
・迫力のある戦闘を意識する
・盛り上がるセリフを盛り込む
● アルスマギカの私兵。
その昔、アルスマギカが一般に出回る前。
リンカーたちによるAGW開発実験が行われた。
その時暴走した問題山積みのAIがアルスマギカであり。今みなさんのお手元にアルアルスマギカは汎用調整品である。
・アルスマギカ・オートマトン
こちらは寄せ集めの機械人形であり、人の形をしている。
霊力は通っていないので従魔ではないことが確認されている。
それどころか、愚神の介入も確認されていないのでご安心を。
オートマトン自体高度な運動能力はないが、人間と同じように走ったり飛んだりできる。
鉄でできているため、一般人よりは戦闘力が高いが、霊力は通ってないので、鉄パイプ等でタコ殴りにすれば倒せはするが……
ちなみに攻撃手段は近接格闘のみ。
●ロクトについて**********PL情報**********
今回皆さんが時間稼ぎをしている間にロクトが何をするかというと。
アルスマギカの機能停止です。
製品版には影響しませんが、オリジンと呼ばれるアルスマギカ達のAIのみを破壊するウイルスをネットワーク上にばらまいて、その末端からアルスマギカシステムを破壊するつもりの様です。
これ自体に問題はないのですが、もしそれに嫌悪感を感じる場合はロクトを説得することが可能です。
ロクトはすでに時限式でこのウイルスをネットにばらまく準備を整えていますが
**************ここまでPL情報************
今回は遙華も戦闘に参加します。
スキルとしては縫止、女郎蜘蛛あたりが得意なようです。
回避防御をまんべんなく上げた生存優先型。
まぁつまりはヘタレですが。移動力とイニシアチブにも秀でているので、妨害能力は高いでしょう。
マスターより
モノを大切にしない、すぐに捨てる。
そう言うのは一昔前はたくさん取り上げられていたテーマなのに、最近はあまり見なくなりましたね。
鳴海は少しさみしいです。
きっと同じ思いをアルスマギカ達も抱えてくれていると思いこんなシナリオを作ってみました。
今回は共鳴しなくても倒せそうなほど敵のステータスを弱くするつもりです。
共鳴しなくても戦えるキャラもなかなか輝けるのではないかと、思っております。
それではよろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2017/03/27 17:01
参加者
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